V2Hスタンドとは?特徴や価格・2024年に使える補助金も解説!
家庭の電気代節約や停電対策には「蓄電池と太陽光発電」の組み合わせが効果的ですが、「V2Hスタンド」という設備を導入すれば、蓄電池の代わりとして利用できることをご存じですか?
本記事では、V2Hスタンドの特徴や仕組み、便利な使い道や気になる価格相場、2024年に使える補助金制度などをわかりやすく解説していきます。
記事の後半では、「蓄電池より優秀!」と思えるV2Hのメリットや、注意すべきデメリットもご紹介していますので、EVの活用法に興味がある方はぜひご覧くださいね!
目次
V2Hスタンドの特徴とは?2024年の価格相場・補助金額も解説!
まずはじめに、V2Hスタンドの特徴や活用法、2024年の実売価格の相場や、利用できる補助金制度について解説していきます。
特徴:EVのバッテリーで家庭の電気をバックアップできる
V2Hスタンドとは、EV(電気自動車)の豊富なバッテリーから電気を取り出し、家庭の電力として利用できるシステムのことです。
V2Hスタンドを設置すれば停電時の電源確保に役立つほか、深夜のお得な電気をEVに充電し、昼間に活用することで電気代を節約することもできます。
さらに、大半のV2Hスタンドは「太陽光発電」との連携もできるため、「家庭用蓄電池の代用品」としてさまざまな用途で活躍してくれます。
価格:標準的なV2Hなら「50万円以下」で購入できる
国内で普及している標準的なV2Hスタンドを2024年に設置する場合、本体価格は「約50〜120万円」ほどが相場となります。
たとえば、全国的な導入例の多いニチコンの「EVパワー・ステーション」なら「49.8〜89.8万円」で購入できますし、他メーカー品でも120万円以上かかるケースは少ないでしょう。
販売店や施工会社によってはさらなる割引に応じてくれる場合もありますので、なるべく複数の見積もりを比較したうえで、もっともお得なプランを選びたいですね。
補助金:CEV補助金の活用で本体半額!工事費も全額カバー
2024年にV2Hスタンドを購入する場合は、「CEV補助金」と呼ばれる国の補助金制度を利用することで、「本体価格の半額・工事費の全額」を節約できます。
CEV補助金の上限額や申請期間、申し込みの条件などを以下にまとめました。
補助金の名称 | 令和6年度 クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金 |
補助金額 | 設備費…購入費の50%(上限75万円) 工事費…100%(上限40万円) |
申請期間 | 2024年3月31日〜10月31日(予定) |
申請条件 | 次世代自動車振興センターが認定したV2Hを購入すること |
V2Hスタンドの工事費は「30〜40万円」程度かかるのが一般的ですので、CEV補助金を活用すれば、「25〜60万円」ほどの出費だけで停電対策が可能となりますね。
蓄電池より優秀?V2Hスタンドの「3つのメリット」をご紹介!
つづいて、V2Hスタンドの設置で実現できる、家庭用蓄電池より便利な「3つのメリット」についてご紹介していきます。
メリット①:蓄電池よりコスパ良く停電対策が実現できる
V2Hスタンドを導入する最大のメリットは、家庭用蓄電池を設置するよりコストをかけずに「停電対策」や「電気代節約」が実現できることです。
一般的な蓄電池の導入費用は「約130〜200万円」と高額ですが、V2Hスタンドなら「約50〜100万円」ほどで設置可能なため、初期費用を節約したい方に最適といえます。
また、蓄電池の平均的な容量が「3〜16kWh」程度なのに対し、V2Hに利用できるEVのバッテリーは「40〜60kWh以上」と大容量ですので、停電対策としても優秀ですね。
メリット②:太陽光発電と併用すれば電気代を格段に減らせる
V2Hスタンドを導入すればEVと「太陽光発電」の連携も可能となるため、日中や夜間に電力会社から購入する電気の量を格段に減らすことができます。
太陽光発電で作ったエネルギーをV2Hスタンドを通してEVに充電しておけば、発電できない夕方以降も電気代をほとんど払わずに普段通りの生活が送れます。
また、「深夜電力プラン」などのお得な電気をEVに充電しておけば、昼間の電気代も効率よく節約できるうえに、EVの「電費」も抑えられて経済的です。
メリット③:長期の停電時は充電スポットの電気も活用できる
V2HスタンドとEVならではのメリットとして、数日にわたる大停電が発生した際に、「近所のEV充電スポットの電気も活用できる」という点も挙げられます。
V2HスタンドがあればEV充電スポットで蓄えた電気をそのまま家庭で使えるため、太陽光発電だけでは電力が足りない場合でも余裕を持って家電を使うことができます。
バッテリーが切れると役不足になる家庭用蓄電池に比べて、「EVで外出して電気を調達できる」V2Hスタンドは、災害への対応力において優秀といえるでしょう。
知っておきたい!V2Hスタンドの「2つのデメリット」とは?
さいごに、V2Hスタンドを実際に設置する前に確認しておきたい「2つのデメリット」について解説していきます。
デメリット①:設置場所によっては駐車が難しくなることも
V2Hスタンドの導入前に注意すべきデメリットは、機器の設置で駐車スペースを圧迫してしまう可能性があることです。
一般的なV2Hスタンドは「幅80cm・高さ85cm・奥行35cm」ほどの設置スペースを必要としますので、設置環境によっては駐車の難易度が上がってしまうケースも考えられます。
販売店や施工業者と設置位置を打ち合わせすることでトラブルを回避できますので、駐車時の角度なども考慮したうえで、スペースに余裕のある位置に設置しましょう。
デメリット②:低価格モデルは「200V出力」に対応していない
低価格なV2Hスタンドを選ぶ場合は、「停電時の200V出力」に対応していないモデルが多いというデメリットに気をつけておくべきです。
停電時の200V出力に対応していないモデルでは、エアコンやIHクッキングヒーター、エコキュートなどの使用ができないため、真夏や真冬などにストレスとなる可能性があります。
一方で、停電時の200V出力に対応しているV2Hスタンドは販売価格が「20〜30万円」ほど割高になりますので、「停電対策は最小限で充分」という方は安価なモデルを選ぶべきでしょう。
まとめ:V2Hスタンドは蓄電池より低価格!EV所有者におすすめ
本記事でくわしく解説してきた「V2Hスタンドの特徴やメリット・デメリット」についての重要ポイントを、以下にもう一度まとめていきます。
- V2Hスタンドとは、EVのバッテリーから電気を取り出し、家庭で活用できる設備のこと
- 深夜のお得な電気をEVに充電し、日中に家庭で使うことで電気代を大幅に節約できる
- 太陽光発電との連携もできるため、さらなる電気代節約や停電対策の強化も実現できる
- V2Hスタンドの販売価格は50〜120万円ほどであり、100万円以上かかる蓄電池より安い
- 2024年度の「CEV補助金」を活用すれば、「本体半額・工事費無料」で設置できる
V2Hスタンドを家庭に導入すれば、EVやPHVの豊富なバッテリーで停電対策や電気代節約ができるようになるため、車両をお持ちの方や検討中の方には特におすすめです。
国の「CEV補助金」を利用すれば「50万円以下」での設置も充分可能ですので、今のうちに購入するモデルの選択や申請書類の確認などを始めておきましょう!
この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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