【2023年度】こどもエコすまい支援事業はどんな補助金制度?
2023年度は、住宅の建設やリフォームで補助金を受け取ることができます。
今回は、2023年度に受け取れる「こどもエコすまい支援事業」について解説します。
目次
こどもエコすまい支援事業は「子供がいる家庭」が受け取れる補助金制度!
「こどもエコすまい支援事業」は、子供がいる子育て世帯と、既存住宅をリフォームする家庭が受け取れる補助金事業です。
補助金を受け取れる住宅や、リフォーム工事の内容は条件によって異なるので、それぞれ解説します。
対象家庭① 注文住宅を建築した子育て世代
注文住宅を新築した子供がいる世帯は、こどもエコすまい支援事業で補助金を受け取ることができます。
詳しい条件は後述しますが、注文住宅を新築した世帯で補助金が受け取れるのは、子供がいる家庭です。
対象家庭② 新築注文住宅を購入した子育て世代
注文住宅以外でも、建売住宅などの新築住宅を購入した家庭でも補助金を受け取ることができます。
新築住宅を購入した世帯では、注文住宅を新築した世帯同様に、子供がいる世帯が補助金の交付対象です。
対象家庭③ リフォームする家
自宅をリフォームする場合、子供のいない家庭でも補助金を受け取ることができます。
リフォームして「こどもエコすまい支援事業」による補助金を受け取る場合には、導入設備によって補助金額が異なるので注意しましょう。
こどもエコすまい支援事業は対象によって補助金額や補助内容が異なる!
「こどもエコすまい支援事業」は、対象世帯によって補助金額や補助内容が異なります。
注文住宅を新築したり、新築住宅を購入したりなど、状況によって条件や補助金額が変わるので注意しましょう。
① 注文住宅の場合の補助内容と補助金額
こどもエコすまい支援事業で、注文住宅を新築して受け取れる補助金の金額は、一戸あたり100万円です。
新築注文住宅を購入する場合、2004年以降に出生した子供がいる世帯か、1982年4月2日以降に生まれている若者夫婦世帯が対象になります。
また、こどもエコすまい支援事業で補助金を受け取る場合には、ZEHレベルの住宅の建設が必要な点には注意しましょう。
補助金額 | 1戸あたり100万円 |
補助金を受け取る条件 | ・2004年4月2日以降に出生した子供がいる家庭または、 1982年4月2日以降に生まれている若者夫婦世帯 ・こどもエコすまい支援事業者と工事請負契約を締結する ・居住用に新築する住宅 ・住戸の床面積が50㎡以上 ・土砂災害特別警戒区域外に立地 ・当該住宅に係る届出をした者が同条第3項の規定による勧告に従わなかった旨の公表がされていない ・未完成または完成から1年以内 ・高い省エネ性能(ZEHレベル)を有することが確認できる ・交付申請時、一定以上の出来高の工事完了が確認できる |
② 新築分譲住宅の場合の補助内容と補助金額
こどもエコすまい支援事業の新築分譲住宅の購入で受け取れる補助金は、一戸あたり100万円です。
注文住宅同様に、子供がいる家庭か若者夫婦世帯のみ、補助金を受けることができます。
さらに、購入する住宅がZEHレベルである必要があるので、注意が必要です。
補助金額 | 1戸あたり100万円 |
補助金を受け取る条件 | ・2004年4月2日以降に出生した子供がいる家庭または、1982年4月2日以降に生まれている若者夫婦世帯 ・こどもエコすまい支援事業者と工事請負契約を締結する ・申請者が住む住宅 ・住戸の床面積が50㎡以上 ・土砂災害特別警戒区域外に立地 ・当該住宅に係る届出をした者が同条第3項の規定による勧告に従わなかった旨の公表がされていない ・不動産売買契約締結時点において、未完成または完成から1年以内で過去に人が住んでいないもの ・高い省エネ性能(ZEHレベル)を有することが確認できる ・交付申請時、一定以上の出来高の工事完了が確認できる |
③ リフォームする場合の補助内容と補助金額
こどもエコすまい支援事業では、若者夫婦世帯ではなく、子供がいない家庭でも補助金を受け取ることができます。
リフォームによって受け取れる補助金額は、リフォーム内容によって異なるので注意が必要です。
また、工事1つで補助金を受け取れるわけではなく、合計で5万円以上の対象工事を行わなければいけません。
必須工事ではない工事だけでは補助金を受け取ることができないので、こどもエコすまい支援事業で補助金を受け取るためには、必須工事のいずれかを行う必要があります。
〈補助金額と条件〉
補助金額 | 【必須工事】 ・開口部の断熱改修:9,000円〜45,000円 ・外壁、屋根、天井又は床の断熱改修 :20,000円〜151,000円 ・エコ住宅設備の設置:5,000円〜64,000円 【必須工事と同時に行うことで補助金が受け取れる工事】 ・子育て対応改修:3,000円〜89,000円 ・防災性向上改修:6,000円〜37,000円 ・バリアフリー改修:5,000円〜28,000円 ・空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置:19,000円〜25,000円 ・リフォーム瑕疵保険等への加入:1契約7,000円 |
補助金を受け取る条件 | ・こどもエコすまい支援事業者と工事請負契約等を締結し、リフォーム工事をする ・リフォームする住宅の所有者等である ・補助金額が5万円以上になること ・原則、1戸あたり30万円を補助上限 (子育て世帯と若者夫婦世帯の場合は最大60万円) |
〈補助対象工事〉
開口部の断熱改修 | 【ガラス交換】 省エネ基準レベル 大(1.4m²以上):9,000円 中(0.8m²以上1.4m²未満):6,000円 小(0.1m²以上0.8m²未満):3,000円 ZEHレベル 大(1.4m²以上):12,000円 中(0.8m²以上1.4m²未満):9,000円 小(0.1m²以上0.8m²未満):3,000円 【内窓・外窓設置】 省エネ基準レベル 大(2.8m²以上):23,000円 中(1.6m²以上2.8m²未満):18,000円 小(0.2m²以上1.6m²未満):15,000円 ZEHレベル 大(2.8m²以上):31,000円 中(1.6m²以上2.8m²未満):24,000円 小(0.2m²以上1.6m²未満):20,000円 【ドア交換】 省エネ基準レベル 大(開戸:1.8m²以上・引戸:3.0m²以上) :34,000円 小(開戸:1.0m²以上1.8m²未満 引戸:1.0m²以上3.0m²未満):30,000円 ZEHレベル 大(開戸:1.8m²以上・引戸:3.0m²以上) :45,000円 小(開戸:1.0m²以上1.8m²未満 引戸:1.0m²以上3.0m²未満):40,000円 |
天井又は床の断熱改修 | 【省エネ基準レベル】 外壁:112,000円 外壁(部分断熱):56,000円 屋根・天井:40,000円 屋根・天井(部分断熱):20,000円 床:69,000円 床(基礎断熱):69,000円 床(部分断熱):34,000円 【ZEHレベル】 外壁:151,000円 外壁(部分断熱):75,000円 屋根・天井:54,000円 屋根・天井(部分断熱):27,000円 床:92,000円 床(基礎断熱):92,000円 床(部分断熱):46,000円 |
エコ住宅設備の設置 | 太陽熱利用システム:一戸あたり27,000円 高断熱浴槽:一戸あたり27,000円 高効率給湯器:一戸あたり27,000円 蓄電池:一戸あたり64,000円 節水型トイレ(掃除しやすい機能あり) :一台あたり20,000円 節水型トイレ(掃除しやすい機能なし) :一台あたり19,000円 節湯水栓:一台あたり5,000円 |
子育て対応改修 | ビルトイン食器洗機:一戸あたり21,000円 掃除しやすいレンジフード:一戸あたり11,000円 ビルトイン自動調理対応コンロ :一戸あたり14,000円 浴室乾燥機:一戸あたり21,000円 宅配ボックス(住宅専用):一戸あたり11,000円 宅配ボックス(共用):一つ当たり11,000円 キッチンセットの交換を伴う対面化改修 :一戸あたり89,000円 【防犯性の向上のための開口部の改修】 外窓交換大(2.8m²以上):一ヶ所あたり34,000円 外窓交換中(1.6m²以上2.8m²未満) :一ヶ所あたり24,000円 外窓交換小(0.2m²以上1.6m²未満) :一ヶ所あたり20,000円 ドア交換(開戸:1.8m²以上 引戸:3.0m²以上) :一ヶ所あたり49,000円 ドア交換(開戸:1.0㎡以上1.8㎡未満 引戸:1.0㎡以上3.0㎡未満) :一ヶ所あたり35,000円 【生活騒音への配慮のための開口部の改修】 ガラス交換大(1.4m²以上):一ヶ所あたり9,000円 ガラス交換中(0.8m²以上1.4m²未満) :一ヶ所あたり6,000円 ガラス交換小(0.1m²以上0.8m²未満) :一ヶ所あたり3,000円 内窓・外窓大(2.8m²以上):一ヶ所あたり23,000円 内窓・外窓中(1.6m²以上2.8m²未満) :一ヶ所あたり18,000円 内窓・外窓小(0.2m²以上1.6m²未満) :一ヶ所あたり15,000円 ドア交換(開戸:1.8m²以上 引戸:3.0m²以上) :一ヶ所あたり34,000円 ドア交換:開戸:1.0m²以上1.8m²未満 引戸:1.0m²以上 3.0m²未満) :一ヶ所あたり30,000円 |
防災性向上改修 | 【ガラス交換】 大(1.4m²以上):一枚あたり15,000円 中(0.8m²以上1.4m²未満):一枚あたり10,000円 小(0.1m²以上0.8m²未満):一枚あたり6,000円 【外窓交換】 大(2.8m²以上):一カ所あたり37,000円 中(1.6m²以上2.8m²未満):一カ所あたり25,000円 小(0.2m²以上1.6m²未満):一カ所あたり15,000円 |
バリアフリー改修 | 手すりの設置:一戸あたり5,000円 段差解消:一戸あたり6,000円 廊下幅等の拡張:一戸あたり28,000円 衝撃緩和畳の設置:一戸あたり18,000円 |
空気清浄機能 換気機能付きエアコンの設置 | 3.6kW 以上:一台あたり25,000円 2.2kW超〜3.6kW未満:一台あたり22,000円 2.2kW 以下:一台あたり19,000円 |
こどもエコすまい支援事業を申請する時の手順を簡単に紹介!
こどもエコすまい支援事業は、住宅を新築したり、リフォームしたりする人が申請する補助金ではありません。
補助金の申請をするためには「こどもエコすまい支援事業者」に登録している事業者の工事を依頼しましょう。
手順① 「こどもエコすまい支援事業者」に登録している事業者を探す
こどもエコすまい支援事業で補助金を受け取りたい場合には「こどもエコすまい支援事業者」に登録している事業者を探しましょう。
「こどもエコすまい支援事業者」に登録している事業者は、こどもエコすまい支援事業のキャンペーンサイトで探すことができます。
手順② 問い合わせ
依頼する事業者が決定したら、事業者に問い合わせを行います。
この時、補助金を利用した新築や工事をしたい旨を伝えておくことがおすすめです。
手順③ 導入する設備を決定し契約&購入
新築する住宅や導入する設備を決めて、契約を行います。
こどもエコすまい支援事業への申請は、契約前に行うことはできません。
手順④ 工事終了後、交付決定のお知らせが来る
契約し、工事が完了したら、こどもエコすまい支援事業の事務局から交付決定のお知らせが届きます。
交付決定のお知らせは、工事を依頼した「こどもエコすまい支援事業者」から届きます。
手順⑤ 振り込み決定後、完了報告をする
交付決定通知が届いた後、再度こどもエコすまい支援事業事務局から「振り込み確定のお知らせ」が届きます。
お知らせには、振り込み予定日が記載されています。
こどもエコすまい支援事業を申請する時の注意点は?
最後に、こどもエコすまい支援事業を利用して補助金を申請するときの注意点を解説します。
こどもエコすまい支援事業は、消費者が申請できる補助金ではないので、仕組みや申請上限について知っておくと良いでしょう。
注意点① 2023年6月時点で申請額は47%を突破!
こどもエコすまい支援事業は、先着順で予算がなくなり次第終了してしまう補助金事業です。
2023年6月現在では、ほぼ半数である47%の申請が行われており、早期終了する可能性が高いです。
こどもエコすまい支援事業を利用して補助金を受け取りたい場合には、早めの申請を行いましょう。
注意点② 申請は事業者が行う
こどもエコすまい支援事業は、事業者が申請を行います。
工事を依頼する人が補助金を申請できるわけではないので、必ず工事前に補助金を申請したいと事業者に伝えておきましょう。
こどもエコすまい支援事業の補助金を申請する場合には、導入する設備や住宅の仕様に一定の条件があります。
条件をクリアできなかった場合には、補助金を受け取ることができないので、注意が必要です。
注意点③ 重複して申請はできない
こどもエコすまい支援事業は、住宅の購入とリフォームの工事などで重複して補助金を受け取ることはできません。
住宅を購入した場合には住宅購入者向けの補助金を、リフォームした場合にはリフォームした家庭向けの補助金を受け取ることになります。
ただし、リフォーム工事をした場合には、それぞれ条件をクリアしている場合に限り、2度目でも補助金を申請することが可能です。
「こどもエコすまい支援事業」を申請してお得に新築&リフォームを!
今回は、こどもエコすまい支援事業について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
こどもエコすまい支援事業は、子供がいる若者家庭を中心に補助金を受け取ることができるものです。
子供がいる世帯以外であっても、リフォームの工事で補助金を受け取ることが可能です。
電気代が高騰している現在、内窓設置などで窓の断熱性能を上げるなどすることで、電気代の節約になります。
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この記事の監修者
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太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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