中部電力の値上げはいつから?電気料金の推移と節電対策を紹介
中部電力の電気料金の値上げで、節電を意識をする人も少なくありません。
電気料金が高騰する中でも、毎月の電気代は少しでも減らしたいですよね。
そこで今回は、中部電力が電気料金を値上げした理由や自宅でできる節電対策を紹介します。
目次
中部電力の値上げはいつから?値上げした電気プランの価格まとめ
2023年4月1日より中部電力は、下記の料金プランの値上げをしています。
中部電力における電力プラン17つの値上げ額は、以下のとおりです。
料金プラン | 基本料金の値上げ額 | 電力量単価の値上げ額 |
ポイントプラン | 11.00円~33.00円 | 0.29円 |
おとくプラン | 44.00円~66.00円 | |
とくとくプラン | 11.00円 | |
スマートライフプラン(朝とく・夜とく含む) | 10kVA以上:11.00円 10kVAまで:110円 | 0.24円~0.33円 |
スマートライフプランforスマート・エアーズ | ||
ビジとくプラン | 34.74円 | 0.08円 |
Eライフプラン(3時間帯別電灯) | 6kVA以下:66.00円 6kVA以上:11円~110円 | 0.24円~0.33円 |
タイムプラン(時間帯別電灯) | ||
ピークシフト電灯 | ー | |
低圧季節別時間帯別電力 | 34.74円~104.22円 | 0.07円 |
低圧高利用契約 | 23.16円 | 0.21円 |
低圧深夜電力A | 38.50円 | ー |
低圧深夜電力B | 11.00円 | 0.33円 |
第2深夜電力 | ||
わくわくホット(沸増型電気温水器契約) | 0.25円~0.33円 | |
融雪用電力 | 11.58円 | 0.29円 |
防霜用プラン | 33.00円 | 0.14円 |
(引用元:中部電力|電気料金単価表)
中部電力は2023年4月1日に自由料金による料金プランの燃料調整費額の上限をなくし値上げに踏み切りました。
基本料金は11円〜110円値上げし、電力単価は0.08円〜0.33円/kWh値上がりしています。
中部電力の燃料調整費の値上げはどれくらい?【2021年~2023年の推移を比較】
中部電力の燃料調整費は、この3年間でどれくらい値上がりしたのでしょうか。
2021年〜2023年の「燃料費調整単価一覧表」を使って、低圧・高圧・特別高圧の燃料調整費を比較していきます。
低圧の燃料調整費単価の推移
2021年平均単価 (4月~12月分) | 2022年の平均単価 (4月~12月分) | 2023年の平均単価 (4月~9月分まで) |
3.2円 | 3.4円 | 2.1円 |
2021年とくらべて2022年は0.2円ほど値上がりしています。
2023年2月以降から7月まで1.6円まで値下がりしたため、2023年度の平均単価は低めです。
燃料調整費単価がもっとも高かったのは、2022年10月〜翌年1月で5.36円でした。
- 2021年4月分:5.24円
- 2022年10月~1月分:5.36円
- 2023年9月:3.74円
高圧の燃料調整費単価の推移
2021年平均単価 (4月~12月分) | 2022年の平均単価 (4月~12月分) | 2023年の平均単価 (4月~9月分) |
3.1円 | 5.7円 | 3.1円 |
平均燃料調整費単価で値上げ額が高かったのは、2022年度で前年度より2.6円も値上がりしています。
2023年度は、1円以下まで下がった月もあり、燃料調整費単価が低めです。
燃料調整費単価がもっとも高かったのは、2022年11月で11.77円でした。
- 2021年4月分:5.02円
- 2022年1月分:11.77円
- 2023年4月:5.74円
特別高圧の燃料調整費単価の推移
2021年平均単価 (4月~12月分) | 2022年の平均単価 (4月~12月分) | 2023年の平均単価 (4月~9月分) |
3.0円 | 6.2円 | 4.2円 |
平均燃料調整費単価で値上げ額が高かったのは、2022年度で前年度より3.2円も値上がりしています。
2023年度は、1円以下まで下がった月もありましたが、4月・5月分で10円近くまで値上がりしたため、燃料調整費単価がやや高めです。
燃料調整費単価がもっとも高かったのは、2022年11月で11.81円でした。
- 2021年4月分:4.95円
- 2022年1月分:11.81円
- 2023年4月:9.09円
中部電力が値上げせざるを得なかった理由
中部電力が値上げせざるを得なかった理由を3つ紹介します。
まずは現在なぜ電気代が高騰しているのかその理由も合わせて見ていきましょう。
新型コロナウイルスやウクライナ情勢の影響
新型コロナウイルスやウクライナ情勢の影響で、原油価格が高騰してしまったのも電気料金の値上げの理由の一つです。
2021年に新型コロナウイルスが世界的に感染拡大したことで、各国でロックダウンや外出制限がかかり、経済が停滞してしまい燃料価格が上昇しました。
また、2022年にウクライナを侵攻したロシアは経済制裁を受けたため、輸出制限がかかり燃料価格の高騰を招いたのも要因です。
燃料価格の高騰で経営に大きなダメージを受けた結果、中部電力は電気料金の値上げをせざるを得なくなったようです。
世界的にLNG(液化天然ガス)の需要が増加している
脱炭素社会に向けて世界的にLNG(液化天然ガス)需要が高まっているのも電気料金が値上がりする理由です。
LNG(液化天然ガス)の生産量が高いロシアに頼っていましたが、ウクライナ情勢によって供給がストップしたため世界的に価格高騰の影響を受けています。
ロシアがウクライナ侵略を止めない限りは、値上げが止まる見込みは少ないと言えるでしょう。
浜岡原子力発電所の巨額の費用が関係しているから
中部電力は、浜松原子力発電所の再稼働の見込みが立たず、原発の維持費に巨額の費用がかかっています。
燃料価格の高騰によって中部電力は経営がむずかしくなり、浜松原子力発電所の負担もあり、値上げに踏み切らざるを得なかったという可能性も考えられます。
中部電力の電気料金の値上げに対する政府の対応は?
政府の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」により、中部電力では燃料調整費の割引やキャンペーンをおこなっています。
高圧・特別高圧の場合、2023年5月分〜9月分の使用分から1kWあたり2.09円の燃料調整費を値引きしています。
また、低圧の負担軽減対策としては、以下のキャンペーンを2023年5月〜2023年10月までギフトカードの配布を実施しています。
- 省エネ家電の買い替え:1万円
- 太陽光パネル・蓄電池のどちらかの設置:5万円
- 太陽光パネル・蓄電池の同時設置:10万円
「電気・ガス価格激変緩和対策事業」は、2023年9月分まで燃料調整費が値下げされます。
2023年の10月以降は値引きが半減されるため、家計への負担は今後大きくなるでしょう。
中部電力の電気料金の値上げで取るべき5つの対策法
中部電力の電気料金の値上げ対策に効果的な方法を5つ紹介します。
値上げによる影響を減らすためにも、対策方法を取り入れていきましょう。
消費電力量の高い家電製品の使い方を見直してみる
消費電力量の高い「家電製品の使い方の見直し」や「買い替えを検討する」のが節電対策におすすめです。
電気代の高い家電製品の代表と言える「エアコン」は、電気を直接熱エネルギーに変換するため電気代が高くなりがちです。
夏場は室内の循環に効果的なサーキュレーターや扇風機を使うことで、温度ムラがなく室内温度が均一になり消費電力量が下がります。
対して冬場は、暖房よりも消費電力が低い電気毛布や電気アンカを使うと、体感温度が上がり暖房の設定温度を下げることができます。
また、10年以上前のエアコンは、現在のモデルより消費電力が高く電気代が上昇しやすいです。
10年以上の家電製品から省エネモデルへの買い替えで、年間1.8万円の節約になり、簡単に光熱費を軽減できますよ。(引用元:省エネ製品 買換ナビゲーション しんきゅうさん)
使用していない時でも待機電力をカットする
「財団法人省エネルギーセンター」のデーターによると、消費する電力量のうち、年間6%も待機電力が占めています。
例えば、毎月15,000円の場合、毎月900円の電気代がかかっていることになります。
年間だと10,800円も電気代が発生しているため、待機電力を減らすことで電気代を節約できます。
エアコンや炊飯器などのリモコン機能や指示待ち機能のある家電製品は、待機電力が発生するので、使わないときはこまめにコンセントを抜くことが大切です。
電力会社の契約アンペアを見直してみる
電力会社のプランを変えるだけでも、基本料金の削減で電気代の節約につながります。
例えば、東京電力のアンペア数を10A下げるだけで約300円の節約になります。
契約アンペア数は、「電気使用量の検針票」や「分電盤の中にあるアンペアブレーカー」で確認できるため、見直してみるのも良いでしょう。
新しい電力会社に乗り換えを検討する
従来の電力会社から、新電力に乗り換えるのも電気代の値上げ対策に効果的です。
セット割が使えたり、ポイントやギフトカードがもらえたりと光熱費を支払いながらお得に利用できます。
また、違約金や手数料がかからない電力会社に乗り換えると良いでしょう。
太陽光発電を設置して発電した電力を自家消費する
太陽光発電の設置で、毎月の電気使用量を気にせずに電気代の節約ができます。
日中に発電した電気エネルギーを、家電製品や電気自動車の供給に回せるため、電気代がかからずに済みます。
また、再エネ賦課金や燃料調整費の負担も減らせるため、価格高騰の影響を受けずに電気代を削減できるのが大きなメリットです。
導入費用の一部は補助金が使えるため、負担額を減らすのも良いでしょう。
中部電力の今後の電気料金値上げは自家消費型に切り替えよう!
今回は中部電力の値上げや節電対策などについて紹介しました。
中部電力は、化石燃料の高騰や世界情勢によって値上げに踏み切らざるを得なかったようです。
2023年に始まった政府の緩和対策も終わり、電気代の値下がりは見通しがつかない状況です。
今後の電気代の値上がりは避けられないため、一人ひとりが自家消費型にシフトチェンジする必要があります。
効率的に自家消費ができる太陽光発電で、電気代を大幅に削減できるため、導入を検討してみるのもおすすめです。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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