リミックスでんきは「怪しい」?評判と実態を専門家が徹底解説

電力自由化以降、多くの新電力会社が登場し、中には「リミックスでんき」について「怪しい」といった評判や検索の関連付けが見られることがあります。電気代という生活に直結するインフラだからこそ、契約先の信頼性には敏感になるものです。
結論から言うと、「リミックスでんき」は怪しい企業ではなく、東証スタンダード市場に上場する「株式会社リミックスポイント」が運営する正規の電力小売事業者(登録番号A0469)です。法的な問題や詐欺的なサービスではありません。
しかし、過去の行政指導や料金体系の変更、新電力特有のリスクなどが重なり、「怪しい」という印象を持つ方がいるのも事実です。この記事では、「リミックスでんき 怪しい」という疑問に対し、その背景と実態、新電力選びの注意点を専門家の視点で詳しく解説します。
- リミックスでんきは東証上場企業が運営する正規の新電力である
- 「怪しい」と言われる背景には、過去の行政指導(2018年)や料金体系の変更(燃料費調整額の上限撤廃)がある
- 新電力全般に共通する「倒産・撤退リスク」も不安要素の一つだが、リミックスでんき特有の問題ではない
目次
第1章:リミックスでんきは「怪しい」?運営会社とサービス概要
「怪しい」という印象を払拭するため、まずはリミックスでんきがどのような企業によって運営されているのか、その実態(E-E-A-T)を客観的な情報から確認します。
1-1. 運営会社は東証スタンダード上場「株式会社リミックスポイント」
リミックスでんきを運営しているのは、株式会社リミックスポイント(Remixpoint, inc.)です。この会社は東京証券取引所のスタンダード市場に上場しており(証券コード:3825)、企業の財務状況やコンプライアンス(法令遵守)体制について厳しい審査を受けている、社会的な信頼性を持つ企業です。
同社はエネルギー事業(リミックスでんき)のほか、金融関連事業(暗号資産交換業など)や感染症対策事業などを手掛けており、多角的な経営を行っています。
少なくとも、「実態のないペーパーカンパニー」や「詐欺を目的とした怪しい組織」でないことは、上場企業であるという一点からも明らかです。
1-2. 正規の「電力小売事業者」としての登録
日本国内で家庭や企業に電力を販売(小売)するには、経済産業省(資源エネルギー庁)へ「小売電気事業者」として登録することが法律で義務付けられています。
株式会社リミックスポイントは、小売電気事業者として正式に登録されています(登録番号:A0469)。これは、国の定めた基準を満たし、電力供給を行う資格を持つ正規の事業者であることを示しています。
【まとめ】運営母体に法的な「怪しさ」はない
リミックスでんきは、東証スタンダード上場企業が運営する、国に正式登録された電力サービスです。運営母体の信頼性や法的な観点において「怪しい」点は見当たりません。
第2章:「リミックスでんきが怪しい」と言われる3つの理由と実態
運営母体に問題がないにもかかわらず、なぜ「怪しい」という評判が立つのでしょうか。その背景には、過去の出来事や新電力の料金体系に関する誤解が存在します。ここでは、主な3つの理由を深掘りします。
2-1.【理由1】過去(2018年)の行政指導
リミックスでんき(当時は「リミックス・エナジー」ブランド)は、2018年7月に経済産業省から業務改善勧告(行政指導)を受けました。これは、電力の取引監視等委員会による審査・勧告に基づくものです。
主な理由は、電力の「インバランス(需要と供給のズレ)」を回避するための体制が不十分であったことや、一部の営業活動において説明が不十分だった可能性などが指摘されたためです。
この行政指導は事実です。ただし、これは電力の安定供給体制に関する内部的な課題や営業プロセスの問題であり、消費者に対する詐欺行為や意図的な不利益を強いるものではありませんでした。同社はその後、改善報告書を提出し、体制強化を図っています。
しかし、一度「行政指導を受けた」という事実は残りやすく、これが後々まで「怪しい」「問題があった会社」という印象を与える一因となっていると考えられます。
2-2.【理由2】燃料費調整額(燃調費)の上限撤廃
2022年以降、ロシア・ウクライナ情勢による世界的な燃料価格(LNG、石炭など)の高騰を受け、日本の電気料金は急激に上昇しました。
従来の地域大手電力会社(東京電力など)の規制料金プランには、この燃料費調整額に「上限」が設けられていました。しかし、多くの新電力は、燃料の調達コストがこの上限を大幅に超えてしまい、赤字が拡大しました。
リミックスでんきを含む多くの新電力は、事業を継続するために、この燃料費調整額の上限を撤廃しました。これにより、燃料価格が上がれば際限なく電気代に転嫁される形となり、結果として「新電力に切り替えたら逆に電気代が(大手電力の上限ありプランより)高くなった」というケースが多発しました。
消費者にとっては急激な値上げであり、「話が違う」「怪しい」と感じる十分な理由となりました。ただし、これはリミックスでんき特有の対応ではなく、当時の新電力の多くが直面した経営判断でした。
2-3.【理由3】新電力全体の「倒産・撤退」リスク
理由2とも関連しますが、燃料価格の高騰(電力調達価格の高騰)に耐えきれず、2022年頃から多くの新電力が倒産、または電力小売事業から撤退しました。
消費者は、契約していた新電力が倒産・撤退すると、新たな契約先を(多くの場合、短期間で)探さなければならない「電力難民」の状態に陥るリスクがありました(※最終的には地域の大手電力がセーフティネットとして引き受ける仕組みはあります)。
リミックスでんきは現在も事業を継続していますが、消費者の中には「新電力=いつ倒産するか分からず怪しい」という漠然とした不安があり、そのイメージがリミックスでんきにも波及している側面があります。
【まとめ】個別の事象と新電力共通のリスクが要因
「怪しい」という評判は、過去の行政指導という個別の事象と、燃料費高騰に伴う新電力共通の料金体系変更(上限撤廃)や倒産リスクが組み合わさって形成されたものと分析できます。
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第3章:リミックスでんきの料金プランとメリット・デメリット
「怪しい」という印象が過去の経緯や市場環境によるものだと理解した上で、現在のリミックスでんきのサービス内容(料金プラン)が、本当に契約する価値があるのか、メリットとデメリットを客観的に比較検討します。
3-1. 料金プランの主な特徴
リミックスでんきは、家庭向け・法人向けに複数のプランを提供しています。特徴的なのは、JEPX(日本卸電力取引所)の価格に連動する「市場連動型プラン」と、従来の電力会社に近い「従量課金プラン(ただし燃料費調整額の上限なし)」を併用している点です。(※プラン内容は時期により変動します)
| プラン種別(例) | 料金体系の特徴 | メリット・デメリット |
|---|---|---|
| 従量課金プラン | 基本料金+電力量料金(使った分だけ) | メリット:電気代の予測がしやすい。 デメリット:燃料費調整額に上限がないため、燃料高騰時は大手電力より高くなる可能性。 |
| 市場連動型プラン | JEPXの市場価格に連動して電力量料金単価が変動 | メリット:市場価格が安い時間帯に使えば電気代が安くなる。 デメリット:市場価格高騰時は電気代が青天井になるリスク。 |
3-2. メリット:電気の使い方次第で安くなる可能性
リミックスでんき(に限らず新電力全般)のメリットは、自身の電気使用パターンとプランが合致した場合、大手電力会社の標準プランより電気代が安くなる可能性がある点です。
例えば、日中の電気使用量が極端に少ない、あるいは市場連動型プランで価格が安い時間帯に電気使用をシフトできる(例:夜間にEV充電やエコキュートを稼働させる)家庭では、メリットが出る可能性があります。
3-3. デメリット:燃料費調整額と市場価格のリスク
最大のデメリットは、第2章でも触れた以下の2点です。
- 燃料費調整額の上限がないこと:
従量課金プランの場合、燃料価格が高騰すれば、大手電力の規制料金(上限あり)よりも電気代が割高になるリスクが常時あります。 - 市場連動型プランの価格変動リスク:
市場連動型プランは、JEPXの価格が(例えば需給逼迫時に)高騰すると、電気代が数倍〜数十倍に跳ね上がるリスクがあります。電気の使い方を細かく管理できない人には向きません。
【まとめ】ハイリスク・ハイリターンな側面も
リミックスでんきのプランは、電気の需給や市場価格に関する知識があり、リスクを理解した上で電気の使い方を工夫できる人にはメリットがあるかもしれませんが、多くの家庭にとっては大手電力より「分かりにくく、リスクがある」選択肢とも言えます。
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第4章:新電力選びで失敗しないための共通チェックポイント
リミックスでんきに限らず、新電力を選ぶ際には「怪しい」という印象だけで判断するのではなく、契約内容を冷静に比較することが重要です。ここでは、新電力選びで失敗しないために最低限確認すべき3つのポイントを解説します。
4-1. 燃料費調整額(燃調費)の算定方法と「上限」
最も重要なポイントです。契約しようとしているプランの燃料費調整額(またはそれに類する項目)について、以下の点を確認してください。
- 上限の有無: 大手電力の規制料金(従量電灯Bなど)と同じ「上限あり」か、「上限なし」か。上限なしの場合、燃料高騰時に電気代が大きく上がるリスクを許容できるか。
- 独自の算定方法(独自燃調): 燃料費調整額の計算方法が、大手電力と異なる(独自の係数を加えるなど)場合があります。これにより割高になっていないか確認が必要です。
4-2. 契約期間の縛りと違約金(解約金)
「1年縛り」「2年縛り」といった最低契約期間が設定されていないか、また、期間内に解約した場合に高額な違約金(解約金)が発生しないかを確認します。
燃料価格が変動しやすい昨今、状況に応じて電力会社を柔軟に見直せるよう、解約のハードルが低いプランを選ぶこともリスク管理の一つです。
4-3. サポート体制と電源構成
電気はインフラであるため、万が一のトラブル(停電、請求ミスなど)の際に、サポート窓口(電話、Web)がしっかり機能しているかは重要です。
また、任意開示ではありますが、その新電力がどのような電源(火力、再生可能エネルギーなど)から電力を調達しているか(電源構成)を開示しているかも、企業の透明性を判断する材料になります。
【まとめ】目先の安さだけで選ばない
新電力選びは、電気料金シミュレーションの「安くなる額」だけを見るのではなく、燃料費調整額のリスク、契約条件、サポート体制を総合的に比較し、納得した上で契約することが不可欠です。
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よくある質問(FAQ)
Q1. リミックスでんきは倒産・撤退の危険性は?
リミックスでんきの運営会社(株式会社リミックスポイント)は東証スタンダード上場企業であり、エネルギー事業以外にも複数の事業を展開しています。2024年3月期の決算ではエネルギー事業の黒字化も報告されており、直ちに倒産・撤退する蓋然性が高いとは言えません。
ただし、これはあくまで現時点での見解です。電力小売事業は、燃料価格の変動や市場環境によって経営状況が急変するリスクを常時抱えています。これはリミックスでんきに限らず、すべての新電力に共通するリスクです。
※企業の財務状況や将来性を保証するものではありません。最新のIR情報などをご確認ください。
Q2. リミックスでんきに切り替えて電気代が高くなることは?
はい、高くなる可能性は十分にあります。
主な理由は、第2章、第3章で解説した通り「燃料費調整額の上限がない」ためです。世界情勢などで燃料価格が高騰した場合、大手電力会社の規制料金(上限あり)を利用している家庭よりも、リミックスでんき(上限なし)のプランを契約している家庭の方が、電気代が大幅に高くなるリスクがあります。
また、市場連動型プランを契約した場合、電力需給が逼迫して市場価格が高騰した時間帯に電気を使うと、電気代が急激に高くなる可能性があります。
※ご自身の電気使用状況と、プランのリスクを理解した上での契約が必要です。
Q3. 「怪しい」と言われる他の新電力との違いは?
「怪しい」と言われる新電力にはいくつかの共通点があります。
- 強引な訪問販売や電話勧誘(事実と異なる説明など)
- 極端に安い料金を提示し、後から「独自燃調」などで高額な請求をする
- 運営実態が不透明(非上場、情報開示が少ない)
- 倒産・撤退の噂が頻繁に出る
リミックスでんきは「東証上場企業」が運営しており、運営実態の透明性という点では、他の多くの非上場新電力とは一線を画します。ただし、過去の行政指導(営業プロセス)や、燃料費調整額の上限撤tee(料金体系)といった点は、消費者が不安を感じるポイントとして共通しているとも言えます。
この記事の監修者

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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