エコキュートのお湯が出ないときに試したい!7つの原因と対処法

ガス給湯器より光熱費の節約効果が高く、快適な入浴機能も豊富な「エコキュート」ですが、一方で「急にお湯が出なくなった」というトラブルも起こり得ることをご存じでしょうか?
本記事では、エコキュートのお湯が出ない際の「よくある7つの原因」や、それぞれのトラブルを解決する対処法をわかりやすく解説していきます。
記事の後半では、設置から10年以上経過したエコキュートを交換すべき理由や、古くなったエコキュートを使い続けるデメリットについてもご紹介しています!
目次
エコキュートのお湯が出ない「7つの原因」とは?対処法も徹底解説
エコキュートのお湯が出なくなった際には、以下の「よくある7つの原因」がトラブルの引き金になっている可能性があります。
- 貯湯タンクのお湯が切れている
- メンテナンス後の「給水栓」の開け忘れ
- メンテナンス後の「逃し弁」の閉め忘れ
- 冬場の寒さによる配管の凍結
- 混合水栓や配管のトラブル
- 工事や災害による地域的な断水
- エコキュート本体・内部回路の故障
それぞれの原因の詳細と、トラブルを解決する対処法をくわしく確認していきましょう。
原因①:貯湯タンクのお湯が切れている
エコキュートのお湯が急に出なくなる原因としてもっとも一般的なケースは、貯湯タンク内のお湯がなくなる、いわゆる「お湯切れ」が発生していることです。
エコキュートは貯湯タンク内で保温したお湯を使う仕組みのため、お湯切れが発生すると、ふたたびお湯沸き増しが完了するまで使えなくなってしまいます。
具体的には、貯湯タンクの残量がゼロの場合、シャワー1回分の湯量を作るには「約30分〜1時間」、浴槽いっぱいの湯量なら「2〜4時間」くらいかかります。
使用する湯量に対して貯湯タンク容量が小さい場合や、急な来客などでお湯切れが起きやすいため、該当する場合はタンクの残量をこまめに確認しておくと良いでしょう。
原因②:メンテナンス後の「給水栓」の開け忘れ
エコキュートのメンテナンスやトラブル時の処置などで「給水栓」を閉めた後、そのまま開け忘れてしまうと、いつまでもお湯が出ない原因となります。
給水栓(給水止水栓)とは、エコキュートの貯湯タンクに流れ込む水を制御する部品であり、一般的には貯湯タンクの脚部付近に配置されています。
給水栓は「断水」や「水道工事」、「配管の水漏れ発生時」などのタイミングで閉めるケースがありますので、操作後はしっかり元に戻したか確認しましょう。
原因③:メンテナンス後の「逃し弁」の閉め忘れ
年に2〜3回の点検が推奨されている「逃し弁」を開けて動作確認した後、そのまま閉め忘れてしまうことも、エコキュートからお湯が出ない原因となります。
逃し弁とは、エコキュートの貯湯タンク内の圧力が過大になることを予防し、安全性を保つ部品であり、一般的には貯湯タンクの上部付近に配置されています。
逃し弁の動作確認は貯湯タンクの「水抜き」作業と併せて実施する機会が多いため、閉め忘れがないように複数回チェックすることをおすすめします。
原因④:冬場の寒さによる配管の凍結
外気温がマイナスを下回る冬場の寒冷地などでは、エコキュートの配管や水道管まわりに残った水分が凍結し、エコキュートからお湯が出ない原因となります。
配管などが凍結した場合のもっとも安全な対処法は「気温が上がり、自然に溶けるのを待つ」ことですが、数時間経っても完了しないケースもあるでしょう。
急いでお湯を出したいときは「凍結部分にぬるま湯をかける」対処法がおすすめです。熱湯をかけると配管が破裂する恐れがあるため、必ずぬるま湯を使用してください。
エコキュートの凍結は「凍結防止ヒーター」などで予防できますので、朝方や夜間にお湯が使えずお困りの方は、専門業者などに相談すると良いでしょう。
原因⑤:混合水栓や配管のトラブル
混合水栓(お湯と水が出せる蛇口)や住宅の水道管、エコキュートの配管などにトラブルが発生している場合、エコキュートからお湯が出なくなる可能性があります。
混合水栓や水道管に不具合があるケースでは、お湯だけでなく水も出せないことが多いため、なるべく早く専門業者に修理を依頼すると安心です。
老朽化した混合水栓は消耗部品が劣化していることも多く、一部を修理しても他の部分が再度故障する可能性もあるため、新品に交換してしまうのもおすすめです。
原因⑥:工事や災害による地域的な断水
水道工事や自然災害により「地域的な断水」が発生している際には、水道自体の機能がストップしてしまうため、エコキュートからもお湯が出せなくなります。
地域的な断水が起こる時間帯は事前に通知が来るケースが大半ですので、災害がないのに断水が続く場合は、ポストに通知が届いていないか確認してみましょう。
断水が発生した場合でも、エコキュートに蓄えたお湯は生活用水として活用できるため、万が一に備えて事前に給水方法を覚えておくと安心です。
原因⑦:エコキュート本体・内部回路の故障
エコキュートの配管や消耗部品だけでなく、本体の精密部品や内部回路にトラブルが生じたときにも、お湯が出なくなる原因となります。
エコキュート本体に不具合が発生しているときは、リモコンに「エラーコード」が表示されるケースが多く、説明書どおりに対応すれば解決することもあります。
「説明書どおりに対処しても治らない」「エラーコードが表示されない」など原因不明の不具合であれば、製造メーカーや専門業者に相談したほうが確実です。
エコキュート本体の不具合が増えたら交換がおすすめ
ある程度の期間エコキュートの使用を続け、不具合や異音の発生、エラー表示などが起こる機会が増えたら、修理するより新品への交換がおすすめです。
一般的なエコキュートの寿命は「10〜15年」ほどが目安とされており、10〜15年を過ぎて使用を続けると、消耗部品の劣化や、精密部品の不具合が発生しやすくなります。
また、一般的なエコキュートの修理部品の保管期限は「約6〜10年」程度であり、修理を依頼しても、部品がないことを理由に断られるケースもありえます。
古いエコキュートを交換せず使い続けるデメリットとは?
古くなったエコキュートを新品に交換せずに使い続けるデメリットは、ある日突然故障する恐れがあることはもちろん、「光熱費の節約効果が薄くなる」点が大きいでしょう。
設置から10年以上経過したエコキュートは、近年発売された新型モデルより省エネ性能や貯湯タンクの保温性能が劣っており、長く使い続けるほど光熱費に差が出てしまいます。
また、古くなったエコキュートは配管の詰まりや消耗部品の劣化などが原因で省エネ性能が低下している恐れもあるため、じょじょに光熱費が高くなる可能性もあるでしょう。
エコキュートが急に故障した場合、交換工事は約1日で完了しますが、購入するモデルを選んだり見積もりを取るために「数日お風呂に入れない」事態も起こり得ます。
まとめ:エコキュートのトラブル解決は意外と簡単!古い設備は交換も検討しよう
本記事でくわしく解説してきた「エコキュートのお湯が出ない7つの原因と対処法」についての重要ポイントを、以下にもう一度まとめていきます。
- エコキュートのお湯が出ない原因で一番多いのは、貯湯タンクの残量がなくなってしまうこと
- 水抜きなど、メンテナンス後の給水栓の開け忘れなども、お湯が出ない原因となる
- 外気温が低い冬場などは、水道管や各部配管の「凍結」でお湯が出なくなる場合もある
- エコキュートの寿命は10〜15年ほどであり、長く使うほど不具合や性能の劣化が起こりやすくなる
- 各メーカーの修理部品の保管期限は6〜10ほどのため、基本的には修理するより新品への交換がおすすめ
ガス給湯器に比べて光熱費の節約効果が高いエコキュートですが、「貯湯タンクのお湯がなくなると沸き増しに時間がかかる」点がデメリットといえます。
「スマホアプリでこまめに残量を確認する」「来客がある日は多めに沸き上げしておく」など、ちょっとした工夫を取り入れることでお湯切れを予防しましょう。
エコキュートは耐久性が高いため10年を超えての使用も可能ですが、新型モデルに比べると省エネ効果が低いため、不具合が増えたら新品への交換がおすすめです。
2025年度の購入であれば、「国や地方自治体の補助金」で交換費用を大幅に抑えられますので、ぜひこのタイミングで交換を検討してみてはいかがでしょうか?
この記事の監修者

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