パワコン10kWの価格相場は?交換費用を安くおさえる4つの方法
各メーカーの10kWパワコンの価格相場が気になりませんか?
パワコンの故障や劣化で交換される場合、価格相場を知っておくことは大切です。
そこで今回は、各メーカーのパワコンの価格相場、交換費用、安く設置する方法まで紹介します。
目次
【メーカー別】パワコン10kWの価格相場
2台の5.5kWパワコンを組み合わせて、10kWにして価格をまとめました。
- オムロン
- シャープ
- パナソニック
- 日立
- 京セラ
- 安川電機
それぞれの仕様や特徴も合わせて見ていきましょう。
オムロン
メーカー | オムロン |
型番 | KPK-A55 |
定格容量 | 5.5kW |
設置タイプ | 屋内用 |
変換効率 | 95.5% |
サイズ | W550mm×H280mm×D171mm |
重さ | 18kg |
製品保証 | 10年間 |
価格相場 |
オムロンのパワコン10kWの価格相場(5.5kW×2台分)は、31万9,000円~37万4,220円です。
オムロンは、パワコンメーカーの中でも非常に評判が高く、一般ユーザーにも人気です。
さらに、オムロンのパワコンは10年保証で、他のメーカーと比較して納品までの時間も短いです。
シャープ
メーカー | シャープ |
型番 | JH-55GB3 |
定格容量 | 5.5kW |
設置タイプ | 屋外・屋内兼用 |
変換効率 | 96% |
サイズ | 600×181×400mm |
重さ | 27kg |
製品保証 | 15年間(有償) |
相場価格 | 見積価格例の記載なし |
希望小売価格(税込み) | 42万8,780円 |
シャープのパワコン10kW(5.5kW×2台分)の販売価格は、希望小売価格で85万7,560円です。
見積り価格が見当たらず、記載できませんでした。
相場価格は、希望小売価格のため、高めになりますが、蓄電池と太陽光発電をスムーズに連携できるハイブリッド型のパワコンも人気があります。
パナソニック
メーカー | パナソニック |
型番 | VBPC255NC2 |
定格容量 | 5.5kW |
設置タイプ | 屋内用 |
変換効率 | 96.5% |
サイズ | 550×270×190mm |
重さ | 17kg |
製品保証 | 15年間(無償) |
価格相場 |
シャープのパワコンの10kW(5.5kW×2台分)の価格相場は、37万7,478円~41万5,360円です。
電力を変換する際にロスが少なく、96.5%の高い変換効率を実現しています。
また、「連系自立自動切替」機能が搭載されており、緊急時も自動的に自立運転に切り替わるため安心です。
日立
メーカー | 日立 |
型番 | HSS-PS59EMT15 |
定格容量 | 5.9kW |
設置タイプ | 屋外用 |
変換効率 | 96.4% |
サイズ | W653mm×H508mm×D216mm |
重さ | 35kg |
製品保証 | 10年間(無償) |
価格相場 | 12万1,000円(参照:solar-off) |
日立のパワコンの10kW(5.5kW×2台分)の価格相場は、24万2,000円です。
パワコンは日立オリジナルの構造により、日照量が少ない場合でも、より多くの発電が可能です。
業界で最も高い変換効率を実現するために、日立独自のインバータ技術を使用しています。
また、適切な防水と防錆処理が実施されているため、海水が一時的に飛んでくる場所にも安心して設置できます。
京セラ
メーカー | 京セラ |
型番 | PVN-553 |
定格容量 | 5.5kW |
設置タイプ | 屋内用 |
変換効率 | 95.5% |
サイズ | W550×H280×D173mm |
重さ | 19.6kg |
製品保証 | 10年間(無償) |
価格相場 | 見積価格例の記載なし |
希望小売価格(税込み) | 52万8,000円 |
京セラのパワコンの10kW(5.5kW×2台分)の価格相場は、105万6,000円です。
見積り価格が見当たらないため記載できませんでしたが、小売価格は他のメーカーよりもやや高めに設定されてます。
京セラのPVN-553は、屋内に設置できたり、発電電力量を一目で確認できるLED表示が付いていたりするのが特徴です。
軽量でコンパクトなので、室内設置も邪魔にならず、施工作業も簡単に進みます。
さらに、本体内部に壁の中に通す配線収納があり、配線をきれいに隠すことができます。
安川電機
メーカー | 安川電機 |
型番 | CEPT-P2AA2010 |
定格容量 | 9.9kW |
設置タイプ | 屋外用 |
変換効率 | 94.0% |
サイズ | W600 ×H 540×D310mm |
重さ | 61kg |
製品保証 | メーカー1年保証(無償) ※10年保証は別途44,000円 |
価格相場 | 36万3,000円(参照:solar-off) |
安川電機のパワコンの10kW(5.5kW×2台分)の価格相場は、72万6,000円です。
絶縁タイプのパワコンは、太陽光や風力などから作られる電気を、家庭や工場で使える電気に変える装置です。
電気がうまく流れるようにするだけでなく、安全に使えるようにする役割も担います。
パワコン10kWあたりの価格推移
2013年~2022年、1kWあたりのパワコンの価格は以下のとおりです。
1kWあたりの価格 | 10kWあたりの価格 | |
2013年 | 4.7万円 | 47万円 |
2021年 | 3.3万円 | 33万円 |
2022年 | 4.2万円 | 42万円 |
(引用元:環境省エネルギー庁|太陽光発電について)
10kWあたりの価格相場は、2021年とくらべると9万円も高いですが、2013年よりも5万円ほど安く設置できます。
「シャープ」によると、太陽光発電用のパワコンの価格が、2022年10月より最大30%値上がり、パワコンは9万~13万円ほど値上がりしました。
パワコンの価格が上がってしまった理由は、材料価格の上昇、製造・物流コストの上昇、大幅な円安の影響が値上がりの理由です。
パワコンは、オンラインショッピングサイトでも買えるので、価格の平均を考えながら、最新のモデルを選ぶのはいいアイデアかもしれません。
価格を参考にして、自分に合った選択肢を選ぶのがおすすめです。
パワコン10kWあたりの設置工事費用・交換費用の相場は?
パワコンの設置工事費用・交換費用を紹介します。
パワコンの価格だけに目が行きがちですが、見積りを取る際に大切な部分なので、ぜひ理解しておきましょう。
設置工事費用
新しい太陽光発電システムを設置するためには、工事費用がかかります。
太陽光パネルの取り付けや、架台の設置費用も含まれるため、価格だけを考えるのではなく、工事費用の項目をこまかく見る必要があります。
「資源エネルギー庁」のデータによれば、2021年の住宅用太陽光発電システムの工事費用は、1kWあたり約6.6万円でした。
容量10kWの場合、66万円ほどの工事費用がかかるということです。
相場価格は産業用の太陽光発電を含む価格であり、住宅用の太陽光発電の場合は、相場よりも低い金額で工事をおこなうことができるでしょう。
交換費用
パワコンの寿命は、10年~15年ほどです。
そのため、太陽光発電と比べて、パワコンは比較的早く交換が必要になります。
「資源エネルギー庁」の調査結果によると、太陽光発電5kWのパワコンの交換費用は22万4,000円です。
10kWのパワコンを交換する場合は、30~35万円ほどかかることになります。
ただし、交換費用は、パワーコンディショナーのタイプの性能や設置場所によって異なります。
そのため、複数の施工業者から見積りをとり、費用を比較することが大切です。
パワコンの寿命と交換するタイミング
パワコンの寿命は、10年~15年ほどです。
下記の状態がよく起こる場合は、修理や経年劣化のサインだと捉えてよいでしょう。
- 発電量が急激に減少する
- エラーコードがよく表示される
- パワコン自体が動かなくなる、表示されない
設置から10年以上経っている場合は、新しいパワコンに交換する必要があります。
パワコンを交換しないで使い続けると、電力変換が悪くなり発電量が少なくなります。
さらに売電収入も少なくなるため、交換するタイミングを逃すほど太陽光発電のメリットは削減されてしまいます。
パワコンは10年の保証期間が多いので、保証が切れる前にパワコンの交換を検討しましょう。
パワコンを新しく交換するメリット
10kWのパワコンに交換するメリットを3つ紹介します。
発電量が増える
新しいパワコンに交換すれば、10年以上前のモデルより変換効率が向上します。
高い変換効率を持つパワコンを使うことで、発電した電気を無駄なく使い、エネルギーを効率よく活用できます。
また、省エネ性も高く、サイズやデザインの選択肢も多くなっています。
交換には費用がかかりますが、長期的には最新の高性能パワコンの買い替えで、経済的に大きな利益が得られるでしょう。
新品の交換でメーカー保証が受けられる
新しいパワコンに交換すると、10年~15年間は修理や部品交換の費用が心配いりません。
古いパワコンを使い続けると、故障や修理が必要になるので、高くつきやすいです。
部品が壊れるたびに、修理や交換の費用、出張費用が発生するため、本体価格よりも高い費用がかかるケースもあります。
10年以上も同じパワコンを使い続けている場合、保証切れを起こしていることも考えられます。
ただし、パワコンを新しく交換すれば、再び新しい保証を受けられるので、安心感が得られるでしょう。
メーカーを揃えなくても設置できる
パワコンは、太陽光発電のメーカーが違っても問題なく使えます。
ただし、 太陽光発電システムにハイブリッド型蓄電池を追加したい場合、太陽光発電の保証期間が切れる可能性があるため注意が必要です。
保証期間の影響を回避するために、同じメーカーのパネル、蓄電池、パワコンのメーカーを組み合わせて導入することをおすすめします。
パワコンを交換するデメリット
パワコンを交換するデメリットについて紹介します。
初期費用が高額になる
パワコンの交換費用は、30万~35万円前後もかかるので、いざ購入となると気が引けてしまいますよね。
しかし、ハイブリッド型蓄電池を導入することで、パワコンと一体化させて補助金を利用できるので、負担額が軽減できます。
ハイブリッド型の蓄電池は「DER補助金」の利用で、1kWhあたり2.7万円の補助金を受け取ることができます。
同じメーカーなら、太陽光パネルの保証期間に影響を与えずに設置できるので、安心です。
配線の組み換えやモニターの交換が必要になる場合も
同じメーカーのパワコンを交換しても、設置時と仕様が異なるため、配線の組み換えや発電モニターの交換が必要な場合もあります。
この場合、他の会社のパワコンで交換すると、費用や性能の面で有利になることがあるかもしれません。
見積り時に配線の組み換えや発電モニターの交換費用も割り出してもらい、複数の施工業者と比較しましょう。
パワコン10kWを安く設置する方法
パワコン10kWを安く設置する方法を紹介します。
卸売サイトを活用し施工業者に依頼する
インターネット上で購入すると、パワコンの本体価格がかなりお得に購入できます。
オンラインの販売サイトでは、割引クーポンや支払金額に応じてポイントをためることもできます。
設置工事は、施工業者に依頼することで工事を任せることが可能です。
不安がある場合は、ネット上で信頼性の高い施工業者を見つけて、設置工事だけを任せるという選択肢も検討できるでしょう。
容量を少し小さめにする
パワコンの容量を太陽光パネルの容量よりもわずかに小さいものを選ぶと、費用対効果が向上します。
1kW容量を増やすごとに、約3万円の追加費用がかかるため、予算を節約することができます。
ちなみに、太陽光発電の発電量を最大限に引き出したい場合は、太陽光パネルの容量とパワコンの容量を合わせるのが大切です。
ハイブリッド型に交換する
ハイブリッド型の蓄電池は、太陽光発電のパワコンを簡単に新しいものに交換できるため、保証期間が終了している方におすすめです。
さらに、パワコンの交換が 1 回のため、長期的に見ても費用対効果が高いと言えます。
また、導入費用を抑えるため補助金を利用できる場合もあり、特に固定価格買取制度の終了を迎える方にとっては理想的な選択肢と言えるでしょう。
パワコン10kW価格は約35万円|ハイブリッド型蓄電池もおすすめ
今回は、パワコン10kWの価格相場や交換するタイミングなどについて紹介しました。
各メーカーで価格相場は変わり、また自宅の設置環境でも大きく変わります。
パワコン単体で補助金を利用するのはむずかしいため、後付けや補助金を活用できるハイブリッド型の蓄電池がおすすめです。
導入することでパワコンを新しく交換できたり、太陽光発電と併用して電気代を抑えたりできるので卒FITの方には大きなメリットになるでしょう。
パワコンの買い替えを検討している人は、ぜひハイブリッド型の蓄電池を検討してみてくださいね。
▼関連記事はこちら
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
光熱費削減に関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
光熱費削減コンサルタント
中田 萌ご相談やお見積もりは
完全無料です!