【徹底解説】エコキュートのフルオート機能とは?
環境にやさしい給湯装置として注目されるエコキュート。
エネルギー効率の良さ以外にも注目するべき点があります。
それが機能によるエコキュートの違いです。
今回はエコキュートの3つの種類やフルオート機能の特徴、メリット・デメリットについてまとめます。
目次
エコキュートの3つの種類
エコキュートはお風呂にお湯をはるときの給湯の仕方によって3つの種類に分類されます。
フルオート・セミオート・給湯専用の3種類です。
フルオートとセミオートの違いは自動でできる機能の幅の違いです。
給湯専用にはオート機能がついていません。
今回はその中でもフルオート機能の特徴やメリット・デメリットについて解説します。
フルオート機能の特徴
フルオート機能の特徴は3点です。
それぞれについて解説します。
自動保温機能
1点目の機能は自動保温機能です。
オート機能があれば給湯専用と異なりボタン一つでお湯を湯船にはってくれます。
設定した温度・湯量に達するとお湯が止まります。
ここまでは、セミオート機能もフルオート機能も同じです。
フルオート機能のエコキュートには入れたお湯の温度を自動でキープする自動保温機能がついています。
これにより、一度入れたお湯を冷やさずに済むため、入浴までお湯の温度を保つことができます。
もし、少し長い間お湯を放置してしまい、温度がぐっと下がってしまっても大丈夫です。
ほとんどの機種でボタン一つでお湯を追加する足し湯ができます。
いちいちお風呂場まで見に行かなくてもよいので非常に便利です。
機種にもよりますが、最大で6時間ほど温度を保持できます。
追い炊き機能
2点目は追い炊き機能がついていることです。
追い炊きとは一度冷めてしまった浴槽のお湯をエコキュートで再び温めなおせる機能のことです。
新たにお湯をつぎ足すわけではないので、水道代がかかりません。
浴槽のお湯を温めるといっても、エコキュートのタンクにある他のお湯と混ぜるわけではありません。
追い炊き専用の配管を通し、他の水とは別に温めたうえで浴槽に戻します。
残り湯の熱回収機能
3点目は残り湯の熱を回収する機能がついていることです。
入浴が終わったお湯はまだ温かく、冷たい水に比べて熱を持っている状態です。
フルオート機能がついているエコキュートなら残り湯の熱を回収してタンク内の水を温めるのに再利用できます。
エコキュート内にある熱交換器を通すことで風呂熱のおよそ40%を回収し、水を沸かすためのエネルギーを節約します。
フルオート機能のメリット
ここまで、フルオート機能の特徴をまとめました。
ここからは2つのメリットについて解説します。
機能が豊富
1つ目のメリットはバリエーションが豊富だということです。
先ほど取り上げた自動保温機能や追い炊き機能、熱交換機能以外にもさまざまな機能が付いてます。
代表的な機能は以下のとおりです。
機種にもよりますので、ここではパナソニックのJシリーズを例として取り上げます。
- 温度設定
- シャワー温度・水量の調節
- 入室センサー
最も重宝されるのが温度設定ではないでしょうか。
Jシリーズの場合、あつめ(42℃)・ふつう(40℃)・ぬるめ(38℃)から選択できます。
自動保温機能と組み合わせると好みの温度を長い時間キープできるので便利です。
シャワーの温度や水量を調節できる機能もあります。
Jシリーズであれば、最大20%の省エネと10%の節水効果が見込めます。
また、入室センサーも便利な機能です。
入室センサーがあれば、誰かが風呂を使用していることがわかります。
追い炊き配管の自動洗浄機能がある
2つ目のメリットは追い炊き配管の自動洗浄機能があることです。
追い炊き機能はとても便利な機能ですが、入浴した後のお湯を使うため配管に皮脂汚れなどが付着しがちです。
フルオート機能を備えたエコキュートであれば、自動洗浄機能がついていますので、何もしなくても汚れの付着を防げます。
Jシリーズを例にとると、浴槽の湯を抜くたびに自動で10Lのお湯を風呂配管に流すことで配管内に残っているお湯を洗い流します。
三菱電機のフルオート機能付きエコキュートであれば「バブルおそうじ」機能がついていて、配管の皮脂汚れを自動で取り除いてくれます。
このように機種による違いはありますが、追い炊き機能を有しているエコキュートであれば、何らかの自動洗浄機能がついています。
購入する前に自動洗浄について確認してもよいでしょう。
フルオート機能のデメリット
フルオート機能には多機能であることや自動洗浄をしてくれることがあるとわかりました。
最初の機能で取り上げた自動保温機能や熱回収機能を含めて考えると、かなりメリットが多いといえます。
しかし、そんなエコキュートでもデメリットがあります。
価格が高い
1つ目のデメリットは価格が高いことです。
フルオート機能のエコキュートが最も高く、初期投資の費用がかさみます。
追い炊き機能専用の配管が必要であるため、工事費用が上乗せされる可能性もあります。
予算が切迫していれば、セミオート機能を選択するのも一つの方法です。
ただ、セミオート機能の場合は、追い炊きや自動温度調整といった機能はついておらず、フルオートに比べて手がかかります。
自分がエコキュートにどのような機能を期待しているか整理したうえで、フルオートタイプとセミオートタイプのどちらにするか選択したほうがよいでしょう。
使い方によってはランニングコストが高くなる
2つ目のデメリットは使い方によってランニングコストが高くなることです。
フルオート機能は全てを自動で行ってくれる反面、電気を多く消費してしまいます。
特に、自動保温機能のように長時間稼働する機能を使用すると電気を多く使ってしまいます。
電気代を削減したくてエコキュートを導入した人からすれば、導入目的に反することになります。
節電をメインで考えるのであれば、機能がシンプルな給湯専用のエコキュートの方がおすすめです。
まとめ
今回はエコキュートのフルオート機能についてまとめました。
フルオート機能付きのエコキュートは、セミオート機能にプラスして追い炊きや自動保温機能がついているため使い勝手が良いエコキュートです。
それ以外にも追い炊き配管の自動洗浄やスマホアプリとの連動など利便性を高める機能が多数搭載されています。
その反面、そういった機能をフルで使ってしまうと電気代が高くついてしまいます。
初期費用がセミオート機能や給湯専用の機種に比べ高くつくのもデメリットです。
今回紹介したメリット・デメリットを踏まえ、自分が必要としている機能がどのようなものであるかしっかりと検討してからエコキュートの機能を選んだほうがよいのではないでしょうか。
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