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太陽光パネル設置義務化条例とは?メリット・デメリットを解説!

太陽光発電 2024年01月04日更新

太陽光パネルの設置義務化をニュースやネットなどの話題で、耳にした方は多いでしょう。

「いつから太陽光パネルが義務化になるのか?」と疑問に思った方に向けて、ここからは、義務化の理由やメリット・デメリットなどを解説していきます。

太陽光パネル設置義務化の条例とは?【義務化される理由を解説】

太陽光パネルの設置義務化条例とは、今後の人口増加や住宅増加にともない太陽光パネルを使ってCO2排出量を減らす取り組みの一つです。

2022年12月15日に「東京都」が新築戸建てを対象に太陽光パネルの設置を義務化したことで注目されるようになりました。

東京都のCO2排出量の7割は、住宅やビルが原因のため、多くの建物が集まる場所に太陽光パネルを設置すればエネルギー消費量をおさえつつCO2排出量を減らせるからです。

また、2050年までにCO2排出量をゼロにするために、太陽光パネルの設置義務化を目標としています。

太陽光パネルの設置義務化条例の対象エリアは?

東京都を始めとして全国各地で、太陽光パネル設置義務化条例を検討しています。

ここからは、太陽光パネル設置義務化条例を表明・検討している地域についてくわしく紹介します。

東京都

設置義務の対象者

都内で年間20,000㎡以上の住宅供給事業者

住宅購入の対象者

延床面積2,000㎡未満の中小規模の新築建物

東京都の太陽光パネル設置を義務化するための制度は、2025年4月より始まります。

設置事業者は、建設工事と太陽光パネルの設置を同時におこなう必要があります。

また太陽パネルは、1棟あたり2kWを基準量にしており、初期費用は100万円未満ほどで設置が可能です。

京都府

設置義務の対象者

床面積の合計が10以上の建築物の設計を行う建築士が対象

住宅購入の対象者

延床面積300㎡未満の中小規模の新築建物

2020年4月より京都では、太陽光パネル設置の義務化をいち早くスタートしています。

開始した時点では、「延床面積2,000㎡以上の建物」に太陽パネルを設置することが条件でしたが、2021年より「延床面積300㎡未満」の条件に変更されました。

おもに太陽光パネルの設置は、ビルや工場などの大型の建物が対象になります。

群馬県

設置義務の対象者

記載なし

住宅購入の対象者

延床面積2,000㎡以上の中小規模の新築・増築する建物

群馬県は2023年4月より、太陽パネルの義務化を開始しています。

義務化は一般住宅ではなく、工場やビルなどの大規模の建物が対象です。

また、建築面積が150㎡未満の場合は、導入が困難になるため、義務化の対象外となります。

神奈川県

設置義務の対象者

年間5000㎡以上の総床面積を供給しているハウスメーカーが対象

住宅購入の対象者

延床面積2,000㎡以上の中小規模の新築建物

2025年より神奈川県「川崎市」では、戸建て住宅を含む新築住宅に太陽光パネルの設置を義務化することを進めています。

また、義務化に外れてしまった対象者は、設計士から太陽パネルの説明を受けることが義務付けられています。

太陽光パネルを設置義務化で得られるメリット

太陽光パネルの義務化によって得られるメリットについて紹介します。

設置費用は高額ですが利点も多いので、それぞれのメリットを見ていきましょう。

電気代の削減になる

太陽光パネルで自家発電した電力は無料で使用できます。

電力会社からの購入量を減らせるので発電した分、電気代の節約が可能です。

自家発電した電力を使うので電力使用量が減り、再エネ賦課金の負担額も減らせます。

また、遮熱効果で屋根裏の温度上昇を防ぎ、夏場は涼しく、冬場は暖かく省エネ効果を得られる大きなメリットも特徴です。

売電収入が得られる

太陽光パネルで発電した70%の電力は、売電に回すことができます。

一般家庭で使う容量は、5kW前後が平均的で、おおまかな売電収入を計算すると

太陽パネル容量(5kW) × 年間発電量(1,000kWh※太陽光協会の基準)× 売電単価(2023年:16円)× 70% =  56,000円

56,000円の売電収入を得ることができ、残りの30%の電力(14,000円分)は自家消費に回せるので電気代の節約も可能です。

災害時の停電の備えになる

太陽パネルがあると、突然の停電も家庭内で電力供給が可能です。

発電している日中に「自立運転モード」に切り替えて、パワコンに使いたい機器を接続することで電力を利用できます。

太陽光パネルの発電量が1.5kW以上あれば、テレビや冷蔵庫、洗濯機など複数の家電製品を使えるので停電時も安心です。

太陽光パネル設置義化のデメリット

太陽パネルの設置前後のデメリットを解説していきます。

メリットと同じようにデメリットについても事前に理解しておきましょう。

初期費用とメンテナンスがかかる

調達価格等算定委員会」によると、1kWあたりの単価は、26万7,000円です。

一般家庭で使う容量は、5kW前後が目安のため、133万5,000円が設置費用の相場となり高額です。

住宅用太陽光パネルの定期点検は、4年に1度の目安で実施する必要があり、1回あたり3万円の費用となることが多いです。

太陽光パネルは導入費用や維持費がかかりますが、発電量を高めることができ売電量が増える可能性も高まります。

1年ごとに売電価格が下がっている

住宅用太陽光パネルの売電価格は、2012年〜2023年で32円ほど下がっています。

2022年以降は、1円ずつ下がっており、設置費用が安くなったことも原因のようです。

毎年、売電単価は1円ずつ下がっているので、単価が下がる前に導入するのがおすすめです。

近隣トラブルになる場合もある

太陽光パネルの光で、近隣トラブルに発展してしまうケースも多いです。

角度や方位から反射光の問題がないのか、設置業者と確認することが大切です。

また、冬場は太陽光パネルに積もった雪がすべり落ち、隣の敷地にあるものを破損させてしまう場合もあるので冬場に対策をとる必要もあります。

太陽光パネル設置費用をおさえる方法

太陽パネルの設置費用をおさえる方法を解説します。

どちらも活用することで、設置費用を大幅におさえられたり、条件にピッタリな施工業者を選べたりするのでおすすめです。

複数の業者に見積りをしてみる

相見積もりをとることで、太陽光パネルの相場価格を見極めやすくなります。

1社のみしか見積もりをとらない場合は、相場価格よりも高い価格で契約してしまうリスクが高くなるからです。

ただ、複数の見積もりをとれば、業者の提案をくらべられるので、設置費用をおさえて導入できるでしょう。

海外メーカーのパネルを選ぶ

海外メーカーは、国内メーカーより価格が安いというメリットがあります。

海外メーカーの1kWあたりの単価は、20万円ほどで導入できるケースが多いのに対して、国内メーカーは30万円前後が相場と高めです。

世界的に有名な「カナディアンソーラー」は、高い発電効率で発電量に期待ができるのでコスパ良く導入したい人に向いています。

補助金を活用してみる

補助金を活用することで、太陽光パネルの費用をおさえることが可能です。

各自治体でおこなっているケースもあるので、公式サイトで申請期間や対象条件を確認するのがおすすめです。

国からの補助金は、太陽光パネル単体では利用できませんが、家がZEHであれば補助金が60万〜105万円ほど受け取れます。

また、ZEH住宅を検討している人は、補助申請を受けましょう。

太陽光パネルの設置義務化条例は今後、全国的に実施される可能性も

今回は、太陽パネルの設置義務化条例について解説してきました。

今後も全国的に義務化されていくので、売電価格が下がる前に導入するのもおすすめです。

太陽光パネルの設置は、補助金を活用できたり、経済的なメリットが受けられたりします。

電気代の高騰に負けないためにも、ぜひ太陽光パネルの設置を前向きに検討していきましょう。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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