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ZEH+の定義や基準は?ZEHとの違いや補助金制度も徹底解説!

EV・V2H 2024年07月10日更新
ZEH+の定義や基準は?ZEHとの違いや補助金制度も徹底解説!

昨今、新築の多くで導入が推奨されているZEH(ゼッチ)。そして、より性能の高いZEHとして、ZEH+(ゼッチプラス)住宅の需要も高まっています。では、具体的にZEHやZEH+はどういう意味で、どういった特徴のある住宅なのでしょうか。

今回の記事では、ZEHとZEH+それぞれの特徴や基準を解説すると共に、補助金制度の違いも紹介します。これから新築住宅の契約を検討している方、必見です。

ZEH+住宅が注目されている!そもそもZEHとは何?

冒頭で紹介した通り、ZEH住宅はもちろん、より性能の高いZEH+住宅の需要が高まっています。そこで、制度の基本を知識として頭に入れるため、まずはZEHとは何なのかを詳しく見ていきましょう。

ZEHの定義

初めに、ZEHの定義について解説します。

ZEHは「Net Zero Energy House(ゼロエネルギーハウス)」の頭文字を取ったもので、使うエネルギーと創るエネルギーの合計をプラマイゼロにできる住宅という意味です。

  • 使うエネルギーの例:電気やガスや水道など
  • 創るエネルギーの例:太陽光発電による自家発電など

地球温暖化の観点から、エネルギー消費量の多いことが悪とされがちな世の中ですが、生活していく上でエネルギーを消費するのは致し方のないことです。ZEH住宅では、省エネ住宅を実現して使うエネルギーを最小限にし、自家発電などでエネルギー消費を賄えるので、エネルギー消費量の節約を毎日コツコツ心がける必要はありません。

ZEHのための4つの基準

ZEH住宅に認定されるためには、以下4つの具体的な基準をクリアする必要があります。

  1. 強化外皮基準が0.4~0.6以下であること
  2. 1次エネルギー消費量を20%以上削減できること
  3. 再生可能エネルギー設備を導入すること
  4. 基準1次エネルギーを100%削減できること

それぞれどういうことか、詳しく見ていきましょう。

ZEHの基準①強化外皮基準が0.4~0.6以下であること

ZEH住宅の第1の基準は、強化外皮基準が0.4〜0.6(W/㎡k)以下であることです。

「外皮」とは、住宅を取り囲む「柱」「壁」「窓」「天井」などのことです。ZEH住宅として認定を受けるためには、外皮平均熱貫流率(UA値)が0.4〜0.6(W/㎡k)以下である必要があります。UA値が低いほど断熱性能が高いので、より快適な住宅ということです。

ちなみに、UA値は地域によって異なります。東京都では0.6以下、北海道では0.4以下という定めがあるので、お住まいの地域のUA値が何なのかを確かめておくと安心できるでしょう。

ZEHの基準②1次エネルギー消費量を20%以上削減できること

ZEH住宅の第2の基準は、1次エネルギー消費量を20%以上削減できることです。

1次エネルギーとは、石油・石炭・天然ガス・太陽光・風力・水力・原子力のように、エネルギーの資源となるもののことを指します。ZEH住宅では、これら1次エネルギーから太陽光・風力・水力に代表される再生可能エネルギー(以下・再エネ)を除外した1次エネルギーを20%以上削減することも求められます。

石油・石炭などの1次エネルギー消費量を削減するためには、省エネ性能の高い住宅を作るのはもちろん、省エネ性能の高い電化製品を所有しなければなりません。

ZEHの基準③再生可能エネルギー設備を導入すること

ZEH住宅の第3の基準は、再エネ設備を導入することです。再エネとは、太陽光・風力・水力などのように再利用でき、常に地球上に存在し続ける(枯渇しない)エネルギー源のことです。再エネの最大の特徴は、発電時に二酸化炭素を排出しないこと。なので再エネは、地球温暖化の観点から世界的に注目されているのです。

ZEHの基準④基準1次エネルギーを100%削減できること

ZEH住宅の第4の基準は、再エネを含めて基準1次エネルギーを100%削減できることです。つまり、再エネから1次エネルギー消費量を差し引いた値がプラマイゼロになるもののことをいいます。

ZEH+住宅が今後主流になる?!ZEH+の定義を徹底解説!

ZEH+の基本となるZEHの定義はお分かり頂けましたでしょうか。

では次に、ZEHよりも基準が厳しいZEH+について、具体的な定義と3つの基準を見ていきましょう。

ZEH+の定義

ZEH+は、ZEHに比べてよりハイグレードな省エネ住宅になります。よりハイグレードということで、当然のごとくZEHに比べて認定基準が厳しくなっています。

ZEH+のための3つの基準

ZEH+のための3つの基準は、以下の通りです。

  1. ZEHの基準を満たしていること
  2. 1次エネルギー消費量を25%以上削減できること
  3. 2つ以上の項目をクリアすること

それぞれ具体的に見ていきましょう。

ZEH+の基準①ZEHの基準を満たしていること

ZEH+住宅の第1の基準は、ZEHの基準を満たしていることです。ZEH+がZEHよりもハイグレードな住宅に対して充てられる称号ということで、この基準の存在は当然のことといえ、必ずクリアしなければなりません。

ZEH+の基準②1次エネルギー消費量を25%以上削減できること

ZEH+住宅の第2の基準は、1次エネルギー消費量を25%以上削減できることです。

先ほど紹介したZEH同様、再エネを除外した1次エネルギーの消費量を削減する必要があります。断熱性能の高い住宅にしたり、最新の省エネ家電を導入したりなど、様々な工夫が必要だといえるでしょう。

ZEH+の基準③2つ以上の項目をクリアすること

ZEH+住宅の第3の基準は、以下で挙げる項目のうち2つ以上をクリアしていることです。気になるチェック項目は、以下の通りです。

  • 外皮性能の更なる強化
  • HEMSの導入
  • 電気自動車を使った自家消費量の増進
外皮性能の更なる強化

外皮性能は以下のような地域別の区分があるので、お住まいの都道府県に当てはまる基準をクリアする必要があります。見てお分かり頂けるように、先ほど紹介したZEHよりも厳しい基準が設けられています。

地域区分

対象地域

UA値の基準

1~2

北海道

0.3以下

3~5

東北地方と栃木県・新潟県・長野県およびその他本州・四国の一部地域

0.4以下

6

地域区分5に該当しないその他本州・四国の一部地域+鹿児島県+宮崎県

0.5以下

HEMSの導入

HEMS(ヘムス)とは「Home Energy Management System(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)」の頭文字を取ったもので、家庭で使う電力を「見える化」し、電力の節電意識を高めようというものです。HEMSに連携されている電化製品などを一括管理もできるので、無駄な電力を最小限にできる特徴もあります。

電気自動車を使った自家消費量の増進

ZEH+認定住宅になるためには、電気自動車とV2H(Vehicle to Home)設備を用いて、太陽光発電などが自家発電した電力をより多く自家消費できるように環境を整える必要があります。V2Hを使えば電気自動車に溜めた電力を家庭に送電できるので、電気代の削減や停電対策などの恩恵を実感できるでしょう。

ZEH+とZEHでは補助金が違う?!具体的な内容を徹底解説!

ZEH+は、ZEHをよりハイグレードにしたものです。だからこそ、ZEH+住宅の建築費用が割高になるのは避けられません。ただ、ZEH+住宅には紹介するような手厚い補助金制度があるので安心してください。記事の最後に、補助金制度について見ていきましょう。

ZEH+とZEHの補助金額の違い

ZEH+とZEHの補助金ですが、当然のごとくZEH+のほうが高額です。具体的な補助金額は、以下の表をご覧ください。

 

ZEH住宅向け

ZEH+住宅向け

経産省が実施している補助金

55万円+α

100万円+α

子育てエコホーム支援事業

ZEH水準住宅の場合、1戸につき80万円

どちらも国が実施している補助金制度のため、併用はできません。ただ、市区町村が独自に実施している補助金制度がある場合、これらの国の補助金制度と併用可能です。よりお得にZEH+住宅を手に入れたいのであれば、補助金の活用は必要不可欠といえるでしょう。

補助金を申請する際の主な注意点

補助金を申請する際の主な注意点は、以下の通りです。

  • 併用できる補助金を理解する
  • 認定基準を順守する
  • 申請は早めに行う

住宅を建てる前に、どれくらいの補助金を受けられるのか確認できると良いでしょう。補助金を受けるためには、建築予定の住宅がZEH+に該当している必要があるので、認定基準についてもしっかり頭に入れてください。

補助金は基本的に先着順となるため、早めの申請を心がけましょう。

新築ならZEH+住宅がおすすめ!建設を前向きに検討しよう!

今回の記事では、ZEH+住宅の特徴や補助金制度を見てきました。ZEH+住宅であれば、補助金制度も充実しているのはもちろん、日々の暮らしの中で様々な部分の節約が可能です。色々な物の物価が上昇している今、できるだけ早いうちにZEH+住宅の建築を始めてみてはいかがでしょうか。


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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。

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