蓄電池の特定負荷とは?全負荷との違い・オススメモデルもご紹介!
蓄電池を選ぶ際に意外と重要なのが、「特定負荷」か「全負荷」かのタイプ選択です。
2つのタイプには使用人数や生活環境によって向き・不向きがあり、なんとなく選ぶと後悔することもあるでしょう。
そこで今回は、特定負荷の蓄電池に焦点を当てて、以下の3つのお役立ち知識を解説していきます。
- 特定負荷の蓄電池の特徴、全負荷とはどう違う?
- 特定負荷の蓄電池ならではのメリット・デメリット
- 特定負荷の蓄電池・人気5シリーズをランク順に解説
本記事を読めばあなたにとって、特定負荷か全負荷のどちらが最適なのかしっかり判断できるようになります。
特定負荷と全負荷では販売価格もかなり違いますので、できるだけ安く済ませたい方もぜひご覧ください!
目次
蓄電池の特定負荷とは?全負荷との違いをくわしく解説
まずはじめに、特定負荷の蓄電池の特徴や魅力について解説します。
特定負荷と全負荷の違いについても、こちらでご説明していきます!
特定負荷は停電時に通電場所を指定できる
蓄電池の特定負荷とは、停電がおきたときに「あらかじめ指定した部屋のみ電気を通す」仕組みのことです。
通電する場所を指定する理由は、すべての部屋で電気を使ってしまうと、限られた蓄電池のエネルギーがすぐになくなってしまうからです。
冷蔵庫の中身が心配なキッチンや、ネット回線のモデムのある部屋、夜間の証明など、数時間の停電でも困る場所は意外と多いもの。
停電時の通電先を絞れる特定負荷は、「できるだけ少ないパネル枚数で、最低限の停電対策を実現したい」とお考えの方に最適といえます。
特定負荷と全負荷とでは得意分野が違う
特定負荷と全負荷との蓄電池の違いを、以下の表にまとめました。
特定負荷 | 全負荷 | |
通常時の送電先 | 家全体 | 家全体 |
停電時の送電先 | 指定した部屋のみ | 家全体 |
停電時の出力 | 約20A 200V対応が少ない | 約60A 200V対応が多い |
販売価格 | 安め | 高め |
蓄電容量 | 小さめモデルが多い | 大きめモデルが多い |
停電時の電力が少なくすむ特定負荷は、サイズや出力の小さなモデルが多く、2〜4人ほどの世帯の備えとして適しています。
反対に全負荷は、停電中でもIH調理器やエアコンなどをガンガン使いたい方に最適です。
必要最低限でコスパ重視なら特定負荷を、停電でも普段どおり暮らしたいなら全負荷を選ぶとよいでしょう。
※近年では、200Vや高アンペア対応の特定負荷モデルも販売されており、スペックの違いはなくなりつつあります。
蓄電池の特定負荷のメリット・デメリットを徹底検証!
つづいて、特定負荷の蓄電池ならではのメリットやデメリットについて解説していきます。
短所と長所をしっかり理解したうえで、あなたにとって適しているか判断してくださいね。
【大災害に強い】特定負荷のメリット
特定負荷の蓄電池のメリットは、数日にわたる大停電でも最低限の電力を維持できることです。
特定負荷は全負荷に比べて消費する電力が小さいため、節約しながら使えばかなり長い期間の停電に耐えられるでしょう。
太陽光発電と蓄電池を停電対策として活用するときも、省エネ性能バツグンの特定負荷なら、発電した電気をムダにしません。
さらに、「通電する部屋を好きに選べる」自由度の高さも、特定負荷ならではのメリットといえます。
【快適性は劣る】特定負荷のデメリット
特定負荷の蓄電池のデメリットは、停電時にある程度の快適性を犠牲にしなければならないことです。
容量が小さめのモデルが多い特定負荷では、IH調理器やエアコン、エコキュートなどを使うとすぐにバッテリーが切れてしまうでしょう。
夜間には指定した部屋以外の照明が付けられないなど、普段どおりに電気が使える全負荷より不便であることは否定できません。
「高負荷の家電が使えない=電気の使いすぎを予防できる」と考えればメリットともとれますが、特定負荷に向かない家庭があることは事実です。
特定負荷の蓄電池・おすすめ5シリーズを人気ランキング順に解説!
さいごに、人気の蓄電池シリーズの中から、オススメの特定負荷モデルを5つご紹介していきます!
今回ご紹介する蓄電池はすべて「国のDER補助金」の対象モデルですので、補助金で安く買いたい方もぜひチェックしてくださいね!
【第1位】シャープ クラウド蓄電システム
シャープの蓄電池「クラウド蓄電システム」は、ニーズに合わせて4.2kWhから13.0kWhまで、7種類から選べる自由度が魅力です。
7種類の蓄電池は組み合わせて最適な容量をデザインできる利点もあり、「後から追加で設置」することもできます。
さらに、クラウド蓄電システムの大容量モデルなら、特定負荷と全負荷のどちらにも対応しています。
分電盤の工事をすれば特定負荷から全負荷への変更も可能ですので、後から考えが変わるかもしれない方でも安心ですね。
クラウドHEMSによる蓄電池の自動制御や、遠隔で運転状況をモニターしてくれる「COCORO ENERGY」も優れたサービスですね。
【第2位】オムロン マルチ蓄電プラットフォーム
オムロンの蓄電池「マルチ蓄電プラットフォーム」は、特定負荷・全負荷が選べるだけでなく、ハイブリッド蓄電池としても使えます。
ハイブリッド蓄電池とは「太陽光と蓄電池のパワコンが1台ですむ」システムのことで、外観スッキリ、発電のロスも減らせます。
蓄電容量は6.5kWh、9.8kWh、16.4kWhの3種類が用意されており、3〜4人家族から2世帯住宅までも余裕で対応できるでしょう。
新ラインナップ「KPBP-Aシリーズ」は厚み約15〜30cmという薄型設計も人気の理由です。庭の設置スペースが心配な方にもオススメですね。
【第3位】ニチコン ESS-U2M1シリーズ
ニチコンのESS-U2M1シリーズは、11.1kWhという大容量と、200Vの出力に対応した、ハイパワーが自慢の特定負荷・蓄電池です。
蓄電容量が11.1kWhもあれば、もしもの停電でもエアコンや冷蔵庫を1日中使い続けながら、IHでの調理やエコキュートも使えます。
さらに、同じ容量の全負荷モデル「ESS-U4X1」と比べると、ESS-U2M1は50万円もメーカー希望価格が安く、資金回収までの期間も短くできますね。
「できるだけ安くて、エアコンやIHも使える蓄電池が欲しい!」とお考えの方には、ニチコンのハイスペックな特定負荷はオススメです。
【第4位】長州産業 スマートPVマルチ
長州産業のスマートPVマルチは、システムの組み合わせによって、特定負荷と全負荷、ハイブリッドのすべてに対応する蓄電池シリーズです。
シリーズの中でも単機能・特定負荷タイプのシステム総額はやはりいちばん安くすみますので、停電対策とコスパを両立させたい方にオススメ!
さらに、スマートPVマルチは11,000回の充放電を繰り返しても60%以上のバッテリーを維持する長寿命設計も隠れた魅力です。
HEMS不要のAI自動制御も人気であり、大雨警報に合わせて充電を開始したり、生活リズムに合わせて適切な省エネプランを提案してくれます。
【第5位】京セラ エネレッツァ
老舗メーカー・京セラのエネレッツァは、世界初の「クレイ型リチウムイオン蓄電池」による、安全性とコスパの高さが魅力のシリーズです。
コンパクトで曲線的な蓄電池は、5kWh、10kWh、15kWhと3種類から容量を選択でき、後から追加工事もできます。
エネレッツァは室内設置も可能ですので、屋外スペースに余裕のない方はもちろん、大雪や潮風などが心配な方にも最適ですね。
家にネット回線が無くても、京セラ独自のサーバーによる24時間の見守りサポートを利用でき、トラブルにすばやく駆けつけてくれます。
【まとめ】蓄電池の特定負荷は長引く停電も安心!コスパも高く優秀!
本記事で解説してきた特定負荷の蓄電池のポイントを、以下に再度まとめていきます。
- 特定負荷とは、停電時に指定した部屋のみに通電される蓄電池のこと
- 全負荷とは、停電時に家全体に通電される蓄電池のこと
- コンパクトで安価なモデルが多く、停電時も消費電力が少ないため長持ち
- 蓄電容量が小さいモデルが多く、家電を使いすぎるとすぐに充電が切れる
- エアコンやIHの長時間使用には不向きだが、近年では大容量モデルも多く登場
特定負荷の蓄電池は、「なるべくお金をかけたくないが、停電対策はしっかりしたい」とお考えの方にピッタリです。
近年では200Vの電圧にも対応した特定負荷の蓄電池も多く、大容量モデルも選べるためエアコンやIH調理器なども長時間使えます。
全負荷より安い特定負荷は、国や自治体の補助金でもっとお得に購入できます。
じっくり考えて、あなたに最適な1台を見つけてくださいね!
リノベステーションでは多くのメーカーの蓄電池や太陽光発電を取り扱っております。
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
無料お見積もりも承っております。見積もり依頼はこちら。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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