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エコキュートの水圧は低い?高圧タイプが良いのは本当?徹底解説!

オール電化 2024年01月16日更新

近年、エコキュートを導入する住宅が増えています。

政府が「給湯省エネ事業」を行い、補助金を支給したことも導入拡大を後押ししています。

エネルギー効率の改善や二酸化炭素排出削減という点で、大きなメリットがあるからです。

しかし、水圧の低さを心配する声も少なくありません。

今回は、ガス給湯器との水圧の違い、水圧の種類、購入後に水圧を上げる方法、高圧を導入するメリットなどを紹介します。

ガス給湯器より圧力が弱い

ガス給湯器との違いとしてしばしば取り上げられるのが水圧の弱さです。

ガス給湯器は水道と直結しているため、水道と同じ500kPaの圧力です。

それに比べ、エコキュートは180kPa前後で、ガスの3分の1ほどしかありません。

水圧が低いと、お湯はりに時間が必要となります。

それだけではなく、入浴時に髪や体を洗う際にも、水の力が弱いと感じ、髪や体を洗うのに時間がかかってしまうかもしれません。

後ほど詳しく解説しますが、以前と比べれば、両者の格差は小さくなっています。

ただ、水道の圧力も地域によってことなり、500kPaよりも低い地域があるため注意が必要です。

エコキュートの水圧の種類

水圧は、高圧(標準)・パワフル高圧(高圧)・水道直圧の3つの種類に分けられます。それぞれの水圧と特徴を整理します。

高圧(標準)

各メーカーで「高圧」として展開している商品の多くは、180kPa前後の水圧です。

便宜上、このタイプを「標準」とよびます。

標準は他のものよりも低水圧ですが、お湯の使用量が少なく水道代が安いことや、節電効果が高いこと、肌への刺激が少ないことといったメリットがあります。

しかし、3階以上の高層階でシャワーが使用できなかったり、給湯スピードが遅かったり、シャワーの圧力が弱く感じたりするといったデメリットもあります。

パワフル高圧(高圧)

高圧を上回る水圧を出せるタイプとして販売されたのが「パワフル高圧」(高圧)で、便宜上「高圧」とよびます。

高圧の水圧は300kPaで、従来の標準の約1.6倍まで水圧が上昇しました。

シャワーの勢いが強まったり、お湯はりが以前より早くできるようになったり、3階でもシャワーの利用が可能になったりといったメリットがあります。

また、台所と風呂場のように、同時に2か所でお湯を使用できるのも大きなメリットです。

とはいっても、水道と直接つながっているガス給湯器に比べると圧力が低いため、強い水圧を求める方にとっては不十分に感じるかもしれません。

水道直圧方式

ガス給湯器のように水道直節で使用できるタイプがあります。

水道と直接つながるタイプであれば、水圧が500kPaであるため、見劣りしません。

もちろん、3階でも使用可能です。

利便性が高いタイプですが、他の方式に比べて導入コストが高いというデメリットがあります。

また、濁りのある入浴剤を使用できませんので、入浴剤を使用している方は注意しなければなりません。

購入後に水圧を上げる方法

購入後に、水圧が弱いことで不便に思っている方はどうすればよいのでしょうか。

給湯器を交換せず、圧力を上げる4つの方法を取り上げます。

シャワーヘッドを交換

シャワーヘッドを交換することで、体感の水圧を上げられます

圧力が低いままであることに変わりありませんが、低水圧用のシャワーヘッドを変えることで水の勢いを増し、体感の水圧を増すことならできます。

低水圧用のものは、一般的なものに比べ穴の数が少なかったり、小さかったり、散水板の面積が小さかったりします。

こうした構造のおかげで、元の水圧が低くても体感の水圧を上げる効果が期待できます。

複数の場所でお湯を使わない

エコキュートは、住宅で使用するお湯を貯湯タンクから供給する仕組みの給湯システムです。

同時刻に複数個所でお湯を使用すると、貯湯タンクの水量が少なくなるため、全体の水圧が低下してしまいます。

お湯を使う場所を1つに絞ると圧力の低下を最小限に抑えられます

給湯のみ、シャワーのみ、食器洗いのみなどのように一つの用途に絞ってお湯を使用するとよいでしょう。

給湯加圧ポンプの使用

水の圧力を上げるための装置である給湯加圧ポンプを使って、圧力を上げることが可能です。

文字通り、給湯器の水圧を上げるための機器で、この機器を使用すると、低水圧ではお湯を供給できない3階にもお湯を供給できます。

3階でのシャワーの使用も可能です。

お湯の温度を高く設定

通常、お湯の温度は40度前後に設定しています。

温度設定を、50〜60℃にして圧力を上げることが可能です。

お湯の設定温度が高まると、その分、水道水で薄めて温度を調整します。

タンク内は減圧されているため弱まっていますが、水道水の圧力は500kPaです。

より水圧の強い水道水の比率を上げることで、全体の水圧を上げるのが狙いです。

高圧タイプのエコキュートにする2つのメリット

購入後に圧力をあげるのは、かなり大変です。

もし、この記事を読んでいる方が購入前であったり、買い替えを検討しているのであれば、高圧にするのがおすすめです。

ここからは、高圧にする2つのメリットを紹介します。

複数個所でお湯を使っても水圧が落ちにくい

1つ目のメリットは、複数の個所でお湯を使用しても水圧が落ちにくいことです。

先ほども紹介したように、貯湯タンクからお湯を供給する給湯システムは、複数個所でお湯を使用するとタンクの水量が減り、水圧もそれに比例して落ちてしまいます。

しかし、もともと水圧が高いものを購入していれば、複数個所でお湯を使用しても標準タイプより水圧が落ちません

家族構成や生活リズムなどから、同時にお湯を使う場面が多い家庭であれば、最初から高圧にした方がよいでしょう。

3階にも給湯できる

2つ目のメリットは、住宅の3階まで給湯できることです。

住宅を建てる土地の形状などによっては、建物を3階建てにせざるを得ないこともあります。

高圧を設置する予定があれば、水回りを3階に集める住宅設計が可能となり、設計の自由度が増します。

水回りを3階に集中できると、洗濯や物干しの動線を確保しやすくなるというメリットもあるため、浴室を含む水回りを3階に配置する案は検討してもよいでしょう。

まとめ

今回はエコキュートの水圧の種類や、購入後に水圧を上げる方法、パワフル高圧を導入するメリットなどについて解説してきました。

お湯を同時に使ったり、住宅設計の自由度を増すことを考えると、エコキュートの水圧は標準タイプよりも高圧タイプの方がおすすめです。

ただし、高圧は標準よりも導入コストが高くなる可能性が高いため、導入する前に専門店などで価格比較をした方がよいでしょう。

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この記事の監修者

中田 萌

『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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中田 萌
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