エコキュートと電気温水器の違いは多々ある!メリットデメリットも解説!

同じ「電気給湯器」であるエコキュートと電気温水器。ガス給湯器ではなく電気給湯器を導入したい家庭にとって、エコキュートと電気温水器の違いは気になる部分でしょう。
そこで今回の記事では、エコキュートと電気温水器の違いについて徹底的に解説します。それぞれのメリットとデメリットも解説するので、電気給湯器選びの参考にしてください。
目次
エコキュートと電気温水器の違いはなに?具体的な違いを徹底解説!
まずは、両者の違いを具体的に見ていきましょう。
違い①初期費用
それぞれランクや性能によって違いはあるものの、エコキュートの初期費用は50〜100万円前後、電気温水器の初期費用は40〜60万円前後といわれています。基本的にはエコキュートのほうが割高で、電気温水器のほうが割安傾向です。
違い②ランニングコスト
ランニングコストは、エコキュートに軍配が上がるようです。
エコキュートは貯湯式の給湯器で、夜間の割安電力を使って給湯できます。
発電所は、需要のピーク時に合わせた発電しかできず、需要が落ち着く夜間にもピーク時と同じ量の発電をしています。夜間に電力需要がなければ、発電した電力は廃棄せざるを得ません。それを有効活用している設備の1つがエコキュートです。
エコキュートを導入した場合、電力会社との電力契約を「夜間:割安電力」「日中:割高電力」の電力プランに変更することが推奨されています。そうすることで、給湯に必要な電力のほとんどを割安電力に頼ることができるため、今までと同じ給湯量でも電気代の節約が叶うというわけです。
電気温水器は、エコキュートのような貯湯式とガス給湯器のような瞬間式の2種類があります。貯湯式の場合はエコキュートと同じ恩恵を受けられますが、瞬間式の場合は給湯にかかる電気代を削減することはできません。
違い③補助金制度
エコキュートは、大気中の熱を利用して効率的に給湯できる省エネ給湯器です。給湯に必要な電力が最小限で済むため、非常にエコ。そのため、国や自治体はエコキュートの全国的な普及を進めています。
エコキュートを全国的に普及させるべく設けられているのが、補助金制度です。
2025年現在、国が「給湯省エネ2025事業」という名の補助金制度を実施しており、エコキュート1台あたり6万円の補助金(省エネ性能の高い機種の場合は最大13万円)を受けることができます。
一方、電気温水器は省エネ給湯器ではありません。したがって、補助金制度は存在しておらず、全額自己負担で設備を導入する必要があります。
出費に関しては、補助金制度を申請しても電気温水器を導入するほうが安上りでしょう。ただ、よりお得感のある買い物ができるのはエコキュートかもしれません。
違い④設置場所
エコキュートは、給湯を担う「ヒートポンプユニット」と貯湯を担う「貯湯タンク」の2つの設備を設置しなければなりません。どちらも基本的には屋外に設置するため、設置場所の確保が難しい場合はエコキュートの導入を諦める必要があるでしょう。
一方で瞬間式の電気温水器は、設置する設備は1つでとてもコンパクトです。狭小住宅でも問題なく設置できるため、お住まいの場所によっては選択肢が電気温水器一択になるケースがあるかもしれません。
違い⑤寿命
寿命はどちらも10〜15年といわれています。しかし、エコキュートは2つの設備を連携して使うため、どちらか一方の寿命を迎えたら両方の設備を新しくするべきといわれています。
違い⑥災害時の恩恵
エコキュートや貯湯式の電気温水器は貯湯タンクがあるため、災害時に恩恵を受けることができます。ただ、貯湯タンクの水質の安全性が確保されていないため、どのメーカーのものでも飲料水としては使用できず、非常用水としての使用に限られるので注意してください。
瞬間式の電気温水器は、ひとたび災害が起こると使いものにはなりません。ペットボトルの備蓄が求められるため、備蓄品を置ける場所の確保が必要です。
違い⑦節約モード
エコキュートは最新の給湯器なので、節約モードが搭載されている機種があります。節約モードが搭載されていれば、手動で節約モードに変更することなく自動での節約が可能になり、とても簡単に電気代の節約が叶うでしょう。
毎日使う給湯器だからこそ、自動で節約が叶うのは嬉しいメリットですね。
エコキュートと電気温水器の違いは?それぞれのメリットを紹介!
違いが色々とあるエコキュートと電気温水器。では、それぞれのメリットは何なのでしょうか。簡単に紹介します。
エコキュートのメリット
エコキュートの主なメリットは、以下の通りです。
- 夜間の割安電力を使える(=電気代の削減が期待できる)
- 貯湯タンクによって災害対策ができる
- オール電化との相性が良い
- 太陽光発電との相性が良い
- 地球環境に優しい設備
- 補助金制度を利用できる
エコキュートと太陽光発電を連携すると、日中にお湯切れしても太陽光発電の無料電力での給湯ができるというメリットがあります。そのため、日中の割高電力の買電量を最小限にでき、請求される電気代を抑えられるでしょう。
エコキュートの中には、太陽光発電による給湯を主にできる機種もあります。この場合、無料電力を利用した給湯がメインになるため、給湯にかかる電気代を大きく抑えられます。
電気温水器のメリット
電気温水器の主なメリットは、以下の通りです。
- 設備の設置スペースの確保がしやすい
- 稼働音が比較的小さい
- エコキュートに比べると初期費用は割安傾向
エコキュートに比べてコンパクトな電気温水器は、設置場所の選択肢が多いです。初期費用が割安なのも、嬉しいポイントといえるでしょう。
エコキュートと電気温水器の違いは?それぞれのデメリットを紹介!
最後に、それぞれのデメリットを紹介します。
エコキュートのデメリット
需要が高まっているエコキュートですが、残念ながら紹介するようなデメリットの存在は否めません。
- 初期費用が他の給湯器に比べて割高傾向
- 設備の設置場所の確保が難しい
- 貯湯タンク内のお湯を飲料水として使えない
- 補助金制度を利用できるのは一部機種のみ
補助金制度の存在が強みのエコキュートですが、予算を使った制度である以上、省エネ性能の高い機種に限定されます。「とりあえずなんでも良いからエコキュートを導入したい」という家庭では補助金制度は使えず、全額自己負担で設備を導入しなくてはなりません。
電気温水器のデメリット
電気温水器の主なデメリットは、以下の通りです。
- エコキュートに比べてランニングコストの削減率が低い傾向にある
- 補助金制度の対象外
- 需要がそこまで高くなく、販売店を見つけるのが難しい
初期費用は割安傾向ですが、省エネ給湯器ではないためランニングコストの削減率は少ないです。どこに重点を置くかによって、選ぶ給湯器を変えていけると良いでしょう。
エコキュートと電気温水器の違いは?家庭に合う給湯器を選ぼう!
今回の記事では、エコキュートと電気温水器の違いを紹介しました。
両者はともに「電気給湯器」ですが、深堀りすると意外と違いが多いことがわかりました。どちらにも一長一短があるため、家庭に合う給湯器を選ぶようにしてください。
参考資料①
https://www.ac.daikin.co.jp/customercenter/useful/article/37
参考資料②
この記事の監修者

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!