オール電化の契約アンペアはどれくらい?選び方のコツや注意点を解説!
エコキュートやIHクッキングヒーターなどで光熱費が節約できるオール電化ですが、「電気使用量が増えるぶん、基本料金が高いのでは?」と疑問に感じることはありませんか?
総合的な光熱費はガス併用よりオール電化の方がお得なものの、基本料金はどうしても高くなってしまうため、節約のためには適切なプランや「契約アンペア数」を選ぶことが肝心です。
そこで本記事では、電気料金に大きく関わる契約アンペア数の確認方法や選び方のコツ、一般的なオール電化住宅に最適なアンペア数の目安を解説していきます。
記事の後半では、オール電化の契約アンペア数を変更する際のルールや注意点などもご紹介していますので、 興味がある方はぜひご覧ください。
目次
オール電化の契約アンペアはどれくらい?確認方法や注意点も解説!
まずはじめに、 契約アンペア数の特徴や仕組み、自宅のアンペア数を確認する方法や、オール電化住宅で選ぶべきアンペア数の目安を解説していきます。
【基礎知識】そもそも「契約アンペア」って何?
契約アンペア数とは、電気の契約において「一度に使える電気量の上限」を決める数値のことで、アンペア数が大きいほどたくさんの家電を同時に使うことができます。
契約アンペア数が大きいほど「基本料金」も高くなる仕組みになっており、電気代を節約するためには、家庭の電気使用量に合わせたアンペア数を選ぶことが大切です。
一方で、契約アンペア数を下げすぎるとブレーカーが落ちやすくなりますので、1日中電気を使うオール電化住宅では特に慎重に選ぶ必要があるでしょう。
【確認方法】自宅の契約アンペア数はどこで確認できる?
あなたが現在契約しているアンペア数は、毎月送られてくる「検針票」や「電気料金の請求書」などで確認できます。
請求書などが郵送されない電力プランを契約している場合は、電力会社のWEB会員ページにログインして契約状況を確認しましょう。
ほかにも、電力会社に直接電話で問い合わせたり、チャットサービスやメールなどで契約アンペア数を調べることも可能です。
【結論】オール電化の契約アンペアは「60A」以上が一般的
オール電化住宅の契約アンペア数は「60A」以上が選ばれるケースが多く、「20〜40A」の契約が多いガス併用住宅に比べて電気の基本料金は割高になります。
60A以上のアンペア数が選ばれる理由は、ガス給湯器やガスコンロの代わりとなる「IHクッキングヒーター」や「エコキュート」の電気使用量が大きいからです。
一方で、エコキュートはガス給湯器の「約4分の1」、IHクッキングヒーターはガスコンロの「約2分の1」の光熱費で済むため、基本料金が高くなっても毎月の請求額は安くなります。
【要注意】電力会社によっては「アンペア制」でない場合もある
電力会社やプランによっては10A・20Aなどのアンペア制ではなく、「1kVA(キロボルトアンペア)」単位で基本料金が設定されているケースもあります。
厳密には多少の違いはあるものの、「1kVA = 10A」と考えて差し支えないため、オール電化住宅なら「6〜10kVA」以上が適切なプランといえます。
電力プランの中には「10kVAまで基本料金が一律」「11kVA以上の契約には工事が必要」などさまざまな条件が設けられている場合もありますので、変更する際にはしっかり確認しておきましょう。
オール電化の契約アンペアを選ぶコツとは?節約方法もご紹介!
続いて、オール電化の適切な契約アンペア数を「人数別」「家電別」に選ぶコツや、アンペア数を下げて節約する際の注意点をご紹介していきます。
【選び方①】家族の人数に合った契約アンペア数を選ぶ
電気使用量は家族の人数が多いほど増えるため、以下の目安を基準にアンペア数を見直し、実際に電気を使いながら微調整していきましょう。
家族の人数 | 契約アンペア数の目安(オール電化) |
1〜2人 | 30〜50A |
2〜3人 | 40〜60A |
3〜4人 | 60〜80A |
4人以上 | 60〜100A |
エアコンやIHクッキングヒーターをよく使う家庭では、2人暮らしでも30A・40A契約ではブレーカーが落ちやすいケースもありますので、無理せずアンペア数を上げるほうが快適です。
【選び方②】よく使う家電から契約アンペア数を計算する
家電が使うアンペア数は「消費電力(W) ÷ 100」でおおよその値が計算できますので、以下の目安表を参考に、同時に使用する家電の合計アンペアを計算してみましょう。
家電の種類 | 消費電力の目安(A) |
エアコン | 5〜7A |
電子レンジ | 7〜15A |
IHクッキングヒーター | 15〜30A |
エコキュート | 10〜20A |
テレビ | 2〜5A |
冷蔵庫 | 3〜6A |
たとえば、エアコン・テレビ・電子レンジ・IHクッキングヒーターを同時に使う機会が多い家庭では、最低でも「30A」以上の契約アンペア数が必要となります。
一方で、家で過ごす時間が少なく家電をそれほど使わない家庭なら、3〜4人家族であっても60A以下の契約で充分電気をまかなえるケースもあるでしょう。
【節約法】契約アンペアを下げて節約するのはおすすめ?
一般的な電力プランでは、契約アンペア数を10A下げるごとに「約300円」の基本料金が節約できるため、1段階下げるだけで年間「約3,600円」もの電気代を浮かせることができます。
しかしながら、無理にアンペア数を下げるとブレーカーが落ちやすくなり、エコキュートやIHクッキングヒーターなどが故障する可能性が高まるため、長期的に見ておすすめはできません。
それでも契約アンペア数を下げたい場合は、同時に使用する家電の「アンペア数の合計」をしっかり計算し、ブレーカーが落ちない範囲で変更を行いましょう。
オール電化の契約アンペア数の変更方法・注意点を解説!
最後に、オール電化の契約アンペア数を変更する具体的な方法や、変更する際の注意点を解説していきます。
【変更方法】契約アンペアは電話やWEBでかんたんに変更できる
契約アンペア数の変更は、電力会社の窓口に直接電話をかけるか、公式ホームページなどから気軽に申し込むことができます。
契約アンペア数の変更は「基本的には無料」で行えますが、配線工事などが発生すると有料になるケースもありますので、変更前に費用の有無を確認しておくべきです。
また、「別の電力会社への切り替え」とアンペア数変更が同時にできない事例も見受けられるため、こちらも事前に確認を取ると後日慌てずに済むでしょう。
【注意点】年に一度までしか変更できない場合もある
多くの電力会社は「契約アンペア数の変更は年1回まで」とルールを定めているため、実際に変更する前には慎重に検討する必要があります。
たとえば、あまり電気を使わない「春・秋」にアンペア数を下げてしまうと、夏場や冬場にブレーカーが落ちやすくなり不便な思いをすることになってしまいます。
まとめ:オール電化の契約アンペアは60A以上を基本として考えよう
本記事でくわしく解説してきた「オール電化住宅の契約アンペア数の選び方」についての重要ポイントを、以下にもう一度まとめていきます。
- 契約アンペア数とは、「同時に使える電気量の上限」を決める重要な数値のこと
- 契約アンペア数が高いほど基本料金が上がるが、低すぎるとブレーカーが落ちやすくなる
- 現在の契約アンペア数は検針票や請求書、WEBの会員ページなどで確認できる
- オール電化住宅は消費電力が大きいため、「60A」以上の契約アンペアがよく選ばれる
- 契約アンペア数は電話やWEBなどで変更できるが、年間1回までしか変更できない
IHクッキングヒーターやエコキュートなどで多くの電気を使うオール電化は、一般住宅よりブレーカーが落ちやすいため、余裕を持って「60A」以上の契約アンペア数を選びましょう。
「どのアンペア数にするか迷う…」とお困りの方は、「基本料金0円」「60A〜100Aまで料金一律」などのユニークな電力プランへの切り替えもおすすめです。
新電力会社の中には大手電力よりお得なプランも多く存在しますので、契約アンペア数の変更も含めて、多角的に電気代節約を考えていきましょう!
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この記事の監修者
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