蓄電池は停電時に活躍する?使用法や注意点・選び方のコツを解説!
突然の停電でも安心して過ごせると評判の「蓄電池」ですが、「実際には何時間くらい電気が使えるの?」「エアコンは動かせるの?」など、具体的な性能も気になりますよね。
蓄電池を選ぶ際に適当に決めてしまうと、せっかく買ったのに「容量不足で停電中に役立たない…」などと後悔する可能性もあるため、事前にある程度の知識は持っておきたいところです。
そこで本記事では、「停電時における蓄電池の運転時間」や「停電時の操作方法」、「停電中に蓄電池が使えない原因や対処法」をわかりやすく解説していきます。
記事の後半では、「停電対策として役立つ蓄電池を選ぶための3つのポイント」もご紹介していますので、蓄電池の購入を検討している方はぜひ目を通してみてくださいね!
目次
蓄電池は停電時にどう活躍する?使用法や準備のコツをご紹介!
まずはじめに、蓄電池の停電中の運転時間や使える家電の種類、停電時の操作方法や、事前にしておくべき準備について解説していきます。
【停電対策に最適】蓄電池なら「8時間以上」の停電でも安心
一般的な容量である「6kWh〜8kWh」の蓄電池があれば、エアコンなどの高負荷の家電を使っても、「8時間以上」もの長い時間、電気を使い続けることができます。
参考として、7kWh(7,000Wh)の蓄電池で動かせる家電の種類や、運転時間の目安を以下に確認していきましょう。
家電の種類 | 消費電力の目安(1時間) | 消費電力の目安(8時間) |
冷蔵庫 | 100W | 800W |
テレビ | 150W | 1,200W |
スマホ充電 | 20W | 160W |
照明器具 | 100W | 800W |
エアコン | 500W | 4,000W |
合計 | 870W | 6,960W(6.96kWh) |
エアコンや冷蔵庫は温度が安定すると消費電力が低下するため、実際には8時間より長く運転させることも可能です。
8時間も電気が使えれば電気の復旧まで余裕を持って過ごせますので、蓄電池は停電対策として「設置しておくと非常に便利」と断言できるでしょう。
【使い方を解説】まずは蓄電池を自立運転モードに切り替えよう
停電中に蓄電池から電気を取り出すためには、通常の運転モードから「自立運転モード」に切り替える必要があります。
最近の蓄電池は「停電時に自動で自立運転に切り替わる」機能が搭載されているモデルも多いため、特別な操作をしなくてもすぐに電気が使えるようになります。
メーカーによって詳細は異なりますが、手動で自立運転モードに切り替える際には以下のような手順を行います。
- 分電盤の「主電源ブレーカー」や「太陽光発電ブレーカー」をオフにする
- 説明書の手順に従い、蓄電池の分電盤スイッチを「自立運転モード」に切り替える
【準備のコツ】停電で慌てないよう「ライトや説明書」を常備する
突然の停電でも慌てずに蓄電池を作動させるために、前もって「LEDライトや説明書をすぐ取り出せる場所に常備しておく」ことをおすすめします。
また、手動で自立運転モードに切り替える蓄電池の場合は、「分電盤の切り替えスイッチにシールを貼っておく」など、ちょっとした工夫で本番に焦らずに済むようになります。
夜間に停電が起きると「分電盤や説明書の場所まで歩く際に転倒する」リスクも生じますので、「普段から廊下を片付けておく」などの対策も効果的です。
蓄電池が停電時に使えない理由とは?対策法もくわしく解説
つづいて、蓄電池が停電時にうまく動作しないトラブルの原因や、不具合の予防法・対処法をわかりやすく解説していきます。
【理由①】残量不足で停止することも!残量設定で回避できる
停電中に蓄電池を使い続け、バッテリー残量が「メーカーの既定値」を下回ると運転が停止してしまうため、残量には常に余裕を持っておきたいところです。
停電時に自動で自立運転に切り替わる蓄電池は、「残量が少ない状態では機能が作動しない」こともあり、その際は手動で自立運転に切り替える必要があります。
多くの蓄電池には、停電に備えてある程度の残量をキープする「残量設定機能」が付いているため、バッテリー不足が気になる場合は多めの残量に設定しておきましょう。
【理由②】出力不足でも停止する!高負荷の家電使用は要注意
蓄電池はモデルによって停電時の出力が「3,000W・200V」などと決まっており、たくさんの家電を同時に使うと出力不足により停止してしまいます。
特に、電気ポットやドライヤーなどの「熱を発生させる家電」は消費電力が非常に高いため、出力が足りなくなったり、バッテリー残量がすぐに無くなる可能性があります。
蓄電池の出力や容量がそれほど大きくない場合は、「エアコンや冷蔵庫など、本当に必要な家電のみ使う」など消費量を調節し、電気の復旧まで持ちこたえましょう。
停電時に役立つ蓄電池を選ぶための「3つのコツ」をご紹介!
さいごに、停電対策に適した蓄電池を選ぶ際に覚えておきたい「3つの選び方のコツ」について、以下にくわしくご紹介していきます。
【選び方①】使いたい家電に合わせて最適な「容量」を選ぶ
停電時にすぐバッテリーが無くなる蓄電池では安心できないため、蓄電池を購入する前には、「使いたい家電に合わせて余裕のある容量」を選ぶことが重要です。
たとえば、「暑さや寒さが厳しいから、停電中でもエアコンを使いたい!」とお考えなら、最低でも5kWh以上の容量がないと、停電時にたびたび残量不足に陥ってしまうでしょう。
反対に、「スマホ充電や照明器具、冷蔵庫など最低限の家電が動けばOK」という方なら、価格の安い容量2kWh〜3kWhほどの小型蓄電池でも充分に活躍してくれます。
【選び方②】停電時に使える電圧(100V・200V)で決める
蓄電池の「自立運転中の出力」が200Vに対応していないと「高負荷の家電」が停電時に使えないため、購入前には必ずチェックしておきましょう。
たとえば、「IHクッキングヒーター」や「エアコン」、「エコキュート」などは200V非対応の蓄電池では電圧が足りず、せっかく設置しても不便な思いをすることになります。
一方で、「200V対応の蓄電池は非対応より高価」というデメリットもありますので、「最低限の停電対策で良い」とお考えの方は、非対応モデルを選んで節約するという方法もおすすめです。
【選び方③】家族構成によって「全負荷・特定負荷」を選択する
蓄電池には「停電時に家全体に給電する全負荷タイプ」と「指定した部屋に給電する特定負荷タイプ」の2種類があり、あなたの用途に合う方を選ぶ必要があります。
「全負荷タイプ」は、停電中でもほぼ普段どおり生活できる「安心感」が魅力ですが、「電気の使いすぎで残量不足になりやすい」点には要注意です。
「特定負荷タイプ」は、停電中に電気が使えない部屋ができてしまう点がネックですが、「小型蓄電池でも残量を維持しやすい」というメリットがあります。
まとめると、「停電時でも気にせず電気を使いたい」方には全負荷が、「なるべくお金をかけずに蓄電池を設置したい」方には特定負荷が最適といえるでしょう。
【まとめ】蓄電池は停電時の備えに最適!補助金で安く導入しよう
本記事でくわしく解説してきた「蓄電池の停電時の使い方」を知るための重要ポイントを、以下にもう一度まとめていきます。
- 容量6kWh〜8kWhの蓄電池があれば、「8時間以上の停電」でも安心して電気が使える
- 停電時は自立運転モードに切り替える必要があるが、最近は自動で切り替わるモデルも多い
- 電池残量が不足すると運転停止するため、常にある程度のバッテリー量を確保しておきたい
- 200Vの出力に対応していないとエアコンなどは使えないため、購入前に必ず確認してきたい
- 200V非対応の蓄電池はコスパに優れるため、最低限の停電対策として購入するのもおすすめ
売れ筋である「容量6kWh〜8kWh」の蓄電池なら、エアコンなどを長時間使用してもまだまだ充分な余裕があるため、停電対策としての設置は非常におすすめです。
「照明や冷蔵庫、テレビが使えれば充分」という方なら、比較的安価で購入できる小型の蓄電池や、持ち運べる「ポータブル蓄電池」を選ぶという手もあります。
蓄電池には、太陽光発電ではカバーできない「夜間の停電にも対応できる」というメリットもありますので、太陽光発電をすでにお持ちの方もぜひ検討してみてくださいね!
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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