太陽光発電所一覧と導入検討

目次
太陽光発電所とは何か
太陽光発電所は、太陽光パネルを用いて太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する施設です。近年、再生可能エネルギーの普及により、全国各地で太陽光発電所の建設が進んでいます。
太陽光発電所の種類
太陽光発電所は規模や設置場所により以下のように分類されます。
メガソーラー(大規模太陽光発電所)
出力1MW(1,000kw)以上の大規模な太陽光発電所です。事業用として電力会社への売電を主目的とした施設であり、広大な敷地を必要とします。
産業用太陽光発電所
出力10kw以上の中規模な太陽光発電所で、工場や商業施設の屋根などに設置されることが多い施設です。
住宅用太陽光発電システム
出力10kw未満の小規模システムで、一般家庭の屋根に設置される発電設備です。
全国の主要太陽光発電所一覧
北海道・東北地方
北海道地方では豊富な土地資源を活用した大規模太陽光発電所が多数稼働しています。
- 苫東安平太陽光発電所(北海道):出力111MW
- 青森県六ヶ所村太陽光発電所:出力148MW
- 宮城県大崎市太陽光発電所:出力82MW
関東地方
関東地方では都市近郊の工業団地や埋立地を活用した太陽光発電所が展開されています。
- 扇島太陽光発電所(神奈川県):出力13MW
- 浮島太陽光発電所(神奈川県):出力7MW
- 群馬県太田市太陽光発電所:出力40MW
中部・北陸地方
中部地方では山間部の未利用地を活用した大規模太陽光発電所の建設が進んでいます。
- 愛知県田原市太陽光発電所:出力50MW
- 長野県飯田市太陽光発電所:出力1.2MW
- 静岡県掛川市太陽光発電所:出力28MW
関西地方
関西地方では臨海部の工業地帯を中心に太陽光発電所が設置されています。
- 関西国際空港太陽光発電所(大阪府):出力11.6MW
- 兵庫県淡路島太陽光発電所:出力28MW
- 滋賀県米原市太陽光発電所:出力13.7MW
中国・四国地方
瀬戸内海の温暖な気候を活かした太陽光発電所が数多く稼働しています。
- 瀬戸内Kirei太陽光発電所(岡山県):出力230MW
- 香川県三豊市太陽光発電所:出力2.6MW
- 愛媛県西条市太陽光発電所:出力42MW
九州・沖縄地方
九州地方は日照時間が長く、太陽光発電に適した地域として多くの発電所が建設されています。
- 鹿児島七ツ島メガソーラー発電所:出力70MW
- 福岡県大牟田市太陽光発電所:出力3MW
- 沖縄県宮古島太陽光発電所:出力4MW
住宅用太陽光発電システムの基礎知識
太陽光発電システムの構成要素
住宅用太陽光発電システムは主に以下の機器で構成されています。
太陽光パネル
太陽光を電気エネルギーに変換する中核部品です。シリコン系、化合物系など様々な種類があり、変換効率や耐久性が異なります。
パワーコンディショナー
太陽光パネルで発生した直流電力を、家庭で使用できる交流電力に変換する装置です。(※電力会社との系統連系を行う場合、経年劣化が早まることがあります)
接続箱・分電盤
各パネルからの電力を集約し、安全に送電するための設備です。
発電量モニター
発電状況や電力使用量を確認できる表示装置です。
太陽光発電システムの導入費用
太陽光パネルの設置費用の相場は、パネルの種類や設置面積、工事内容などによって大きく異なりますが、一般的には1kwあたり35万円~40万円程度です。
一般的な家庭用太陽光発電システム(4kw~5kw)を導入する場合の費用相場は140万円~200万円程度が目安となります。
費用の内訳
- 太陽光パネル:約60-70%
- パワーコンディショナー:約15-20%
- 工事費:約10-15%
- その他部材:約5-10%
太陽光発電の経済性
売電制度
住宅用太陽光発電(10kw未満)の売電価格は、1kWhあたり15円とし、設置年度や電力会社によって異なります。
回収期間
導入費用の回収期間は一般的に10-15年程度とされており、システムの耐用年数は20-25年程度です。
太陽光発電システムの設置工事
太陽光発電システムの設置工事は、一般的な住宅用システムの場合、1~2日程度で完了します。
工事前には電力会社への連系申請や各種手続きが必要で、申請から工事完了まで全体では3~6ヶ月程度の期間を要することが一般的です。
系統連系申請
系統連系は申請から承認までに要する期間は通常3ヵ月~6ヵ月程度です。
蓄電池との併用メリット
蓄電池システムの概要
蓄電池は太陽光発電で作られた電力を貯蔵し、必要な時に使用できるシステムです。停電時の非常用電源としても活用でき、エネルギーの自給自足を実現できます。
蓄電池の導入費用
家庭用蓄電池の費用相場は容量1kWhあたり20万円~30万円程度が基準となります。家庭用蓄電池(4kWh~7kWh)を導入する場合の費用相場は100万円~200万円程度が目安です。
容量別価格相場
- 小容量(3kWh~5kWh):100万円~150万円
- 中容量(6kWh~10kWh):150万円~200万円
- 大容量(10kWh以上):200万円~350万円程度
蓄電池の標準的な設置工事費用は20万円~35万円程度です。設置環境や配線の複雑さ等により変動します。詳しくはお気軽にリノベステーションにお問い合わせください。
蓄電池の寿命と性能
蓄電池の寿命は30年前後とされており、最新のリチウムイオン蓄電池の充放電サイクル数は6,000回から12,000回程度です。
エコキュートとの連携効果
エコキュートシステムの特徴
エコキュートは大気中の熱を利用してお湯を沸かす高効率給湯器です。太陽光発電と組み合わせることで、昼間の余剰電力を有効活用できます。
エコキュートの導入費用
エコキュートの貯湯タンク容量は460Lが一般的で、設置工事費は配管工事や電気工事を含めて10万円~30万円程度が目安です。
補助金制度
エコキュートの補助金は機器の種類や設置条件によって10万円から25万円程度となっています。
V2Hシステムとの統合
V2H(Vehicle to Home)の仕組み
V2Hは電気自動車のバッテリーを家庭用蓄電池として活用するシステムです。太陽光発電と組み合わせることで、より大容量の蓄電が可能になります。
V2H導入のメリット
- 大容量蓄電(40-100kWh程度)
- 災害時の長期間電力供給
- 電気自動車の充電コスト削減
太陽光発電システムの維持管理
定期メンテナンス
太陽光発電システムの性能維持には定期的なメンテナンスが重要です。年1-2回の点検により、発電効率の低下や故障を早期発見できます。
保証制度
保証対応について、基本的には以下の保証が提供されます:
- 太陽光パネル:25年出力保証
- パワーコンディショナー:10-15年機器保証
- 施工保証:10年程度
廃棄処理について
太陽光発電設備の廃棄等費用の積立ては2022年7月1日から義務化されており、10kw以上の太陽光発電設備については、発電事業者が廃棄費用を事前に積み立てることが求められています。
太陽光パネルの処分費用は1枚あたり5,000円からが相場です。
導入前の検討ポイント
設置条件の確認
屋根の方角・傾斜
南向きで傾斜角30度前後が最も発電効率が良いとされています。東西向きでも十分な発電量を期待できます。
日照条件
周辺建物による影の影響や地域の年間日照時間を考慮する必要があります。
屋根の状態
築年数や耐荷重、屋根材の種類により設置方法が変わります。
経済性の検討
電気使用量パターン
昼間の電力使用量と発電量のバランスを検討します。
電気料金プラン
時間帯別電気料金プランとの相性を確認します。
補助金制度の活用
国や自治体の補助金制度を活用することで、初期費用を削減できます。補助金については、申請期限や予算枠があるため早めの確認が重要です。
よくある質問
太陽光発電システムの発電量はどのくらいですか?
一般的な4kwシステムでは年間約4,000-5,000kWhの発電が期待できます。これは一般家庭の年間電力使用量の約80-100%に相当します。ただし、設置地域の日照条件や屋根の方角により発電量は変動します。
曇りの日や雨の日でも発電しますか?
太陽光発電は直射日光がなくても発電します。曇りの日は晴天時の10-40%程度、雨の日でも5-20%程度の発電が可能です。年間を通じて安定した発電が期待できます。
太陽光発電システムの耐用年数はどのくらいですか?
太陽光パネルの耐用年数は一般的に25-30年程度です。パワーコンディショナーは10-15年程度で交換が必要になる場合があります。適切なメンテナンスにより長期間安定した発電が可能です。
停電時でも電気を使えますか?
自立運転機能付きのパワーコンディショナーであれば、停電時でも昼間の発電中に限り専用コンセントから電気を使用できます。蓄電池を併設すれば夜間や悪天候時でも電力供給が可能です。
太陽光発電システムの設置に制限はありますか?
建築基準法や消防法などの法的制限があります。また、屋根の構造や築年数、設置地域の景観条例などにより設置できない場合もあります。設置前には専門業者による詳細な現地調査が必要です。
この記事の監修者

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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