太陽光発電システムの保証をメーカーごとに徹底解説!
光熱費の節約や売電収入を得ることができる「太陽光発電システム」。
今回は、大きな買い物をするのに必要不可欠な「保証」について解説していきます。
太陽光発電システムは、10年から20年使用することができるとされている住宅設備です。
長く、安心して太陽光発電システムを使用するためにも、購入時には保証内容をしっかり確認しましょう。
目次
太陽光発電システムの保証は主に3種類!
太陽光発電システムに関わる保証は、主に「機器(システム)保証」、「出力保証」、「自然災害補償」の3種類です。
太陽光発電システムの保証を確認するときに、それぞれの違いを知っておくことで、より保証内容を理解することができます。
①機器・システム保証
太陽光発電システムの「機器保証」、「システム保証」は、太陽光発電システムのパネルや周辺機器を保証するものです。
周辺機器で対象となるものは、メーカーによって異なりますので、事前にチェックしておくことが大切です。
システム保証は、太陽光パネルやパワコン、接続箱、取付架台などが対象となります。
機器保証やシステム保証を受けるためには、全ての機器を同じメーカーで揃えることや、認定工務店で施工してもらうことが必要になるメーカーが多いです。
保証の適用条件は、メーカーによって異なりますので、適用条件もしっかり確認しましょう。
②出力保証
太陽光発電システムの出力保証は、太陽光発電を行うときの出力が、決められた数値を下回ってしまった場合に受けることができます。
太陽光発電システムを導入し、どのような電気の使い方をするにしても、発電量は大切な数値になります。
メーカーによって出力保証の数値は異なるので、何%以下になったら保証対象となるのかを確認しておきましょう。
出力保証を受けるためには、出力が減ってしまった原因が太陽光発電システムによるものだということを証明しなければいけません。
気象条件などによって太陽光発電システムの発電量は変動しますので、晴れの日や雨の日など日々の発電量を記録しておくと良いでしょう。
③自然災害補償
自然災害補償とは、火事や台風による飛来物、落雷などによる太陽光発電システムの破損を補償してくれるものです。
太陽光発電システムに対する自然災害補償を、無償で付帯しているメーカーは少ないです。
自然災害による被害が心配な場合には、メーカー保証の自然災害補償の有無をしっかり確認しましょう。
太陽光発電システムの自然災害補償は、保険会社で入ることも可能です。
また、契約している火災保険によっては、自然災害による太陽光発電システムの補償を受けることができる可能性もあります。
太陽光発電システム購入時には、自宅にかけている保険の内容を事前に確認しておきましょう。
メーカーごとの保証を内容と期間合わせて徹底比較!
太陽光発電システムの保証は、メーカーによって条件や期間が異なります。
今回は、それぞれの太陽光発電システムのメーカーごとの無償保証を表にまとめてみました。
これから太陽光発電システムを購入しようと思っている人は、参考にしてみてください。
また、それぞれのメーカーの保証内容も解説していますので、気になるメーカーの保証内容をチェックしてみましょう。
【メーカーごとの太陽光発電システム無償保証期間】
システム・機器保証 | 出力保証 | 自然災害保証 | その他 | |
エクソル | 12年 20年 製品によって どちらかが適用 | 25年 | 10年 | ・有償で保証が 充実するプランあり ・出力制御補償あり |
長州産業 | 15年 | 25年 | なし | ・施工保証あり |
パナソニック | 15年 | 25年 | なし | ・既設の太陽光 発電システムに 対する保証あり |
シャープ | 10年 | 20年 | なし | |
Qセルズ | 15年 | 25年 | なし | |
京セラ | 10年 | 20年 | 10年 | ・O&M サービス あり |
カナディアン ソーラー | 15年 | 25年 | なし | ・有償で10年の 自然災害補償あり |
ソーラー フロンティア | 10年 | 20年 | なし | ・有償保証あり |
エクソルの保証
エクソルは、海外メーカーに負けない低価格設定と、高品質な太陽光発電システムが魅力のメーカー。
現在日本の太陽光発電システム業界で急激に成長している人気メーカーです。
保証期間が長く、災害補償も無償なので、保証を充実させたいという人にとっても、満足できるメーカーだといえます。
エクソルのシステム保証は、型番によって12年か20年、パワーコンディショナーも保証対象です。
出力保証は25年無償で付帯しています。
自然災害補償も、費用は販売店負担で10年付けることができます。
その他にも、出力制御補償を付帯させることが可能です。
出力制御補償を付帯していれば、電力会社の出力制御によって損失した売電収入を補償してもらえます。
長州産業の保証
長州産業は、太陽光パネルを国内工場で自社生産している数少ないメーカーの1つです。
太陽光発電システムの品質が良く、長寿命設計が魅力だと評判が高いことが評判のメーカーです。
保証を受けるためには、認定工務店の施工と保証書の提示が条件となります。
長州産業のシステム保証は、無償で15年付帯、パワコンも保証対象です。
出力保証は25年間で、電力会社との電力需給開始から10年間は81%、11年目から15年間は72%が保証されます。
長州産業の標準保証には10年の施工保証もついており、業界では珍しい雨漏りに対する保証も完備されています。
パナソニックの保証
パナソニックの太陽光発電システムは、変換効率が高く、パネルの形が豊富なことが特徴です。
システム保証は標準で15年、出力保証は25年無償で付帯しています。
パナソニックの出力保証は、10年で81%未満、または25年で72%未満になったときに受けることができる保証です。
15年の自然災害保証も、有償で追加することができます。
シャープの保証
太陽光発電システムの業界で、トップクラスのシェアを誇るシャープ。
シャープの太陽光発電システムのシステム保証は、標準が10年で、有償で15年に延長することが可能です。
出力保証は20年、最大90%の出力を保証してくれます。
有償で、保証期間や保証内容を充実させることができるプランも用意されているので安心です。
Qセルズの保証
Qセルズは、価格が抑えられており不良品発生率が低いことが特徴の太陽光パネルメーカーです。
正規代理店での購入が保証の条件です。
システム保証は標準で15年、パワコンも保証対象内です。
出力保証は無償で25年、初年度は98%を保証しています。
京セラの保証
京セラは、デザイン性の高さや有償の「トリプル保証」が人気のメーカーです。
標準の保証は、システム保証が10年、出力保証が20年です。
自然災害保証も標準で10年間付帯しています。
トリプル保証に加入することで、システム保証と自然災害保証が15年に延長されます。
有償の「O&Mサービス」では、モニタリングによる監視や現場復旧、報告などの業務をおこなってもらうことができます。
カナディアンソーラーの保証
カナディアンソーラーは、世界でもトップクラスの販売数を誇る太陽光パネルメーカーです。
太陽光発電システムに対する保証は、メーカー保証に加えて保険会社との二重保険になっており、万が一カナディアンソーラーが保証することができなくなっても保証を受けることができます。
カナディアンソーラーのメーカー保証は、システム保証が15年で、パワコンも保証対象です。
出力保証は、25年間付帯しており、初年度は97.5%が保証されています。
有償で自然災害補償を10年付帯させることができるので、保証を充実させたい人におすすめのメーカーだと言えます。
ソーラーフロンティアの保証
ソーラーフロンティアは、性能の良いCIS太陽電池を販売しているメーカーです。
ソーラーフロンティアの標準保証は、システム保証10年、出力保証が20年(10年で10%、20年で20%低下した場合に保証)です。
システム保証は、モジュールだけではなくパワコンも保証対象になっています。
ソーラーフロンティアのシステム保証は、有償で15年に延長することが可能です。
メーカー独自の保証があるのは?
太陽光発電システムの保証でメーカー独自の保証があるのは、長州産業・エクソル・京セラ・カナディアンソーラーです。
太陽光発電システムを購入する際は、手厚くしたい保証によって、メーカーを選ぶのも良いでしょう。
太陽光パネルメーカーの保証選びのポイントは?
最後に、太陽光発電システムを購入するときに注目しておきたいポイントについて解説します。
太陽光発電システムは、光熱費の削減だけではなく、停電対策にも役立つ住宅設備です。
また、修理や交換にも安いとは言えない金額が必要になってしまうことも多いです。
万が一、発電できなくなってしまったときに備え、保証内容はしっかりチェックしておきましょう。
ポイント①自然災害補償がついていると安心
太陽光パネルは、屋外に設置されるので、台風や落雷などの自然災害の被害に遭いやすいです。
もちろん、それぞれのメーカーごとに破損への対策を行っていますが、100%対策を行うことは難しいです。
太陽光発電システムは、修理・交換費用が高額になってしまうケースも多いので、自然災害補償が付帯していると安心でしょう。
また、メーカー保証に自然災害補償がついていなくても、保険会社との契約で自然災害補償をつけることが可能です。
すでに入っている火災保険や地震保険でも、太陽光発電システムが補償の対象になっている場合があります。
自然災害による被害に備えたい場合は、現在入っている保険の内容を確認し、新たに保険をかけるのか、自然災害補償が付帯している製品を購入するのがおすすめです。
ポイント②10年の保証が必ず欲しい!
太陽光発電システムを取り扱っているメーカーのほとんどが、10年以上のメーカー保証を付帯しています。
しかし、メーカー保証を受けるためには、認定工務店での施工が必要なメーカーや、周辺機器などを同じメーカーで揃える必要がある場合も多いです。
太陽光発電システムは、長期間使用する住宅設備なので、値段が高く感じてもメーカー保証を受けられるようにしておきましょう。
また、太陽光発電システムを販売している会社は近年増え続けています。
ほとんどのメーカーが、10年保証だからといって、全てのメーカーで10年保証が付帯しているとは限りません。
太陽光発電システムを購入する際には、必ず保証期間や保証内容を確認しておきましょう。
ポイント③施工会社選びは慎重に!
太陽光発電システムの保証は、認定された工務店の施工でなければ受けることができないメーカーがあります。
メーカーの認定工務店は、メーカーのホームページで確認できるので、事前にチェックしておきましょう。
また、太陽光発電システムは、屋根に取り付ける住宅設備です。
ずさんな施工をされてしまうと、雨漏りなどの被害が出ることも考えられます。
長州産業のように、施工保証が付帯しているメーカーばかりではないので、施工会社選びは慎重に行いましょう。
太陽光発電システムを導入するときには保証内容を必ずチェック!
今回は、太陽光発電システムの保証について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
太陽光発電システムは、購入時だけではなく修理・交換の際にも、大きな金額が必要になります。
うまく発電できなくなってしまった時に慌てなくていいように、購入時にはメーカーの保証内容をしっかりチェックしておきましょう。
リノベステーションではニチコンやシャープを始めとした蓄電池を取り扱っております。
もちろん、太陽光発電機器との同時購入も可能です!
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にください。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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