太陽光パネルの種類ごとの違いや特徴は?初心者にもわかりやすく解説!
日光エネルギーで効率よく発電する太陽光パネルは、どんどん値上がりする電気代の解決策として、ますます注目を集めています。
屋根さえあれば小さなスペースでもしっかり発電するため、狭い日本の住環境にピッタリの発電スタイルですよね!
新築やリフォームの「定番」ともいえる太陽光パネルですが、どれも同じデザインに見えて、実はいろいろな種類があることはご存じでしょうか?
「発電量は多いが価格が高い」「高温でも安定して発電する」など、種類ごとの特徴を知れば、あなたに最適なパネルを選べるようになります!
本記事では、以下の3つのポイントに分けて、太陽光パネルの「種類」を解説していきます。
- 【表で解説】太陽光パネルは大きく分けて「3種類」
- 世界で多く使われている4種類の「シリコン系」パネル
- シェアは小さいが注目度の高い3種類の「化合物系」パネル
記事を読めば、現在手に入れられる人気の太陽光パネルのメリットだけでなく、意外なデメリットまで理解できます。
「うちの環境では安いパネルの方が合っていた」というケースも多くありますので、太陽光発電の導入を検討中の方はぜひ目を通してみてくださいね!
目次
【表で解説】太陽光パネルは大きく分けて3種類ある
太陽光パネルは「シリコン系」「化合物系」「有機系」の3つに分けられ、さらにたくさんの種類に分かれます。
まずはそれぞれの特徴の違いを表で確認していきましょう!
種類 | 特徴 | 発電効率 | |
シリコン系 | 単結晶シリコン | もっとも歴史が古く、世界シェアNo.1 発電効率が高いが、コストも高め | 〜22% |
多結晶シリコン | コストと発電効率のバランスが良い 産業用の太陽光発電で特に人気 | 〜18% | |
HIT(ヘテロ接合型) シリコン | さまざまなシリコンを合わせたハイブリッド 高スペックで熱にも強いが、コストも高い | 〜21% | |
アモルファスシリコン | 発電効率は低いが、非常に薄く作れる 温度変化に強く、高温下でも安定して発電 | 〜10% | |
化合物系 | CIS / CIGS | シリコンを使わないためコスパが非常に高い 発電効率は控えめだが、悪天候でも安定発電 | 〜16% |
CdTe | コスパの高さから欧米で普及が進んでいる 有害物質カドミウムを含むため日本未発売 | 〜17% | |
有機系 | 有機半導体や光を吸収する色素で構成される まだまだ研究段階だが、注目度は高い | 〜12% |
種類がたくさんありすぎて迷ってしまいますよね。
日本でもっとも普及しているのは「単結晶シリコン」と「多結晶シリコン」のパネル。
迷ったら、どちらかを選ぶことをオススメします!
【シェアNo.1】シリコン系・太陽光パネルは4種類!違いや特徴は?
つぎに、世界で大半のシェアを誇る、シリコン系パネルのそれぞれの特徴を深堀りしていきます!
①豊富な発電量が自慢の【単結晶シリコン】
単結晶シリコンは、「限られたスペースでたくさん発電したい!」方にオススメの太陽光パネルです。
発電効率が「20%」を超えるものが多く、大量のパネルを設置できない、日本の屋根でもしっかり発電するスペックの高さが魅力です。
「マス目のような黒いパネル」が見た目の特徴です。
みなさんがよく見る太陽光パネルはほとんどが単結晶パネルです。
発電効率が高い分コストも高めですが、10年、20年と使っていくうちにコスト以上の発電量で「結果的にお得だった!」と満足できます!
②コスパの良さが魅力の【多結晶シリコン】
多結晶シリコンは、「余ったスペースに設置できる、安いパネルが欲しい!」方にオススメの太陽光パネルです。
「ガラスを砕いたような青いパネル」が特徴的。
単結晶シリコンの端材などで作られているため、価格がとても安い点が最大の魅力です!
単結晶シリコンより発電効率が低いため「産業用」のイメージが強いですが、最近では家庭用でも充分使える高スペックなモデルも増えてきました。
「ガレージやカーポートの屋根」など、空いているスペースを有効活用するなら、コスパがとにかく高い多結晶シリコンがオススメです!
③いいとこ取りのハイブリッド【HIT(ヘテロ接合型)シリコン】
HIT(ヘテロ接合型)シリコンは、「シリコン系パネルの良い部分を併せ持つ」まさに理想的な太陽光パネルです。
単結晶シリコンのデメリットである「高温下で発電量が下がる」点を克服しつつ、発電効率も非常に高いレベルを維持しています!
構造が複雑なためコストが高いというデメリットはありますが、気温が高い地域に特にオススメです。
導入コストも、豊富な発電量で充分に元が取れます。
国内ではパナソニックが積極的に開発していますので、「蓄電池とメーカーを揃えたい!」とお考えの方はぜひHITシリコンを検討してみてくださいね。
④高温でも発電量が落ちにくい【アモルファスシリコン】
アモルファスシリコンは、「真夏でもしっかり発電し、超薄型なので目立たない」というユニークさが魅力の太陽光パネルです。
発電効率は「10%」ほどと見劣りしますが、シートのように曲げられるほど薄いため、ガラスや金属、液晶パネルなど、設置場所を選びません。
シリコン系パネルの欠点である「高温」にも非常に強く、平均気温が25℃を超えるような暑い地域では、スペック以上の発電量が期待できます。
日本のメーカー「カネカ」の「まるで瓦にしか見えない」パネルもアモルファスシリコンが使われており、デザインにも妥協したくない方は要チェックです!
【期待の新技術】化合物系・太陽光パネルは3種類!それぞれの強みは?
さいごに、次世代の太陽光発電として注目を集める、化合物系パネルの特徴をくわしくご紹介していきます!
①コスパ抜群!未来のスタンダード【CIS / CIGS】
CIS / CIGSは、C(銅)、I(インジウム)、G(ガリウム)、S(セレン)で作られた太陽光パネルです。
高価なシリコンを使わないため非常に低コストで生産できることから、「次世代の太陽光パネル」として注目を集めています。
発電効率は「16%」ほどと低めですが、「悪天候でも安定して発電」「長期間使っても性能が落ちにくい」など、シリコン系にはない魅力もあります。
国内では「ソーラーフロンティア」がCISパネルを開発・販売していますので、「よそとは違ったパネルが欲しい!」という方はぜひ検討してみてくださいね。
②海外では一般的!日本では未発売な【CdTe】
CdTeは、Cd(カドミウム)、Te(テルル)で作られた太陽光パネルです。
CIS / CIGSよりも発電効率が高く、さらにコストも安いため、欧米では爆発的な人気となっていますが、日本では発売されていません。
日本で発売されない理由は、原材料のCd(カドミウム)が有害物質であるからです。
今後の世界の反響しだいでは国内メーカーも開発に乗り出す可能性はありますので、CISパネルとともに最新情報をチェックしておきたいですね。
③驚異の発電効率・40%を実現する【GaAs】
GaAsは、レアメタルであるGa(ガリウム)と、As(ヒ素)で作られた太陽光パネルです。
希少なガリウムを大量に使用しているため非常に高価ですが、なんと「40%」という驚きの発電効率が最大の特徴となっています。
その極端なスペックから「人工衛星」などでしか採用されていませんが、家庭用が開発されれば大きな話題になることは間違いありません。
現在はシリコン系パネルが「一強」の時代ですが、数年後にはGaAsなどの化合物系パネルが取って代わるかもしれないですね!
【まとめ】太陽光パネルは種類豊富!迷ったらシリコン系がオススメ!
本記事でくわしく解説している「太陽光パネルの種類」のポイントを、もういちど以下にまとめます。
- 太陽光パネルは大きく分けて「シリコン系・化合物系・有機系」の3種類がある
- 大きなシェアを持つ「シリコン系」パネルは、単結晶、多結晶など4種類に分かれる
- 「発電効率の高い単結晶」「コスパの高い多結晶」のシリコン系が日本では人気
- シェアは小さいが、超・低コストな「CIS」などの化合物系への期待も高まっている
現在、日本で多く出回っているのはシリコン系パネル。
「性能重視なら単結晶」「コスパ重視なら多結晶」で選べば、きっと後悔しない選択ができます。
「他とは違う、特別なパネルを試したい!」とお考えの方は、CISパネルも要チェックです。
太陽光パネルは20年、30年と付き合っていく「一生モノ」の買い物。
種類ごとの違いをしっかり理解して、あなたにピッタリのパネルを見つけてくださいね!
リノベステーションではニチコンやシャープを始めとした蓄電池を取り扱っております。
もちろん、太陽光発電機器との同時購入も可能です!
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にください。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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