在宅ワーカーが抱えるリスク…
この記事は、週3日以上在宅勤務(リモートワーク)をされており、万が一の停電時にも業務を継続したいと考えているご家庭を対象に執筆しています。近年、働き方の多様化により自宅で仕事をする時間が増え、それに伴い電力への依存度も高まっています。しかし、台風や地震などの自然災害、あるいは突発的な電力トラブルによる停電は、在宅ワーカーにとって業務が中断される大きなリスクとなり得ます。
「停電対策はしたいけれど、蓄電池は高そう」「太陽光発電とセットでないと意味がないのでは?」「在宅勤務に必要な容量がわからない」といった、蓄電池の導入検討の初期段階で抱きがちな疑問や不安を解消することを目指します。費用や補助金に関する情報は年度や自治体によって大きく変動するため、最新情報は公的機関のページもあわせてご確認ください。
目次
この記事でわかること
- なぜ在宅勤務家庭で停電対策(蓄電池)が重要視されるのか
- 家庭用蓄電池の基本的な仕組みと種類(全負荷・特定負荷)
- 在宅勤務の業務継続に必要な電力の目安と、蓄電池容量の選び方
- 太陽光発電がなくても蓄電池を導入するメリット
- 蓄電池導入にかかる費用相場と、活用できる可能性のある補助金制度
なぜ在宅勤務家庭で蓄電池が重要なのか
従来の停電対策は、「最低限の明かりの確保」「冷蔵庫の食材を守る」「スマートフォンで情報を得る」といった生活維持が主な目的でした。しかし、在宅勤務が常態化している家庭では、事情が異なります。
週3日以上、日中の時間帯に自宅で業務を行う場合、電力は「生活インフラ」であると同時に「業務インフラ」そのものです。停電が発生すると、デスクトップPCやモニター、Wi-Fiルーター、ネットワーク機器(NASなど)への電力供給が途絶え、業務は即座に中断される恐れがあります。
わずか数時間の停電であっても、作成中のデータが失われたり、重要なオンライン会議に参加できなくなったりすることで、業務に支障が出るだけでなく、取引先からの信用を失う事態にもつながりかねません。特に締切が迫った業務や、常時接続が必要なシステムを扱う仕事の場合、そのリスクは計り知れません。
このように、在宅勤務家庭における停電対策は、単なる「備え」を超え、安定した収入やキャリアを維持するための「ビジネスリスク管理」の一環として、その重要性が高まっています。
蓄電池の基本:仕組みと種類を理解する
蓄電池とは? 基本的な仕組み
家庭用蓄電池システムは、その名の通り「電気を貯めておく」ための装置です。電力会社から供給される電気(系統電力)や、太陽光発電システムが発電した電気を、リチウムイオン電池などのバッテリーに充電します。そして、停電が発生した際には、貯めていた電気を自動的(または手動切り替え)で放電し、家庭内の電化製品に供給します。平時においても、電気料金が安い夜間に充電し、高い日中に使用する「ピークシフト」による電気代節約に活用できる場合もあります。
停電時の動作で選ぶ「全負荷型」と「特定負荷型」
蓄電池には、停電時にどの範囲の電力をバックアップするかによって、大きく2つのタイプがあります。これは在宅勤務の継続性に直結するため、非常に重要な選択肢となります。
- 全負荷型:停電時でも、家中のほぼすべての電気回路(照明、コンセント、エアコンなど)に電力を供給できるタイプです。在宅勤務中に停電が発生しても、普段通り仕事部屋のPCを使いながら、リビングのエアコンやキッチンの冷蔵庫も動かし続けることが可能です。安心感が非常に高い反面、システムが大型になり、導入費用も高額になる傾向があります。
- 特定負荷型:導入時にあらかじめ選んでおいた「特定の電気回路」だけに電力を供給するタイプです。「仕事部屋のコンセント」「Wi-Fiルーターとモデム」「冷蔵庫」など、停電時に最低限使用したい機器の回路だけをバックアップします。バックアップする範囲を絞ることで、全負荷型に比べて導入費用を抑えやすいのがメリットです。
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週3在宅勤務家庭に必要な容量(kWh)の目安
まずは「停電時に何を使いたいか」を明確に
停電時に使用したい電化製品の「消費電力(W)」を把握することが第一歩です。以下は、在宅勤務でよく使われる機器の消費電力の目安(一例)です。
- ノートPC:約30W~100W
- デスクトップPC(モニター含む):約150W~350W
- Wi-Fiルーター・モデム:約10W~30W
- スマートフォンの充電:約5W~15W
- LED照明(1部屋分):約30W~50W
- 冷蔵庫(安定時):約50W~100W(起動時は大きい)
消費電力 × 時間 = 必要な電力量(kWh)
次に、「その機器を何時間使いたいか」で必要な電力量(Wh)を計算します。
計算例
停電時に「デスクトップPC・モニター・Wi-Fiルーター(合計300W)」を使って「6時間」の業務継続を目指す場合。
必要な電力量 = $300\text{W} \times 6\text{時間} = 1,800\text{Wh} = 1.8\text{kWh}$
この計算では、最低でも1.8kWhの電力量が必要だとわかります。ただし、蓄電池は貯めた電力を100%すべて使えるわけではなく、変換効率(ロス)や、経年劣化、安全マージンがあるため、実際に使用できる「実効容量」は定格容量の7~9割程度になることが一般的です。冷蔵庫や照明など他の機器も同時に使うことを考慮すると、計算結果よりも余裕を持った容量を選ぶことが推奨されます。
編集部見解:在宅勤務なら「特定負荷」で4~7kWhが現実的な選択肢か
編集部見解
「全負荷型」で家中をバックアップできるに越したことはありませんが、導入費用は非常に高額になりがちです。週3日の在宅勤務で「最低限の業務遂行」と「冷蔵庫の保護」を最優先するならば、「特定負荷型」を選択し、仕事部屋のコンセント、通信機器、冷蔵庫、リビングの最低限の照明をバックアップ対象とするのが、費用対効果のバランスが取れた選択肢の一つとなり得ます。
この場合、先ほどの計算例(業務6時間)に加え、冷蔵庫や待機電力なども考慮すると、実効容量で3kWh以上、定格容量としては4kWh~7kWh程度の蓄電池が、多くの在宅勤務家庭にとって現実的な検討ラインになると推測されます。
太陽光発電はセットで必要か?
結論から言えば、蓄電池単体でも導入は可能であり、停電対策としてのメリットも得られます。
- 蓄電池単体(系統連携)のメリット:初期費用を抑えられます。また、夜間の電力が安いプランを活用し、夜間に充電、日中に放電する「ピークシフト」で電気代節約に貢献できる可能性があります。ただし、停電が長引いて使い切ってしまうと、復旧まで充電手段がありません。
- 太陽光発電 + 蓄電池のメリット:停電が長引いた場合でも、日中に太陽光パネルが発電した電気を蓄電池に充電できます(自立運転機能)。天候次第ではありますが、電気を「創って・貯めて・使う」サイクルが確立でき、長期の停電でも業務継続が可能です。
導入費用と補助金について
蓄電池の費用相場(一例)
| 蓄電池容量(目安) | 費用相場(工事費込・一例) |
|---|---|
| 4kWh ~ 6kWh | 約100万円 ~ 160万円 |
| 7kWh ~ 10kWh | 約150万円 ~ 220万円 |
| 10kWh 以上 | 約200万円 ~ |
※2025年時点の公開情報に基づく一例です。実際の費用は設置環境等により異なります。
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導入前に確認すべきチェックポイント
- 設置スペースの確認:蓄電池本体は室外機数台分のサイズがあります。屋外・屋内に設置可能か確認が必要です。
- 停電時の動作の再確認:「仕事部屋のPCとWi-Fiだけは絶対」など、優先順位を明確にしましょう。
- 将来の拡張性:将来的に太陽光発電やV2H(Vehicle to Home)を追加する予定があるか、連携可能な機種かを確認します。
- 信頼できる業者の選定:必ず複数の業者から相見積もりを取り、内訳やアフターサポートを比較しましょう。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 在宅勤務中、停電したら蓄電池は何時間くらい持ちますか?
A1. 容量と使用機器によります。例えば合計300Wの機器を使用し、5kWhの蓄電池(実効容量80%)の場合、計算上は約13時間程度($5\text{kWh} \times 0.8 \div 0.3\text{kW}$)となります。ただし変換ロス等があるため、余裕を持った計画が重要です。
Q2. 太陽光発電がありませんが、蓄電池だけ設置するメリットはありますか?
A2. 停電対策としてのメリットは大きいです。また、安い夜間電力を活用した「ピークシフト」で、日中の在宅勤務にかかる電気代を抑えられる可能性があります。
Q3. 蓄電池の寿命はどれくらいですか?
A3. 一般的に6,000~12,000サイクルが目安です。1日1サイクルで約15年〜20年程度の利用を想定している製品が多いですが、環境や使用状況により変動します。
Q4. 補助金を使いたいのですが、何から始めればいいですか?
A4. まずはお住まいの自治体(都道府県・市区町村)の最新情報を確認しましょう。年度により条件が激しく変わるため、補助金申請の実績が豊富な販売店に相談するのが最もスムーズです。
出典・参考情報
- 経済産業省 資源エネルギー庁
- 総務省
- 東京都環境局(家庭の省エネ・再エネ支援情報)
- 各自治体の補助金・助成金ページ(最新の公募要領をご確認ください)
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