エコキュートで深夜電力を使う仕組みは?値上げや廃止・節約術も!
エコキュートの需要が高まっていますが、その主な理由は深夜電力を使うことで電気代の削減が期待できるからです。
電気代の高騰が叫ばれている昨今、電気代の削減が期待できるシステムというのは、とても魅力的ですよね。
そこで今回の記事では、エコキュートの概要はもちろん、深夜電力を使う理由やメリット、エコキュートでの節約術を紹介します。
目次
エコキュートで深夜電力を使う理由は?エコキュートの概要も紹介!
深夜電力を使うことで、電気代の削減が期待できると話題になっているエコキュート。
ともなれば、エコキュートはどういうシステムなのかが気になることでしょう。
そこで今回の章では、エコキュートの概要やエコキュートで深夜電力を使う理由をそれぞれ解説します。
エコキュートの概要
エコキュートは、ヒートポンプという技術で空気中の熱を利用して給湯する電気給湯器の一種です。
空気中の熱を利用するので省エネ性能が高いといわれている、家計にも地球環境にも優しい最新型の電気給湯器になります。
ちなみに、空気中の熱を利用するため、気温が高いことで多くの空気熱を利用できる夏場は電気代が安く、冬場は夏場に比べて電気代がかさむ傾向にあります。
エコキュートで深夜電力を使う理由
エコキュートは、ガス給湯器とは違って瞬時にお湯を作り出す機能がないため、貯湯タンクの設置が必須になります。
割安の深夜電力を使って給湯したお湯を貯湯タンクに貯め、貯湯タンク内のお湯を1日かけて使っていくという流れです。
深夜電力が割安になる理由は、電力の需要が落ち込むからです。
2011年以前、原子力発電所は低コストなのに大規模発電が可能なシステムとして、将来性が期待されていました。
ただ、一度稼働してしまうと運転を止めるのは難しいというデメリットがあります。
したがって、電力の需要が落ちる深夜の時間帯に発電した電力が垂れ流し状態になるなど、電力の無駄がたびたび問題視されていたのです。
その問題を解決するために開発・販売されたのが、エコキュートや蓄電池などになります。
エコキュートなどを使って深夜電力を貯めることができれば、電力の無駄が防止できるからです。
エコキュートで深夜電力を使う理由は?エコキュートを使うメリット!
エコキュートの需要が高まっている原因が気になりますよね。
そこで今回の章では、エコキュートを使うメリットを2つ紹介します。
エコキュートのメリット①従来のガス給湯器より節約できる
省エネタイプのエコキュートは、従来のガス給湯器よりも電気代が節約できるというメリットがあります。
従来のガス給湯器は、ガスと電気の力を利用して瞬間的にお湯を沸かすシステムです。
高温の排熱が出ることが問題視されており、地球環境のためにも良くありません。
諸条件によって細かな数値は異なりますが、エコキュートと従来のガス給湯器のランニングコストを比べた場合、エコキュートは従来のガス給湯器の5分の1以下の電気代しかかからないことがわかっています。
エコキュートのメリット②深夜電力の使用で節約できる
深夜電力の使用で節約できるというのも、エコキュートのメリットです。
従来のガス給湯器は、給湯する際にガスと電気を使用するため、電力会社との電力契約を使った分だけ請求される従量電灯で維持する必要があります。
しかし、エコキュートは余剰電力になる深夜電力を効率的に使うことができるため、電力会社との電力契約を「深夜:割安」「日中:割高」というプランに変更可能です。
つまり、エコキュートに貯めた電力を日中に切らすことなく使い続けることができれば、日中の割高電力の使用頻度が減るので節約に繋がるということです。
エコキュートの深夜電力!深夜電力の値上げや廃止が相次ぐ理由は?
余剰電力である深夜電力を効率的に使って、そのうえ電気代の削減まで狙えるエコキュート。
しかし、深夜電力の値上げが続いていたり、そもそも廃止論も出ていたりなど、行く先は不透明です。
そこで今回の章では、深夜電力が値上げされたり廃止論が出ている理由を紹介します。
理由①深夜電力の需要が増えたから
深夜電力が値上がりしたり廃止論が出ている理由は、深夜電力の需要が増えたからです。
冒頭で紹介した通り、昨今はエコキュートの需要が高まっています。
また、蓄電池や電気自動車など、蓄電機能のあるシステムの全体的な需要も高まっています。
つまり、深夜電力の需要が増えたのです。
深夜電力を安く買電できるのは、原子力発電所を稼働する中で深夜に余剰電力が発生してしまうから。
昨今、エコキュートや蓄電池などの需要が増えたことで深夜電力の需要も増え、深夜電力を安く設定しているメリットが薄れてしまったのです。
そのことから、深夜電力で値上がりが続いていたり、廃止論が出ています。
理由②太陽光発電の需要が増えたから
太陽光発電の需要が増えたことも、深夜電力が値上がりしたり廃止論が出ている理由です。
太陽光発電を所有することで、日中に太陽光を利用して発電し、それを蓄電池などに貯めて深夜に使うといった、エネルギーの自家消費ができます。
日中に自家発電ができる太陽光発電を所有している家庭は、そもそも日中に電力会社から買電する頻度が減ります。
太陽光発電は、今や全国で10%前後の世帯が所有しているといわれているので、全体的な電力の買電量が減るのも当然です。
つまり、太陽光発電の需要が増えたことで、発電所を維持していくための売上げが減っているので、日中の電力の値上げはもちろん、深夜電力の値上げや廃止論が出ているのです。
エコキュートで深夜電力を使ってもお得感がない?賢い節約術4選!
幸先が怪しいエコキュートですが、なんだかんだいっても未だに高い需要が見込まれています。
では、エコキュートでより節約する方法には何があるのでしょうか。
具体的に解説します。
節約術①電力会社や電力プランを見直す
エコキュートで節約するためには、電力会社や電力プランを見直すことが求められます。
具体的には、エコキュートを利用する深夜の設定時間、深夜の料金単価などをしっかり見比べ、納得のいく電力会社と契約を結びましょう。
また、お得なセット割などの実施がある電力プランで契約を見直すなど、毎月の電気代をよりお得にするために対策を練ることも大切です。
節約術②季節ごとに稼働モードを変更する
エコキュートで節約するためには、季節ごとに稼働モードを変更することが大切です。
エコキュートには「省エネモード」がありますが、それは夏場に設定すると良いでしょう。
冬場はお湯を多く使うため、給湯を多めにするモードに設定しておくと、日中に湯切れを起こす心配がありません。
エコキュートで最も大切なのは、日中の割高電力を極力使わない生活を送るということ。
だからこそ、季節ごとに給湯量を変えられるよう、稼働モードの変更が必要です。
節約術③追い炊き機能の使い方を見直す
追い炊き機能の使い方を見直すのも、エコキュートで節約するための方法です。
浴槽のお湯が冷たくなったと感じたら、つい「追い炊きボタン」を押したくなってしまうでしょう。
しかし、エコキュートの場合は、冷たくなったお湯に「高温足し湯」をしたほうが省エネで節約になります。
自分の手やお風呂の桶で浴槽内の冷水と温水をかき混ぜて、適温になるようにしましょう。
節約術④太陽光発電を導入する
エコキュートで節約するための方法は、太陽光発電を導入することです。
太陽光発電を導入していれば、万一、日中に湯切れを起こした場合も、太陽光発電が発電した電力を利用してエコキュートで再び給湯ができます。
日中の割高電力を買電する必要がないので、電気代の節約になるでしょう。
エコキュートの深夜電力はメリットが薄い?できる節約から始めよう!
エコキュートで電気代を節約するためには、深夜電力を積極的に使うことや日中の割高電力を極力使わない生活が求められます。
深夜電力の今後は雲行きが怪しいですが、今すぐに何かアクションが起きるわけではなさそうです。
エコキュートの購入を考えている方は、ぜひ前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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