蓄電池を夜間に充電する節約法とは?太陽光発電との併用メリットも解説
「夜間に充電すると電気代がお得になる」と評判の蓄電池ですが、「そもそも夜間電力ってお得なの?」「どれくらい節約できるの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、夜間電力の特徴や安さの理由、蓄電池と夜間電力を組み合わせた節約法の詳細や、具体的に節約できる金額などを解説していきます。
記事の後半では、電気代節約だけではない蓄電池のメリットや、太陽光発電と併用するメリットもご紹介していますので、蓄電池に興味のある方はぜひご覧ください!
目次
そもそも夜間電力(深夜電力)とは?時間帯や電気代・安い理由を解説!
まずはじめに、夜間電力の特徴や仕組み、電気料金が安くなる時間帯や、低価格が実現できる理由について解説していきます。
特徴:夜間電力とは深夜〜早朝料金がお得な電気のこと
夜間電力(深夜電力)とは、特定の電力プランで「深夜から早朝にかけて利用できる電気」のことで、昼間よりもお得な電気料金に設定されている点が特徴です。
通常の電力プランでは夜間でも電気料金が一定ですが、「夜間電力プラン」や「オール電化プラン」などの特別なプランに加入することで、夜間にお得な電気が使えるようになります。
夜間電力で「蓄電池の充電」や「エコキュートの沸き上げ」を行うことで、日中の電気代を節約できるため、オール電化住宅をはじめとする多くの家庭で導入されています。
料金:夜間電力は昼間より「約2〜3割」も安い
「夜間電力プラン」「オール電化プラン」などの深夜の電気料金は、昼間料金に比べて「約2〜3割」も安く設定されています。
たとえば、 東京電力の「夜トク8プラン」の昼間料金は1kWhあたり42.80円ですが、夜間料金は「31.84円」に設定されており、「約26%」も安く電気を利用できる計算となります。
同社の「従量電灯Bプラン」の2段階料金は「36.60円」ですので、かしこく蓄電池やエコキュートを運用できれば、通常の電力プランより電気代を大きく節約できるでしょう。
時間帯:夜間電力は「23〜7時」頃に適用されるケースが多い
東京電力の夜トク8プランをはじめとして、大半の夜間電力プランでは「23時〜7時」がお得な時間帯に設定されています。
電力会社によっては「21〜9時」など、夜間料金が適用される時間帯を延長できるプランもありますが、時間帯の短いプランに比べて料金設定が割高である点に注意が必要です。
中部電力の「スマートライフプラン」のように、「3つのお得な時間帯から選べる」電力プランなども提供されていますので、あなたの家庭に最適なプランを厳選したいですね。
安い理由:昼間に比べて深夜は電力需要が少ないから
オール電化プランなどの夜間料金が昼間料金に比べて安い理由は、「多くの人が就寝する夜間は電力の需要が少ないから」です。
基本的に電力会社は日中の電力需要に合わせて発電計画を立てているため、「夜間の電力が余ってしまいがち」という経営上の問題点を抱えています。
料金を下げてでも夜間電力を多く利用してもらうほうが、発電した電気のムダが減りますので、結果的に電力会社と顧客の両方にとってメリットとなります。
蓄電池を夜間電力で充電する節約法とは?具体的な節約額もご紹介!
つづいて、蓄電池と夜間電力を活用した節約法の詳細や、具体的に節約できる金額、注意すべきデメリットについてご紹介していきます。
節約法:深夜に蓄電池に充電した電気で日中の電力をまかなう
オール電化プランなどのお得な夜間料金で蓄電池を充電し、電気をよく使う時間帯に活用することで、電気代を大幅に節約することができます。
深夜に蓄電池に充電した電気のみで日中を過ごせれば、 割高な昼間の電気料金を払わずに済むため、 単純に毎月の電気代が「約2〜3割」ほど安くなるでしょう。
具体的には、一般家庭への導入例が多い「容量7〜10kWh」ほどの蓄電池を設置すれば、3〜4人家族が日中に使用する電力をほぼすべてまかなうことが可能です。
節約額:年間で「約5〜12万円」の節約も難しくない
蓄電池に充電した夜間電力を活用する節約法を実践すれば、毎日の電気代が「約2〜3割」安くなるため、年間で「約5〜12万円」もの節約効果を期待することができます。
たとえば、毎月の電気代が2万円ほどの家庭なら「約4,000〜6,000円」の節約ができるため、年間で「4万8,000〜7万2,000円」もの電気代が浮く計算となります。
蓄電池と夜間電力を利用した節約法は「毎月の電気使用量が多いほど効果的」ですので、世帯人数の多い家庭やオール電化住宅などに特に向いています。
蓄電池と夜間電力を活用した節約法に「デメリット」はある?
蓄電池と夜間電力を利用した節約法を実践する際には、「昼間に電気を買う量が多いと損する可能性がある」というデメリットに注意が必要です。
夜間電力プランの昼間料金は通常の電力プランより高く設定されているため、「蓄電池の残量不足」などが原因で昼間に電気を買う量が増えると、むしろ請求額が割高になってしまいます。
「容量に余裕のある蓄電池を選ぶ」「夜間の充電量を増やす」などの対策でデメリットは解消できますので、運用に慣れるまでは特に残量不足に注意しましょう。
夜間電力の充電だけじゃない!蓄電池の「2つのメリット」とは?
さいごに、「夜間電力の充電による電気代節約」だけではない、蓄電池ならではの「2つのメリット」について解説していきます。
メリット①:24時間の停電対策として活躍してくれる
家庭用蓄電池を設置すれば、バッテリーに残量がある限り「24時間の停電対策」として活躍してくれます。
太陽光発電でも停電対策は可能ですが、発電できない夜間は活用できないほか、エアコンなどの高負荷な家電は動かせないというデメリットがあります。
大半の蓄電池は「停電時の200V出力」に対応しているため、急な停電が発生した時でもエアコンやIHクッキングヒーター、エコキュートなどを余裕を持って使用できます。
メリット②:太陽光発電との連携で電気代がさらに安くなる
夜間電力と蓄電池による節約法に加えて、「太陽光発電の自家消費」も組み合わせれば、毎月の電気代を「ほぼ0円」まで抑え込むことも可能です。
昼間は太陽光発電の自家消費のみで電力をまかない、余った電気を蓄電池に充電しておくことで、夜間も電力会社からほとんど電気を買わずに生活できます。
さらに、太陽光発電と蓄電池を連携すれば、「停電中に蓄電池の残量がなくなっても、太陽光発電で充電できる」という利点もあるため、セットでの導入がおすすめです。
まとめ:蓄電池を夜間に充電すれば年間10万円の節約も充分できる!
本記事で詳しく解説してきた「蓄電池を夜間に充電して節約する方法」についての重要ポイントを、以下にもう一度まとめていきます。
- 夜間電力とは、特定の電力プランで利用できる「深夜〜早朝」の割安な電気のこと
- 夜間電力は昼間料金に比べて「約2〜3割」も安く、通常の電力プランよりお得なことも
- 夜間電力を蓄電池に充電し、日中に使用すれば年間「5〜12万円」の電気代を節約できる
- 蓄電池は夜間電力による節約効果だけでなく、24時間の停電対策としても期待できる
- 太陽光発電の余ったエネルギーを蓄電池に充電すれば、毎月の電気代をさらに抑えられる
蓄電池と夜間電力を活用すれば年間「約5〜12万円」の電気代節約ができるため、10〜15年のうちに「初期費用をすべて回収」することも難しくありません。
2024年は国の蓄電池補助金が「3種類」も用意されているほか、地方自治体の補助金も併用できてお得ですので、ぜひこのタイミングで導入を検討してみませんか?
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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