電気料金の値上げがおかしい!高すぎる原因は?対策方法まで解説
2021年から2023年7月現在まで電気代の値上がりにより、電気代の高さに驚いた人も多いでしょう。
そこで今回記事では、電気料金の値上げがおかしいほど高い原因や節電対策、今後の電気代の影響について解説していきます。
目次
電気料金の値上げはおかしい!高騰してしまう4つの原因
電気料金が値上げしてしまう原因を4つ紹介します。
燃料費調整額の値上げ
石油やガスなどの値上げにより燃料調整額が高騰しています。
燃料調整費の値上げは「カーボンニュートラルの動きが高まっていること」「新型コロナウイルスの拡大」「ロシア・ウクライナ情勢」の3つの要因があげられます。
世界的にCO2排出量ゼロを目指しており、CO2排出量が少ない天然ガスの需要が高まり価格が上昇しているのです。
また、新型コロナウイルスの拡大により、在宅時間が増えたことで電力需給が増加し石油やガスなどの供給が不足したことも原因としてあげられます。
2021年に始まったロシア・ウクライナ情勢により、ロシアからの燃料輸入が止まってしまったことが価格の高騰を招いているのが現状です。
2023年に政府によって、電気・ガス価格激変緩和対策事業が開始されたことで、毎月の電気・ガス料金から値引きされています。
再エネ賦課金の値上げ
省エネシステムの導入が増加したことも、再エネ賦課金の値上げにつながります。
再エネ賦課金とは、毎月の電気代に含まれるもので、「再生可能エネルギーの買取費用を電力受給者が負担する」制度です。
2012年から再エネ賦課金は導入され、当初は0.22円/kWhでしたが、再エネシステムの導入増加に伴い、2022年には15.7円まで値上がりしました。
2023年に化石燃料の高騰により再エネ賦課金は値下がりしましたが、電力市場も落着きを取りはじめ、再エネ賦課金が戻る可能性もあります。
託送料金制度の影響による値上げ
託送料金の値上げは、電力関連の設備強化や補強するための多額な資金が必要なことが高騰の要因としてあげられます。
毎月の電気代には、「送電線の利用料金」「一般送配事業者の人件費」「設備修繕費用」なども含まれており、託送料金は受給者が負担しています。
電力関連の設備強化や補強の理由により、毎月支払う電気代に含まれる「託送料金」の値上げによって電気代の負担額が上がっているのです。
電気料金の値上げはおかしい!2022年~2023年の電気代の推移を比較
電気代の価格高騰が始まった2021年11月から2022年11月までの電気代の値上がりを比較してみました。
電力種類 | 2021年11月 | 2022年11月 | 差額 |
従量電灯 | 22.52円 | 29.77円 | +7.25円 |
低圧電力 | 29.06円 | 36.8円 | +7.74円 |
高圧電力 | 15.48円 | 25.64円 | +10.16円 |
特別高圧電力 | 12.02円 | 21.53円 | +9.51円 |
(引用元:電気料金単価の推移|新電力ネット)
4種類の電気代は2021年〜2022年より、7円〜10円/kWhまで値上がりしていることが分かります。
2023年12月以降から電気料金は徐々に下がり、電気・ガス価格激変緩和対策事業が1月から開始したことで4種類の電気代は25円/kWh前後をキープしています。
電気料金の値上げはおかしい!今後の電気代も高騰するの?
今後も「ウクライナ侵攻」「毎年の再エネ賦課金の値上げ」が続いてしまう限りは電気代の値上げが続く可能性が高いでしょう。
「ウクライナ情勢」の終戦の見通しがつかない限りは、ロシアからの燃料輸入ができないため石油やガスなどの価格高騰は避けられません。
また、国は2030年までに再生エネルギー発電施設の割合を増やすことを目標としているため、値上げが続くと考えられます。
これらの理由により、価格高騰は今後もしばらく続く見込みとなっています。
電気料金の値上げが止まらないおかしい!電気代の節約対策
電気料金の値上げは、残念ながら止まらず高騰は続きます。
一人ひとりが節電意識を高め、電気代の節約対策に向き合うことが大切です。
ここからは、節電対策について解説していきます。
消費電力がかかる家電製品の使い方を見直す
毎日使う家電製品の消費電力を確認し、使い方を見直すことも節約対策に大きな効果があります。
消費電力の割合が多い順番に家電製品を紹介していきます。
家電製品 | 消費電力の割合 |
冷蔵庫・照明・テレビ | 34% |
給湯(電気温水機器) | 27.8% |
エアコン(暖房) | 25.1% |
厨房(炊飯器・電子レンジなど) | 10.7% |
エアコン(冷房) | 2.4% |
(引用元:省エネ性機能カタログ2022)
「冷蔵庫・照明・テレビ」「給湯器」「エアコン」の5つの家電製品で、80%以上を占めています。
5つの家電製品の使い方を見直せば、消費電力の削減に期待が持てます。
消費電力の割合が大きい冷蔵庫の場合は、できるだけ冷気を逃がさないようにドアの開け閉めを減らしたり、熱いものは冷ましてから入れたりするなど工夫することが節約のポイントです。
省エネ機能が高い家電製品に買い替える
省エネ家電製品の買い替えで、年間の電気代を安くすることが可能です。
買い替える製品 | 省エネ期待値 | |
冷蔵庫 | 省エネタイプ | 約40~47% |
テレビ | 約42% | |
エアコン | 約17% | |
照明 | LED照明 | 約86% |
(引用元:機器の買換で省エネ節約|経済産業省)
使用割合の多い家電製品を省エネタイプに買い換えるだけで、消費電力を大幅に削減でき節約になります。
省エネ家電の購入で補助金を受け取れる自治体もあるので、省エネタイプの選択で買い替えの負担額を減らせますよ。
電気料金のアンペア数やプランを変更してみる
電気料金の値上げから基本料金(アンペア数)や料金プランを見直し、変更するのも節電対策に期待ができます。
東京電力の場合、契約アンペア数40A(1,180円)→30A(886円)の変更で、294円の節約になります。
また、電気料金はライフスタイルに合わせてプランを見直すのも大切です。
例えば、電力使用量が夜中に多い場合は「夜トクプラン」、ガスと電気をいっしょにしたい場合は「電気とガスセット」プランなどの変更でお得になることも。
長年、電気料金を確認していない場合は、契約中の電気料金を見直してみると良いでしょう。
新電力会社に乗り換えてみる
大手電力会社から新電力会社への乗り換えも節電対策におすすめです。
新電力に切り替えても電気の品質は変わらず、安定して電気が使えます。
基本料金なしで利用できたり、ポイントが貯まったりするなど各社独自の料金プランを利用できます。
例えば値引きとポイントを組み合わせたプランなら、現在ためているポイントと同じポイント会社を選ぶのがおすすめです。
電力会社によって100円ごとに1〜2ポイント貯めることができ、電気料金を使いつつポイントも貯められます。
独自の料金プランやキャンペーンを使いたい方に新電力会社はおすすめです。
太陽光発電や蓄電池を取り入れてみる
太陽光発電と蓄電池の同時設置は、電気代の高騰対策にうってつけの組み合わせです。
日中に太陽光発電で生み出した電力は、蓄電池に貯めて電力を夜間に回せば、実質0円で電気が使えます。
また、天候が悪い場合は、電力会社から安い電力を買って蓄電池に貯めて使うことも可能です。
また、国や自治体では、省エネシステムの導入に力を入れており、補助金制度を実施しています。
補助金は先着順のため、検討している人は早めの申請がおすすめです。
電気料金の値上げはおかしい!省エネシステムで電気使用量を抑えよう
今回は、電気料金が値上げしてしまう原因や電気料金の推移などについて解説しました。
「カーボンニュートラルの動きが高まっていること」「新型コロナウイルスの拡大」「ロシア・ウクライナ情勢」などが大きな要因でした。
このような理由から、今後も電気代の高騰は避けられないのが現状です。
そのため、年間の電気代の削減効果が高い太陽光発電や蓄電池などの省エネシステムの設置がおすすめです。
長期的に電気代を安くしたい人は、ぜひ導入を検討してみてくださいね。
▼関連記事はこちら
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!