【2024年に向けて】電気代が高騰している理由は?来年はどうなる?
近年、電気代が高騰し続けています。
2024年も電気代の高騰が続くことが予想され、国民の負担は増えるでしょう。
そこで今回は、電気代が高騰している理由や2024年の電気代高騰について解説します。
目次
【2023年】電気代が高騰した理由は世界情勢の不安定が原因?
電気代が高騰してる理由は、主に以下の3つです。
- 世界情勢
- 新型コロナウイルス
- 円安
それぞれ詳しく解説します。
理由① ロシアとウクライナの世界情勢
2022年にロシアがウクライナに軍事侵攻を開始し、世界中に衝撃を与えました。
ロシアとウクライナが戦争を始めたことで、ロシア産の天然ガスが急激に高騰しました。
天然ガスの高騰が原因で電気代が高騰しているのは、日本だけではなく、ロシアから天然ガスを購入している各国で電気代が高騰しています。
また、天然ガスが高騰したことで、火力発電のエネルギー源となる石炭の需要が上がっています。
天然ガスや代替品である石炭も価格が高騰しているのが、電気代が上がっている要因の一つです。
理由② 新型コロナウイルス
新型コロナウイルスが流行し、経済活動が停滞した点も電気代が高騰している原因になっています。
新型コロナウイルスにより、経済活動が停滞していた時期には、石炭などの燃料の価格が一時急落しました。
その後、経済活動が徐々に回復し、石炭などの燃料の需要が急激に上昇したことから、石炭の価格が高騰しています。
理由③ 円安
日本は火力発電のための燃料のほとんどを輸入に頼っています。
最近では記録的な円安が話題になっていますが、円安が進むことで輸入価格が上がり、電気代の高騰に繋がっています。
天然ガスや石炭の価格高騰に加え、輸入価格が上がることにより、日本の電気代が高騰しているのが現状です。
2023年12月時点の電気料金はいくら?
2023年12月時点の電気料金は、1kWhあたり30円から40.69円です。(東京電力:スマートライフプランの場合)
ただし、電気料金は電力会社によって大きく異なり、同じ電力会社でもプランによって変動する場合があります。
【震災後から電気代が高騰?】電気代の推移は?
下記は2010年から2019年までの電気代の平均価格の推移です。
東日本大震災が起きた2011年から見ると、原油価格が下がった2015年と2016年を除き、電気代が高騰し続けていることがわかります。
2010年 | 20.4円 |
2011年 | 21.3円 |
2012年 | 22.3円 |
2013年 | 24.3円 |
2014年 | 25.5円 |
2015年 | 24.2円 |
2016年 | 22.4円 |
2017年 | 23.7円 |
2018年 | 25.0円 |
2019年 | 24.8円 |
電気代の高騰対策として行われている激変緩和措置とは?
電気代の高騰を受けて、日本政府は電気代の高騰対策として「電気・ガス価格激変緩和対策事業」を開始しました。
電気・ガス価格激変緩和対策事業が開始されたことで、2023年12月現在は電気代が値引きされている状況です。
激変緩和措置の期間
政府が行なっている激変緩和措置の期間は、2024年4月使用分まで適用されます。
2024年4月使用分以降の方針は未だ決定しておらず、「2023年5月使用分以降は緩和の幅を縮小する」とだけ発表されています。
激変緩和措置の値引き額
激変緩和措置による電気代の値引き額は、低圧の場合1kWhあたり3.5円、高圧の場合1kWhあたり1.8円です。
本記事では、低圧の電気料金の値引き額を電気使用量ごとに紹介します。
激変緩和措置の値引き額は、1kWhごとの電気使用量によって変動するので、1ヶ月の電気使用量が多いほど値引き額も大きくなります。
1ヶ月に500kwh使用する家庭では、1ヶ月の値引き額は1,750円です。
電気使用量 | 値引き額 |
100kWh | 350円 |
200kWh | 700円 |
300kWh | 1,050円 |
400kWh | 1,400円 |
500kWh | 1,750円 |
【要注意】2024年5月に再度電気代が高騰する予定
2024年4月使用分から、日本政府が行なっている激変緩和措置が終了する予定です。
2024年4月分以降から電気代が高騰するわけではありませんが、激変緩和措置が終了すると、月々の電気代の負担が増えることになります。
電気使用量の多い家庭では、激変緩和措置が終了することによる反動が大きいので、注意しましょう。
2024年に向けて電気代高騰対策として何ができる?
最後に、2024年に向けて、電気代を節約するためにできる対策を5つ紹介します。
2024年は、激変緩和措置が終了することに加え、電気代が今よりも上がってしまう可能性もゼロではありません。
いざ、電気代が高騰した時に備え、今からできる電気代高騰対策を行なっておきましょう。
対策① 電気代の高騰のために貯金をしておく
電気代が高騰してもいいように、電気代として貯金をしておく方法があります。
月々の電気代が2万円であれば、電気代を3万円払ったと思って1万円貯金しておきます。
電気代を多めに払ったと思って月1万円貯金しておけば、半年で6万円、一年で12万円を貯めておくことが可能です。
電気代が高騰すると言っても、急に倍になるほど上がるわけではありません。
電気代の高騰に向けて貯金をしておくことで、いざ電気代が高騰した時に慌てなくて済むでしょう。
対策② 日頃からできる節電を心がける
日頃からできる小さな節電をしておくことで、電気代の高騰を最小限に抑えることができます。
電気代が気になる場合には、下記のチェックリストを実行してみましょう。
- トイレの便座の温度を下げる
- 人感センサーなど勝手に電気が消える設備を導入する
- 節電タップを購入する
- エアコンの温度を下げる(上げる)
- エアコンのフィルターを掃除する
- 冷蔵庫の温度設定を中か弱にする
- 省エネモードがある家電は設定を変更する
- 使用していない家電のコンセントを抜く
- エコキュートを買い換える
- エアコンを買い換える
特に、古いエアコンやエコキュートは、買い換えるだけで電気代が抑えられるケースがあります。
10年以上同じエアコンやエコキュートを使用している場合には、省エネ性能が高い新しいものに買い替えを検討してみましょう。
対策③ 電力会社の乗り換えやプラン変更
電力会社を変更したり、電気料金プラン変更を行うことで、電気代を下げられる可能性があります。
電力会社や電気料金プランを変更する場合には、基本料金や電気料金に加え、燃料調節額の上限を確認しましょう。
燃料調節額に上限がない場合、燃料費の高騰に比例して電気代も高騰し続けてしまいます。
対策④ 太陽光発電システムの導入
太陽光発電システムを導入することで、発電した電気を無料で使用することができます。
太陽光発電システムが発電している間に、電気消費量が多い洗濯乾燥機やエコキュートを稼働させることで、大幅な電気代の節約が可能です。
対策⑤ 蓄電池の導入
太陽光発電システムと同時に、蓄電池を導入することで、発電した電気を一日中使用することができます。
特に、夜間に電気を多く使用する場合には、太陽光発電システムと蓄電池の併用がおすすめです。
また、オール電化住宅であれば、蓄電池を単体で導入しても、電気代の削減効果を得ることができます。
夜間の安い電気を蓄電池に貯めておくことで、比較的安い電気で生活することができます。
2024年も電気代の高騰に注意!今のうちに対策を練っておこう
今回は、2023年の電気代の高騰について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
2023年は、電気代だけではなく物価も高騰しており、家計への負担が増え続けています。
そろそろ新年、2024年に突入しますが、2024年も電気代や物価が下がる確証はありません。
2024年に、電気代や物価が上がっても大丈夫なように、今のうちに対策をしておきましょう。
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この記事の監修者
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