FIT制度が終了!?終了後に発電した電気はどうしたらいい?
太陽光発電システムの需要が増え、話題に上がることが増えたFIT制度。
「FIT制度が終了」とよく聞きますが、FIT制度自体が終了してしまうわけではありません。
今回は「FIT制度が終了」と言われている意味や、FIT制度終了後の太陽光発電システムの使い方を紹介します。
これからFIT制度が終了してしまう家庭、これから太陽光発電システムを導入する予定の家庭は参考にしてみてください。
目次
2019年11月以降FIT制度が終了する家庭が出てくる!
「FIT制度が終了」と聞くと、FIT制度自体が終了してしまうと思ってしまう方も多いです。
「FIT制度が終了」の意味は、2019年以降に「FIT制度の適用が終了する家庭が増える」という意味です。
2019年以降には、FIT制度が開始されて間もなく太陽光発電システムを導入した家庭がFIT制度の満了を迎えます。
ポイント① 買取期間満了前に電気買取業者から通知が来る
FIT制度を利用していて、終了時期が近づいている場合、電気を買取している電力会社から通知が来ます。
電力会社からの通知は、6ヶ月から4ヶ月前に届きます。
通知が来たのを忘れ、新しい契約をしないまま満了を迎えてしまうと、FIT制度の終了後の売電ができなくなってしまう場合があるので注意しましょう。
ポイント② FIT制度が終了する家庭は放置厳禁!
FIT制度が終了する通知が届いた場合、新たに電力会社と契約しなければいけません。
契約を忘れてしまった場合、契約が完了するまで売電ができなくなってしまいます。
新たに売電契約を結ぶ場合には、遅くても1ヶ月前には手続きを行いましょう。
ポイント③ 売電価格が半額以下に下落する
FIT制度が終了すると、売電価格が半分以下になってしまいます。
例えば、2013年のFIT制度の売電価格は10kW未満の家庭で38円でした。(ダブル発電を利用していない家庭の場合)
対して、10年が経過した2023年現在、東京電力の売電価格は8.50円です。
2023年にFIT制度が終了する家庭の売電価格は29.5円も下落してしまいます。
FIT制度終了後の太陽光発電システムの活用方法は主に3パターン!
今までFIT制度を利用していて売電収入を得ていた家庭は、売電価格の差に驚くでしょう。
FIT制度が終了する場合、なるべく早めにFIT制度終了後の電気の使い方を考える必要があります。
少なからず売電を続ける場合には、電力会社と新たに売電契約を結ばなければいけません。
遅くても1ヶ月前に契約することが望ましいので、それまでには発電した電気をどうするかを考えなければいけません。
パターン① 売電を続ける
FIT制度が終了してしまう場合、自家消費量を増やしたりせず、売電を続けることが可能です。
ただ、先述した通り、売電価格は大幅に下落してしまいます。
売電を続ける場合には、今まで通り売電収入を得ることができないので注意しましょう。
パターン② 自家消費量を増やす
売電を続ける以外にも、蓄電池などを導入して自家消費量を増やす方法があります。
近年、電気代が大幅に高騰しています。
発電した電気の自家消費量を増やすことで、売電するよりもお得に発電した電気を使用することが可能です。
また、蓄電池を導入すれば停電対策も可能になります。
自家消費量を増やしたい場合には、蓄電池の導入を検討してみましょう。
パターン③ 太陽光発電システムをリユースする
FIT制度終了後には、太陽光発電システムを取り外そうと考えている家庭もあります。
太陽光発電システムを取り外す場合には、ただ廃棄するよりも、レンタルやリユースの検討をしてみましょう。
取り外した太陽光パネルをレンタルや売却した場合には、レンタル料や売却の利益を得ることができます。
また、リユースした場合には、太陽光発電システムを再利用することができ、環境に優しく処分することが可能です。
FIT制度終了後には自家消費量を増やすのが絶対におすすめ!
売電価格が下落し、電気料金が高騰している現在、太陽光発電システムで発電した電気は、自家消費量を増やして使用するのがおすすめです。
自家消費量を増やすためには、家族人数を増やすなどの手段がありますが、一番おすすめなのは家庭用蓄電池の導入です。
家庭用蓄電池を導入することで、電気代の節約や停電対策が可能になります。
理由① 電気代が高騰している
近年、世界情勢の影響で電気代が高騰しています。
電気代の高騰は、この先も収まるとは限らず、このまま電気代が高騰し続けてしまう可能性もあります。
太陽光発電システムを取り外してしまった場合、使用する電気を全て購入しなければなりません。
まだ太陽光発電システムが使用できる場合には、自家消費量を増やしながら使用し続けた方が光熱費を大幅に安くすることができるでしょう。
理由② 停電対策になる
太陽光発電システムと蓄電池を併用した場合、夜間でも発電した電気を使用することができます。。
太陽光発電と蓄電池を併用していれば、万が一地震などによる停電が起きた際も、いつも通り電気を使うことが可能です。
大きな被害を及ぼすとされる「南海トラフ地震」は、もうすぐ来るとされています。
南海トラフ地震は、日本の広範囲で大きな被害が予想されており、停電の普及が大幅に遅れてしまう可能性も十分あります。
理由③ パワコンを新しくすることができる
ハイブリッド蓄電池を導入することで、太陽光発電システムのパワコンを新しくすることができます。
パワコンの調子が悪いことが理由で「太陽光パネルを取り外そう」と考えている場合には、ハイブリッド蓄電池の導入を検討してみましょう。
また、販売店によっては蓄電池の導入で、太陽光発電システムに保証が付帯できるケースがあります。
弊社の「インフィニティ保証」は、蓄電池の導入で既存の太陽光発電システムに保証を付帯させることができる弊社独自の保証制度です。
保証が切れてしまった太陽光発電システムでも5年間保証が付帯されます。
さらに、火災や落雷などの災害で太陽光発電システムが故障してしまっても、インフィニティ保証で修理することが可能です。
FIT制度終了後に導入する蓄電池の選び方は?
FIT制度が終了してしまう家庭におすすめなのは「ハイブリッド蓄電池」です。
近年人気の蓄電池は、多くの商品が販売されています。
多くの蓄電池を見比べて迷ってしまう前に、ハイブリッド蓄電池か単機能蓄電池、蓄電容量を決めておきましょう。
選び方① FIT制度終了後はハイブリッドパワコンの導入がおすすめ!
ハイブリッド蓄電池を導入することで、パワコンを新しいものに交換することができます。
さらに、ハイブリッド蓄電池は、単機能蓄電池よりも変換効率がいいので、発電した電気を効率よく使用することができます。
ハイブリッド蓄電池と単機能蓄電池の違いは以下の通りです。
ハイブリッド蓄電池 | 単機能蓄電池 | |
メリット | ・太陽光発電のパワコンを交換できる ・変換効率がいい ・販売されている製品が多い | ・価格が安い ・蓄電池単体の利用が向いている ・太陽光発電とパワコンを別々にできる |
デメリット | ・価格が高い ・太陽光発電のパワコンが新しいと無駄になってしまう | ・太陽光発電と蓄電池でそれぞれパワコンが必要 ・変換効率がハイブリッド蓄電池に劣る |
選び方② 太陽光パネルに合った蓄電容量を選ぼう!
太陽光発電システムの1kWあたりの発電量は、年間でおおよそ1,000kWhとされています。
1,000kWhを1日に換算すると、おおよそ2.7kWhとなります。
1日で発電できる電気量が2.7kWhだとすると、4kWの太陽光パネルで1日10.8kWh、6kWの太陽光パネルで1日16.2kWhの電気を発電することができる計算です。
1日の発電量から自家消費量を差し引き、蓄電池の容量を決めておくと安心です。
また、なるべく自家消費量を増やしたい場合は大きい容量の蓄電池を、なるべく蓄電池の導入費用を抑えたい場合にはギリギリの容量を選ぶと良いでしょう。
選び方③ 全負荷か特定負荷か?
蓄電池には「全負荷」と「特定負荷」の2タイプの蓄電池があります。
全負荷・特定負荷は、停電が起きた時に、どんな電気の使い方をしたいかによって決めましょう。
全負荷の蓄電池は、停電時に建物内の全部屋で電気を使うことができる蓄電池です。
対して、特定負荷の蓄電池は、事前に指定した特定の部屋で電気を使用し、蓄電池内の電気を節約しながら使うことが可能です。
【価格も合わせて紹介】FIT制度終了後におすすめの蓄電池3選!
最後に、FIT制度が終了する家庭におすすめな蓄電池を3種類紹介します。
それぞれ弊社でも取り扱いがある蓄電池なので、気になる方はお気軽にお問合せください。
その① ニチコン トライブリッドT3シリーズ
画像引用元:ニチコン
ニチコンのトライブリッドT3シリーズは、太陽光発電システムに加えて、蓄電池とEVを充電するためのV2Hを同時制御できるパワコンが搭載された蓄電池です。
FIT制度終了後にEVを導入し、自家消費量を増やしたい場合におすすめの蓄電池です。
蓄電容量は4.9kWhと7.4kWh、さらに蓄電ユニットを組み合わせて9.9kWhと14.9kWhの蓄電容量を実現することができます。
ニチコンのトライブリッドT3シリーズの工事費込みの弊社での販売価格は、4.9kWhの蓄電容量で1,433,750円(税込)です。
その② オムロン マルチ蓄電プラットフォーム KPBP-Aシリーズ
画像引用元:オムロン
オムロンのマルチ蓄電プラットフォーム「KPBP-Aシリーズ」は、ハイブリッドや単機能、特定負荷と全負荷を組み合わせることができる蓄電池シリーズです。
要望によって、容量も自由に選ぶことができるので、自由度の高い蓄電池を導入したい家庭におすすめです。
オムロンのマルチ蓄電プラットフォーム「KPBP-Aシリーズ」の蓄電容量は、6.5kWh・9.8kWh・16.4kWh・12.7kWh・6.3kWhから選ぶことができます。
(6.3kWhは、2023年夏に販売開始予定)
オムロンのマルチ蓄電プラットフォーム「KPBP- Aシリーズ」6.5kWh(ハイブリッド)の弊社での販売価格は、工事費込み1,785,714円(税込)です。
その③ 長州産業 スマートPV plus
画像引用元:長州産業
長州産業 スマートPV plusは、国内の自社で製品を製造しているメーカーです。
サポート拠点も多く、蓄電池の寿命も長いので、高品質な国内産の蓄電池が欲しい方にとって有力候補となる蓄電池です。
長州産業 スマートPV plusの蓄電容量は、7.04kWhと14.8kWh(7.04kWh×2台)から選ぶことができます。
長州産業 スマートPV plus(7.04kWh)の弊社での販売価格は、工事費込みで1,525,000円(税込)です。
FIT制度終了後は蓄電池を導入して電気の自家消費量を増やそう!
今回は、FIT制度の終了について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
FIT制度はこれからも継続する予定ですが、売電価格は下落傾向にあります。
FIT制度の有無に関わらず、発電した電気は家庭用蓄電池などを使用して自家消費量を増やすことがおすすめです。
▼関連記事はこちら
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!