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IHクッキングヒーターとは?メリットや注意点、電磁波について解説!

オール電化 2024年01月04日更新

火を使わない安全な調理器具としてIHクッキングヒーターはとても人気があります。

掃除がしやすく清潔に保てることもあり、IHクッキングヒーターを検討している人は多いのではないでしょうか。

今回はIHクッキングヒーターとは何か、IH方式のメリットや注意点、IHクッキングヒーターから出る電磁波などについてまとめます。

IHとは何か

IHとは「Induction Heating」の略で、日本語では電磁誘導加熱と訳されます。

IHクッキングヒーターは磁力線を発生させる磁力発生コイルを内蔵しており、そこから発する磁力線を鍋などの調理器具にあてます。

すると「うず電流」が発生し、それが調理器具を熱します。

簡単に言えば、磁力線で調理器具を熱することで調理に必要な熱を生み出しているといえるでしょう。

IHを使ったものとしては、IHクッキングヒーターやIH炊飯器などがあります。

IHクッキングヒーターのメリット

IHクッキングヒーターにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

メリットを3点取り上げます。

火を使わず安全

1点目のメリットは火を使わず安全である点です。

IHが登場する前、調理の主役はガスでした。
どの家庭でもガスコンロがあり、キッチンの中心で活躍していたものです。

しかし、家庭内のエネルギーを全て電気でまかなう”オール電化住宅”が登場すると、ガスコンロに代わるものとしてIHが普及するようになりました。
火を全く使わなくなるため、火災のリスクを大きく減らすことができます

1923年に発生した関東大震災では、地震発生時刻が丁度昼頃だったこともあり、各家庭でカマドや七輪を使っていました。そのため、地震による建物倒壊後に各所で火災が発生。
多数の人が亡くなる事態となりました。

火を使わないことで、こうした火災をある程度抑えられる可能性があります。

また、小さな子どもがいる家庭では、子どもがガスコンロを触ってしまい事故につながるケースもあります。
IH方式であればそういった被害をなくすこともできます。

さらに、火を使わないことで室内に一酸化炭素や二酸化炭素が充満することがないため、換気せずとも利用できます。
ただし、調理によって発生する臭いはどうしようもありませんので、臭いをなくすための換気が必要です。

熱効率が高い

2点目のメリットは熱効率が高いです。

火が見えないこともあり、一見、IHは熱効率が悪いように見えますが、実はそうではありません。
IHクッキングヒーターの熱効率は90%もあり、ガスの40〜50%を大きく上回ります。

IHクッキングヒーターは鍋だけをあたためるので、周りの温度も上げてしまうガスコンロよりも熱効率がよくなるからです。
加えて、加熱対象が鍋だけなので周囲の温度への影響がほとんどないのもIHの良い部分といえるでしょう。

清潔に保ちやすい

3つ目のメリットは清潔に保ちやすいです。

IHクッキングヒーターにはガスコンロの「五徳」がないため、とても清掃しやすく、メンテナンスしやすいという長所があります。
クッキングヒーターの表面を拭くだけでキレイにできるので後始末が簡単です。

しかし、ガスコンロよりも手入れが簡単でも頑固な汚れがついてしまうと掃除が大変になります。
その場合は、クレンザーやIH専用洗剤を塗り、丸めたラップやアルミホイルで優しく汚れをこすりましょう。
そして最後に、水を含ませた布でふき取ってください。

普段のメンテナンスがしやすく、油汚れなどがこびりついてしまった後の対処も簡単なので清潔に保ちやすいといえるでしょう。

IHクッキングヒーターの注意点

IHクッキングヒーターにはどのような注意点があるのでしょうか。

注意点を2点取り上げます。

使用できる調理器具が限られる

1つ目の注意点は使用できる調理器具が限られることです。

IHクッキングヒーターに対応している素材は鉄やステンレス・ホーローのものに限られます。
銅やアルミの鍋や土鍋は使用できませんので注意しましょう。

SGマークで「IH対応」となっているものは使用可能です。

また、オールメタル対応のIHクッキングヒーターであれば銅やアルミの鍋でも使用可能です。

停電時に使用できない

2つ目の注意点は停電時に使用できないことです。

IHクッキングヒーターは電気を使いますので、停電時には使用できません。
停電時でもIHクッキングヒーターを使うには、太陽光発電設備を導入するか、蓄電池で非常用の電気をためておくしかありません。

IHクッキングヒーターから出る電磁波について

IHクッキングヒーターについて調べてみると「電磁波」について気にする人が多いことに気づきました。

IHクッキングヒーターから出るとされる電磁波とその影響についてまとめます。

電磁波とは何か

電磁波とは「電界」と「磁界」が互いに影響しあいながら空間を伝わっていく波のことです。
太陽や雷・雲の中の放電現象なども電磁波といえます。
電磁波の範囲は非常に広く、放射線や光・電波・電磁界などをひとまとめに電磁波と呼んでいます。

エックス線やガンマ線といった放射線は医療現場で用いられますが、エネルギーが非常に強く、場合によっては遺伝子を傷つけるなどの被害が出てしまいます。
光は紫外線・可視光線・赤外線のことで、紫外線は健康被害をもたらすことが知られています。

電波には通信に用いられるマイクロ波やラジオ放送に用いられる超短波や短波などがあり、IHクッキングヒーターに用いられる電磁波も電波に含まれます。
もっともエネルギーが小さい電磁界は送電線や家電製品の周辺で発生しています。

健康被害について

電磁波の健康被害との関連を心配する声がありますが、実際にはどうなのでしょうか。

日本国内の電波に関して取り扱う総務省は、電波の人体などへの影響を次のようにまとめています。

  • 熱作用
  • 刺激作用
  • 非熱作用

1つ目の熱作用とは、電波のエネルギーで生体の中にある分子を振動させて熱を発生させることです。

電子レンジで何かをあたためるときの仕組みと考えるとわかりやすいでしょう。
高周波電磁界でよく見られる現象で、体温上昇などのストレスが発生します。

2つ目の刺激作用とは、電流が流れることによる神経細胞や筋の興奮、感覚器や中枢神経への影響のことです。

低周波電磁界でよくみられる現象とされます。

3つ目の非熱作用とは、弱い電波によってもたらされる作用のことですが、研究途上の分野でもあります。

IHクッキングヒーターで用いられる電磁波は電子レンジよりもはるかに低いエネルギーの電磁波ですが、人体に全く害がないといえるほどの研究成果は出ていません。

現段階では、健康被害については研究途上であり、ケースバイケースになるだろうと考えられます。

電磁波が心配であればガスやラジエントヒーターがおすすめ

電磁波によるリスクを少しでも減らしたい。

IHクッキングヒーターを使うのは抵抗があるという人は、ガスコンロやラジエントヒーターを使うのがおすすめです。
ガスコンロであれば、電磁波の影響はありませんし、調理器具を選ぶこともないからです。

ラジエントヒーターという選択肢もあります。
ラジエントヒーターとはニクロム線に電流を流して発熱させて調理の熱源とするものです。

IHクッキングヒーターと一緒になっていることもあります。

ラジエントヒーターは、IHクッキングヒーターよりも電磁波の発生量が少ないため、電磁波は気になるが利便性も欲しいという人に丁度よいのではないでしょうか。

まとめ

今回はIHクッキングヒーターについてまとめました。

IHクッキングヒーターは火を使わないことや熱効率がよいこと、清潔に保ちやすいこともあり非常に人気があります。

その一方で、使用できる調理器具を選ぶことや停電時使えないなどのデメリットがあります。

加えて、IHクッキングヒーターで用いられる電磁波の健康面での影響を心配する声があるのも事実です。

もし、電磁波の影響に配慮するのであればガスコンロやラジエントヒーターの利用を検討してもよいのではないでしょうか。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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