ソーラーパネルの単結晶と多結晶の違いは?特徴やおすすめも!
ソーラーパネルを購入するために細部まで情報を読み込んでいくと、単結晶と多結晶という違いがあることに気付くことでしょう。ともなれば、購入するのはどちらの種類のソーラーパネルが良いのか、悩んでしまいますよね。
そこで今回の記事では、ソーラーパネルにある単結晶と多結晶の違いを紹介すると共に、おすすめの使用場所やソーラーパネルの選び方のポイントを徹底解説します。ソーラーパネル選びに難航している方、必見です。
目次
ソーラーパネルの単結晶と多結晶の違いは?そもそもの種類を紹介!
単純にソーラーパネルといっても、実は種類があります。まずは、ソーラーパネルの大きな種類やそこから枝分かれする細かな種類を見ていきましょう。
ソーラーパネルを大きく分けた場合の種類
私たちが頻繁に目にするソーラーパネルは、住宅の屋根や商業施設、公共施設、郊外の広大な土地に建てられているものなど、大小さまざまあります。比較的身近にあるこれらのソーラーパネルの多くは、基本的にシリコン系のソーラーパネルです。
一方、人工衛星に使われているソーラーパネルは化合物系ソーラーパネルと呼ばれており、研究段階ではあるものの今後実用化が期待されているのが有機物系ソーラーパネルと呼ばれるものになります。
つまり、ソーラーパネルは
- シリコン系(最も頻繁に使われるもの)
- 化合物系(宇宙空間で使われており、今後発展する可能性が高いもの)
- 有機物系(研究段階だが、今後実用化が進められているもの)
と3種類に分けることが可能です。
シリコン系ソーラーパネルの分類
私たちの日常生活で最も目にする機会が多いシリコン系ソーラーパネルには、単結晶と多結晶という違いがあります。具体的には、シリコン系ソーラーパネルは以下のように2つに分類され、さらに2つに枝分かれしていきます。
大分類 | 枝分かれ1 | 枝分かれ2 |
シリコン系 ソーラーパネル | 結晶シリコン系 | 1.単結晶 2.多結晶 |
薄膜シリコン系 | 1.微結晶シリコン 2.アモルファスシリコン |
今回の章では、シリコン系ソーラーパネルにおける「結晶シリコン系」内のさらに枝分かれしている「単結晶」と「多結晶」について解説していきます。
単結晶シリコンとは
シリコン系ソーラーパネルにおける結晶シリコン系の単結晶は、元祖ソーラーパネルといった存在です。非常に歴史が深く、世界的に最も使われているものになります。長い歴史と世界各国で使われていることから、信頼と安心感があるものというのがおわかり頂けるでしょう。
単結晶とは、1つの結晶を眺めたとき、どこを覗いても原子配列の向きが同じであるもののことをいいます。純度が高い単結晶シリコンは、ソーラーパネル全体の中で最も発電効率が高いという特徴もあります。そのため、世界的に見ても市場に出回っている確率が非常に高いのです。
多結晶シリコンとは
多結晶シリコンは、簡単にいうと単結晶の集合体です。単結晶シリコンとして販売できない規格外のシリコンや、単結晶を作る際の切れ端などを合わせたものになります。主に単結晶の再利用を目的としているので製造コストが比較的安く、産業用ソーラーパネルなどの比較的大きいソーラーパネルに利用されています。
単結晶シリコンと多結晶シリコンの違いを表で紹介
単結晶と多結晶の違いをぱっと見で分かるよう、一覧で紹介します。ぜひ参考にしてください。
単結晶 | 多結晶 | |
販売価格 | 高い | 安い |
耐久性 | 良好 | 良好 |
寿命 | 長い | 若干短い |
発電効率 | 良い | 若干劣る |
販売している 主なメーカー | シャープ 三菱 東芝など | シャープ パナソニック カナディアンソーラーなど |
ソーラーパネルの単結晶と多結晶の違い!おすすめの使用場所は?
ソーラーパネルに単結晶と多結晶という違いがあるということは、おすすめの使用場所が異なるということです。そこで今回の章では、それぞれにおすすめの使用場所を紹介します。
単結晶シリコンは家庭におすすめ
単結晶シリコンは家庭におすすめです。
純度が高いがゆえに発電効率が高く、販売価格も比例して高くなる懸念点はあります。しかし、家庭用ソーラーパネルの一般的な容量は5kWh前後だといわれているので、販売価格が高くなるデメリットを許容してでも発電効率の良さを取るべきといった形です。
ソーラーパネルは、発電量が多ければ多いほど元を取れる確率が上がるといわれています。発電量が高ければ、それだけ家庭で使える電力が多くなったり、電力会社に売電できる電力量が増えるからです。電気代に充てる支出を減らしたり売電収入を増やしたりが可能になるのは、ソーラーパネルの発電量が比較的良い単結晶シリコンだからこそできることです。
多結晶シリコンは産業用におすすめ
一方、家庭用とは比べものにならないほど多くの容量を設置する産業用ソーラーパネルでは、発電効率を意識するよりも、初期費用のコストダウンを一番に考えなくてはなりません。つまり、産業用ソーラーパネルには多結晶シリコンが相性抜群です。
ただ、産業用ソーラーパネルで利益が見込めないわけではもちろんありません。産業用ソーラーパネルは、設置するソーラーパネルの量が家庭用と比べて非常に多いので、初期費用を回収できるのです。
ソーラーパネルの単結晶と多結晶の違い!選び方のポイントは?
ソーラーパネルにある単結晶と多結晶の違いがお分かり頂けましたでしょうか。では最後に、単結晶シリコンと多結晶シリコンが存在しているソーラーパネルの選び方のポイントを紹介していきます。
ポイント①販売価格
ソーラーパネルの選び方のポイントとして、販売価格が挙げられます。
お伝えしている通り、単結晶シリコン・多結晶シリコン共に適材適所で使用したほうが良いでしょう。だからこそ、家庭用ソーラーパネルを探しているのに、安さに吊られて多結晶シリコンのソーラーパネルを購入するのはやめてください。最初のコストダウンというメリットは実感できるかもしれませんが、長期的なお得感が薄れる可能性が高いからです。
ポイント②見た目
ソーラーパネルの選び方のポイントとして、見た目も挙げられます。
単結晶シリコンの見た目は真っ黒なので、住宅の屋根に設置するとスタイリッシュな家になる可能性が高いです。一方、多結晶シリコンは青いマーブル模様な見た目です。産業用ともなれば見た目はあまり意識されず実力重視でしょうから、施設の見た目とマッチしないという懸念点を抱くこともあまりないでしょう。
ポイント③発電効率
発電効率も、ソーラーパネルの選び方のポイントです。
単結晶シリコンは発電効率が高く、多結晶シリコンは単結晶シリコンに比べて発電効率が5%ほど劣ります。やはり、ソーラーパネルの設置面積に限りがある家庭用では単結晶シリコンが、ソーラーパネルの設置面積に比較的余裕がある産業用では多結晶シリコンがおすすめといえるでしょう。
ポイント④寿命
ソーラーパネルの選び方のポイントとして、寿命も挙げられます。
単結晶シリコンの寿命は30年前後、多結晶シリコンの寿命は25年前後といわれています。設置できるソーラーパネルの量が少ない一般家庭では、寿命が少しでも長い単結晶シリコンのソーラーパネルを選択するのが良いと思われます。
ポイント⑤+αの利益を生み出せるもの
ソーラーパネルの選び方として、+αの利益を生み出せるものも重要です。たとえば、以下のようなポイントを抑えておくと、どのようなソーラーパネルを購入してもメリットを実感できるかもしれません。
- 蓄電池との相性が良いソーラーパネル
- 停電時の使い勝手が良いソーラーパネル
- 地域対応のソーラーパネル(豪雪地域や塩害地域など)
- 屋根の負担を減らせる軽量のソーラーパネル
上記のようなポイントを網羅できるソーラーパネルを購入することで、より多くの恩恵を得られる可能性が高まります。
ソーラーパネルの単結晶と多結晶の違い!家庭用は単結晶がおすすめ!
今回の記事で見てきた通り、家庭用ソーラーパネルの設置を検討しているのであれば、単結晶シリコンのソーラーパネル一択です。初期費用が安い多結晶シリコンのソーラーパネルに惑わされぬよう、ソーラーパネルの購入時は気を付けましょう。
【電子本(無料配布中)】蓄電池の選び方でお悩みの方はこちら▼
【電子本(無料配布中)】太陽光発電の選び方でお悩みの方はこちら▼
無料お見積もり依頼はこちらから▼
リノベステーションでのお取扱い商品はこちら▼
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!