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太陽光・蓄電池の訪問販売「セットで工事費無料」は本当? 高額オプションの優先順位と嘘を見抜く徹底ガイド

太陽光発電 2026年02月19日更新

「蓄電池を導入するなら、経済的なメリットが大きくなる可能性が高いです」「特定条件(〇月〇日までにご成約の場合等)を満たした場合、HEMS設置費用および一部工事費を割引いたします」

訪問販売で太陽光発電や蓄電池の見積もりをとった際、頼んでもいないオプション設備がセットになり、総額が300万円、400万円と膨れ上がっていて驚いたことはありませんか? 営業担当者は「セットの方が電気代が下がる」「単独での後付け設置には、別途の追加工事費(足場代、配線工賃等)が発生するため、同時設置の方が初期費用を抑えられる場合があります」と熱心に勧めますが、その説明を鵜呑みにするのは危険です。

この記事は、「訪問販売で高額なセットプランを提案されたが、本当に必要なのか判断できない」「営業トークの妥当性を確かめたい」という方に向けて執筆しています。

セット販売に潜む「嘘」や「価格のからくり」を解き明かし、あなたのご家庭にとって本当に必要な設備を見極めるための「優先順位のつけ方」を解説します。不要なオプションで数百万円を損しないために、契約前の最終確認としてご活用ください。

目次

この記事でわかること

  • 訪問販売が「セット販売」を勧める本当の理由と、よくある嘘のパターン
  • HEMS、エコキュート、V2Hなど、主要オプションの必要性判定リスト
  • 見積もりの「真偽」を見抜くための具体的なチェックポイント
  • 迷ったときに適正価格を確認する方法

なぜ業者は「セット販売」をしたがるのか? 営業トークの裏側

まずは、なぜ訪問販売業者がこれほどまでに「セット契約」にこだわるのか、その背景を知っておきましょう。彼らの目的は、あなたの光熱費削減よりも、自社の利益最大化にある場合が少なくありません。

値引きの原資を作るため(二重価格の温床)

「通常は工事費が30万円かかりますが、このオプションをつければ無料にします」というトーク。これは、オプション機器の価格に工事費分を上乗せしているだけのことが多々あります。

例えば、市場価格40万円のエコキュートを80万円で見積もりに計上しておけば、そこから「工事費30万円値引き!」と演出しても、業者には十分な利益が残ります。項目が増えれば増えるほど、各項目の単価が曖昧になり、消費者は「総額が高いのか安いのか」判断できなくなります。これがセット販売の最大の狙いです。

「光熱費削減シミュレーション」を見栄え良くするため

蓄電池単体では、電気代の削減効果には限界があります。そこで、ガス給湯器からエコキュートへの切り替え(オール電化化)や、IHクッキングヒーターの導入をセットにすることで、「ガス代が0円になります!」とアピールし、月々の支払メリットを大きく見せようとします。

確かに光熱費は一本化されますが、そのために数百万円のローンを組むことが、トータルで見て本当に経済的なのかは冷静な計算が必要です。

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【仕分けリスト】そのオプション、本当に必要? 優先順位のつけ方

見積もりに含まれがちなオプション設備について、一般的な必要性と判断基準をまとめました。「営業マンに言われたから」ではなく、ご自身のライフスタイルに合わせて優先順位をつけてください。

 HEMS(ヘムス):優先度【中〜低】

概要:家庭内のエネルギー使用量を見える化し、機器を制御するシステム。
営業トーク:「これがないと蓄電池が動きません」「AI制御で電気代が下がります」
真実:蓄電池はHEMSなしでも動く機種がほとんどです。ただし、一部の「国の補助金(DR補助金など)」を利用する場合は設置が必須要件になります。補助金を使わない、あるいはモニターを見る習慣がない家庭では、高額な費用を払ってまで導入する必要性は低い場合があります。

 エコキュート(給湯器):優先度【高〜中】

概要:空気の熱を利用してお湯を沸かす電気給湯器。
営業トーク:「ガス代が高騰しているので、今すぐ替えないと損です」
真実:プロパンガスを使用している地域では、エコキュートへの切り替えで光熱費が大幅に下がる可能性が高く、優先度は高いです。一方、都市ガスエリアで、かつ既存の給湯器がまだ新しい場合は、無理に交換しても元が取れない(費用の回収に時間がかかる)ことがあります。「壊れてから交換」でも遅くはありません。

 V2H(Vehicle to Home):優先度【要検討】

概要:EV(電気自動車)のバッテリーを家の電源として使えるようにする設備。
営業トーク:「これからはEVの時代です。今つけておかないと後悔します」
真実:既にEVを持っている、または1〜2年以内に購入予定があるなら導入価値は非常に高いです。しかし、「いつか買うかも」という程度であれば、時期尚早かもしれません。V2H機器も年々進化しており、EV購入時に最新機種を導入した方が性能が良い場合もあります。

 IHクッキングヒーター:優先度【個人の好み】

概要:電気で調理するコンロ。
営業トーク:「裸火を使用しないため、調理中の火災リスクを低減できるメリットがあります。セットなら安くします」
真実:安全性や清掃性は高いですが、料理好きで「ガス火がいい」という方もいます。蓄電池導入とは直接関係がないため、ライフスタイルの好みで決めて構いません。

 外壁塗装・屋根塗装:優先度【要注意】

概要:足場を組むついでに塗装を行う。
営業トーク:「足場代が一度で済むので、一緒にやった方が絶対にお得です」
真実:確かに足場代の節約にはなりますが、太陽光業者に塗装を依頼すると、下請けに丸投げして中間マージンが乗るため、塗装専門業者に直接頼むより割高になるケースが多いです。「ついで」で契約せず、塗装は塗装で相見積もりを取ることを強くお勧めします。

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セット価格の「真偽」を見抜く3つのチェックポイント

提示された見積もりが「適正なセット割引」なのか、それとも「カモフラージュされた高額請求」なのか。嘘を見抜くための具体的なチェックポイントです。

 「一式」ではなく、型番と単価が明記されているか

最も危険なのが、「太陽光・蓄電池・エコキュート工事一式:450万円」のような見積もりです。これでは各機器の価格が適正か検証できません。

  • エコキュートのメーカーと型番(例:パナソニック HE-NS37KQS)
  • HEMSのメーカーと型番
  • それぞれの機器代金と工事費

これらが明記されていない見積もりは、その時点で信頼性に欠けます。「詳細な内訳を出してください」と要求し、渋るようであれば契約すべきではありません。

 「施主支給」や「部分契約」を許容するか

「エコキュートは知り合いの設備屋に頼むので、蓄電池だけお願いします」と言ってみてください。

真っ当な業者であれば、「承知しました。では蓄電池のみのお見積りを作成します」と対応します。もし、「セットでないと売れません」「それだとキャンペーン対象外で蓄電池が定価になります」などと露骨に嫌がる場合は、セット販売で不当な利益を得ようとしている可能性が高いです。

 補助金の条件を正確に伝えているか

「HEMSをつけないと補助金が出ません」と言われたら、必ず「それはどの補助金ですか? 公募要領を見せてください」と確認してください。
確かにHEMS必須の補助金もありますが、自治体の補助金などでは必須でない場合も多いです。自社が売りたい商品を正当化するために、補助金の条件を歪曲して伝えてくる嘘には注意が必要です。

編集部見解:迷ったら「シンプル」が最善の防衛策

編集部見解: 訪問販売で混乱したとき、最も安全な選択は「一度すべてリセットし、本体のみで見積もりを取り直す」ことです。

太陽光発電や蓄電池は、それだけで十分に高価な買い物です。そこにエコキュートや塗装まで加われば、判断すべき要素が多すぎて、正常な判断ができなくなります。
HEMSもエコキュートもV2Hも、基本的には「後付け」が可能です。「今一緒にやらないと配線工事費が二重にかかる」と言われますが、不要な高額機器を買わされる損失に比べれば、将来の工事費の差額など微々たるものです。

「今日は契約しません。必要な機能だけを厳選して、複数の会社で比較してから決めます」。この一言が言えれば、あなたは悪質な訪問販売のターゲットから脱することができます。

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よくある質問(FAQ)

Q1. HEMS(ヘムス)は蓄電池の設置に必須ですか?

A. 基本的には「必須」ではありません。HEMSはエネルギーの使用状況を見える化したり、家電を制御したりするための機器です。国の補助金(DR補助金など)の要件として設置が必須になるケースはありますが、補助金を利用しない場合や、蓄電池単体の機能で十分な場合は導入しなくても稼働に問題はありません。「付けないと動かない」といった説明は嘘である可能性があります。

Q2. 「セット契約なら工事費が無料になる」と言われましたが本当にお得ですか?

A. 慎重な確認が必要です。工事費を無料にする代わりに、セットに含まれるエコキュートやIHヒーターなどの機器代金が定価近くまで高く設定されている(実質的に工事費が上乗せされている)ケースが多々あります。総額で見たときに、個別に他社で頼むよりも高額になっていないか、必ず内訳を確認してください。

Q3. 将来EV(電気自動車)を買う予定ですが、今V2Hも一緒に導入すべきですか?

A. 状況によります。V2Hは高額なため、EV購入が数年先であれば、機種が古くなるリスクや保証期間の観点から、EV購入時に合わせて設置する方が合理的な場合もあります。ただし、セット導入で補助金が増額される制度がある年度や、配線工事を一度で済ませたい場合は同時導入が有利なこともあります。費用対効果をシミュレーションして判断しましょう。

この記事の著者

リノベステーション編集部

リノベステーションは、太陽光発電、蓄電池、エコキュートなど、家庭のエネルギー効率化を支援する専門メディアです。訪問販売や見積もりに関するトラブルを未然に防ぎ、消費者が後悔しない選択をするためのお手伝いをすべく、中立的な立場から情報発信を行っています。経済産業省や各自治体の公表情報に基づき、専門性と信頼性の高い記事提供を心がけています。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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中田 萌
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