2人暮らしのガス代の平均は?地域・季節別の金額や節約方法
円安やウクライナ情勢によって、ガス代が大幅に上昇。
できれば毎月のガス代をできる限り、節約したいですよね。
今回の記事では、2人暮らしのガス代の平均や季節・地域別の金額、オール電化との光熱費の比較について紹介します。
目次
地域別・季節別で明らかに!2人暮らしのガス代の平均額
地域別・季節別で2人暮らしにかかるガス代の平均額を紹介します。
お住いの地域や季節ごとの平均額とご自身のガス代を比較してみましょう。
2人暮らしの平均ガス料金は月4,900円が目安!
「2022年度 家計調査 」によると、2人暮らしのガス代の平均額は、4,900円です。
ガス代が毎月10,000円かかる場合は、平均の2倍かかるためガスの使用量を減らす必要があります。
もし、使いすぎてしまっている場合は、コンロの使い方やお湯の使い方を見直すことで、節約できるかも知れません。
地域別のガス代平均額は関東がTOP!
以下は、総務省の家計調査に基づいて、地域ごとの2人暮らしのガス代の平均額をまとめたものです。
都道府県 | 2人暮らしのガス代の平均額 |
北海道エリア | 4,810円 |
東北エリア | 4,619円 |
関東エリア | 5,918円 |
北陸エリア | 4,373円 |
東海エリア | 5,607円 |
近畿エリア | 5,399円 |
中国エリア | 4,133円 |
四国エリア | 3,751円 |
九州エリア | 4,091円 |
沖縄エリア | 4,296円 |
(引用元:2022年度 家計調査 都市階級・地方別)
地域別でガス代がもっとも高いのは、関東エリアで5,918円です。
関東エリアでガス代が高い理由は、人口密度の高さ、ガス供給設備の増設、ガス会社同士の価格競争の激しさによってガス代が高いという状況が生まれています。
また、ガス代の安いエリアは、四国エリアで、平均で月に3,751円という結果でした。
冬季の1~3月のガス代が高コスト!
以下は、総務省の家計調査に基づくデータから、季節ごとにかかる2人暮らしのガス代の平均額をまとめました。
年月 | 2人暮らしのガス代の平均金額 |
1月~3月 | 約6,875円 |
4月~6月 | 約5,828円 |
7月~9月 | 約3,704円 |
10月~12月 | 約4,522円 |
(引用元:2022年 家計調査 四半期)
1年の中でガス代が一番高くなるのは、1~3月の冬場です。
冬場は水がとても冷たくなり、お湯にするために多くのエネルギーと時間が必要だからです。
寒さから湯船につかる機会が増えたり、水を温める頻度が増えたりするので、ガスの使用量も増加してしまいます。
日頃からシャワーの温度を1℃下げることで、1分あたり0.2円の節約になるため、使い方を見直すことも大切です。
ガス代の計算方法
ガス代の計算は以下の計算式で求めることができます。
- 基本料金+従量料金「単位料金×ガス使用量(㎥)」
例えば、下記の条件で、1ヵ月のガス代を計算してみると
- ガス会社:東京ガス
- 基本料金:1,056円
- 10月の検針分(2023年):従量料金142.90円
- ガス使用量:30㎥
従量料金(142.90円)にガス使用量(30㎥)をかけると、4,287円です。
従量料金(4,287円)に基本料金(1,056円)を足すと、10月分のガス代は5,343円と求めることができます。
正確なガス代を計算したい場合は、契約している都市ガス会社のウェブサイトに訪問すると、ガス代の計算ツールを使うことができます。
利用することで、最新の料金情報を元に正確なガス料金を確認できるのでおすすめです。
2023年の値上げ幅はどれくらい?【ガス会社別の料金を比較】
東京ガス・東邦ガス・大阪ガスの大手ガス会社の値上げ金額を比較してみました。
大手ガス会社 | 2022年9月分 20~50㎥の金額 | 2023年の9月分 20~50㎥の金額 | 差額 |
東京ガス | 161.02円 | 129.32円 | +31.7円 |
東邦ガス | 186.22円 | 144.82円 | +41.4円 |
大阪ガス | 137.39円 | 178.73円 | +41.34円 |
3社の電気代の値上げ額は、昨年とくらべて、約32円~41円も値上がりしました。
ガス料金の値上げは、主に液化天然ガス(LNG)の輸入価格の急騰が原因です。
LNG価格の上昇は、中国の需要増加とロシアからの供給減少によるものです。
都市ガスは家庭の50%以上で利用されており、ガス料金の値上げは多くの人々にとって経済的な負担となっています。
なぜ高いの?2人暮らしのガス代が上昇する5つの理由
2人暮らしのガス代が値上がりしてしまう理由は、以下の5つです。
- プロパンガス(LP)を使用している
- ガスの消費量が多い
- お湯の温度を上げて利用している
- 給湯設備のエネルギー効率が低い
- 原油価格の増加により価格が上昇した
それぞれの理由についてくわしく紹介していきます。
プロパンガス(LP)を使用している
まず、自宅がプロパンガスを使っているのか、都市ガスを使っているのかを確認することが大切です。
もし、家の外に大きなガスボンベが設置されている場合、プロパンガスを使っていることになります。
プロパンガスは、ガスの運搬と充填に関連するコストがかかったり、各ガス会社によって自由に価格設定ができたりするので、ガス代が高くつきやすいです。
もしも、プロパンガスを利用している場合、自分の住んでいる地域で都市ガスを利用できるか調べてみることをおすすめします。
ガスの消費量が多い
ガス代が高くなる理由の一つは、「ガスの消費量が多い」ことです。
ガスとプロパンガスは、使用量に応じて料金が設定されているため、ガスを多く使えば、ガス代も増加します。
また、ガスの使用量は季節によって大きく変動し、特に冷え込む冬は、1年間のうちガスの使用が最も増える時期のため、ガス代が大幅に上昇します。
そのため、季節に合わせた節約対策をしたり、現在の契約内容と利用状況がマッチしているのか確認したりすることが大切です。
お湯の温度を上げて利用している
給湯温度を1℃上げるだけで、ガスの消費量が増加します。
快適さを損なわない範囲で給湯温度を下げることで、エネルギーコストを削減できます。
例えば、炎天下の夏場は、給湯温度を約40℃に設定するのがおすすめです。
夏場は少しぬるめのお湯で入浴すれば、汗をかかずに快適に過ごせます。
また、副交感神経が優位になり、良い睡眠につながるという利点もあります。
そのため、お風呂のお湯の温度を確認し、正しい設定に調整することで、ガス代を節約できます。
給湯設備のエネルギー効率が低い
古い給湯器を長く使い続けると、経年劣化が進みエネルギー効率が低下します。
長い間、使い続けると、時間とともに部品がすり減り、性能が劣化するため、ガスをたくさん使うようになります。
例えば、ガス給湯器からエコキュートの買い替えで、年間3万~5万円ほどガス代を節約できます。
「お湯の使用頻度は変わらないのに、ガス代が高い」と感じる場合は、省エネモデルの給湯器の導入を検討することがおすすめです。
原油価格の増加により価格が上昇した
最後にガス代が高くなる理由として、ガスの原料である液化天然ガス(LNG)の値段が上がったことです。
日本では液化天然ガスをほとんど輸入しなければならないので、価格が上がると、家庭のガス代も上がります。
しかし、2022年にロシアがウクライナに攻撃をおこなったことで、LNGの供給に問題が起きました。
このため、一般国民のガス料金も上昇し、家計に負担をかけているのが現状です。
二人暮らしでガス代を割り勘にするときに気をつけたいこと
二人暮らしでガス代を割り勘にするときに気をつけたいことを紹介します。
水道、電気、ガスの費用を平等に負担しよう
2人暮らしの場合、ガス代を単独で割り勘するのではなく、月々の水道代や電気代を含めて均等に分けることを考えましょう。
ガス代や電気代を別々に払うと、お金の使い方がバラバラになることがあります。
光熱費の支払いで揉めごとにしないために、お互いの給料や使う量を考えて、ガスや電気代などの光熱費を均等に分ける方法を決めておくのがいいでしょう。
自分が使いすぎている場合は支出負担を提案する
2人で住んでいると、ガスの使い方に違いがある場合があります。
例えば、一方が長い風呂を好んだり、料理でたくさんガスを使ったりすることがあるかもしれません。
そういう場合、お互いに話し合って、ガス代の負担を提案をするのが良いでしょう。
お互いの生活スタイルを尊重し合いながら、円滑で問題のない2人の生活を楽しんでください。
2人暮らしでガス代を節約するための方法
2人暮らしでガス代を節約するための方法は、以下の7つです。
- 40℃以下のお湯を利用する
- お風呂の追い炊きは使わない
- 水を節約するシャワーヘッドを利用する
- 調理時は弱火から中火を活用する
- 食材の加熱に電子レンジを利用する
- ステンレス製の鍋を避ける
- エコキュートを設置する
それぞれの方法について、くわしく紹介します。
40℃以下のお湯を利用する
40度以下のお湯を利用することで、ガスの消費量が減り、光熱費の節約に効果的です。
お湯の設定温度を40℃に設定すると、電気やガスを約9%節約できます。
例えば、200L程度の水を42℃から40度に設定すると、1日あたり7円ほどの節約になり、年間では2,600円ほどの省エネ効果があります。
給湯器の設定温度を1℃下げても体感温度はあまり変わらないため、設定温度を下げて節約しましょう。
お風呂の追い炊きは使わない
お風呂の追い炊きの回数を減らすことで、ガス代の節約につながります。
追い焚き1回あたりのガス代は、都市ガスで約90~100円、プロパンガスで約160円の費用がかかります。
追い炊き機能を使わないことで、1ヵ月におよそ3,000円~5,000円の節約も節約できる可能性があります。
お風呂に入る場合は、ふたや保温シートを利用したり、家族の入浴時間に合わせたりするなど時間を空けずに入浴しましょう。
節約シャワーヘッドを利用する
節水シャワーヘッドを利用することで、光熱費を大幅に削減できます。
節水シャワーは、約50%前後の節約効果があり、1リットルあたりの単価を0.24円で計算した場合(東京都水道局平成24年度生活用水実態調査のデーターで算出)、約12円で年間では4,300円ほどの節約になります。
「風呂文化研究会」によると、シャワーを使用する平均時間は夏場で8分、冬場で10分です。
例えば、シャワーを9分間使うと、1日でも使うお湯の量は108リットルも使うことになります。
普段から水道代やガス代が高いと感じている人は、節水シャワーヘッドの導入を検討してみるのも良いでしょう。
調理時は弱火から中火を活用する
調理時に、弱火や中火を活用するとガス代の節約になります。
例えば、10分の炒め料理をした場合、強火(3.0kW)で8円、中火(1.5kW)で4円、弱火(0.40kW)で1円のガス代です。
調理時に強火から弱火・中火に切り替えると、年間で1,440円~2,520円ほどの節約に期待できます。
強火での使用は鍋底から火がはみ出してしまい、熱が無駄になるため、弱火・中火の使用を心がけましょう。
食材の加熱に電子レンジを利用する
電子レンジを使うことで、ガスコンロを使う場合の電気代は半分以下になり、短時間で調理ができ、経済的に節約できます。
電子レンジを使った場合、1分あたりの電気代は約0.5円で、10分使うと約5円に対して、ガスコンロを使った場合、中火で調理すると10分で約4円かかります。
例えば、かぼちゃを電子レンジで調理する場合、500Wの出力でかぼちゃの4分の1サイズを6分かけて調理すると、電気代は約1.5円になります。(1kWあたりの電気料金が31円と仮定して計算)
ガスコンロから電子レンジの使用で、光熱費の支払いを2分の1以下まで下げることができます。
食材によってガス使用量を減らせるため、電子レンジの併用もおすすめです。
ステンレス製のフライパンを使用する
ステンレス製のフライパンは経年劣化をせず一生、使える耐久性があります。
テフロン製のフライパンは、約1年~2年に1回、買い替える必要があるのに対してステンレス製は、劣化しないため新しい調理器具に買い替える必要がありません。
ステンレス製のフライパンは、優れた保温性能を持っており、料理の余熱を利用してゆっくりと調理できます。
余熱を利用して調理することで、おいしい料理を作るだけでなく、ガス代を節約し、フライパンの買い替え費用をゼロにすることができます。
エコキュートを設置する
エコキュートの最大のメリットは、ガス給湯器などと比較して光熱費が大幅に削減できることです。
エコキュートを使うと、光熱費が半分以下になり、大幅な節約が見込めます。
同じ量のお湯を沸かす際にかかる光熱費は、ガス給湯器や電気温水器などと比較して非常に経済的です。
また、ガスを使わないので、基本料金とガス代の節約も期待ができるでしょう。
ガスとオール電化はどっちがお得?【費用を徹底比較】
2人で暮らす場合、ガス代と電気代の平均的な金額、オール電化の光熱費の平均額は以下の通りです。
ガス代の平均額 | 4,900円 |
電気代の平均額 | 11,879円 |
(引用元:2022年度 家計調査、家計調査|家計収支編 二人以上の世帯)
オール電化の光熱費の平均額 | 13,406円 |
(引用元:関西電力|オール電化住宅光熱費平均額)
2人暮らしのガス・電気併用の場合、1ヵ月あたり16,779円、オール電化の場合は13,406円です。
オール電化の方が毎月3,373円も光熱費が安く年間で考えると、この差は40,476円になります。
オール電化にすることで毎年の光熱費の負担を大幅に削減できます。
2人暮らしのガス代はオール電化を活用して節約しよう!
2人暮らしのガス代の平均額やガス代の節約方法などを紹介しました。
2人暮らしのガス代の平均額は、4,900円なので、ガス代が毎月10,000円かかる場合は、ガスの使用量を減らす必要があります。
ガス給湯器からエコキュートに買い替えることで、光熱費は半分以下になり、年間のランニングコストを大幅に下げることができます。
今後もガス代・電気代の高騰は続くため、家計の負担をおさえるためにもオール電化を活用していきましょう。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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