CSRとは?メリットやデメリット・似ている言葉との違いも解説!
テレビニュースなどで、よく「CSR」という単語を耳にしますよね。
ただ、CSRについて具体的に概要を説明できる方はあまりいないのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、CSRの概要を紹介すると共に、企業がCSR活動を積極的に行うメリットとデメリット、大手企業が実施しているCSR活動を3つ紹介します。
目次
CSRとは?企業が守るべき7つの原則についても徹底解説!
CSRという言葉は聞いたことがあるけれど、具体的にどういう意味を持つ言葉なのか、という部分まで深く考えたことのない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の章では、CSRの概要や7つの原則を紹介します。
企業の社会的責任のこと
CSRは「Corporate Social Responsibility」の頭文字を取ったもので、企業の社会的責任という意味です。
直訳すると「Corporate=組織の」「Social=社会的な」「 Responsibility=責任」という意味になります。
ここでいう社会的責任とは、従業員を守る経営だったり消費者目線の販売業務だったり、投資者への対応だったり、環境への配慮など様々です。
企業が守るべき「7つの原則」について
とてもアバウトなことに見えるCSRですが、企業が守るべき7つの原則というものが存在します。
しかも、CSRの7つの原則は国際標準化機構によって定められている正式なものです。
以下は、国際標準化機構によって定められているCSRの7つの原則「ISO26000」になります。
責任 | 意味 |
説明責任 | 企業活動が社会に与える影響を説明する |
透明性 | 経営陣の意思決定の具体的内容に対して、世間全体に透明性を持たせる |
倫理的な行動 | 企業活動は倫理的な行動の範囲内で行う |
ステークホルダーの利害の尊重 | 様々な利害関係者(ステークホルダー)に配慮した企業活動を行う |
法の支配の尊重 | 自国の法令はもちろん、外国で活動する場合はその国の法令に従った企業活動を行う |
国際行動規範の尊重 | 国際的に通用されている規範を尊重して活動する |
人権の尊重 | 従業員の人権を尊重しながら企業活動を行う |
企業が「わが社はCSR活動をしています」と名乗るためには、上表の「ISO26000」に則った経営をする必要があるのです。
CSRとは?企業がCSR活動を積極的に行うメリット&デメリット!
企業側が「CSRをしている優良会社」と世間にアピールするためには、7つの原則を守るなど、様々な苦労を強いられることがわかりました。
では、そこまでしてCSR活動を積極的に行うメリットは何があるのでしょうか。
反対に、CSR活動を積極的に行った場合のデメリットは何があるのでしょうか。
具体的に解説します。
メリット①企業の世間的イメージが上がる
企業がCSR活動を積極的に行うメリットは、企業の世間的イメージが上がるからです。
たとえば、透明性のある企業で、従業員や株主への対応も良い場合、消費者側は企業への購買意欲が上がります。
CSR活動を積極的に行えば、不祥事がないクリーンな会社というイメージを世間に植え付けることができ、競合他社との差別化を図ることもできます。
メリット②良い人材を手に入れやすくなる
良い人材を手に入れやすくなるのも、企業がCSR活動を積極的に行うメリットです。
CSR活動を精力的に行えば、新卒や中途採用で「競合他社よりもクリーンなイメージのある企業で働きたい!」と思っている有望な人材が集まるようになります。
そういった人を積極的に採用していけば、将来的には企業がさらにレベルアップできるでしょう。
また、透明性がある会社の中で働く喜びを噛みしめている従業員が多くなれば、その分、退職者も減り、人材育成にかかる費用を最小限で抑えることにも成功します。
デメリット①コスト増や人材不足に陥る可能性がある
企業がCSR活動を積極的に行うデメリットとしては、コスト増や人材不足に陥る可能性が考えられます。
積極的に法を守り悪を排除していくCSR活動は、それなりにコストが必要です。
また、7つの原則を守るために専門的な業務を命じられることもあり、従業員の負担を増やしてしまうことも…。
かといって、CSR活動をしていくための人材を確保するのも、企業としてはなかなか大変です。
CSR活動には大きなメリットがありますが、その分、犠牲にしなければならないことも出てくるのです。
デメリット②業務の効率が悪くなる可能性がある
業務の効率が悪くなる可能性があるのも、CSR活動を積極的に行うデメリットです。
CSR活動は、いわば世間的イメージを上昇させていく業務のこと。
ただ、多くの企業は営利目的で存在しているわけで、イメージ増を狙ったところで売上げが比例しなくてはCSR活動をしている意味がなくなってしまいます。
つまり、CSR活動を行わなければ、日々の営業成績を上げることだけを考えて仕事をしていけば良いのですが、CSR活動をすることで営業成績を上げることプラスαの仕事が増えるのです。
業務の効率が悪くなるといわれるのも納得できますよね。
CSRとは?大手企業が実施しているCSR活動の一例を紹介!
最後に、大手企業が実施しているCSR活動の一例を紹介したいと思います。
トヨタ自動車が実施しているCSR活動
大手自動車メーカー・トヨタ自動車は、当然のごとくCSR活動を行っています。
テレビCMで聞いたことがあるかもしれませんが、トヨタ自動車は「Mobility for All」というテーマを掲げ、小さな子供から障害のある人まで、幅広い人に安全で安心な移動を提供していく取り組みをしています。
任天堂が実施しているCSR活動
ゲーム業界大手の任天堂も「自社に関わるすべての人を笑顔に」というテーマの元、CSR活動を行っています。
消費者に対しては、任天堂らしく常に楽しく遊べる製品を作るというスローガンを掲げながら活動しています。
修理窓口や相談窓口が競合他社よりも充実しているのはそのためです。
ソフトバンクが実施しているCSR活動
通信業界の大手ソフトバンク社も、CSR活動を行っています。
通信業界なので、掲げているテーマは「情報革命で人々を幸せに」です。
情報を駆使して、災害対策や情報化社会への対応を行っているということです。
CSRとは優良企業になるためのもの!消費者側も要チェック!
今回の章では、企業のCSR活動について解説しました。
CSR活動を行っている企業は、クリーンでホワイト寄りなイメージが強いですよね。
だからこそ、有望な人材が集まりやすいというメリットがある一方、業務の効率が悪くなるというデメリットも生じてしまうことがわかりました。
とはいえ、消費者にとってCSR活動をしている企業はとても良いイメージです。
だからこそ、積極的に購買することで、企業に貢献していけたら良いですよね。
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この記事の監修者
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