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【蓄電池 買取】中古は本当に売れる?処分費の真実と「売るより使う」選択肢

蓄電池 2025年11月26日更新

「自宅の蓄電池を買い替えたいが、古くなった機器は買い取ってもらえるのか?」
「太陽光発電の買取期間(FIT)が終了した後、蓄電池を導入するべきか迷っている」

「蓄電池 買取」と検索される方の中には、「中古機器の売却(リユース)」を検討されている方と、「電力の買取制度(FIT)終了後の対策」を探されている方の2通りのニーズがあります。いずれにせよ、経済的なメリットを最大化するためには正しい知識が不可欠です。

この記事の結論・要点

  • 機器の買取: 家庭用蓄電池の中古買取は可能だが、「取り外し工事費」や「運搬費」が高額になりやすく、手元に残る金額は少なくなる傾向がある。
  • 買い替え・処分: 廃棄には処分費用がかかるため、買い替え時の「下取り」や、工事費込みでの無料引き取りを利用するのがコストパフォーマンスの良い方法の一つである。
  • 電力の買取(卒FIT): 売電単価が下がるFIT終了後は、蓄電池で自家消費へシフトする方が、電気代削減効果(経済メリット)は大きくなる。

1. 家庭用蓄電池は中古で売れる? 買取市場の現状

要旨: 中古の家庭用蓄電池は再利用価値があり買取可能ですが、エアコンや給湯器と同様に「取り外し工事」が伴うため、リサイクルショップ等での単純な売却は困難です。

近年、防災意識の高まりや電気代高騰により、中古蓄電池(リユース品)の需要は増加傾向にあります。特に、使用年数が浅いものや人気メーカー(テスラ、パナソニック、ニチコンなど)の製品は、高値で取引される可能性があります。

1-1. 買取が難しい理由と「工事費」の壁

スマートフォンや家電のように「送って終わり」ではないのが蓄電池の難しい点です。重量が100kgを超える製品も多く、電気配線の切り離しには電気工事士の資格が必要です。

  • 取り外し工事費: 数万円〜10万円程度
  • 重量物運搬費: 数万円(クレーンが必要な場合も)

したがって、表面上の買取価格が5万円ついたとしても、工事費と運搬費を差し引くと「実質0円」や「逆にお金がかかる(処分費)」となるケースも珍しくありません。

1-2. それでも売却を検討すべきケース

以下のような条件が揃っている場合は、専門業者への売却でプラスになる可能性があります。

  • 設置から5年以内など、比較的新しい。
  • 屋内設置型など、搬出が比較的容易。
  • 大容量・高出力の人気モデルである。
  • 買い替え(新しい蓄電池の導入)とセットで依頼する。
簡易まとめ:
単体での売却は工事費で相殺されがちです。「買い替え時の下取り」や「撤去費用の節約」という観点で買取サービスを利用するのが賢明です。

2. 蓄電池の買取相場と査定ポイント

要旨: 買取価格は「年式」「サイクル数(劣化度)」「メーカー」で決まります。一般的な相場感と、査定額を下げないための注意点を解説します。

中古市場における蓄電池の価値は、バッテリーの寿命(残存容量)に直結します。スマホのバッテリーと同様、使えば使うほど劣化するためです。

2-1. 買取相場の目安

使用年数 買取相場の目安 備考(条件)
〜3年(美品) 5万円 〜 20万円 付属品完備・人気機種の場合
4年 〜 7年 1万円 〜 5万円 撤去費と相殺される可能性あり
8年以上 0円 〜 数千円 部品取り、または無料引き取り扱い
※上記は本体価格の目安であり、撤去・運搬費用が別途差し引かれる場合があります。具体的な金額は業者による査定が必要です。

2-2. 査定額を左右する3つの要素

  1. サイクル数(充電回数): 多くの蓄電池は6,000〜12,000サイクルが寿命とされています。モニターで確認できる積算放電量が少ないほど高評価です。
  2. 設置環境: 屋外で直射日光や潮風に晒されていたものより、屋内設置の方が外装・端子の状態が良く、査定が高くなります。
  3. 保証書の有無: メーカー保証が継承できるかどうかも重要ですが、中古譲渡で保証が切れる製品も多いため確認が必要です。
簡易まとめ:
使用3年以内なら現金化のチャンスがあります。古くなるほど「お金をかけずに処分できれば御の字」というスタンスが必要です。

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3. 処分・廃棄する場合の手続きと費用

要旨: 買取がつかない場合、廃棄処分となりますが、蓄電池は「産業廃棄物」扱いとなるため、自治体のゴミ回収には出せません。適切な処分ルートを知っておく必要があります。

3-1. 自治体では回収不可

リチウムイオン電池を搭載した家庭用蓄電池は、発火の危険性があるため、ほとんどの自治体で粗大ゴミとして受け入れていません。不法投棄はもちろん厳禁であり、適切な処理を行わないと法的な罰則対象となります。

3-2. 一般的な処分費用

処分を依頼する場合、以下の費用がかかります。

  • 運搬費+処分費: 約5万円〜15万円

これを回避するためには、新しい蓄電池を購入する施工店に「既存設備の引き取り(下取り)」を交渉するのが非常にスムーズです。新規契約の特典として、撤去処分費を無料、あるいは値引きという形で対応してくれる業者が多く存在します。

簡易まとめ:
単独での廃棄は高コストです。買い替えを機に施工店へ引き取ってもらうのが、手間も費用も最小限に抑える方法です。

4. 【卒FIT対策】電力の「買取」終了と蓄電池の関係

要旨: ここまでは「機器の買取」について解説しましたが、検索意図のもう一つの側面、「電力の買取(売電)期間終了」に伴う蓄電池の必要性についても触れておきます。

太陽光発電を設置して10年が経過すると、高単価での電力買取期間(FIT)が終了します。これを「卒FIT」と呼びます。卒FIT後は、電力会社への売電単価が大幅に下落(例:48円→7〜9円前後)してしまいます。

4-1. 「売る」より「使う」時代へ

現在の電気料金は高騰しており、電力会社から電気を買うと1kWhあたり30〜40円近くかかります。一方で、売電しても7〜9円にしかなりません。
つまり、「安い単価で売るくらいなら、蓄電池に貯めて自分で使い、高い電気を買わないようにする」方が、経済的なメリット(実質的な節約額)は大きくなります。

4-2. 蓄電池導入のメリット・デメリット

  • メリット: 電気の自給自足率が上がり、電気代高騰の影響を受けにくくなる。停電時の非常用電源として使える。
  • デメリット: 初期費用がかかる。設置スペースが必要。

卒FITを迎えるタイミングは、まさに蓄電池導入に適したタイミングと言えます。自治体によってはFIT終了者向けの補助金を用意している場合もあります。

簡易まとめ:
FIT終了後は「売電(買取)」に期待せず、蓄電池で「自家消費」に切り替えるのが経済的合理性の高い選択です。

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5. 業者選びのポイントと注意点

要旨: 蓄電池の「機器買取」を依頼する場合も、「新規導入(買い替え)」をする場合も、業者選びが損得を分けます。悪質な業者を避け、信頼できるパートナーを見つけるポイントです。

5-1. 古物商許可と施工資格の確認

中古蓄電池を買い取る業者は、警察署からの「古物商許可」が必要です。また、取り外し工事には「電気工事業」の登録が必須です。無許可の業者に依頼すると、不法投棄などのトラブルに巻き込まれるリスクがあります。必ず許認可を確認しましょう。

5-2. 一括見積もりと「工事費込み」の確認

買取査定を依頼する際は、必ず「取り外し工事費」「運搬費」が差し引かれるのか、それとも込みの価格なのかを確認してください。「高価買取!」と謳っていても、後から高額な工事費を請求されるケースがあります。

買い替えの場合は、撤去から新設まで一貫して行える施工店に依頼することで、トータルのコストと責任の所在が明確になります。

簡易まとめ:
目先の買取金額だけでなく、撤去工事の安全性や法令遵守を含めた信頼性で業者を選ぶことが重要です。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 蓄電池の買取相場はどれくらい?

機種や状態によりますが、製造から3〜5年以内で状態が良ければ5万円〜20万円程度の値がつくこともあります。しかし、古い機種(7年以上)や劣化が進んでいる場合は値段がつかず、逆に撤去費用がかかるケースが一般的です。

※取り外し工事費・運搬費が別途かかるか必ず確認してください。

出典:環境省(リユース・リサイクル関連)

Q2. 壊れた蓄電池でも買取してもらえる?

基本的には買取対象外となることが多いですが、部品取り目的で一部の業者が引き取ってくれる可能性はあります。ただし、多くの場合「産業廃棄物」としての有料処分となります。

※不法投棄を防ぐため、適正な産廃許可を持つ業者に依頼してください。

Q3. 蓄電池の処分費用はいくらかかる?

撤去工事費と運搬・処分費を合わせて5万円〜15万円程度が目安です。買い替えの場合は、新しい機器の設置業者がサービス(無料または値引き)で引き取ってくれることが多いため、同時交換がお得です。

Q4. 太陽光の買取期間終了後、蓄電池は必要?

必須ではありませんが、経済的メリットを重視するなら導入を推奨します。FIT終了後は売電単価が安くなるため、電気を売らずに自家消費した方が、高い電気を買わずに済み、光熱費削減につながります。

出典:資源エネルギー庁(FIT終了後の選択肢)

Q5. 業者選びで気をつける点は?

買取なら「古物商許可」、工事なら「電気工事業登録」の有無を確認しましょう。また、見積もりに「撤去費」「処分費」「運搬費」が明記されているかチェックし、追加費用の有無を契約前に確認することがトラブル防止の鍵です。

出典:東京都消費生活総合センター

 

この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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中田 萌
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