メモリー効果とは?発生メカニズムを紹介します!
「蓄電池にメモリー効果って起こるの?」
「そもそもメモリー効果ってどんな現象だっけ?」
このように疑問を抱いている方はいませんか。
今回は、メモリー効果について幅広く紹介します。
目次
メモリー効果とはどういった現象?
ここでは、まずはメモリー効果の概要、次に具体的な数値で紹介し、その後発生メカニズムや条件などについて触れていきます。
メモリー効果とは
まずはそもそもメモリー効果とはどういったものかについて紹介します。
メモリー効果とは、ニッケル・カドミウム蓄電池やニッケル・水素蓄電池などの二次電池に繰り返し継ぎ足し充電をすることで起こる、放電中一時的に電圧が低下する現象のことです。
継ぎ足し充電を開始した付近で起電力の定価が起こるため、充電を開始した残量を記憶するという意味でメモリーが使われています。
具体例
先ほどの説明のままでは十分に理解できていない方もいらっしゃると思うので、具体的な数値を使って説明します。
仮に容量が2000mAhのバッテリーがあったとします。
このバッテリーをフル充電した場合、もちろん2000mAh程度にまで充電されます。
そして、このバッテリーを使ってラジコンを走らせ、1000mAhを使ったのちに走行をやめたとすると、1000mAh余りますよね。
そこで再び1000mAh充電します。
そのバッテリーを使って走らせた場合、なんと1000mAh消費したところで、ラジコンが止まってしまいます。
これは、バッテリーが残量1000mAhを残量0であると勘違いを起こしたことが原因で発生します。
メモリー効果とは、こういった現象を指します。
厳密には異なることもありますが、大体のイメージで把握しておきましょう。
発生メカニズムと条件
次に、メモリー効果の発生メカニズムと条件を紹介します。
発生メカニズムは、明確になっていませんが、一般的には以下のような説が挙げられています。
- 高次Ni活物質の生成
- サイクル時における未放電活物質の蓄積
- 電極を使用しているCdとNiの合金の生成
そして、発生条件に関しても、1C放電では1.1V /セル以上、0.2C放電では1.15V /セル以上での放電停止が目安と言われています。
リチウムイオン蓄電池では起こりにくい
こうしたメモリー効果がどの蓄電池でも起こるかというと、実はそうではありません。
基本的にはリチウムイオン蓄電池においてメモリー効果は発生しません。
そのため、リチウムイオン蓄電池の場合は「蓄電容量が減ってきたから充電しよう」ということが可能になるのです。
ただ、ニッケル・カドミウム蓄電池やニッケル・水素電池の場合はメモリー効果が発生します。
もしメモリー効果が発生した場合は「リフレッシュ」と呼ばれる処理を行うようにしましょう。
リフレッシュとは、一度蓄電容量を完全にゼロになるまで放電を行って、その後すぐに満充電を行うことです。
リフレッシュを2、3回行えば、通常通り使えるようになるでしょう。
ただし、リフレッシュを行う時、保護回路のない機器で過放電してしまうと逆に電池に大きなダメージを与えてしまうことがあります。
そのため、充電池に対応している機器を用いること、またはオートディスチャージ機能を持った充電器を用いるようにしましょう。
メモリー効果対策
最後に、メモリー効果への対策を3つ紹介します。
機器側での対策
1つ目は、機器側での対策です。
近年では、低電圧での動作ができる機器が増えてきました。
そのため、ニッケル・カドミウム蓄電池の普及当初ほどメモリー効果の影響は大きくありません。
今後もメモリー効果が発生しにくい機器が出てくることが予想されるので、その技術発展を待つと良いでしょう。
電池の進化
2つ目は電池の進化です。
ニッケル・水素蓄電池に関して、元々メモリー効果は小さかったです。
そして2005年に発売されたeneloopはさらにメモリー効果の影響が小さくなっていきました。
現在では、メモリー効果はごく僅かであり、通常の使用では影響がないとされています。
以上のように、電池側でも今後進化が見られるため、最新の電池が搭載されたものを選ぶと良いでしょう。
メモリー効果の影響が小さい電池
3つ目は、メモリー効果の影響が小さい電池を選ぶことです。
リチウムイオン蓄電池を選べば、メモリー効果の影響はほぼありません。
そのため、初めからリチウムイオン蓄電池や鉛蓄電池などを選ぶと良いでしょう。
リチウムイオン蓄電池ならメモリー効果の心配はいらない!
今回はメモリー効果について紹介しました。
具体的な数値を出して紹介したので、より理解が進んだと思います。
メモリー効果が発生した時にはリフレッシュを行い、対処しましょう。
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この記事の監修者
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