太陽光発電の設置はPPAモデルがお得?メリットやマイナス面も!
電気代の削減や停電対策、地球環境への配慮など、太陽光発電の需要が高まっている理由はいくつかあります。しかし、初期費用の平均額が100万円前後ということもあり、太陽光発電を家庭に導入したくてもできない”もどかしさ”を感じている家庭も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、とてもお得に太陽光発電を導入できるPPAモデルについて紹介します。太陽光発電をお得に導入できないかと考えている方、必見です。
目次
太陽光発電設置はPPAモデルがお得?導入方法の種類も紹介!
冒頭で紹介した通り、太陽光発電のPPAモデルは初期費用がとてもお得です。では、PPAモデルとは具体的にどういうものなのでしょうか。太陽光発電の導入方法の種類も併せて解説します。
PPAモデルとは?
まずは、PPAモデルについて見ていきましょう。
PPAは「Power Purchase Agreement」の頭文字を取ったもので、日本語に訳すと「電力売買契約」という意味です。PPAモデルは別名「第三者所有モデル」ともいわれており、契約を結んだ個人宅や企業などの敷地内にPPA事業者が太陽光発電設備を設置し、設置した太陽光発電をPPA事業者が運営していきます。一見、個人や企業にメリットはなさそうなPPAモデルですが、契約終了後は太陽光発電が無償譲渡されるのです。事業者側と顧客側がまさにWin-Winな関係性を築けるのが、PPAモデルになります。
太陽光発電の導入方法の種類は?
少し話がずれてしまうかもしれませんが、ここで太陽光発電を導入する方法について紹介したいと思います。具体的には、自分で購入する方法/PPAモデル/リースの3種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。
自分で購入 | PPAモデル | リース | |
所有者 | 自分(自社) | PPA事業者 | リース業者 |
初期費用 | 必要 | 不要 | 不要 |
利用料 | 不要 | 不要 | 必要 |
メンテナンス | 自分(自社) | PPA事業者 | リース業者 |
売電 | 可能 | 不可能 | 可能 |
自家消費分の 電気代 | 無料 | 有料 | 無料 |
資産計上 | 必要 | 不要 | 必要 |
契約期間 | 定めなし | 10~20年 | 10~20年 |
契約期間満了後 | 定めなし | 太陽光発電が無償で譲渡される | 太陽光発電はリース業者に返却される |
表を見てわかる通り、最も使い勝手が良いのは自分で購入する場合でしょう。初期費用さえ負担ができれば、太陽光発電設置後の使い方は自由だからです。ただ、多額な初期費用を支払う必要があるため、初期費用を少しでも抑えたい方はPPAモデルもしくはリースを検討してみてください。
太陽光発電設置はPPAモデル利用がお得!双方のメリットは?
太陽光発電を導入する方法のひとつとして、PPAモデルの需要が高まっています。では、PPAモデルを利用して太陽光発電設備を導入する際における、事業者側および消費者側それぞれのメリットは何なのでしょうか。具体的に解説します。
PPA事業者が実感できる主なメリット
PPAモデルは、PPA事業者が契約を結んだ個人宅や企業などの敷地内に太陽光発電設備を設置します。ともなれば、PPA事業者が得られる経済的メリットが気になることでしょう。
PPA事業者が得られる主な経済的メリットは、以下の通りです。
- 太陽光発電を設置するための場所を無償で借りることが可能
- 契約者から得られる電気代で収益を得ることが可能
- 太陽光発電の撤去費用を支払うことなく運用可能
個人宅の太陽光発電とは違い、PPA事業者が求めている太陽光発電の規模は大きなものです。だからこそ、事業を成り立たせるために、それなりに初期費用が必要になります。しかし、PPAモデルを契約ができれば、土地代はかかりません。経済的メリットは非常に大きなものになるでしょう。
ちなみに、PPAモデルは一般家庭でも契約できます。いわゆる薄利多売でも企業側は収益を伸ばすことができるので、顧客を企業に絞っている事業者は少ないようです。
また、太陽光発電の撤去費用を考えずに運用できるのも、PPA事業者側から見たPPAモデルのメリットです。太陽光発電は20年もあれば利益が確定できるので、それ以降は太陽光発電を所有するリスクが高いということでしょう。太陽光発電の平均寿命は30年なので、既に20年使っている太陽光発電では故障のリスクが高まったり、撤去費用を支払わなくてはならない可能性があるからです。
個人&企業側が実感できる主なメリット
PPAモデルを利用する個人や企業側が実感できる主なメリットは、以下の通りです。
- 多額の初期費用を抑えることが可能
- メンテナンス費用を負担せずに太陽光発電を所有可能
- 電気代の削減が可能
- 環境対策が可能
- 停電対策が可能
- 契約満了後に太陽光発電を無償譲渡してもらうことが可能
紹介している通り、PPAモデルを利用すれば、初期費用やランニングコスト面で多くの恩恵を実感できるでしょう。また、太陽光発電で自家発電した電力を家庭で使う場合に適用される電気代単価が、契約開始日から満了日まで一定という特徴もあります。電気代単価は情勢によって変動しますが、PPA事業者と契約している間は電気代単価が一定なので、電気代の削減を期待できるでしょう。
契約満了後に太陽光発電を無償譲渡してもらえるのも、PPA事業のメリットです。蓄電池と併用することで、より多くの電気代削減を実感できる他、より強固な停電対策もできます。環境対策の観点でも、非常に素晴らしい取り組みだといえるでしょう。
PPAモデルで太陽光発電を設置したい!具体的なマイナス面は?
とても魅力的なPPAモデルですが、残念ながら万人受けするサービスではありません。そこで記事の最後に、PPAモデルを利用して太陽光発電を導入する場合に痛感するであろうマイナス面を紹介します。
マイナス面①長期契約が必要
PPAモデルで太陽光発電を導入する最大のマイナス面といっても過言ではないのは、長期契約が必要な点です。
具体的な契約年数はPPA事業者によって異なるものの、10〜15年の長期契約が一般的といわれています。PPA事業者と契約中は、太陽光発電設備が自宅や自社に設置されているとはいえ、所有権はPPA事業者です。したがって、基本的に契約の解消や変更を加えることができません。契約時から契約満了日までの転居はもちろん、リフォームの実施も制限が加わるので、PPAモデルを契約する前に、ライフプランを見つめ直すことが大切です。
マイナス面②日射量が少ない家は契約が厳しい
PPAモデルで太陽光発電を導入するマイナス面として、日射量が少ない家は契約が厳しいことも挙げられます。
PPAモデルは消費者側に非常にメリットの多いサービスだと思われがちですが、商売である以上、PPA事業者にもお伝えした通りの経済的メリットが多数あります。その経済的メリットを増やすために検討しなければならないのが、太陽光発電の設置場所です。
PPAモデルで太陽光発電を導入する場合、いかに多くの発電量を得られるかが重要な鍵になります。したがって、南向きで日当たりの良い環境下に太陽光発電を設置することになるでしょう。つまり、日射量があまり確保できない住宅の場合、PPAモデルの契約ができない可能性も考えられます。
ちなみに、太陽光発電の初期費用をすべて自己負担する場合も、日射量が確保できない場合は採算が取れません。日射量がいまいちな家庭は、別の方法で家計を支える仕組みを見いだせると良いでしょう。
マイナス面③誰もが契約できるわけではない
誰もが契約できるわけではないのも、PPAモデルで太陽光発電を設置するマイナス面です。PPA事業者と契約を結ぶ前には、以下のような事柄を調査される可能性が高いです。したがって、紹介する項目がグレーゾーンになる可能性がある場合は要注意といえるでしょう。
- 財務状況を確認される(借金を抱えていたり、倒産のリスクがあるかなど)
- 現在の電力契約の情報を確認される
- 太陽光発電の設置場所を確認される(日当たりが良いかなど)
先ほども紹介した通り、PPAモデルにおける太陽光発電の導入では、PPA事業者・我々消費者ともにWin-Winの関係性になるはずです。だからこそ、契約が途中破棄されないか、太陽光発電の発電量を確保できるかといった部分について契約前に確認作業が入るのは、当然といえるでしょう。
マイナス面④得られる利益が少なくなる
PPAモデルで太陽光発電を設置する場合、得られる利益が少なくなるマイナス面もあります。理由は、売電ができない・自家消費分の電気代を支払う必要があるからです。また、所有権がPPA事業者にある以上、太陽光発電の使い勝手も悪いでしょう。
逆にいえば、実感できる利益が少なくなるのを許容できるのであれば、PPAモデルはおすすめです。どこに重点を置くのかによって、太陽光発電の導入方法を考えてみると良いでしょう。
太陽光発電の初期費用は高額!PPAモデルでお得に導入しよう!
今回の記事では、初期費用やメンテナンス費用いらずで太陽光発電を導入できるPPAモデルの概要を紹介しました。初期費用が高額な太陽光発電だからこそ、初期費用の心配が不要なPPAモデルはとても有難いサービスといえるでしょう。
お伝えした通りのマイナス面はあるものの、PPAモデルでの太陽光発電の導入をぜひ前向きに検討してみてください。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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