DR補助金とは?概要やメリットデメリット!注意点も徹底解説!
DR補助金は、蓄電池を購入する際にある一定の条件をクリアしていれば受けることができる補助金制度です。
DR補助金を利用することで、蓄電池の初期費用がかなり割安になると、とても話題になっています。
そこで今回の記事では、DR補助金の概要や2023年のDR補助金について、DR補助金を受けるメリットとデメリット、補助金受け取りの注意点を紹介します。
ぜひ参考にしてください。
目次
DR補助金とは?2023年に実施中のDR補助金についても解説!
まずは、DR補助金の概要や2023年に実施されているDR補助金の詳細を見ていきましょう。
DR補助金について
DRとは「Demand Response」の頭文字を取ったもので、直訳すると「需要応答」という意味になります。
電力は、需要と供給のバランスが一定に保たれていることで安定供給されています。
とはいえ、真夏や真冬には需要過多になり、電力の使用制限がかかることも多いですよね。
需要過多状態に陥った場合、供給側が需要側に節電要請を行い、需要側は供給側の要請に従う必要がありますが、特に義務ではありません。
一方、DRは電力の供給側が需要側の蓄電池などを遠隔で操作できるため、半強制的に電力供給量を増やすことができます。
DR補助金はDR操作に賛同でき、後述する細かい条件もクリアできる家庭に対して支払われる補助金制度のことです。
2023年のDR補助金について
2023年現在、DR補助金が実施されています。
家庭用蓄電池に対するDR補助金予算は20億円もあるということで、国が力を入れている補助金制度だとお分かり頂けることでしょう。
気になる補助金額については、以下3条件のうち最も金額が低いものが適用されます。
- 60万円
- 初期実効容量の3.2万円/kWh
- 機器工事費の3分の1
家庭用蓄電池の場合は難しいですが、最大で60万円の補助が受けられる制度がDR補助金なのです。
真夏や真冬に遠隔で放電される可能性がデメリットではあるものの、それさえ許容すれば補助金をもらえて蓄電池の初期費用を大幅に削減することができるのです。
とても魅力的な制度といえるのではないでしょうか。
DR補助金を受け取るための諸条件
DR補助金は蓄電池の補助金制度と紹介しましたが、実は蓄電池を購入するすべての家庭で受けられる補助金制度ではありません。
最低限、以下のような諸条件を守る必要があるので、注意してください。
- 新規で購入する蓄電池であること
- Siiに登録されてある蓄電池であること
- DRが対応できる設備であること
- 国が認めた事業者から購入すること
- 設備費と工事費の合計が15.5万円/kWh以下であること
- 申請期間(2023年1月31日~2023年12月22日)を守ること
- 補助金の交付前に発注や契約を結んでいないこと
このように、DR補助金を受け取るための諸条件で特段難しいものはありません。
しっかり条件を守って、しっかり補助金を受け取りたいですね。
DR補助金を利用したい!メリットとデメリットは何がある?
続いて、DR補助金を利用するメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
DR補助金の主なメリット
DR補助金の主なメリットは、蓄電池の初期費用負担額を大幅削減できることです。
蓄電池は100万円前後もする高額商品ですから、補助金制度を利用して少しでも初期費用を抑えられるのは嬉しいメリットといえます。
地方自治体が実施している補助金制度との併用も可能なので、両方の補助金制度を利用できれば蓄電池の初期費用を大幅削減することが可能です。
初期費用を抑えることで、最終的に元を取れる確率も高くなり、蓄電池を所有するメリットを実感しながら蓄電池を使っていくことができるでしょう。
DR補助金の主なデメリット
DR補助金の主なデメリットは、電力の需要過多が発生した際、蓄電池を供給側に遠隔操作されることです。
この時、蓄電池の残量を家庭で使うことはできません。
ただ、電力の需要過多で蓄電池を遠隔操作されるのは非常に稀。
多く見ても年に数回あるかないかです。
したがって、デメリットよりもメリットのほうが勝るので、DR補助金を利用できるのであれば積極的に利用できると良いでしょう。
DR補助金を受け取りたい!補助金受け取りの注意点は何がある?
最後に、DR補助金を受け取る際の注意点を4つ紹介します。
ぜひしっかり目を通して、情報に抜けがないようにしてくださいね。
注意点①補助金申請から交付までの順番を順守する
補助金受け取りの注意点1つ目は、補助金申請から交付までの順番を順守することです。
具体的には、以下のような順番を守るようにしてください。
- 蓄電池の販売業者が国に登録を行う
- 登録された販売業者がDR補助金の交付申請をSiiに行う
- Siiが②の審査を行う
- 販売業者に交付決定通知書が届く
- 販売業者と契約を結んで蓄電池の設置工事を進める
- 【工事終了後】販売業者はSiiに完了報告書を提出する
- 完了報告書の審査終了後、問題がなければ補助金が交付される
この順番を1つでも間違えると、残念ながらDR補助金の対象外となってしまいます。
注意しましょう。
注意点②蓄電池を最低6年は処分してはならない
補助金受け取りの注意点2つ目は、蓄電池を最低でも6年は処分できない点です。
解説している通り、DR補助金は需要過多が発生した際に、電力事業者が消費者宅の蓄電池を遠隔で操作し、電力の需要と供給のバランスを一定に保つ目的で導入されているもの。
したがって、補助金を受け取る以上、法定耐用年数である6年間は蓄電池を使い続けなければなりません。
蓄電池のある生活を送るほうが面倒、という気持ちに至ったとしても、補助金を受け取る以上は「最低6年は使用する」という最低限の条件を守る必要があります。
注意点③国が実施している他の補助金制度との併用はできない
補助金受け取りの注意点3つ目は、国が実施している他の補助金制度との併用は出来ない点です。
DR補助金は、一般社団法人環境共創イニシアチブ(Sii)という、国が委託している組織が実施する補助金制度。
SiiはDR補助金の他にも、DER補助金やこどもエコすまい支援事業などを実施していますが、これら国庫を利用している補助金制度は1つのみしか利用できません。
したがって、どの補助金制度を利用するのが最もお得なのかは、しっかり家庭で話し合えると良いでしょう。
ちなみに、地方自治体が実施している補助金制度との併用は可能です。
注意点④HEMS導入に対する補助金は出ない
補助金受け取りの注意点4つ目は、HEMS導入に対する補助金は出ないことです。
HEMSは、エネルギーの発電量や売電量、使用量、蓄電量などを可視化できる他、蓄電池などを遠隔で操作してもらうために必要なシステムになります。
ただ、HEMS購入費用はDR補助金の適用外です。
HEMSの販売価格は5〜20万円ほどで、それを全額自腹というのもなかなか痛いですよね。
この場合、蓄電池の中にHEMS機能が備わっている機器を購入することで、HEMS購入費用を削減することができます。
DR補助金はとても有能!積極的に利用して蓄電池をお得に購入しよう
今回の記事では、DR補助金の概要や注意点を紹介しました。
補助金を受け取れる代わりに、年に数回あるかないかの確率で蓄電池が遠隔操作されてしまうDR事業。
ただ、遠隔操作されて感じるデメリットより、補助金をもらって得られるメリットのほうが明らかに高いです。
したがって、DR補助金を利用できるのであればしっかり利用して、蓄電池の購入費用を少しでも軽減できたら良いですね。
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この記事の監修者
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