バイオマス発電のメリットを紹介!【仕組み、発電所も紹介します】
今回はバイオマス発電について解説した記事です。
バイオマス発電がどのような仕組みで動いているのか、バイオマス発電にどのようなメリットがあるのかを説明します。
バイオマス発電について深く知りたい方にオススメの記事です。
ぜひ最後まで読んでいただいて参考にしてみてください。
目次
バイオマス発電の概要
バイオマスは生物由来の資源のことです。
例としては廃木材、排泄物、生ごみが挙げられます。これらの資源は自然発生する動植物が由来となっているので、再生可能な資源とされています。
これを燃焼することで発電するのがバイオマス発電です。
資源エネルギー庁の「電力調査統計」によれば、2020年度の日本の電源構成の内、3.4%がバイオマス発電によるものだとされています。
ちなみに、化石燃料による発電が75.1%、太陽光発電が8.9%、水力発電が7.8%、原子力発電は3.7%です。
現在の原子力発電と同じぐらい発電していることを考えると、バイオマス発電は無視できない発電方法でしょう。
バイオマス発電の種類
バイオマス発電の仕組みは主に3種類あります。以下の通りです。
- 直接燃料方式
- 熱分解ガス化方式
- 生物化学的ガス化方式
それぞれ解説していきます。
種類①:直接燃焼方式
直接燃焼方式は、バイオマスを直接燃やすことでエネルギーを取り出す仕組みです。
バイオマスを燃やすことで水を沸騰させて水蒸気を生み出し、その勢いでタービンを回し、発電する仕組みです。
燃料が違うということ以外は、火力発電とほぼ同じ仕組みだと言えるでしょう。
しかし、強い火力を生み出すことが難しく、大型の施設でないと発電を効率化させることができないという課題があります。
仮に大型の施設を設けても、安定して大量のバイオマスが手に入るとは限りません。
そこで微粉炭と一緒にバイオマスを燃やす仕組みが採用されることがあります。
これであれば発電効率を大きく向上させることが可能ですが、炭を用いるため、一定量の温室効果ガスも排出してしまいます。
種類②:熱分解ガス化方式
熱分解ガス化方式は、バイオマスを蒸し焼きにした際に生じるガスを燃料にすることでタービンを回す仕組みです。
例えば木材を燃やすと炭が出来上がりますが、その過程で発生したガスを燃料にします。
このようにガスを活用した方が温度が高くなるため、それに伴って発電効率も高まります。
その影響もあり、小規模な発電所を作りやすくなる特徴もあります。
種類③:生物化学的ガス化方式
生物化学ガス化方式は、牛・豚の排泄物や食べ残しのような発酵しやすいバイオマスを用いることでメタンガスを発生させ、それを燃料にして発電する仕組みです。
木材に比べて排泄物や食べ残しは水分が多いため、直接燃やすことが難しいです。
しかし、直接燃やすのではなく発酵を利用しているので、水分の排泄物や生ごみでもエネルギーに変換することが可能になります。
さらに、メタンガスは温度が高いため、発電効率が高いという特徴もあります。
バイオマス発電の導入例
ここでは実際にバイオマス発電を採用している発電所を紹介しています。発電所は以下の通りです。
- 北海道北斗バイオマス発電所
- 農業連携バイオガス豊橋発電所
それぞれ解説していきます。
北海道北斗バイオマス発電所
北海道北斗バイオマス発電所では、未使用の木材を燃料にする仕組みとなっています。
効率よく燃焼させるために木材はチップ状に加工され、これがボイラーによって燃焼されます。
これによって発生された蒸気でタービンを回すことで発電する仕組みです。
また、発電所の周りには森林資源が豊富にあります。
林業の際に発生した廃材を利用することで、資源を効率よく利用します。
森林量の減少のリスクがありますが、基本的には廃材を利用しているので、大きな問題にはならないでしょう。
農業連携バイオガス豊橋発電所
農業連携バイオガス豊橋発電所は愛知県豊橋市で生まれた発電所です。
養豚場に設置されており、養豚の際に発生する糞尿や生ごみを用いて発電しています。
糞尿を燃焼することで発生するガスは燃焼温度が高いため、小規模でも効率よく発電することが可能です。
そのため、中小規模の養豚農家で導入することができ、ポテンシャルを感じさせます。
バイオマス発電のメリットを3つ紹介!
ここではバイオマス発電のメリットを紹介していきます。メリットは以下の通りです。
- 燃料さえ補給できれば良い
- ゴミになるはずのものを再活用できる
- カーボンニュートラルに繋がる
それぞれ解説していきます。
メリット①:燃料さえ補給できれば良い
バイオマス発電は燃料さえ補給できれば安定して電気を供給できるため、安定した電力の供給が可能となります。
相当なアクシデントが発生しない限りは、安定して燃料を補給できるでしょう。
再生可能エネルギーの多くは、天候に左右されることがほとんどでした。
しかし、バイオマス発電は人間の営みの中で生まれるゴミを燃料にするので、人間が存在する限りは安定した供給が可能となっているのです。
メリット②:ゴミになるはずのものを再活用できる
バイオマス発電は、ゴミとなるはずのものを再活用することで電気を生み出します。
今までゴミとして処分される際の廃棄コストを削減することに繋がり、それに合わせて電気を生み出すこともできるのです。
これが循環型社会において大きな効果を生み出すのは言うまでもありません。
メリット③:カーボンニュートラルに繋がる
廃棄木材を利用したバイオマス発電は、カーボンニュートラルに大きく繋がります。
なぜなら廃棄木材の元となる木は、二酸化炭素を吸収する役割のある生産者だからです。
バイオマス発電で木材を燃焼させて二酸化炭素を発生させても、その木材が二酸化炭素を吸収しているわけなので、二酸化炭素排出量は実質ゼロだと言っても過言ではないといえます。
まとめ
それでは本記事をまとめていきます。
- バイオマス発電は木材や生ごみ、排泄物を燃やして発電できる
- バイオマス発電のポテンシャルは高い
- カーボンニュートラルに繋がりやすい
バイオマス発電は資源の再活用という意味では最も優れた発電方式だといえるでしょう。
本来ゴミになるものを燃料にすることで、廃棄コストを削減できるのも大きなメリットです。
今後もバイオマス発電が拡大するのは間違いないでしょう。
今回は本記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
ぜひ参考にしてみてください。
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