フォーアールエナジーの家庭用蓄電池を徹底解説【既に販売終了】
本記事ではフォーアールエナジーの家庭用蓄電池『エネハンドシリーズ』について解説していきます。
フォーアールエナジーの企業概要や、蓄電池のスペックについて紹介していくので、蓄電池の導入を検討している方におすすめの記事です。
ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
フォーアールエナジーの企業概要
フォーアールエナジーは日産自動車と住友商事によって2010年に設立された企業です。
リチウムイオンバッテリーの開発・製造・販売などをメインに事業展開しています。
特に電気自動車用のバッテリーに力を入れており、4R事業を展開中です。
- Refabricate(再製品化)
- Resell(再販売)
- Recycle(リサイクル)
- Reuse(再利用)
基本的には電気自動車用のバッテリーを開発しており、それを様々な製品にも応用することで事業を横展開しています。
そしてその製品のうちの一つが家庭用蓄電池というわけです。
フォーアールエナジーの蓄電池『エネハンドシリーズ』
フォーアールエナジーの蓄電池『エネハンドシリーズ』の代表製品である『EHB-240D04B』の製品仕様は以下の通りです。
【装置本体仕様】
外形寸法 | 1100mm(W)×1150mm(H)×310mm(D) |
質量 | 約280kg |
設置場所 | 屋外設置 |
冷却方式 | 自然冷却 |
定格出力 | 系統連系時15kVA、自立運転時2kVA |
周囲温度 | -10℃〜40℃ |
周囲湿度 | 90%以下 |
騒音レベル | 連続45dB以下、瞬時80dB以下 |
【パワーコンディショナ仕様】
型式 | ESK-I02L12-D1A |
相数 | 単相3線 |
定格電圧 | 100/200V |
周波数 | 50Hz/60Hz |
定格出力 | 系統連系時2kVA、自立運転時2kVA |
定格出力連続可能時間 | 約6時間 |
出力可能時間 | 出力2kVA時約6時間 |
許容負荷容量 | 15kVA/75A |
力率 | 放電・充電時:95%以上 |
変換効率 | 放電・充電時:90% |
電圧波形歪率 | 総合5%以内 |
交直変換方式 | 自励式電圧方PWM電圧電流制御方式 |
絶縁方式 | 絶縁トランス方式 |
系統連系 | 系統連系規定に準拠 |
太陽光発電システム連携 | あり |
停電検出方式 | 受動的方式:電圧位相跳躍方式 能動的方式:無効電力変動方式 |
自立運転 | あり |
【非常用蓄電池仕様】
容量 | 800/400W |
入力電圧 | AC100V ± 10V |
入力電流 | 8A |
出力電圧 | DC140V〜200V |
出力電流 | 最大8A |
力率 | 95%以上 |
変換効率 | 90% |
制御 | 昇圧チョッパ方式 |
【蓄電池仕様】
蓄電池種別 | リチウムイオン蓄電池 |
蓄電池定格容量 | 12kWh |
電圧変動範囲 | DC113.5V〜204V |
【宅内表示器】
外形寸法 | 162.3mm(W)× 120.3mm(H)× 8.8mm(D) |
周囲温度 | 0℃〜50℃ |
消費電力 | 1.9W以下 |
表示素子 | STNモノクロLCD |
有効表示寸法 | 88.5mm(W)×35.4mm(H) |
ドット数 | 240(W)×96(H) |
エネハンド蓄電池は12kWhの大容量モデルの蓄電池です。
既に販売終了している商品であるため、メーカー希望小売価格などは存在していません。
ただし販売は終了しているものの、アフターメンテナンスは従来通り継続しています。
エネハンドシリーズの場合、10年延長保証に加入することが可能です。
ただし1年、5年、9年の3回の定期点検を実施することが条件となっています。
この定期点検を受けていないと、保証が失効になるので注意が必要です。
エネハンドシリーズのメリット
エネハンドシリーズのメリットは以下の3つです。
- 12kWhの大容量モデル
- 運転モードが3種類
- 電気自動車を充電できる
それぞれ紹介していきます。
12kWhの大容量モデル
エネハンドシリーズは12kWhの大容量モデルとなっています。
一般的に、単身世帯は1日あたり6kWh、2人暮らしは10kWh、3人暮らしになると12kWhというように電力が利用されます。
そのため、12kWhの大容量モデルの蓄電池を導入すれば、一般家庭の1日分の電力を賄うことができるのです。
特に災害時のバックアップ電源として、12kWhの大容量モデルの蓄電池は大いに活躍します。
運転モードが3種類
エネハンドシリーズには以下の3つの運転モードがあります。
- フルコントロールモード
- 深夜電力モード
- エコノミーモード
これらは、蓄電池に貯めた電気の使い道を決めるモードとなっています。
FIT制度などの有効期間に合わせて、コストパフォーマンスを最適化することが可能です。
電気自動車を充電できる
エネハンドシリーズは電気自動車で採用されるリチウムイオン蓄電池を用いているため、電気自動車に直接給電することができる仕様となっています。
そのため、電気自動車との相性が抜群です。
太陽光発電、エネハンドシリーズ、日産リーフの組み合わせは、災害時のバックアップで素晴らしい効果を発揮するでしょう。
エネハンドシリーズのデメリット
エネハンドシリーズのデメリットは以下の2つです。
- 既に販売終了している
- デザインが微妙
それぞれ解説していきます。
既に販売終了している
エネハンドシリーズの最大のデメリットは、既に販売終了している点です。
そのため、フォーアールエナジーで蓄電池を購入することもできませんし、販売専門店での取り扱いも非常に少ないと言えるでしょう。
エネハンドシリーズの特徴の一つである「電気自動車への直接給電」は、他の蓄電池にはない機能です。
用途によっては大活躍してくれる蓄電池であることは間違いありませんが、販売終了しているため、入手は困難となります。
なお、エネハンドシリーズは販売終了していますが、アフターサポートは未だに継続中です。
デザインが微妙
エネハンドシリーズは全体的にデザインが微妙です。
もちろん、デザインが完全に悪いというわけではありません。
ただし、近年の蓄電池は非常にスタイリッシュになりつつあるのですが、相対的にデザインが微妙となっているのです。
蓄電池は基本的に屋外に設置されます。
そのため、蓄電池のデザインが悪いと、住宅の外観の雰囲気を壊す可能性があるのです。
もし、蓄電池を導入しようと考えているのであれば、住宅の外観との相性を考慮するようにしましょう。
まとめ
それでは本記事をまとめていきます。
- フォーアールエナジーは日産自動車と住友商事が設立した企業で、電気自動車用のリチウムイオン蓄電池をメインに事業を展開している
- フォーアールエナジーの蓄電池『エネハンドシリーズ』は12kWhの大容量モデルで、電気自動車に直接給電できるのが特徴
- 既に販売終了しているのがネック
エネハンドシリーズは魅力的な蓄電池ですが、既に販売終了しているので、入手は非常に困難です。
そのため、基本的にはエネハンドシリーズ以外のメーカーで蓄電池を探すべきだといえるでしょう。
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この記事の監修者
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太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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