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太陽光発電で固定資産税がかかる条件とは?税率や減税制度もご紹介!

太陽光発電 2024年01月04日更新

電気代節約や停電対策に大活躍する太陽光発電ですが、「一定の出力」を超えると固定資産税がかかることをご存じですか?

初年度の固定資産税は「1万円以上」請求されるケースも多いため、家計を節約するためにも課税条件などは知っておきたいところ。

そこで本記事では、「太陽光発電の固定資産税がかかる条件」や「申告方法・減税方法」についてくわしく解説していきます。

記事の後半では、「固定資産税を払っても、10キロワット以上の太陽光発電を設置するメリット」も解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

太陽光発電で固定資産税がかかる条件とは?例外パターンも解説

まずはじめに、太陽光発電の設置で固定資産税がかかる条件や、課税対象・非課税対象を判断する「評価額」についてわかりやすく解説していきます。

【条件】出力が「10kW」を超えると課税対象になる

太陽光パネルの総出力が「10kW」を超えるシステムは、家庭用・事業用にかかわらず固定資産税の課税対象となります。

太陽光発電の固定資産税は1万円以上かかることが大半ですので、余計な出費を避けたい方は10kW以下のシステムに抑えるよう業者と相談しましょう。

4人家族であれば4kW〜5kWの太陽光システムで充分に自家消費が可能ですが、「売電収益アップのためにパネルを増設したい」とお考えの方は総出力に注意が必要です。

【例外】「評価額」が150万円以下なら非課税になる

ただし、太陽光発電の総出力が10kWを超える場合でも、「評価額」が150万円以下であれば、固定資産税の対象外となる例外パターンが存在します。

評価額とは、太陽光パネルの設備価格や設置場所によって算出される金額のことで、設備の固定資産としての価値を決定するものです。

固定資産税の税率は一定ですが、評価額は毎年下がっていくため、納める税金はどんどん下がる仕組みになっています。

「本格的な売電は始めたいが、固定資産税も抑えたい」という方は、数年後に評価額が150万円を下回る価格帯を狙って設備を購入するのもおすすめです。

太陽光発電の固定資産税は何%?計算方法や減税制度もご紹介

つづいて、太陽光発電の具体的な固定資産税や計算する方法、減税方法や申告方法をわかりやすくご紹介していきます。

【税率】太陽光発電の固定資産税は「1.4%」

太陽光発電の固定資産税は、「設備の評価額」に「税率1.4%」を掛けた金額が毎年請求される決まりとなっています。

購入した初年度の評価額は「購入額の93.6%」で計算され、2年目からは「前年の評価額の87.3%」で求めることができます。

固定資産税の税率は1.4%で固定されているものの、評価額は毎年確実に下がって行くため、納める税金はどんどん下がる仕組みになっています。

【計算例】200万円の太陽光発電なら約2万6,000円

たとえば、総費用が200万円の太陽光発電の固定資産税は、評価額「200万円 × 93.6% =187万2,000円」に「税率1.4%」を掛けて「2万6,208円」と計算できます。

2年目以降は「前年の評価額 × 87.3%」に対して1.4%の固定資産税がかかります。

以下の表で数年分の請求額の推移を確認してみましょう。

年数

評価額

固定資産税額

初年度

187万2,000円

2万6,208円

2年目

163万4,256円

2万2,880円

3年目

142万6,705円

非課税

以上の表では3年目からは評価額が「150万円」を下回り、固定資産税の課税対象から外れます。

太陽光発電の評価額は下がり幅が大きく、10年を待たずに固定資産税が非課税になるケースも多いため、それほど頭を抱えるデメリットではないかもしれません。

【減税方法】条件を満たせば「3分の2」まで減税できる

以下の条件を満たす太陽光発電は、減税特例により購入年度から3年間、固定資産税が「3分の2」まで減税されます。

  • 「FIT制度」や「FIP制度」の認定を受けていないこと
  • 「再生可能エネルギー事業者事業費補助金」の認定を受けていること

FIT制度やFIP制度には「売電価格の優遇」という大きなメリットがあり、評価額の下落とともに固定資産税は安くなるため、減税特例は必ずしもお得とはいえません。

一方で、「発電した電気はほとんど自家消費に回している」という事業者などは減税特例の方がお得ですので、制度を利用する価値はあるでしょう。

【申告方法】設備を導入したら翌年1月末までに申告しよう

10kW以上の太陽光発電を設置したら、翌年の1月末までに固定資産の申告が必要です。

以下の申告の流れを参考に、忘れずに申告を行いましょう。

  • 市町村の税務事務所から届く「償却資産申告書」に取得金額などを記入する
  • 市町村の税務事務所または「eLTAX(地方税ポータルシステム)」に作成した書類(データ)を提出する
  • 審査の結果が登録され、4月〜6月に「納税通知書」が自宅に届く

太陽光発電の固定資産税は「4回」に分けて納税できますので、納税通知書の期限までに支払いを行ってください。

10kW以上の太陽光発電のメリットとは?家庭用におすすめ?

さいごに、固定資産税を払ってまで太陽光発電を設置するメリットや、家庭用に向いているかどうか解説していきます。

【メリット】FIT期間が2倍になる!割引や補助金も魅力 

10kWを超える太陽光システムは「産業用」とみなされ、「FIT制度」の優遇された買取期間が「20年間」に延長されます。

10kW未満の家庭用太陽光システムのFIT優遇期間は「10年間」ですので、単純に2倍の期間、お得に売電できる点はメリットといえるでしょう。

2023年のFIT売電価格は「家庭用:16円/kWh」「産業用:10円/kWh」と家庭用の方が高いですが、自由価格による売電価格が「8円程度」であることを考えれば十分有利です。

売電価格は年々確実に下がっているため、FIT制度で「20年間、固定価格で買い取ってくれる」というメリットは、非常に価値があると断言できます。

【家庭への導入】本格的な売電を検討中ならおすすめ

自宅に十分な設置スペースがあり、本格的な売電を検討中の方なら10kW以上の太陽光発電はおすすめです。

理由は、固定資産税よりも売電収益や自己消費による経済的メリットの方が高く、使えば使うほどお得を実感できるからです。

たとえば、10kWの太陽光パネルがあれば「年間20万〜25万円程度」の経済的メリットが期待できますので、副収入としても頼りになりますね。

太陽光発電の固定資産税は年々下がっていきますので、家庭で始める副業としては「かなりおすすめ」といえます。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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中田 萌
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