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蓄電池工事とは?シミュレーションでわかる申請や工事の流れ

2024年01月04日更新
蓄電池工事とは?シミュレーションでわかる申請や工事の流れ

蓄電池工事とはそもそも何なのか? どんな作業をするのか?

蓄電池を購入しても、実際に使うためには設置工事をしなければなりません。

そうはいっても、蓄電池工事を行うには何をする必要があるのか、蓄電池工事では一体どんな作業が行われるのか、具体的にイメージしづらい方も多いのではないでしょうか?

そこで、実際の蓄電池工事はどのような手順で進んでいくのか、ここでチェックしておきましょう。

この記事を読むことで、蓄電池工事とはどんなものかが分かるようになります。
導入をご検討な方は、5分で読める内容なので、最後までお読みください。

蓄電池工事が始まる前にやっておくべきこととは?

最初に覚えておきたいポイントは、蓄電池工事を始める前に申請手続きの書類を出しておかなければならないことです。

蓄電池の設置に関する申請としては、主に次の3つが挙げられます。

  • 国や地方自治体への補助金申請
  • 電力会社への契約申請
  • 蓄電池を太陽光発電とともに運用する場合に必要な書類

一見大変そうにも思えるかもしれませんが、多くの場合は蓄電池の施工会社が代わりに手続きをしてくれるので、心配ありません。

とはいえ、内容がよくわからないまま申請が出されてしまうことに不安を覚える方もいらっしゃるかと思います。

それらの申請が具体的にどのようなものなのか、ここで予習しておきましょう。

国や地方自治体への補助金申請

蓄電池の設置費用を少しでも安くするためにも、補助金を活用するのはおすすめです。

地方自治体の多くでは、家庭用蓄電池を導入する際に補助金を支給する制度が整っています。

補助金の金額や申請できる条件は各自治体によって様々なので、気になる方はあらかじめ確認しておくのも一つの手ですね。

また、それとは別に、住宅用太陽光発電を設置する際にも各自治体の補助金制度を利用できる場合があります。

太陽光発電とともに蓄電池を設置したいという方は、補助金の併用も検討してみてはいかがでしょうか。

電力会社への契約申請

太陽光発電と併用するために蓄電池を設置する場合は、電力会社と契約を結ぶための申請が必要になります。

契約申請の種類は主に次の二つになります。

  • 接続契約:太陽光発電によって生じた電気を送電するための契約
  • 特定契約…:FIT制度による固定買取金額で電気を売るための契約

これらの契約申請は、自家発電した電気の送電や売電を可能にするためのものです。

次で紹介する事業計画認定の申請にも必要なものになります。

蓄電池を太陽光発電とともに運用する場合に必要な書類

蓄電池を太陽光発電とともに運用する場合はさらに、事業計画認定書というものを提出します。

そして、この事業計画認定を行うためには、蓄電池の仕様書・配線図・構造図などの資料を添付しておく必要があるのです。

住宅用太陽光発電を既に設置している方は、事業計画認定書でなく、変更認定申請書(FIT認定時の内容に変更が出てきたときに記入する書類)を提出することになります。

実際の蓄電池工事とはどんなかんじ? シミュレーションしてみよう

蓄電池の設置に必要な申請がすべて終わったら、次はいよいよ蓄電池工事の準備が始まります。

蓄電池工事の流れは次の通りになります。

  • 現地調査
  • 基礎工事
  • 蓄電池と関連機器の設置
  • 配線工事
  • 蓄電池の動作や設定の確認

ここからは、蓄電池が設置されるまでの手順をそれぞれ解説していきます。

現地調査

まずは施工業者の方が蓄電池工事を行う家庭に訪問し、蓄電池の設置場所が基準を満たしているのかどうか、確認していきます。

チェックされるのは主に以下のポイントです。

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〇屋内の場合、床が蓄電池の重量に耐えられるのか
蓄電池の周辺は、熱がこもらない環境なのか
〇屋外の場合、直射日光に当たるおそれがないか
〇隣家とのあいだに十分なスペースがとられているか

「そもそも蓄電池の設置場所をどうすればいいのかわからない」という方もいるかもしれませんが、その場合は施工業者の方が教えてくれるので大丈夫です。

この現地調査のタイミングで実際の工事を行う日程調整も済ませ、蓄電池工事の実施日が決まります。

基礎工事

蓄電池は多くの場合、生活スペースに支障をきたさないよう屋外に設置します。
その際、蓄電池本体を固定するためにコンクリートで基礎を作ることになります。

基礎工事自体は1日で終わるのですが、コンクリートが固まるまでには、1日〜2日ほどの時間が必要になります。

蓄電池のメーカーや機種によっては、基礎工事をする代わりに、簡易基礎というものを設置することもあります。
その場合は、推奨品として指定されたものを使用することになるでしょう。

ちなみに、室内に蓄電池を設置するのであれば、基礎工事は行いません。

蓄電池と関連機器の設置

基礎工事が完了したら、次は蓄電池の取り付け工事に移ります。
具体的に何をするのかというと、固まったコンクリートに蓄電池本体を固定します。

屋内に設置するときは、蓄電池が倒れないよう、ボルトなどで壁に固定します。
ただし、壁の材質や幅木の有無で施工方法が変わる場合があります。

蓄電池の取り付け工事が完了したあとに、パワーコンディショナや分電盤などの関連機器を取り付けていくことになります。

配線工事

取り付け工事が終わったら、蓄電池・パワーコンディショナ・分電盤それぞれの配線を繋いでいきます。

基本的に、蓄電池→パワーコンディショナ→分電盤の順番で配線していきます。
場合によっては、蓄電池とパワーコンディショナの間にコンバータが入ります。

単機能蓄電池を太陽光発電と併用する場合、太陽光発電用のパワーコンディショナと蓄電池用のパワーコンディショナをそれぞれ接続する作業も必要です。
ハイブリッド蓄電池を設置する場合は、太陽光発電用のパワーコンディショナを一度取り外してから、新たにハイブリッド蓄電池用のパワーコンディショナへ置き換えます。

蓄電池の動作や設定の確認

最後に、蓄電池の設定調整や動作確認などを行っていきます。
蓄電池の設定作業については施工業者の方から説明があるので、わからないことがあればここで確認しておくのがおすすめです。

蓄電池の設定が終わったら、最後は正確に作動するかどうかの確認をします。
実際に分電盤のブレーカーを落とし、停電時に家電が実際に作動するのかどうかなどを確認します。

動作確認で問題が特になければ、蓄電池の設置工事は完了です。

蓄電池工事にかかる期間とは? 時間のかかるポイントは?

蓄電池の設置工事は、通常1日~3日程度で完了します。
基礎工事の直後は1日~2日の間隔をとることになりますが、それ以降の作業は1日ですべて終わります。

ただし、工事の事前に行う申請手続きには時間がかかることが多いので、注意が必要です。

特に、事業計画認定書の手続きは最も時間がかかり、早くて1カ月程度、遅くて半年程度かかる可能性があります。
補助金の申請や電力申請の場合は、通常1~2週間くらいの期間が必要になります。

蓄電池工事にかかる費用とは? 相場はどのくらい?

蓄電池の工事費用は、蓄電池本体の取り付けにかかる費用と配線工事などにかかる費用を合わせて、大体20~30万円くらいになります。
それに対して、蓄電池本体の相場は60万~130万円程度になります。

つまり、蓄電池本体の値段と工事費用を合わせると、蓄電池を家庭に設置するには約80~160万円くらいの費用がかかるということがわかりますね。

【まとめ】蓄電池工事とは何かを把握して設置を検討しよう

ここで、蓄電池工事の手順をまとめて復習しましょう。

蓄電池工事を始める前に、申請手続きを済ませておく必要がある
〇申請手続きにかかる期間は一カ月~半年ほど
蓄電池工事にかかる期間は1日~3日ほど
蓄電池の工事費用は、平均的に20~30万円ほどかかる
〇複雑な手続き等は、施工会社が代行する場合が多い

いかがでしたか?
手順が多いように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、業者の方がサポートしてくださるのでそこまで難しい作業ではありません。

家庭で蓄電池の導入を検討されている方はぜひ、これらのことを踏まえたうえで蓄電池の設置をどのように行うか考えてみてください。

 

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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中田 萌
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