太陽光発電の売電の仕組みは?わかりやすく丁寧に解説!
太陽光発電システムは、電気代の節約が可能になり、発電した電気を売電することができる住宅設備です。
発電した電気で使いきれない分は、FIT制度などを利用して売電することができます。
今回は、太陽光発電システムの売電の仕組みやFIT制度について解説します。
目次
太陽光発電の売電の仕組みを詳しく解説!
太陽光発電システムで発電した電気は、その時使う電気と売電する電気に分けられます。
発電した電気を売電することで、売電収入を得られたり、電気料金が安くなったりなどのメリットがあります。
ポイント① 太陽光パネルで発電する
太陽光パネルは、パネルに受けた太陽光による光エネルギーを電気エネルギーに変換することで電気を作り出します。
太陽光発電システムで発電された電気は、自宅で消費している電力に充てられます。
家庭で消費できない電気は、蓄電池に貯めるなどがない場合以外は、電力会社へ送られ売電されます。
ポイント② 自宅で使用する電気はパワコンを通って自宅へ
太陽光発電システムで発電した電気は、パワコンを通して使用できる電気に変換されます。
発電した電気をパワコンを通すことで、初めて家庭で使用できる電気に変換することができます。
ポイント③ 使用しない電気はパワコンを通って電力会社へ
パワコンへ送られた電気は、家庭で使用したり、蓄電池に売電したりする分をのぞいて電力会社へ送られます。
発電した電気が電力会社に送られることで、売電量として1kWごとに売電収入を受け取ることができる仕組みです。
太陽光発電の電気を売電するためには手続きが必要になる!
太陽光発電システムは、導入しただけで売電ができるわけではありません。
発電した電気を売電するためには、手続きが必要になるので注意しましょう。
発電した電気を売電するためには、経済産業省と電力会社へそれぞれ申請する必要があります。
手続き① 事業計画認定申請
事業計画認定申請とは、経済産業省への申請です。
事業計画認定申請をすることで、FIT制度を利用して高い売電価格で売電することができます。
FIT制度を利用する場合には、忘れずに事業計画認定申請を行いましょう。
事業計画認定申請は、申請してから承認が降りるまでに1ヶ月から3ヶ月かかります。
なるべく早く承認してもらうためにも、必要書類などを事前に確認しておくことがおすすめです。
手続き② 系統連系申請
系統連系申請は、電力会社に売電するために申請します。
系統連系申請は、管轄の電力会社によって多少手続きが異なります。
しかし、ほとんどの場合には、太陽光発電システムの販売会社が手続きを代理してくれるので、代理してもらえるかどうかを確認しておきましょう。
太陽光発電の売電手続きで気をつけることは?
太陽光発電システムで発電した電気を売電するためには、手続きや申請が必要になります。
申請を行う前に、注意しておきたいことが3つあるので、これから申請を行う人は必ずチェックしておきましょう。
注意点① 申請には時間がかかる
売電を行うためには、事業計画認定申請と系統連系申請が必要になります。
どちらの手続きも、申請してから数週間から数ヶ月程度時間がかかる点には注意が必要です。
特に、必要書類や記入内容に不備があった場合には、申請の承認を得られるまでの時間が伸びてしまいます。
売電の手続きを行う際には、書類や内容に不備がないかしっかりチェックしましょう。
注意点② 販売業者に代行してもらえるか確認
売電のための手続きは、販売業者が代行してくれるケースがあります。
太陽光発電システムを購入する場合には、手続きを代行してもらえるかを事前に確認しましょう。
太陽光発電システムの販売業者に手続きを代行してもらう場合、書類などは自分で用意する必要があります。
申請を代行してもらう場合であっても、書類の準備が遅いと申請が遅れてしまうので注意が必要です。
注意点③ 手続きができていないと売電できない
太陽光発電システムで発電した電気を売電するためには、申請を行う必要があります。
万が一、申請を忘れてしまった場合には、売電することができません。
太陽光発電システムを導入して数ヶ月経っても、売電として収入や電気料金の割引がされていない場合には、申請が終わっていない可能性があります。
2023年の太陽光発電システムの売電価格は?
2023年の売電価格は、FIT制度を利用しているか、いないかで変わります。
また、FIT制度を利用していても、申請した年によって売電価格が異なるので注意しましょう。
2023年の太陽光発電システムの売電価格
2023年の売電価格は、東京電力の再エネ標準買取プランを利用している場合には、1kWあたり8.5円です。
電力会社との直接契約は、FIT制度が終了した家庭や、FIT制度を使用しない家庭で利用するケースが多いです。
FIT制度を2023年から契約した場合には、太陽光発電システムの容量が10kW未満の場合は1kWhあたり16円(10年間)、10kW以上の場合には1kWhあたり10円(20年間)になります。
売電方法 | 売電価格 |
電力会社との直接契約 | 1kWhあたり8.50円 |
FIT制度利用時 | 10kW未満の場合:16円 10kW以上の場合:10円 |
FIT制度の売電価格の推移
FIT制度の売電価格は、年々下落傾向にあります。
太陽光発電システムの導入費用も年々安くなっており、この先FIT制度の売電価格も下落していくことが予想されています。
太陽光発電システムを導入する場合、なるべく早く設備を導入した方が、高い売電価格で売電することができるのでおすすめです。
年度 | 10kW以上 | 10kW未満 |
2023年 | 10円 | 16円 |
2022年 | 11円 | 17円 |
2021年 | 12円 | 19円 |
2020年 | 13円 | 21円 |
太陽光発電の電気を売電できるのは「再エネ賦課金」のおかげ
FIT制度は、一定の期間売電価格が高くなる制度です。
FIT制度の売電価格の多くは、電力会社ではなく国民が負担していることをご存知でしょうか。
ポイント① 買電費用を国民が負担している
再生可能エネルギーをFIT制度を利用して売電することで、高い価格で売電することができます。
FIT制度の利用で、高くなっている売電価格は、電力会社に必要以上の負担が及ばないよう、国民が電気使用量と共に支払っている「再エネ賦課金」から算出されています。
ポイント② 再エネ賦課金は電力会社が決めているわけではない
FIT制度などに利用する再エネ賦課金は、電力会社が決めているわけではありません。
再エネ賦課金は、毎年経済産業大臣が決め、どの電力会社と契約していても同じ金額の再エネ賦課金がかかります。
2023年度の再エネ賦課金は1kWhあたり1.40円です。
2023年度は、今までと比べて再エネ賦課金が半額以下になりました。
再エネ賦課金が安くなった理由は、電気代の高騰に伴い、再生可能エネルギーも高く取引できるようになったからです。
再エネ賦課金について詳しく知りたい方はこちら↓
ポイント③ 太陽光発電の導入で再エネ賦課金が安くなる
2023年度に大幅な値下げが行われた再エネ賦課金ですが、太陽光発電システムを導入することにより、さらに安くすることができます。
再エネ賦課金は、1kWhあたりの電気使用量によって支払う金額が決まります。
発電した電気によって、電気使用量が減ることで、支払う再エネ賦課金も少なくすることが可能です。
太陽光発電を導入する時は売電の仕組みを知り手続きを行おう!
今回は、太陽光発電システムの売電の仕組みを解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
太陽光発電システムを導入し、売電を行うためには、2つの申請手続きが必要です。
太陽光発電システムを導入する場合には、忘れずに申請を行いましょう。
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