太陽光発電で売電できなくなるって本当?今から導入は遅いの?
「太陽光発電って売電できなくなるの?」
「太陽光発電を今から導入しても良いの?」
このような疑問を抱えている方はいませんか。
太陽光発電は最近、一般的な家庭においても見られるようになりましたね。
しかし、「今から導入しても遅い」という声も聞くでしょう。
今回は太陽光発電について、導入しても大丈夫か否か解説します。
目次
太陽光発電はもう遅い?売電できなくなるの?
この記事では、
- 買取制度について
- 現在の売電価格について
- 太陽光発電を導入するメリット
の3点について紹介していきます。
余剰買取と全量買取とは
まずは、余剰買取と全量買取の違いについて紹介します。
現在、太陽光発電を導入してから一定期間は決まった価格で電力会社に電力を買い取ってもらう、固定価格買取制度という制度が設けられています。
その中で、住宅での太陽光発電では、「余剰電力の買取制度」が採用されています。
これは太陽光で発電した電気から、自分の家で使った電気を引き算し、余った電気があれば売電できる制度です。
一方で、全量買取制度とは、自分で消費した電力とは無関係に、太陽光で発電したすべての電力を売電できるという方式です。
ただし、これが適用されるのは、設置するソーラーパネルの総出力が10kW以上のものだけです。
産業用途が前提となっているため、一般的な住宅には当てはまりません。
売電価格について
次に、売電価格について紹介していきます。
2022年度の売電価格
2022年現在の売電価格は以下のようになっています。
- 10kW未満→17円/kWh
- 10〜50kW未満→11円/kWh
- 50〜250kW未満→10円/kWh
一般的な住宅であれば10kWh未満なので、現在の売電価格は17円/kWhとなっています。
売電単価の推移
では、これまではどのような推移を辿ってきたのでしょうか。
10kW未満だけを取り上げると、以下のようになっています。
毎年下がっているのがわかりますね。
2023年度の売電単価は以下になります。
2022年度と比較して、住宅用太陽光の売電単価は1円下がりました。
今後も売電単価は下がることが予想されます。
売電収入の推移
ここまで見ると、「売電収入が得られなくて、太陽光発電を導入する意味がないのでは?」と思う方も多いでしょう。
そこで、売電収入の推移について紹介します。
これまでの売電収入の推移は以下のようになっています。
年 | 単価 | 初期費用 | 売電単価 | 売電収入 | 10年間の収支 |
2012年度 | 36万円 | 216万円 | 42円 | 24.2万円 | 55.9万円 |
2013年度 | 32万円 | 192万円 | 38円 | 21.9万円 | 56.8万円 |
2014年度 | 31万円 | 186万円 | 37円 | 21.3万円 | 57.1万円 |
2015年度 | 29万円 | 174.6万円 | 33円 | 19万円 | 46.1万円 |
2016年度 | 28万円 | 168万円 | 31円 | 17.8万円 | 40.6万円 |
2017年度 | 26.7万円 | 160.2万円 | 28円 | 16.1万円 | 31.1万円 |
2018年度 | 20万円 | 120万円 | 26円 | 15万円 | 59.8万円 |
2019年度 | 19万円 | 114万円 | 24円 | 13.8万円 | 54.3万円 |
上の表は高品質で低価格で有名なソーラーフロンティアの、その年の平均的な相場価格をもとに、6kWを住宅屋根に載せた際の売電収入と電気代削減の10年分の総額との差分を出しています。
実は収支面では以前よりも上がってきています。
売電単価が下がる理由
では、どうしてここまで単価が下がってしまったのでしょうか。
それは、太陽光発電の設置金額が下がっているためです。
売電単価は太陽光発電の設備費用を目安に算出され、
経済産業省内にある「固定価格等算定委員会」という部署が、さまざまな状況を考慮した上で委員長案として提出し、経済産業省で決定されます。
現在では太陽光発電の設置金額は普及が進み、市場が拡大していっています。
そのため、各社の競争で年々安くなっており、それに合わせるように売電単価も安くなっていっています。
2019年問題で売電できなくなるのか
次は、「太陽光発電で売電ができなくなるって聞いたけど、それは結局本当なの?」という疑問に答えていきます。
電力買取制度が始まった2009年度は売電単価48円と現在と比較して約3倍の価格でした。
多くの方が儲けるために売電を始めたわけですが、固定価格買取期間の10年間を終えた後の動向が不透明でした。
つまり、売電11年目の2019年に売電ができなくなるのではないかと困惑する人が続出したため、2019年問題と言われています。
この問題の結論としては、11年目以降も売電を継続できるというものでした。
ただし、11年目以降は売電単価が8〜10円ほどにまで落ちてしまうため、売電してもあまり利益が得られません。
そのため売電はできるものの、蓄電池を併用して自家消費する人が多くなったのが事実です。
ちなみに、今後売電ができなくなるという可能性は非常に低いです。
というのも、経済産業省が2025年に太陽光発電の普及に対する目標数値を提示したため、それまでに廃止することは考えにくいからです。
今後太陽光発電を導入するメリット
続いては、今後太陽光発電を導入するメリットを3つ紹介します。
電気代の削減
1つ目は、電気代の削減です。
自家消費すると必然的に電気代が下がります。
というのも、昼間に生み出した電力をそのまま使うと、昼間は電力会社から電気を購入する必要がないからです。
また、最近では電気代の値上げがニュースに取り上げられていますね。
燃料の値上げや震災に伴う原子力発電所の停止によって、2011年以降急激に電気料金が値上がりしました。
そして、こうした値上げは続いていくと予想されています。
そうした背景から、自宅で電気で作る「創エネ」の必要性が高まっています。
どれだけ電気代が高騰しても影響を受けないというメリットは非常に大きいですね。
蓄電システムによる自給自足
2つ目は、蓄電システムによる自給自足ができることです。
太陽光発電とセットで導入されやすいのが蓄電池で、このセットがとてもおすすめです。
蓄電池とは、名前から分かるように、電気を蓄えておくことができるアイテムです。
では、なぜおすすめとされているのでしょうか。
太陽光発電は電気を生み出すことができますが、それを貯めておくことができません。
つまり、昼に作った電気はその時に使う必要があり、夜には電気を作ることができませんでした。
しかし、蓄電池があることで、昼に作った電気を貯めておき、夜に使用することができるようになりました。
現在では、電力会社から電気を買わずに生活するという動きも見られています。
また、停電した時にも安心です。
太陽光発電は停電時にも電気を生み出すことができます。
そして蓄電池に電気を貯めておくことができるので、停電時でも普段通りの生活を送ることができます。
この自給自足システムはとても魅力的ですね。
パネル性能の向上
3つ目は、パネル性能の向上です。
パネルの発電量は向上しています。
約10年前の住宅用モジュール最大出力はおよそ150Wほどでしたが、現在の最大出力は220Wほどにまで向上しています。
同じ屋根でも以前よりも多くの容量を設置できるため、得られる発電量も多くなりました。
政府が策定したロードマップでは、モジュールの変換効率を2030年までに25%に高めるという目標が掲げられています。
モジュール性能に関しては、発電量以外にもさらなる改善が目指されており、さまざまな屋根に対応するモデルや積雪・塩害への対応が今後可能となっていくでしょう。
安く太陽光発電を導入する方法
太陽光発電の初期費用が安くなってきたと紹介しましたが、それでも100万円近くは最低でもかかります。
「価格が下がったって言っても高いな。」と感じている方もいらっしゃるでしょう。
そこで最後に、初期費用を抑えるおすすめの方法について紹介します。
自治体の補助金を使う
ズバリ自治体や国の補助金を使うことです。
太陽光発電の設置費用について、補助金を出している自治体も多いです。
国からの補助金は2014年に終わってしまいましたが、県や市町村が独自に補助金制度を行っている可能性があります。
それらの情報は自治体のホームページに掲載されているので確認してみましょう。
蓄電池に関しては国からの補助金が出されています。
自治体の補助金と併用できるものも多いので、うまく活用しましょう。
ただし、募集期間内であっても、予算が尽きれば補助金の受付を終了することには注意が必要です。
補助金を希望するなら、太陽光発電を設置する前に施工店と相談しましょう。
地域の制度や手続きなどに詳しいので、とても助けになるでしょう。
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太陽光発電を導入しよう!「売電できなくなる」は考えにくい!
今回は太陽光発電の売電価格や導入について紹介しました。
太陽光発電の売電ができなくなると言われることもありますが、可能性は低いです。
メリットをしっかりみて、導入するか決めていきましょう。
リノベステーションではニチコンやシャープを始めとした蓄電池を取り扱っております。
もちろん、太陽光発電機器との同時購入も可能です!
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にください。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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