V2Hとは？メリットデメリット・購入ポイントをわかりやすく解説！

太陽光発電や蓄電池などの話を聞いていると、時に「V2Hも多くの魅力がある！」と耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、あまり馴染みのない「V2H」という言葉に、多くの人は「一体どういうシステムなの？」と疑問を感じていることでしょう。

そこで今回の記事では、V2Hの概要を紹介するのはもちろん、メリットやデメリット、V2Hを選ぶ際のポイントや設置費用の相場を解説します。

V2Hの購入を検討している方、必見です。

V2Hとは？V2Hの概要や導入メリットをわかりやすく解説！

まずは、V2Hシステムの概要や導入した場合のメリットについて詳しく見ていきましょう。

V2Hとは？V2Hの概要を解説！

V2Hとは「Vehicle to Home」という単語の頭文字を取ったもので、日本語訳は「電気自動車から家へ」になります。

今までの電気自動車は、自宅のコンセントを利用して充電し、貯められたバッテリー内で走行。自宅に戻ってきて再び充電、という使い方でした。

しかし、V2Hシステムを導入すれば、従来の使い方ができるのはもちろん、太陽光発電が発電した電力を電気自動車に貯められたり、電気自動車を非常用電源として家庭で使うことができます。

とても画期的なシステムといえるでしょう。

V2Hを導入するメリット5選！

電気自動車の有効活用ができるV2Hシステム。

では、具体的にどのようなメリットがあるものなのでしょうか。

ここからは、V2Hを家庭に導入した場合に実感できる主なメリットを5つ紹介します。

メリット①充電速度が家庭のコンセントより速い

V2Hは、充電速度が家庭のコンセントよりも速いというメリットがあります。

具体的には、電気自動車を家庭用コンセントで充電する場合に比べて半分以下のスピードで急速充電が可能です。

急なお出かけ時でも安心できますね。

メリット②電気代の節約が可能

電気代の節約が可能なのも、V2Hのメリットです。

蓄電可能な電気自動車を導入すると、電力会社との電力契約が「深夜：割安電力」「日中：割高電力」に変更されます。

たとえば、日中に電気自動車を使った場合も、深夜の割安電力を使って充電することで、リーズナブルな充電が可能です。

日中に電気自動車を使わない場合は、電気自動車を電源代わりとして家庭で使うことができるため、電力会社からの買電量を減らすことができます。

日中の割高電力の買電量を極限まで落とすことに成功するので、電気代の大幅な節約を肌で実感できるでしょう。

メリット③停電対策になる

V2Hを導入することで、停電対策になるのもメリットのひとつです。

お伝えしている通り、V2Hは「電気自動車から家へ」という新しいシステム。

つまり、停電が発生した場合、電気自動車が非常用電源として機能するため家庭に送電ができ、地域一体が停電に見舞われていたとしても通常の暮らしができるメリットがあります。

メリット④蓄電池よりも大容量

蓄電池よりも大容量というのも、V2Hと電気自動車を所有するメリットです。

電気代の節約や停電対策として、蓄電池の需要が高まっています。

しかし、家庭に設置する蓄電池の多くは、容量が3〜15kWh前後です。

これでは、長期的な停電に対応できません。

しかし、V2Hを利用する電気自動車は10〜60kWhと大容量。

もちろん、電気自動車の種類によって差はあるものの、基本的には蓄電池よりも大容量なので、停電時に大きな恩恵を実感できるでしょう。

メリット⑤補助金制度の利用で初期費用を抑えることが可能

V2Hのメリットとして、補助金制度の利用で初期費用を抑えることが可能というのも挙げられます。

V2Hは、そもそも地球環境に優しいとされる電気自動車の導入が必至です。

電気自動車を購入する個人には、国が補助金制度を実施しているため、初期費用を大幅に抑えることができます。

さらに、電気自動車を有効活用できるV2Hシステムも、地球環境のために多くのメリットがあるとされているため、国の補助金制度の対象になっています。

次章で詳しく解説しますが、V2Hや電気自動車の初期費用はとても高額です。

しかし、補助金制度を利用することができれば初期費用を大幅に削減することができるため、購入を躊躇っている家庭も前向きな意見を見出せるのではないでしょうか。

V2Hとは？V2Hのデメリットをわかりやすく解説！

続いて、V2Hにあるいくつかのデメリットを具体的に紹介します。

とても魅力的なシステムであるV2Hには、どのようなデメリットがあるのでしょうか。

デメリット①導入コストがかかる

V2Hのデメリットとしていちばんに挙げたいのが、導入コストがかかることです。

まず、V2Hの購入費用として100万円前後が必要になります。

そして、V2Hの設置工事費として30〜40万円前後が必要で、電気自動車の購入費用も必要です。

電気自動車はピンキリですが、安いものでも250万円前後は見ておくと良いでしょう。

ただ、V2Hが使える性能の良い電気自動車になると、500〜650万円ほどかかってしまう恐れも。

つまり、すべてのシステムを同時に購入しようとなると、高く見積もって800万円近い出費を覚悟しなくてはならないのです。

前章で紹介した通り、V2Hシステムや電気自動車購入時には補助金制度を受けることができますが、それでも頭を抱えてしまうほどの高額商品だといえるでしょう。

デメリット②電気自動車のバッテリーが劣化しやすい

電気自動車のバッテリーが劣化しやすいというのも、V2Hのデメリットです。

こちらは、多くの人が所有しているであろうスマートフォンと同じ原理になります。

スマートフォンも、充電回数が増えるほどバッテリーの持ちは悪くなります。

それと同じで、電気自動車も充電回数が増えるほどバッテリーの劣化が激しくなるのです。

特に、急速充電が可能なV2Hを利用することで、電気自動車のバッテリーの劣化速度を急速に上げてしまうデメリットも指摘されています。

デメリット③寿命がある

とても高額な初期費用を投じるV2Hですが、残念ながら15年前後の寿命があります。

15年という寿命は、多くの家庭にある冷蔵庫や洗濯機などとほとんど変わりません。

しかし、必要な初期費用は冷蔵庫や洗濯機の数倍ですから、V2Hを導入するメリットを考えてしまいますよね。

デメリット④すべての電気自動車でV2Hを使えるわけではない

V2Hのデメリットとして、すべての電気自動車でV2Hを使えるわけではないということも挙げられます。

しかも、V2Hを販売しているメーカーは複数あるのですが、メーカーごとに対応車種が異なる点についても、しっかり注意しなければなりません。

また、2023年現在、V2Hに対応している車種の多くが軽自動車およびコンパクトカーに限定されています。

流行りのミニバンやSUVに対応車種が乏しいのも、V2Hのデメリットといえるでしょう。

V2Hとは？V2Hを購入する際のポイントをわかりやすく解説！

最後に、V2Hを購入する際のおすすめポイントを紹介します。

ポイント①実績が豊富な販売店から購入する

V2Hを選ぶ際には、実績豊富な販売店から購入するようにしましょう。

V2Hはとても高額商品です。

だからこそ、抱えている疑問をぶつけた際にしっかりした回答を得られる販売店からV2Hを購入すべきといえます。

ポイント②複数の販売店から見積もりをもらう

V2Hを選ぶ際は、複数の販売店から見積もりをもらうことも重要です。

価格競争を起こさせることで、ただでさえ高額な初期費用を少しでも軽減できる可能性があるからです。

V2Hとは？わかりやすく解説すると電気自動車と家庭を繋ぐシステム

今回の記事では、V2Hの概要やメリットデメリット、購入時のポイントを紹介しました。

とても画期的なシステムであるV2H。

電気自動車をお持ちの家庭はもちろん、これから電気自動車の購入を検討している家庭も、V2Hの導入を前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

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