知らないと損!太陽光発電の維持費用の内訳とコストを抑える方法
太陽光発電は「メンテナンス不要」と言われることもありますが、使用する限りは維持費用がかかります。
そこで今回は、具体的な維持費用の内訳と、維持費用を抑える方法について紹介します。
目次
太陽光発電の秘密!維持費が発生する理由
太陽光発電を設置すると、維持費用が発生します。
ここからは、維持費用が発生する理由を詳しく紹介します。
FIT法によるメンテナンスの必要性
FIT法では、2017年4月からメンテナンスが義務化されました。
発電装置の性能を保つため、太陽光発電の所有者は努力して定期的な点検や保守作業をすることが期待されます。
ただし、罰則はなく、具体的な作業内容や頻度は法律で明確にされていません。
作業内容や頻度は定められていませんが、発電装置の効率や安全性を維持するためには、定期的な点検や必要な修理をすることが不可欠です。
発電量低下を防ぐための対策
太陽光発電の稼働量を確保するためには、定期的な手入れや費用が必要です。
太陽光パネルに日光が当たるはずなのに、草やゴミが邪魔してしまうと、発電がスムーズにいかなくなり、発電量が減ることがあります。
太陽光パネルの性能を良くするには、こまめに点検と掃除が必要です。
点検時に汚れを取り除くことで、発電がスムーズかつ効率的になり、発電量の減少を防げます。
故障予防のためのメンテナンス作業
故障を防ぐためには、こまめなメンテナンスが大切です。
太陽光パネルのお手入れをサボると、パネルの表面がほこりや汚れでガードされ、太陽の光がうまく取り込めなくなります。
傷んでる部分を放置すると、効率が下がるだけではなく、長い目で見ると修理がむずかしくなることも考えられます。
また、パネル同士のつなぎ目が緩んだり、劣化したりすると、電気が流れなくなり、システム全体が故障してしまうこともあるのです。
定期点検をおこない修理するのは、トラブルを未然に防ぐためにとっても大切です。
知っておきたい!太陽光発電の維持費用の相場
太陽光発電の維持費用の内訳について、詳しく紹介します。
住宅用の場合
太陽光発電の専門団体が調査した結果によれば、2023年のデータによると、約4年ごとの定期点検費用の相場は3.5万円ほどです。(参考:令和5年度以降の調達価格等に関する意見)
(定期点検費用3.5万×5回+パワコン29.2万)÷5kW÷20年間=約4,670円/kW/年
データによると、年間の定期点検費用は1キロワットあたり約4,670円です。
20年間、5,000円ほどの維持費用がかかることを踏まえて、太陽光発電の導入を検討しましょう。
事業用の場合
資源エネルギー庁のデータによると、平均は1kWあたり年間0.54万円、中央値は0.43万円でした。(参照:太陽光発電について 2021年12月)
事業用に10kW以上の太陽光パネルを設置した場合、4万3,000円~5万4,000円の定期点検の費用がかかります。
「太陽光発電の維持費って具体的には?」内訳を知って節約しよう
太陽光発電の維持費用の内訳をそれぞれ詳しく紹介します。
定期メンテナンス
太陽光発電の専門団体の最新の調査によれば、2023年時点で、おおよそ4年ごとの定期点検費用は3.5万円ほどだそうです。(参考:令和5年度以降の調達価格等に関する意見)
メンテナンスでは、設備機器がちゃんと動いているか、そして長く安全に使えるかを、目で見たり特殊な機器を使ったりして動作を確認します。
保険料
予期せぬトラブルに備え、太陽光発電のメーカー保証や保険の内容を確認しておくことが重要です。
そして、保険に加入する手続きや方法もあらかじめ調べておく必要があります。
- 他社への賠償や損害のための保険:発電所の施設や設備が他社に与える損害や事故に備えるもの
- 収入減少に対する保険:発電施設の停止や発電量減少に対するもの
施設賠償責任保険の料金は、初期費用の約0.5%とされています。
したがって、初期費用が1,000万円の場合、約5万円の料金がかかります。
一方で、休業損害保険の料金は初期費用の約1%となり、初期費用が1,000万円の場合は約10万円の費用がかかります。
修理費用
太陽光パネルやパワーコンディショナの修理費用の相場は、以下のとおりです。
- 太陽光パネル :約10万~15万円
- パワーコンディショナー:5万円前後
太陽光パネルやパワーコンディショナーの修理費用は、さまざまな要因によって異なります。
もしも故障や破損が起きた場合、修理にかかる費用は事前に確認しておきたいですね。
各種税金
太陽光発電を設置すると、以下の税金が発生する場合があります。
- 固定資産税:事業用の太陽光発電を設置した場合
- 所得税:売電収入と他の雑所得の合計が20万円以上の場合
10kW未満の住宅用太陽光発電は通常、固定資産税の対象外です。
ただし、設置の仕様によっては課税されることがあるので、注意しましょう。
処分費用
太陽光パネルを破棄する場合は、以下の費用がかかります。
- 処理費用:2,000円~5,000円/1枚
- 運搬費用:15,000円~50,000円/台
(参照:令和3年度使用済太陽電池のリサイクル等の推進に係る調査業務)
例えば、5kWの太陽光パネル(20枚)を処分する場合、約5万5,000円~15万円の費用がかかる見込みです。
太陽光パネルの処分費用は業者や、パネル枚数によって異なります。
また、リサイクル設備がない場合は、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討するのがおすすめです。
「太陽光発電の維持以外の費用」知っておくべき追加コストとは?
2022年度の住宅用太陽光発電の1kWあたりの設置費用は約24.7万円でした。
例えば、5kWの太陽光発電を設置する場合、おおよそ123万円かかる見込みです。
2012年からの固定価格買取制度の導入により、設置費用は年々低くなり、太陽光発電の導入が以前よりも手ごろになりました。
ただし、維持費用を含めると、おおよそ合計で200万円の費用がかかることを踏まえておきましょう。
(参照:資源エネルギー庁|太陽光発電について)
太陽光発電の維持費用を抑える秘訣
太陽光発電の維持費用を抑える方法は、以下の3つです。
- 定期的な点検やメンテナンスをする
- 発電効率を防ぐためにも、適切なタイミングで清掃する
- 高品質な機器を選び、保証や製品保険を活用する
太陽光発電の保守費用を抑えるには、定期的に点検やメンテナンスを実施し、汚れをため込まないように清潔に保つことが大切です。
信頼性の高い機器を選ぶと、機器が長持ちし、発電効率もアップします。
さらに保証が付いていれば、問題が生じてもスムーズに対応できるので安心です。
怠ると維持費用が増加!太陽光発電は定期的なメンテナンスが重要
今回は、太陽光発電の維持費用の内訳や、維持費用を削減する方法について紹介しました。
太陽光発電は定期的な点検やメンテナンスを怠ると、機器の故障や発電量への影響が出る可能性があります。
そのため、4年に1回を目安にメンテナンスをすることが大切です。
さらに、設置費用と維持費用を計算して、太陽光発電の導入で後悔しないようにしましょう。
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この記事の監修者
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