【徹底解説】再エネ賦課金とは?再エネの概要や単価についても!
電気の検針票に「再エネ賦課金」という聞きなれないものが記載されているかと思います。
しかも、意外と高い金額を請求されていますよね。
ともなれば「再エネ賦課金とは何?支払う義務はあるの?」と思ってしまうことでしょう。
今回の記事では、再エネ賦課金の概要や再生可能エネルギーの普及率、再エネ賦課金には支払い義務はあるのか、再エネ賦課金の単価やいつまで払う必要があるのかを解説します。
目次
再エネ賦課金とは?再生可能エネルギーの概要や普及率を紹介!
再エネ賦課金とは何なのか、という部分を見ていく前に、再エネ(再生可能エネルギー)とは何なのかを解説します。
再生可能エネルギーの概要
再生可能エネルギーとは、エネルギーが半永久的に地球にあり、二酸化炭素を排出しない地球環境に優しいエネルギー源のことを指します。
具体的には、太陽光発電や水力・風力・地熱発電、バイオマス発電のことです。
再生可能エネルギーが大きな話題になっている理由は、地球温暖化が深刻になっているからです。
世界的に温室効果ガスの排出量を減らそうと働きかけが行われており、日本も2030年までに再エネの普及率を伸ばそうと国が躍起になっています。
再生可能エネルギーの普及率
再生可能エネルギーとしてよく一般に見られるのは、太陽光発電ですよね。
一戸建て住宅や大きな商業施設などに設置されており、具体的に「太陽光発電はどういうものなのか」を比較的容易に連想できるかと思います。
その太陽光発電の普及率を見てみると、2020年現在で日本は世界第3位の普及率を誇っているのです。
2025年4月以降は、東京都で建てられる新築一戸建てで太陽光発電が義務化されることから、普及率はさらに伸びるのではないかと予想されています。
ただ、2020年現在の水力発電などと合わせた再生可能エネルギーの普及率を見ると、日本は世界の主要各国に遅れを取っている現状があります。
したがって、これから日本の底力を見せていかなければならないのです。
再エネ賦課金とは?再エネを利用していないのに負担する必要はある?
再エネ賦課金は正式名称を「再生可能エネルギー賦課金」といい、毎月必ず電気料金で引き落としされているものになります。
では、再エネ賦課金は再エネを所有していない場合にも負担する義務があるのでしょうか。
再エネ賦課金の費用負担について解説します。
再生可能エネルギー運営のための税金
再エネ賦課金とは、再生可能エネルギーを運営するための税金です。
再エネを利用して発電した電力は売電ができるのですが、売電費用は電力会社が負担するのではなく、私たち国民が負担しているのです。
これが、再エネ賦課金になります。
電気料金を支払うすべての家庭が負担する
再エネ賦課金は、電気料金を支払うすべての家庭が負担するものと法律で定められています。
つまり、再エネ賦課金を支払うことは、ほとんど国民の義務ということです。
再エネ賦課金の支払い額は、以下のような条件によって決められています。
- 電気使用量×再エネ賦課金の単価(全国一律)
- 再エネ利用分に対しては請求しない
つまり、電気使用量の多い家庭は、再エネ賦課金の支払い額も多いということです。
地球温暖化を防止するために必要な再生可能エネルギーですが、電気代の高騰が騒がれている昨今、電気使用量以外の請求が来てしまうのはなかなか痛い部分ですよね。
再エネ賦課金の単価はいくら?いつまで続くものなの?
最後に、再エネ賦課金の単価やいつまで支払う必要があるのかを紹介します。
再エネ賦課金の単価
再エネ賦課金単価は、毎年5月から翌4月までの年度ごとに変わります。
直近のデータを見てみると、2018年の再エネ賦課金単価は2.90円/kWhだったのに対し、2022年の同単価は3.45円/kWhでした。
つまり、再エネ賦課金の単価は年々上がっているということです。
昨今の電気代高騰と相まって、電気代が値上がりしてしまうのも無理はないということですね。
再エネ賦課金が値上がりしている理由は、再生可能エネルギー(特に太陽光発電)の普及率が上昇しているからになります。
地球環境問題を第一に考えると再生可能エネルギーの普及はとても良いことですが、家庭の電気代のことを第一に考えると再生可能エネルギーの普及が悪になってしまい兼ねません。
この矛盾に関しては、国が今後どう動いてくれるのかに注目していきたい部分です。
再エネ賦課金は今後20年以上続く可能性が高い
再エネ賦課金は一体いつまで支払う必要があるのかについてですが、実は今後20年以上続く可能性が非常に高いといわれています。
というのも、主に太陽光発電の普及が、今後さらに広まっていくといわれているからです。
現に2025年4月以降は、東京都の一戸建て住宅に太陽光発電の設置が義務化されますし、太陽光発電が普及しているからこそ、リフォームなどで太陽光発電を後付けする家も多くなってくると予想されています。
さらに、太陽光発電は災害対策としても有効なため、今後起こり得る首都直下型地震や南海トラフ地震のことを考えて、太陽光発電を所有したいと考える人が多くなる見込みであると予想できるからです。
再生可能エネルギーを普及させるため、太陽光発電においては最初の10年間は高値で売電できる制度(FIT制度)が設けられています。
10年経過後も、売電価格は下落してしまうものの、余剰電力を売電することは可能です。
つまり、売電制度を利用する人が居続ける限り、再エネ賦課金はいつまでも継続していくのでは?ということです。
なかなかシビアな問題といえるでしょう。
再エネ賦課金を支払わないことはできない!安くするなら節電を!
今回の記事では、再エネ賦課金や再生可能エネルギーとは何なのかを紹介しました。
再生可能エネルギーは、地球環境を考えるとできるだけ普及させたいものです。
しかし、再生可能エネルギーが普及すればするほど再エネ賦課金の負担率が増え、家計を圧迫させてしまうという悪循環を生み出してしまいます。
とはいえ、この悪循環は個人で対策できるものではありません。
個人でできることといえば、再エネ賦課金の請求額を減らすために電気使用量を減らすことに限ります。
したがって、まずは電気使用量を減らす対策を講じ、再エネ賦課金の請求額も減らしていけると良いでしょう。
▼関連記事はこちら
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!