オムロンV2Xとは?V2Hとの違いや提供予定のサービスについても!
太陽光発電や蓄電池の製造を手掛けている、オムロン ソーシアルソリューションズ(以下、オムロン)。
オムロン社の社長は2022年7月14日、今後普及が進むであろうEV市場(電気自動車市場)に向け、新たなサービスを展開していくことを発表しました。
今回の記事では、オムロンが手掛けるV2Xとは何か、V2Hとの違いは何なのか、オムロンがEV市場に新規参入するメリット、今後提供を予定しているサービスについて具体的に解説します。
目次
オムロンV2Xとは?V2Hとの違いについても!
オムロンが新規参入したEV事業。その中でも、オムロン社が推し進めているのがV2X事業です。
いったいどういうものなのか気になりますよね。
まずは、V2Xとは何なのか、V2Xと似た使われ方をする「V2H」との違いについて解説します。
V2Xの主な特徴
V2Xは「Vehicle to X」の略で、日本語訳にすると「電気自動車と何かへ」という意味になります。
ここでいう「何か」とは、ネットワークなどを指します。
昨今、電気自動車に限らず、ガソリン車などにも自動運転機能が搭載されている車が増えてきました。
こういった自動運転機能に関しては、各方面をサポートできるV2Xが必要不可欠になります。
つまり、V2Xは次世代を担うサービスなのです。
V2Hの主な特徴
V2Xと表記が似ているV2Hについて解説します。
V2Hは「Vehicle to Home」の略で、日本語訳にすると「電気自動車から家へ、家から電気自動車へ」という意味です。
これまで、電気自動車を所有している家庭は、家庭の電力を使って電気自動車に充電をしていました。
しかし、電気自動車を非常用電源として家庭に送ることはできなかったのです。
ところが、V2Hが登場すると、電気自動車を電源元として家庭に送電できるようになりました。
つまり、電気自動車が蓄電池の代わりを担えるようになったのです。
電気自動車は一般家庭に設置する蓄電池よりも大容量なので、電気自動車を蓄電池代わりにすることで万一の際にも安心した生活が送れるメリットがあります。
とはいえ、V2Hが使用できるのは自宅のみ。
つまり、災害時が発生して避難所などで避難している場合、V2Hの恩恵を感じることはできません。
一方、V2Xは電気自動車の取引相手を特に定めていないので、所有者の現在地が避難所であっても送電することが可能です。
オムロンがV2Xを開始?EV事業に新規参入するメリットは?
太陽光発電や蓄電池を手掛けているオムロン。
既に知名度抜群ですが、今ここへ来てEV事業に新規参入するメリットは何があるのでしょうか。
具体的に解説します。
市場に活気が生まれる
オムロンがEV事業に新規参入することで、市場に活気が生まれるメリットがあります。
2022年現在、V2Xの市場規模は年間3,500万台程度に留まっており、ニチコン社の独占状態です。
V2X市場に限らず、ほとんど一社の独占状態では、市場が閉鎖的になるデメリットがあります。
この閉鎖的なV2X市場にオムロン社が加わることで、市場が活気づくのは言うまでもありません。
市場が活気づけば、価格競争が起こってV2Xの本体価格が下落したり、より高精度のV2Xが市場に並ぶことが期待できます。
このように、市場に活気が生まれることで、私たち消費者も多くのメリットを感じることができるのです。
オムロン社がますます活気づく
オムロンがV2Xに新参入することで、オムロン社がますます活気づきます。
オムロン社は既述の通り、既に太陽光発電や蓄電池業界で一目置かれている存在です。
しかし、オムロンは営利企業。安定を求めて、ここで新たな挑戦を諦めてはなりません。
V2Xは、太陽光発電や蓄電池で培った技術などを上手く活用することができます。
つまり、V2Xによって、オムロン社に新たな風を吹かせることができるのです。
まったく畑違いな業種というわけではないので、今までに培った技術やノウハウを上手く利用して自社利益に繋げ、オムロン社がますます活気づくことでしょう。
オムロンV2Xとは?提供を予定しているサービスは何?
最後に、オムロンが今後提供を予定しているサービスについて解説します。
いったいどういうサービスが、私たちの未来を変えてくれるのでしょうか。
対企業向けサービスが主
オムロンが今後提供を予定しているサービスは、主に企業向けになります。具体的に予定している内容は、以下の通りです。
- 分散充電制御サービス(2022年度末までに)
- V2Xシステム(2023年度末までに)
それぞれ具体的に見ていきましょう。
分散充電制御サービス
昨今、ガソリン車よりもハイブリッド車や電気自動車に注目が集まっている事実があります。
これは、自家用車だけではなく社用車や運輸トラックも同じこと。
多くの企業が電気自動車に乗り換えるのは、地球環境のためにとても良いことです。
しかし、就業時刻〜始業開始時刻の間に電気自動車への充電が集中してしまうデメリットもあります。
充電が集中してしまうと、電力ピーク節電を余儀なくされる場合がある他、一度に複数台の電気自動車へ充電できるだけの電力契約にしなくてはならないデメリットがあるのです。
そこでオムロンは、各企業の電力契約に基づき、電気自動車への充電を効率的に行うことができるサービスを提供するといいます。
オムロンの新サービスによって、今までの電気契約のまま、翌日の始業時にはすべての電気自動車の給電が完了していることになります。とても良いシステムですよね。
V2Xシステム
V2Xシステムは、電気自動車を蓄電池と見立て、貯めた電力を社内などで使えるようにするシステムです。
既述の通り、V2Xは「電気自動車と何か」を繋ぐもの。
オムロンはこの「何か」を自宅ではなく、会社や施設などに設定しました。
たとえば、大災害が発生した際、多くの人が集まる避難所などでV2Xシステムを使用できるよう、調整していくということです。
ちなみに、V2Xシステムは、太陽光発電や蓄電池を所有していない場所でも導入が可能ということ。
可能性が広がるのは楽しみですね。
太陽光発電と蓄電池のさらなる連携強化
オムロンは、太陽光発電と蓄電池のさらなる連携強化も視野に入れています。
そもそもオムロンがEV市場に新参入したきっかけは、2050年カーボンニュートラルによるもの。
脱炭素を目指して奮闘中の世界各国ですが、そこに貢献しようと始まったサービスが今回のものになります。
日本国内だけを見ると、2035年までに電気自動車の新車販売を100%にするという目標もあり、今後、電気自動車の需要が増えて来ることは容易に想像ができることです。
つまり、電気自動車関連で事業を起こせば、大きな儲けが期待できるということ。
オムロン社は上手いところに目を向けたことになりますね。
オムロンV2Xは次世代を担うエキスパート!活気づく市場に注目しよう!
今回の記事では、オムロン社が新規参入するEV事業について解説しました。
分散充電制御サービスやV2Xシステムなど、とても魅力あふれる新事業を予定していることが分かりましたね。
2050年カーボンニュートラルのため、世界各国は脱炭素社会に向けて様々な取り組みをしています。
オムロン社のように世界に名の通る企業が、今回の記事で紹介したような新たな取り組みを率先して行うのは非常に良いことですよね。オムロンの今後の発展を楽しみにしていきましょう。
リノベステーションでは多くのメーカーの蓄電池や太陽光発電を取り扱っております。
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この記事の監修者
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