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V2Hの設置工事の費用相場は?メリットや必要な物、選ぶポイントを解説!

EV・V2H 2024年07月31日更新
V2Hの設置工事の費用相場は?メリットや必要な物、選ぶポイントを解説!

V2H(Vehicle to Home)とは、電気自動車やPHEV車を蓄電池代わりに利用し、「車と家」の間で電力を運用するシステムです。

注目されている画期的な方法ではありますが、「実際に便利なの?お得なの?」「いろいろお金がかかるのでは?」といった疑問も湧きますよね。

そこで本記事では、V2Hの工事費の相場や、導入すべきメリット、必要な物や選び方のポイントについて解説していきます。

記事を読めばV2Hの「経済性が高い」「災害時も安心」という側面について理解できますので、ぜひ最後まで目を通してみてください。

V2Hの工事費の相場はいくら?

V2Hシステムの工事費は、30〜40万円が相場となっています。

システム本体の価格相場は40〜170万円ですので、総額は70〜210万円ほどになります。

家屋から離れた場所に設置したい場合や、特別な配線工事が必要な場合は、追加工事の費用がかかってしまうこともありますのでご注意ください。

V2Hを導入するべき3つのメリットをご紹介

次に、V2Hを自宅に設置すると得られる3のメリットについて解説していきます。

①【停電しても安心】予備電力として使える

V2Hがあれば電気自動車のバッテリーを蓄電池として使えるため、停電したときの緊急電力として活躍します。
PHEVや電気自動車のバッテリー容量は、家庭用の大型蓄電池よりも大きいことが多く、数日間に渡る大停電でも冷蔵庫やエアコンなどの家電製品を動かすことができます。

容量が減っても、EVステーションに急速充電しに行けば電力を自力で調達することが可能です。
「自由に移動できる」「家中の電力をまかなえる」という特性をもつV2Hは、万が一の長期停電にも柔軟に対応できます。

②電力プランと組み合わせて電気代を節約できる

深夜の割安な電気を自動車に充電しておき、日中はバッテリーの電力だけで過ごせば、大幅に電気代を節約できます。
電気自動車のバッテリーは大きいため、よほど極端な使い方をしない限り、日中は電力会社から電気を買わずに過ごせるでしょう。

電力会社にもよりますが、昼間と夜間で1kWあたりの電気代が10円以上違うプランも多く、経済効果は非常に高いと言えます。

③太陽光発電と併用すれば光熱費がさらにお得

太陽光発電と電気自動車、そして蓄電池の間で電力をやり取りする「トライブリッド」を使えば、V2Hのみで運用するよりさらにお得です。
トライブリッドなら、太陽光パネルで発電したエネルギーを電気自動車の充電に使えるため、天気の良い日であればコストを一切かけずに車を走らせることも可能です。

電気自動車で外出しているときでも発電した電力は蓄電池に貯めておけますので、家庭で生み出した貴重なエネルギーを無駄なく使い切ることができますね。
トライブリッドの導入には専用のパワーコンディショナーが必要ですので、これから太陽光を導入したい方はぜひ検討してみてください。

V2Hの導入に必要なものは?

続いて、V2Hを家庭で利用するために必要な設備について解説していきます。

V2Hシステム

V2Hシステムは、電気自動車と家庭の間で電力を行き来させるために必要な機器です。
縦、横90cmほど、奥行きは30cmほどの薄型の機器であり、屋外に設置して使用するのが一般的です。

V2Hシステムには発電スピードの違いや停電時の自動運転、スマホでの遠隔操作の有無など、機能の違いによってさまざまな価格帯の商品があります。
付加機能の豊富なモデルは価格も高くなりますので、自分にとって必要な機能がついた機種を選びましょう。

電気自動車またはPHEV車

V2Hシステムとともに必ず必要なのが電気自動車またはPHEV車です。
「ハイブリッド車ではできないの?」という質問もよく耳にしますが、V2Hのプラグは接続できず、バッテリー容量も小さすぎるため、ハイブリッド車ではV2Hは利用できません。

電気自動車のバッテリー容量=家庭で活用できる電力量ですので、オール電化などで電力使用量の多い家庭ではバッテリーの大きい電気自動車が有利です。
電気自動車で外出している間はV2Hを利用できないため、後述する太陽光発電や蓄電池などで欠点をカバーする使い方をおすすめします。

【あると便利】太陽光発電や蓄電池

太陽光発電システムや家庭用蓄電池はV2Hに必須ではありませんが、より効率よく電力運用するためにあると非常に便利です。
太陽光発電があれば電力を買わずに電気自動車に充電できるだけでなく、余った電力を売電することも可能です。

「V2Hは車が無いときには使えない」というデメリットは、蓄電池に貯めた電力を使うことで補えます。
さらに、蓄電池と電気自動車で電力のやり取りもできますので、うまく活用すれば太陽光エネルギーだけで生活の大部分の電力をまかなえます

V2Hを選ぶ際の3つのチェックポイントを解説

最後に、V2Hシステムを購入するときに確認しておきたい3つのポイントについて解説していきます。

①電力の供給方法で選ぶ

V2Hの電力管理方法には「系統連系」「非系統連系」の2種類があり、用途や予算に合わせて選べます。
系統連系は、太陽光、電気自動車、電線からの電力を同時にやり取りできるシステムのことで、太陽光発電と電気自動車の電力を同時に家庭で使うことも可能です。

一方で非系統連系は、3種類の電力のうちいずれか1種類しか使用できません。例えば、電気自動車から家庭へ給電している間は、電線や太陽光発電からの電力は使えません。
系統連系の方が便利ですが「価格が高い」というデメリットもあり、大量に電力を使わない家庭であれば非系統連系でも充分に機能するケースもあります。

②停電時の電気の使い方で選ぶ

V2Hの停電時の電力供給方法には「特定負荷」「全負荷」の2タイプがあり、バッテリー容量やよく使う家電製品によって選べます。
特定負荷タイプは停電時にあらかじめ設定した家電製品のみに電力が流れる仕組みになっており、より長くバッテリーを維持したい方に適しています。

全負荷タイプは家中すべての家電製品に電力が流れますので、停電しても普段どおり生活を送りたい方に最適です。
全負荷タイプの方が大型で高額な機器が多いですが、同等のスペックなら価格差はそれほどないため目的に合わせて選びましょう。

③スマホ操作が可能かどうか

V2Hシステムには、スマホアプリでのリモート操作機能がついたモデルもあります。
アプリ連携機能があれば、外出中でもV2Hシステムの動作状況やバッテリー状態の確認、運転モードの切替などができるようになります。

台風や雷など、外に出るのが危険な状態でも屋外の操作パネルを確認しに行かなくても済みますので、安全面を重視したい方におすすめです。

【まとめ】V2Hの工事費はEV・PHEVユーザーなら元が取れる金額

V2Hシステムの工事費は30〜40万円くらいが相場であり、総費用は80万円以上かかりますので、なかなか気軽に手が出せないとお考えの方も多いのではないでしょうか?
しかし、V2Hを活用すれば夜間のお得な電力を日中に使えるため、月々の電気代を3分の2ほどに抑えることも不可能ではありません。

浮いたお金や太陽光発電との組み合わせでさらにお得になることを考えれば、数年〜10年以内に資金の元を取ることも充分に視野に入れられるでしょう。
お住まいの自治体によってはV2Hシステムの導入に対して補助金制度が設けられている場合もありますので、賢く活用してできるだけ安く購入しましょう!


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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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中田 萌
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