「自治体から太陽光発電の共同購入のお知らせが届いたけれど、本当にお得なの?」
「”安くなる”って書いてあるけど、裏にデメリットやリスクはないの?」

東京都の「グループ購入事業」や神奈川県の「みんなのおうちに太陽光」など、行政が後押しする共同購入事業。役所のロゴが入った封筒を見ると、無条件に信頼してしまいそうになりますよね。

しかし、住宅設備の専門家として結論から申し上げますと、「共同購入は、必ずしも市場最安値ではなく、むしろ多くの制約(デメリット)が存在する仕組み」です。

何も知らずに参加してしまうと、相場より高い金額で契約してしまったり、ご自宅の屋根に合わないパネルを設置されてしまったりする可能性があります。この記事では、業界の構造的な問題点から2025年の最新価格データまで、決してチラシには書かれない「不都合な真実」を徹底解説します。

この記事でわかること

  • 共同購入が「激安」ではない本当の理由とカラクリ
  • 参加者が直面する5つの具体的デメリット(選択肢・施工・スケジュール等)
  • 【2025年版】共同購入価格 vs ネット最安値の比較データ
  • 失敗せず、適正価格で賢く設置するための有効な防衛策

1. そもそも「共同購入」とは?なぜ安くなると言われるのか

太陽光発電の共同購入(グループ購入)とは、自治体が窓口となって購入希望者を募り、スケールメリット(大量発注)を活かして施工業者を入札で決める仕組みです。

「リバースオークション(逆入札)」と呼ばれる方式を採用しており、事前に審査を通った複数の業者が「これだけの人数が集まるなら、いくらで工事します」と価格を競い合います。その中で最も条件の良い業者が選ばれるため、訪問販売などの高額な提案よりは安くなる傾向があります。

ここがポイント!
自治体はあくまで「広報・普及」の役割で、実際の契約や運営は「コーディネーター(事務局)」と呼ばれる民間企業が行います。つまり、皆さんが支払う費用には、このコーディネーターへの手数料も含まれているのです。

2. 専門家が警鐘を鳴らす!共同購入の5つの致命的デメリット

「行政が関わっているから安心」というイメージが先行しがちですが、仕組み上避けられないデメリットが明確に存在します。

【要注意】共同購入の落とし穴リスト

  • メーカーや製品を自分で選べず、屋根にフィットしない
  • 施工業者は「割り当て制」で指名不可(当たり外れがある)
  • 申し込みから設置まで半年以上待たされる(機会損失)
  • 現場調査の結果、高額な追加工事費が発生することも
  • 実は「市場最安値」ではない(ネット業者の方が安い)

① メーカー・製品の選択肢が著しく狭い

太陽光パネルは、メーカーによってサイズや発電効率が異なります。特に日本の住宅は、寄棟(よせむね)や複雑な形状の屋根が多く、屋根面積を無駄なく使うには、多様なサイズのパネルを持つ国内メーカー(長州産業やシャープなど)が有利なケースが多々あります。

しかし、共同購入では「入札で勝った特定のメーカー(多くは海外製の標準パネル)」しか選べないことがほとんどです。「本当は5kW載る屋根なのに、指定メーカーだと3kWしか載らない」といった事態になれば、20年間の売電収入や電気代削減効果で数百万円の損をしてしまう可能性があります。

② 施工業者は「運任せ」になりがちである

太陽光発電で最も重要なのは「施工品質」です。雨漏りリスクや配線トラブルを防ぐには、経験豊富な職人の腕が必要です。

共同購入では、事務局が割り当てた業者が自動的に決まります。消費者は「施工実績が豊富な地元の優良店」を指名することができません。入札で価格を叩き合って受注した業者が来るため、コストカットのために工期を短縮したり、下請けに丸投げしたりするリスクもゼロではありません。

③ スケジュールの融通が利かない

共同購入は数百件単位で一斉に進めるプロジェクトです。「来月の電気代値上げ前に設置したい」「リフォームの足場があるうちに工事したい」といった個別の要望は通りません。申し込みから施工完了まで半年〜1年近くかかることもあり、その間の「電気代削減チャンス」を逃すことになります。

3. 【最新】共同購入は本当に安いのか?徹底検証

「多少の不便があっても、価格が圧倒的に安いなら我慢できる」という方もいるでしょう。では、実際の価格差はどうなっているのでしょうか?2025年の市場データと比較してみましょう。

2025年 太陽光発電 設置費用比較(5kWシステム想定)
比較項目 共同購入の価格イメージ 訪問販売の相場 ネット・自社施工店の最安値
kW単価目安 29万 〜 31万円 35万 〜 45万円 20万 〜 26万円
総額目安 約150万円 約200万円〜 約100万 〜 130万円
特徴 「そこそこ」安いがマージンが含まれる 営業コストが乗り高額になりがち 中間コストを削り圧倒的に安い

表の通り、共同購入価格は「悪質な訪問販売」よりは確実に安いですが、「自分で探せるネットの優良施工店」と比べると、20〜30万円ほど高いのが現実です。

共同購入には「事務局の運営コスト」が含まれていますが、ネット集客型の施工店はそれらを徹底的に排除しているため、この価格差が生まれます。「手間をかけずにそこそこの安さ」で妥協するか、「少しの手間で数十万円の節約」を選ぶか、判断が分かれるところです。

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4. 失敗しないための唯一の防衛策

共同購入自体は決して悪い仕組みではありません。「業者選びが面倒」「どうしても自治体経由がいい」という方には適した選択肢です。

しかし、リスクを最小限に抑え、経済的メリットを最大化するためには、以下の手順を踏むことを強くお勧めします。

共同購入の見積もりを「物差し」にする

最も賢い方法は、「共同購入に申し込みつつ、並行して他社の見積もりも取って比較する」ことです。

共同購入は、現地調査後の「最終見積もり」が出て、正式な契約書にサインする前であれば、原則として無料でキャンセルが可能です。この期間を利用して、一括見積もりサイトなどで他社の価格や提案内容を確認しましょう。

「同じメーカーでも他社の方が30万円安かった」「我が家の屋根ならこちらのメーカーの方が発電量が多いと教えてくれた」という発見が必ずあるはずです。比較した結果、共同購入の方が良ければそのまま進めれば良いですし、他社が良ければそちらを選べば良いのです。

5. よくある質問(FAQ)

A. 一般的に、現地調査後の「最終見積もり」を確認し、正式な契約書を取り交わす前であれば、キャンセル料なしで辞退可能です。ただし、契約締結後に部材の発注が済んでしまった後などは、実費の違約金が発生する可能性があります。必ず申し込み時の規約を確認し、契約のハンコを押す前に判断しましょう。

A. 2024年にも大手施工会社が倒産するなど、リスクはゼロではありません。業者が倒産すると、独自の「工事保証(雨漏り保証など)」は無効になる可能性が高いです。メーカー保証(機器の故障)は残りますが、施工トラブルの責任追及が難しくなります。だからこそ、経営基盤の安定した施工店を自分で選ぶことには大きな意味があります。

A. はい、基本的には国の補助金(DR補助金など)や自治体の補助金との併用が可能です。ただし、共同購入は施工スケジュールが遅いため、補助金の「申請期限」や「完了期限」に間に合わない(公募が終了してしまう)リスクがあります。早めの設置を希望する場合は、個別契約の方がスムーズです。

まとめ:「安心」を鵜呑みにせず、「比較」で賢く選ぼう

太陽光発電の共同購入は、手軽で安心感がある一方で、「選択肢のなさ」「スケジュールの硬直性」「最安値ではない」という明確なデメリットがあります。

太陽光発電は10年、20年と使い続ける高額な設備です。「案内が来たから」という理由だけで思考停止せず、必ず複数の選択肢を比較検討してください。その「ひと手間」が、将来の数十万円の利益となって返ってくるはずです。

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