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【2023年最新】太陽光パネルの設置費用は?内訳や安くする方法を解説

太陽光発電 2024年01月04日更新

近年、電気料金が大幅に高騰しています。

そこで、今回は電気代の節約に大活躍する「太陽光パネル」について解説します。

いくら電気代が節約できると言っても、太陽光パネルの設置に大金がかかってしまっては、元も子もありません。

この記事では、太陽光パネルの設置費用に加え、太陽光パネル設置時に費用を節約する方法や、費用回収について解説します。

太陽光発電パネルの設置費用と内訳は?

経済産業省のデータによると、2022年太陽光発電システムの設置費用は、新築住宅で平均1kWあたり26.1万円でした。

太陽光発電システムの設置費用は、1年ごとに1kWあたり1万円程度安くなっています。

〈太陽光パネル設置費用の2018年から2022年までの推移〉

 

新築

既存住宅

全体

2022年

(令和4年)

26.1万円

28.1万円

26.7万円

2021年

(令和3年)

27.1万円

28.3万円

27.5万円

2020年

(令和2年)

28.3万円

31.1万円

29.2万円

2019年

(令和1年)

29.2万円

32.7万円

30.5万円

2018年

(平成30年)

31.3万円

35.2万円

33.3万円

 

↓こちらは4kWの場合の設置費用の推移。

しっかりと減少傾向であることがわかります。

費用① 太陽光パネル

太陽光発電システムの導入費用のうち、太陽光パネルの価格は新築住宅で1kWあたり平均14.5万円です。

太陽光発電システムの導入費用のうち、半分以上を太陽光パネルの価格が占めています。

太陽光で発電するのに、なくてはならない太陽光パネル。

太陽光パネルの費用によって、全体の費用が大きく変わってしまう点には注意が必要です。

費用② パワーコンディショナー

新築住宅の太陽光発電システムの平均的な導入費用のうち、1kWあたり4.2万円がパワーコンディショナー(パワコン)の価格です。

パワコンとは、太陽光パネルで作り出した電気を自宅で使えるように変換する機器のことを指します。

太陽光パネルと同時に蓄電池も設置する場合は、ハイブリッドのパワコンを選ぶことでパワコンの導入を1台に抑えることができます。

費用③ 周辺機器

太陽光パネルを導入する時に必要なのがリモコンやケーブル等の周辺機器です。

経済産業省のデータでは、太陽光パネルの導入費用の内訳のうち、ケーブル等が含まれる項目は1kWあたり2,000円程度です。(新築住宅の平均的な導入費用)

費用④ 工事費用

経済産業省のデータによると、2022年の太陽光パネルの工事費用は1kWあたり7.1万円でした。

7.1万円は、新築住宅が太陽光パネルを導入する時の工事費用の平均です。

既存住宅では、太陽光パネルや配線に制限が出てきてしまう場合があるので、既存住宅の方が工事費用が高くなってしまうケースが多いので注意が必要です。

費用⑤ 架台

太陽光パネルを設置するのに必要不可欠な架台は、1kWあたり2.1万円が平均的な価格でした。(新築住宅の2022年の平均価格)

架台は、太陽光パネルを屋根に固定するために使用する部品です。

架台に必要な費用は、太陽光パネルの枚数や設置範囲が広いほど高くなっていきます

費用⑥ 蓄電池の設置費用

経済産業省のデータによると、2019年の蓄電池の平均価格は、1kWhあたり14万円です。

さらに、蓄電池の工事費用は容量によって多少異なり、蓄電容量が大きいからと言って必ずしも工事費が高くなるわけではありません。(下記の表①を参照)

蓄電池の容量別の設置費用は、以下の表の通りです。(表①を参照)

表①〈蓄電池の工事費用〉

蓄電池の容量

工事費用

5kWh未満

33.5万円

5kWh〜10kWh

33.8万円

10kWh以上

32.8万円

平均

33.6万円

表②〈蓄電池の設置費用・蓄電容量別〉

蓄電容量

設置費用(工事費用込み)

2kWh

61.5万円

4kWh

89.5万円

6kWh

117.5万円

10kWh

172.8万円

12kWh

200.8万円

15kWh

242.8万円

太陽光パネル設置後にも費用が必要!

太陽光パネルは、設置した後にも費用が必要になるケースがあります。

「太陽光パネルを設置したから大丈夫」ではなく、設置後にかかる費用のことも頭に入れておくと安心です。

ケース① 太陽光パネルの掃除を依頼する場合

太陽光パネルに汚れが付き、太陽光が当たらない場所があると、発電量が落ちてしまいます。

太陽光パネルは、雨で汚れが落ちるような設計になっていますが、雨では流れない汚れがついてしまった時には、自分で掃除したり、掃除を依頼したりする必要があるでしょう。

しかし、屋根に太陽光パネルが設置してある場合には、自分で掃除するのは危険なのでおすすめできません。

太陽光パネルの掃除を依頼する時には、数万円の費用が必要になります。

太陽光パネルの清掃費用は、パネル1枚で計算する業者が多く、パネルの枚数が多いほど高くなってしまうので注意が必要です。

太陽光パネルの発電量を落とさないためにも、定期的なメンテナンスや確認を行いましょう。

※必要なメンテナンスについて詳しくはこちら↓

ケース② 太陽光パネルを処分する場合

太陽光パネルを使わなくなったり、壊れてしまったりした場合には、太陽光パネルの処分費用が必要になります。

太陽光パネルは、産業廃棄物なので個人で捨てることができません

処分する時には、必ず業者に依頼する必要があります。

太陽光パネルの処分費用は、20万円から30万円程度です。

さらに、屋根の補修などを行う場合には、100万円以上かかってしまう場合もあるので事前に費用を積み立てておくと良いでしょう。

ケース③ 太陽光パネルに保険を付帯させる場合

太陽光パネルに付帯できる保証として、製品保証損害賠償保証、出力制御の保証があります。

太陽光パネルの保証は、保険会社や販売店が取り扱っている場合もあるので、不安なことがあればメーカー保証に追加して加入を検討してみましょう。

保険料は、保険の内容などによって大きく変わります。

太陽光パネルの設置費用は何年で回収できる?

設置に100万円程度の費用が必要になる太陽光パネル。

一昔前は、売電価格が高かったので、導入後に費用回収だけではなく収入を得ることができました。

しかし、近年は売電価格が下がってきており「太陽光パネルの設置費用を回収できるのか?」と不安になる方も多いです。

今回は、10年間太陽光発電で売電した場合に、費用回収が可能なのかどうかを実際に計算してみます。

太陽光発電協会によると、太陽光パネルの1年間の発電量は、1kWあたりおおよそ1,000kWhです。

今回の条件は以下の通りです。

  • FIT制度の売電価格は1kWあたり16円
  • 6kWの太陽光パネルを設置
  • 年間の発電量は1kWあたり1,000kWh
  • 売電できる割合は65%
  • 電気料金プランは東京電力のスマートライフプラの昼間の電気料金(25.87円)

6kWの太陽光パネルを導入して10年間売電したら・・

6kWの太陽光パネルを設置した場合の年間発電量は、おおよそ6,000kWhです。

一般家庭での売電の割合は約65%、自家消費の割合が約35%です。

6,000kWhの65%は、3,900kWh。

FIT制度の売電価格は1kWあたり16円なので、1年間の売電収入は62,400円になります。

62,400円の売電を10年間続けると624,000円の売電収入を得られる計算になります。

 

〈6kWの太陽光パネルを導入して10年間で得られる売電収入〉

  • 1,000kWh(1kWあたりの年間の発電量)×6kWh=6,000kWh
  • 6,000kW×0.65=3,900kWh(6kWの太陽光パネルで1年間に売電できる電気料)
  • 3,900kWh×16円(FIT制度の売電価格)=62,400円(1年間の売電価格)
  • 62,400円×10年間=624,000円

6kWの太陽光パネルを導入して節約できる電気料金は・・

太陽光パネルは昼間にしか発電しないので、今回は東京電力のスマートライフプランの昼間の電気料金である25.87円で計算します。

6kWの太陽光パネル導入で、1年間に自家消費するであろう電気料は2,100kWhです。

1年間で自家消費した電気使用量と電気料金を掛け合わせると、25.87円×2,100kWh=54,327円になります。

年間でお得になる電気代はおおよそ54,327円なので、10年間使用すれば543,270円です。

 

〈6kWの太陽光パネルを導入して10年間で節約できる電気料金〉

  • 25.87円(東京電力スマートライフプラン昼間の料金)×2,100kWh(自家消費量)=54,327円
  • 54,327円×10年間=543,270円

6kWの太陽光パネルを10年間使用すると・・

6kWの太陽光パネルを10年間使用した場合の売電収入と節約できた電気料金を合わせると、合計で1,167,270円になります。

太陽光パネルを6kW設置した場合にかかる費用は約160万円です。

太陽光パネルを10年間使用してお得になった金額を、太陽光パネルの設置費用から引くと432,730円になります。

太陽光パネルは、10年間使用して取り外すわけではないので、おおよそ10〜15年ほどで元が取れる計算になります。

ただ、近年は売電価格よりも電気料金の方が高いので、早く費用回収したいのであれば、自家消費量を増やすことがおすすめです。

 

〈6kWの太陽光パネルを10年使用して費用回収は可能か?〉

  • 624,000円+624,000円=1,167,270円
  • 1,600,000円(太陽光パネルの設置費用)-1,167,270円=432,730円

太陽光パネルの設置費用を抑えるためには?

最後に、太陽光パネルの導入費用を抑えるためにできる3つのポイントを解説します。

太陽光パネルの設置費用を抑えることで、売電や電気代の節約による費用回収が早まります。

ポイント① 性能と価格のバランスをとる

太陽光パネルは、性能やメーカーによって設置費用が大きく異なります。

太陽光パネルの設置費用を抑えたい場合には、性能と価格のバランスのいいメーカーを選ぶと良いでしょう。

価格の高い国内メーカーを導入したかったり、性能の良い太陽光パネルを導入したかったりする場合には、設置費用が高くなってしまうので注意が必要です。

ポイント② 価格の安い太陽光パネルの導入を検討

国内メーカーが良いなどのこだわりがない場合には、海外メーカーの太陽光パネルを導入することで、設置費用を抑えることができます

海外メーカーは、保証が充実していたり、性能が良かったりするメーカーも多くあるので、性能も妥協したくない場合には、よく比較検討することが大切です。

ポイント③ 補助金の利用を検討

太陽光パネルの導入で利用できる補助金がある場合、補助金の利用をすることで、太陽光パネルの設置費用を抑えることができます。

2023年度は、太陽光パネル単体の設置で利用できる国の補助金はありません

しかし、蓄電池の導入と同時に太陽光パネルを設置する場合には、補助金を受け取ることができる可能性があるので必ず確認しましょう。

また、お住まいの都道府県や市町村では、太陽光パネル単体の設置で補助金を受け取れる場合があります。

太陽光パネル導入の際は、都道府県や市町村の補助金情報も必ずチェックしましょう。

※太陽光発電の補助金についてはこちら↓

 

太陽光パネルは自家消費して費用回収を早めるのがおすすめ!

今回は、太陽光パネルの設置費用について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

近年、太陽光パネルは設置費用が安くなってきており、100万円から200万円程度で設置することが可能です。

設置費用と同じように、売電価格も下がってきていますが、電気料金が高騰しているので、なるべく多く自家消費することで早く設置費用を回収することができるでしょう。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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