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V2Hの設置費用は?本体価格・機器工事・補助金をまとめて解説

EV・V2H 2024年05月29日更新
V2Hの設置費用は?本体価格・機器工事・補助金をまとめて解説

電気自動車の電力を自宅で活用できるシステムである「V2H(Vehicle to Home)」が、注目を集めています。
V2Hを実現するためには「V2H機器」と呼ばれる設備が必要です。

本記事では、そんなV2H機器の設置にかかる費用の目安を紹介します。
現在適用される補助金についても解説しているので、是非参考にしてみてください。
電気自動車を既に所有している方やこれから購入を検討している方、必見です!

V2H機器の設置費用を知る前に!そもそもV2Hとは

冒頭にも書きましたが、V2H(Vehicle to Home)とは、電気自動車の電気を住宅で使えるシステムです。
通常、電気自動車は住宅に設置したコンセントから充電しますが、逆に電気自動車から住宅に電力を送ることはできません。
それを可能にしたのがV2Hです。

そして、V2Hを実現するには電気自動車に加えて「V2H機器」が必要です。
V2H機器を設置することで、電気自動車を家庭用蓄電池として使えるようになります。
V2H機器で、電気自動車の直流電力を住宅の交流電力に変換します。

これからV2H機器を設置するメリット【費用面での利点も】

ここでは、V2H機器を設置するメリットを紹介します!

電気代を節約できる

V2H機器を利用し電気自動車を家庭用蓄電池として使用することで、電気代の削減につながります。
電気代が安い夜間に電気自動車に充電をしておき、その電力を日中に使うのです。
電気自動車を使用していない時間帯のバッテリーを上手く活用できるのはかなり大きなメリットであると言えるでしょう。

さらに、電気自動車の走行にかかるコスト節約にもなります。

また、V2H機器は太陽光発電と組み合わせることでより効果を発揮します。
FIT(固定価格買取制度)の終了が決まり、売電価格が下がったことで発電した電力を売電に回すメリットが小さくなりました。
そのため、今後は電力を売電よりも自家消費に回し、電力会社から購入する電力量を少なくする方が節約効果があると言えます。

V2H機器があれば、発電した電力を蓄えて必要な時に使えるので、自家消費率の向上につながるのです。

停電時に電気自動車の電気を使える

停電時に電気自動車に蓄えた電力を使えるのも、V2H機器を設置するメリットの一つです。

電気自動車の蓄電容量は40kWhほど(日産リーフの場合)であり、一般的な家庭用蓄電池の蓄電容量(3kWh~16kWhほど)よりも圧倒的に大きいのが特徴です。
そのため、停電時により長時間分の電力を確保できることになります。

ただし、電気自動車に乗って充電が減ったすぐ後に停電が発生してしまった場合には、家庭用蓄電池ほどの電力を確保できないこともあるでしょう。

電気自動車への急速充電ができる

多くのV2H機器は倍速充電に対応しています。

そのため、コンビニエンスストアや商業施設、サービスエリア等に設置されている充電スタンドと同じような充電速度を家庭で実現できます!

地球環境に貢献できる

V2H機器の設置は、環境負荷の低減にも貢献します。

未だに日本における電力の中心は火力であり、電力需要が高まると火力発電所の稼働が増えます。
電気自動車の電力を自宅でつかえれば、電力需要が高まる時間帯において火力発電所の稼働を減らすことができます。

環境への問題意識が高い人にとって、非常に魅力的であると言えるでしょう。

補助金制度の対象になる

後に詳しく紹介しますが、V2H機器は国や地方自治体が定める補助金制度の対象になります。
通常の費用よりも安く設置できるのは大きなメリットであると言えますね。

初期費用がかかる!V2H機器を設置する際の注意点

ここまでV2H機器を設置するメリットを紹介してきましたが、やはり注意点もあるため解説します。

初期費用がかかる

V2H機器を設置する際に注意したいのが、初期費用がかかることです。

後に紹介しますが、V2H機器の設置には本体費用と設置工事費がかかります。
設置以降のランニングコストを削減できるメリットはありますが、生活が苦しくなってしまったら元も子もないですよね。

現時点で本当に必要なのか、慎重に判断しましょう!

設置スペースを確保する必要がある

V2H機器を設置するためには、スペースの確保が必要です。
V2H機器のケーブルは7.5mほどであることが多いため、自宅の敷地内に設置スペースがあるか確認してみましょう。
駐車場が自宅から離れている場合には、追加のケーブル費用などがかかってしまいます。

100万円を超えることも!V2H機器の設置にかかる費用

V2H機器の設置には、主に本体価格と設置工事費がかかります。
それぞれについて解説します。

V2H機器の本体価格は、メーカーや機能により様々

V2H機器の価格は一定ではなく、メーカーや機種によって40万円程度~100万円以上のものまで様々な製品があります。
国内の販売シェア1位であるニチコンのV2H機器である「EVパワー・ステーション」は、スタンダードモデルが398,000円、プレミアムモデルが798,000円であるため、目安にすると良いでしょう。

V2H機器にはEV・太陽光発電・電力会社の電力を同時に使える「系統連携型」と、同時に使えない「系統非連携型」の2種類があり、系統連系型の方が価格が高い傾向です。
また、停電時に使えるコンセントの制限によって「特定負荷型」「全負荷型」の2種類に分けられ、こちらは家中のコンセントを使える全負荷型の方が価格は高くなります。
これらのタイプの違いを踏まえた上で、自身の予算に合った機種を選びましょう。

V2H機器の設置工事費は30万円~50万円ほど

V2H機器の設置工事費は設置環境や業者によって異なりますが、30万円~50万円ほどであることが多いようです。
設置工事は基本的に以下の流れでおこなわれます。

  1. 設置するV2H機器の決定
  2. 工事業者による現地調査
  3. 工事の契約や各種申請
  4. 設置

工事業者による現地調査の段階で、周辺環境などからV2H機器を設置する場所や配線経路を決定し、費用を見積もります。

費用負担を減らせる!V2H機器の設置時には補助金が適用される

V2H機器の設置は環境に優しい社会を実現することにつながるため、国や地方自治体の補助金適用対象になります。

国による補助金

現在、環境省と経済産業省による補助金制度があります。
環境省・経済産業省の制度のどちらも、V2H機器に「75万円」「本体価格の1/2」のうち低い金額の補助金が適用されます。
また、V2H機器設置工事費に「最大40万円」の補助金が適用されます。

環境省の補助金は以下の条件を満たす必要があります。

  1. クリーンエネルギー自動車の購入
  2. 自宅/事務所等の電力を再生可能エネルギー100%電力で調達すること
  3. 政府が実施するアンケート・モニタリング調査に参画すること(4年間)

経済産業省の補助金は、以下の条件を満たす必要があります。

  • クリーンエネルギー自動車とV2H機器/V2L機器の同時購入
  • 政府が実施するアンケート・モニタリング調査に参画する事(2年間)

補助金制度は変更されることが多いため、常に最新の情報を調べるようにしましょう!

地方自治体ごとの補助金

国による補助金に加えて、地方自治体独自の補助金制度があることも多いです。

例えば東京都では、V2H機器と太陽光発電システムを導入する場合に「本体価格の1/2」「30万円」のうち低い金額の補助金が適用されていました。
令和3年度事業は準備中とのことですが、何らかの補助金制度が整備されると考えられます。

まずはお住まいの自治体の補助金制度を確認してみましょう!

【まとめ】V2Hの設置には工事費30~50万円と本体費用が必要

ここまで、V2H機器の設置にかかる費用や補助金について紹介してきました。V2H機器の導入には本体価格と設置工事費がかかり、本体価格は40万円~100万円以上まで様々、工事費は30万円~50万円ほどであると考えておきましょう。実際には、紹介した国や地方自治体の補助金を活用することでより安く設置できます。

V2H機器にはたくさんのメリットがあり、間違いなく魅力的な製品です。本記事を参考にして、V2H機器の設置を検討してみてください!リノベステーションではニチコンやシャープを始めとした蓄電池を取り扱っております。


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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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中田 萌
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