パナソニックの創蓄連携システムS+はどんな蓄電池?
大手電機メーカーパナソニックは太陽光発電設備や蓄電池の分野でも数多くの実績を有する企業です。
パナソニックの創蓄連携システムは、これまで培ってきたノウハウを生かした発電・蓄電システムとして売り出されています。
創蓄連携システムとはどのようなものなのでしょうか。
今回はパナソニックの創蓄連携システムの特徴やメリット・デメリット、価格、保証内容などについてまとめます。
目次
パナソニックはどんな会社?
パナソニックは経営の神様として名高い松下幸之助が創業した松下電器を母体とする企業です。
1975年から太陽光発電の研究をスタートさせ、1992年に日本ではじめての住宅用太陽光発電システムを設置するなど業界をリードしてきた企業です。
2021年から太陽光パネルの自社生産を停止していますが、培ったノウハウは委託生産する向上に引き継がれています。
創蓄連携システムS+の特徴
創蓄連携システムは、太陽光発電と蓄電池を組み合わせて効率よく電気を活用する蓄電池です。
これまで、太陽光発電設備と蓄電池はそれぞれ別のパワーコンディショナーを使用していました。
発電された電力が2つのパワーコンディショナーを通ることで電気変換のロスを発生させていました。
パナソニックの創蓄連携システムはパワーコンディショナーを1つに統合し、電気ロスを減らすことに成功しました。
これにより、昼は太陽光発電を利用、夜は昼に発電して蓄電池に貯めておいた電力を使用することで電力の自家生産・自家消費できるようになりました。
創蓄連携システムS+のメリット
創蓄連携システムにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
3つのメリットについて紹介します。
3つの運転モードから選べる
1つ目のメリットは3つの運転モードから選べることです。
- 環境モード
- 経済モード
- 蓄電モード
環境モードでは、太陽光発電を有効に使い、生み出した電力を自家消費します。
自家消費仕切れなかった電力は蓄電池に蓄えられ、夜間に使用します。
蓄電池の容量以上の電力は売電されるので経済的です。
経済モードでは昼間の発電で余った電力は売電し、夜間に割安な深夜電力を購入して蓄電します。
昼間の電力を太陽光発電で賄う一方、売電収入や深夜電力購入による電気代削減効果が期待されます。
蓄電モードは非常時に備え、常に蓄電池を満充電状態にしておくものです。
これらのモードを上手に使い分けられるのが創蓄連携システムの魅力といってよいでしょう。
停電時でも安心の大容量
2つ目のメリットは停電時でも安心の大容量です。
停電時に外部からの電力供給が断たれると自立運転状態となります。
一般的な蓄電池システムの場合、自立出力が1.5kVAであるため、使用できる家電製品が限られてしまいます。
しかし、創蓄連携システムは2kVAの自立出力があるため、電気ケトルや炊飯器といった高出力を必要とする電気器具も使用できます。
加えて、200Vトランスを追加するとエコキュートやIHクッキングヒーターの使用も可能となります。
バリエーションが豊富
3つ目のメリットはバリエーションが豊富なことです。
停電時に最低限の家電製品を利用できれば良いのであれば小容量の3.5kWhの蓄電池、非常時だけではなく常に太陽光発電の電力を利用したいのであれば9.1kWh以上の大容量蓄電池というように、用途に分けて様々な種類の蓄電池を選択できます。
豊富なバリエーションを生み出せるのは蓄電ユニットを増設できるからです。
3.5kWh・5.6kWh・6.3kWhの3種類の容量の蓄電池を組み合わせることで最大37.8kWhまで増設できます。
最小の3.5kWhであっても冷蔵庫や照明器具、電気ケトル、炊飯器の使用が可能です。
22.4kWhまで増設すると2世帯住宅の必要電気量を賄えます。
このように、使用電力によってフレキシブルに対応できるのが創蓄連携システムのメリットといえます。
創蓄連携システムS+のデメリット
運転モードを選択できることや停電時の安心感、蓄電容量のバリエーションなど創蓄連携システムには様々なメリットがあるとわかりました。
もちろん、デメリットもあります。
ここでは2点のデメリットについて解説します。
初期費用がかさむ
1つ目のデメリットは初期費用がかさむことです。
創蓄連携システムを導入するには太陽光発電設備・パワーコンディショナー・蓄電池・運転状況を確認するパネルなどが必要です。
これらを合わせると250万円から600万円の初期費用がかかってしまいます。
増設するとスペースが必要
2つ目のデメリットは増設すると蓄電池設置のスペースが必要となることです。
1つの蓄電池ユニットは小さくても、数が増えるとそれなりに場所を取ります。
蓄電池を増やせば増やすほど設置のためのスペースが必要となります。
創蓄連携システムS+の価格
創蓄連携システムS+の価格はパナソニックの公式サイトで公表されています。
<屋内用>
3.5kWh | 2,245,100円 (税抜2,041,000円) |
5.6kWh | 2,861,100円 (税抜2,601,000円) |
7.0kWh | 3,705,900円 (税抜3,369,000円) |
9.1kWh | 4,321,900円 (税抜3,929,000円) |
11.2kWh | 4,937,900円 (税抜4,489,000円) |
<屋側用>
5.6kWh | 3,103,100円 (税抜2,821,000円) |
6.3kWh | 3,136,100円 (税抜2,851,000円) |
11.2kWh | 5,421,900円 (税抜4,929,000円) |
12.6kWh | 5,487,900円 (税抜4,989,000円) |
これらに工賃や諸経費が加わるため250~600万円ほどの価格となります。
ただし、販売店のサービスなどで合計費用は変化しますので、詳しくは各販売店にお問い合わせください。
創蓄連携システムS+の保証内容
創蓄連携システムS+の保証内容はどうなっているのでしょうか。
創蓄連携システムS+に関連する保証期間は以下のとおりです。
太陽電池モジュール本体 | 25年(無償) |
太陽電池モジュールの出力 | 25年(無償) |
システム機器の瑕疵 | 15年(無償) |
機器の瑕疵 | 15年(無償) |
蓄電池ユニット | 10年(無償) |
いずれも10年以上の長期保証がついています。
このほかに、蓄電システムの保証を15年に延ばす有償保証もあります。
パナソニックが長期無料保証をする理由は、自社製品の安全性や耐久性に自信があるからです。
厳しい独自試験をクリアしたパナソニックの創蓄連携システムS+の各製品を、パナソニックの課す施工試験に合格した施工士が設置するからこそ、安全性を保てます。
まとめ
今回はパナソニックの創蓄連携システムについてまとめました。
現在、パナソニックは太陽電池パネルの自社生産を行っていません。
それでも、これまで蓄積した生産技術を受け継いだ委託業者が生産するため、高い安全性や信頼性を確保できます。
東日本大震災のような大規模自然災害や2022年2月に起きたウクライナでの戦争のように、未来の不確実性は確実に増しています。
電力を外部に頼らず、自宅で得られる創蓄連携システムは最高のリスクヘッジとして機能するのではないでしょうか。
リノベステーションでは多くのメーカーの蓄電池や太陽光発電を取り扱っております。
手続きが面倒な補助金申請も代行しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
無料お見積もりも承っております。見積もり依頼はこちら。
IHやエコキュートのお取り扱いもございます。
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!