蓄電池の塩害対策を徹底解説!おすすめ重塩害蓄電池も3つご紹介!
海沿いの地域で蓄電池の設置を考えている方にとって、「潮風による故障」は心配のタネですよね。
せっかく高いお金を出して購入した蓄電池も、数年で壊れてしまっては損をしてしまいます。
そこで本記事では、以下の3つのポイントについてくわしく解説していきます。
- 「塩害」の定義や、塩害地域でよくある蓄電池トラブル
- 重塩害タイプの蓄電池ならではの性能や価格設定
- 【容量別】塩害地域におすすめの蓄電池3つ
本記事を読めば、あなたのお住まいの地域に最適な蓄電池の選び方がしっかり理解できるようになります。
「うちは海が近いから蓄電池は無理かな…」と諦めていた方は、ぜひ記事に目を通してみてくださいね!
目次
そもそも塩害とは?塩害地域の定義・蓄電池のトラブルを解説
まずはじめに、「塩害」や「塩害地域」の定義についてわかりやすく解説していきます。
「普通の蓄電池」を塩害地域に設置したときのトラブル事例もご紹介します。
塩害とは?
塩害とは、潮風や波しぶきに含まれる塩分によって対象物に悪影響を与えてしまうことです。
蓄電池をはじめとする屋外機器はもちろん、車や送電線、畑や田んぼなどにも被害を与えます。
塩水は金属を腐食させるだけでなく、電気を通しやすいため漏電による故障の原因にもなります。
「塩害地域」の定義
塩害地域とは潮風による被害の大きい地域のことで、海からの距離に応じて「塩害地域」「重塩害地域」に分かれます。
蓄電池のカタログに「塩害タイプ」「重塩害タイプ」と記載されていますので、下の表を参考にあなたの家に適したタイプを選んでください。
海から蓄電池まで距離 | 0〜300m | 300〜500m | 500〜1,000m | |
直接潮風が当たらない場所 | 内海 | 塩害地域 | 塩害地域 | 塩害地域 |
外海 | 重塩害地域 | 塩害地域 | 塩害地域 | |
直接潮風が当たる場所 | 内海 | 重塩害地域 | 塩害地域 | 塩害地域 |
外海 | 重塩害地域 | 重塩害地域 | 塩害地域 |
塩害は地域特有の季節風などによって大きく被害が変わるため、「迷ったら重塩害」タイプを選んでおけば心配を減らせます。
普通の蓄電池を設置するとどうなる?
塩害地域に非対応の蓄電池を設置した場合、以下のようなトラブルの可能性があります。
- 内部の電子回路が腐食により故障し、運転がストップしてしまう
- 機器を設置している金具が腐食により劣化し、台風などで本体が倒れてしまう
- 高波などで海水が直接本体に付着し、ショートを起こしてしまう
重塩害タイプの蓄電池はどこが違う?塩害対策や価格を解説
つづいて、重塩害タイプの蓄電池ならではの、普通の蓄電池との性能の違いをご紹介していきます。
「普通の蓄電池より高いの?」という疑問に対しても、こちらでお答えします。
【水に強い】徹底した防水設計
重塩害タイプの蓄電池は、湿度を含んだ潮風から機器を守るため防水性が高められています。
具体的には、部品のジョイント部分を特殊なゴムなどで防水したり、本体の金属部品は塩分で腐食しない素材に変更されています。
さらに、砂浜からの飛来する砂ぼこりで不具合が起きないように、防塵性も強化している点も特徴的です。
【サビに強い】防錆性の高い塗料
重塩害タイプの蓄電池は、ネジやボルトなどがサビないように防錆性の高い塗料が使われています。
メーカーによっては本体を含む多くの部品が防錆加工されていますので、長期間に渡ってサビによるトラブルを防げます。
サビは放置すると電子部品のトラブルにもつながる恐れがあるため、沿岸地域で蓄電池を選ぶ際に注意したいポイントですね。
重塩害・塩害タイプの蓄電池は高い?
重塩害・塩害タイプの蓄電池は、普通の蓄電池に比べて少し割高です。
たとえば、オムロンのKP55Sシステムの場合、10〜20万円ほど高く設定されています。
防水性、防錆性を高めるために高価な素材やパーツを使っていることが原因でしょう。
塩害で壊れてしまうリスクを考えれば、ある程度の金額は仕方のないことといえそうです。
【容量別】塩害地域でも設置できるおすすめ蓄電池を3つご紹介!
さいごに、塩害地域にしっかり対応したおすすめ蓄電池を、バッテリー容量別に3つご紹介していきます!
性能とコスパのバランスに優れたモデルを厳選しましたので、ぜひ参考にしてみてください!
おすすめ3モデルのスペックをまとめて比較!
本記事がおすすめする3つのモデルのスペックは以下のとおりです。
メーカー/品番 | ニチコン/ESS-U31J | オムロン/KP55S | スマートソーラー/SBT3-12B |
対応地域 | 塩害/重塩害地域 | 塩害/重塩害地域 | 塩害/重塩害地域 |
設置場所 | 屋外 | 屋内 | 屋外 |
蓄電容量 | 4.1kWh | 6.5kWh | 11.5kWh |
参考価格 | 本体のみ:税抜139万円 | 機器セット:税抜313〜334万円 | 機器セット:税込184万5,800円 |
サイズ | 幅740×高さ650×奥行300mm | 幅452×高さ656×奥行120mm | 幅770×高さ942×奥行280mm |
重量 | 77kg | 52kg | 151kg |
保証内容 | 自然災害保証 10年 バッテリー容量保証 10年 蓄電池システム保証 10年 | バッテリー容量保証 10年 蓄電池システム保証 10年 | 自然災害保証 10年 蓄電池システム保証 10年 |
延長保証 | 有償(4万円)で各保証+5年 | なし | 有償(4万6,200円)で各保証+5年 |
なお、参考価格については実売価格と異なり、実際にはもっと安い価格で販売されていることが多いようです。
【4.1kWh】ニチコン/ESS-U31J【自然災害保証10年】
ニチコンのESS-U31Jは、屋外スペースを圧迫しないコンパクトボディと、コスパの高さが人気のモデルです。
耐久性とデザイン性を両立させたメタリック塗装も美しく、見た目にも満足できます。
10年間の自然災害補償が付いているため、万が一の地震や高波などによる故障にも修理交換対応してもらえます。
【6.5kWh】オムロン/KP55S【世界最小クラス】
オムロンのKP55Sは、蓄電池ユニットのみ屋内に設置することで塩害地域に対応したユニークなモデルです。
パワーコンディショナーには徹底的な防水・防錆加工が施されており、海水が一時的に飛来するような場所にも設置できます。
蓄電池本体の奥行きは120mmと非常に薄型ですので、クローゼットや物置などにも余裕を持って設置できますね。
【11.5kWh】スマートソーラー/SBT3-12B【コスパ最高】
スマートソーラーのSBT3-12Bは、11.5kWhと言う大容量にもかかわらず、工事費込みで200万円を切るコスパの高さが話題のモデルです。
高耐候性のアルミボディには耐塩害塗装が施されており、防水防塵性能はIP65に準拠しています。
また、別売の「重塩害用カバー装置」を取り付けることで、海岸線から100m〜300mの重塩害地域にもしっかり対応します。
【まとめ】塩害対策された蓄電池なら海沿いでも安心して使える!
本記事でくわしく解説している重要なポイントを、以下にもういちどまとめていきます。
- 塩害とは、潮風や波しぶきの塩分が屋外機器や車、植物に悪影響を与えてしまうこと
- 塩害地域は被害の大きさに応じて「塩害」「重塩害」の2種類に分けられる
- 通常の蓄電池を塩害地域で使うと、サビや腐食、水分によるショートで故障してしまう
- 重塩害タイプの蓄電池は価格が少し高いが、そのぶん徹底した防水・防錆加工が施されている
- 蓄電池選びで迷ったら「自然災害保証」や「延長保証」などの保証の手厚さにも着目するべき
防水・防錆性の高い重塩害タイプの蓄電池なら海の近くでも心強いですが、万が一のトラブルに備えて「追加保証」などのサービスに加入しておくとさらに安心ですね。
本記事でご紹介した3つの蓄電池はどれも、メーカーの厳しいテストをクリアした信頼性の高い商品です。
「重塩害タイプでどれにしようか迷っている」という方は、ぜひ今回おすすめした蓄電池も候補に入れてみてくださいね!
リノベステーションではニチコンやシャープを始めとした蓄電池を取り扱っております。
もちろん、太陽光発電機器との同時購入も可能です!
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にください。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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