電気給湯器とエコキュートの違いとは?設置費用や電気代・メリットを徹底比較!
値上げが続く都市ガスやプロパンガス料金を節約するために、「電気給湯器」もしくは「エコキュート」といった、電気でお湯を沸かす給湯設備への交換を検討している方は多いでしょう。
実は、電気給湯器とエコキュートは「お湯を沸かす仕組み」や「毎月の電気代」などに大きな違いがあるため、知らずに設置してしまうと後悔する可能性があります。
そこで本記事では、電気給湯器とエコキュートの「4つの決定的な違い」や、交換前に確認しておきたい「それぞれのメリット・デメリット」を徹底解説していきます。
目次
【結論】電気給湯器かエコキュートで迷ったらどちらを選ぶべき?
結論から言えば、別荘や仕事用の別宅など「年間でほとんど給湯しない環境」を除いて、2つの設備で迷ったら「エコキュート」を選択すべきです。
エコキュートがおすすめな理由は、「長期的なランニングコスト」が安く、長く使えば使うほど電気給湯器より光熱費がお得になるからです。
ほかにも、スマホアプリによる遠隔操作機能や、配管の自動洗浄機能など、性能面や機能面においてもエコキュートは電気給湯器より優れています。
電気給湯器とエコキュートはココが違う!4つのポイントを徹底解説
電気給湯器とエコキュートを区別する「4つの決定的な違い」は以下のとおりです。
- お湯を温める「仕組み」が違う
- 給湯にかかる「電気代」が違う
- 設備の「設置費用」が違う
- 利用できる「補助金制度」が違う
それぞれの要点をくわしく確認していきましょう。
ポイント①:お湯を温める「仕組み」が違う
エアコンと同じ「ヒートポンプ方式」でお湯を作るエコキュートに対して、電気給湯器は「電熱ヒーター」によって水を直接加熱する仕組みになっています。
ヒートポンプ方式とは、空気中に含まれる熱を「圧縮」してエネルギーに変える画期的な技術であり、電熱ヒーターに比べて非常に高効率である点が特徴的です。
さらに、作ったお湯を蓄える「貯湯タンク」の保温性能もエコキュートのほうが高いため、結果的にエコキュートのほうが「より少ない電気代」で給湯を行えます。
ポイント②:給湯にかかる「電気代」が違う
使用環境や設置した機種によって多少の差ははあるものの、一般的なエコキュートの電気代は電気給湯器に比べて「約3分の1〜4分の1」程度といわれています。
電気給湯器で毎月1万円の電気代がかかると仮定した場合、代わりにエコキュートを設置すれば「毎月3,300〜7,500円」「毎年4〜9万円」もの電気代が節約できる計算になります。
最近のエコキュートは「高性能AIによる省エネ機能」や「太陽光発電との自動連携機能」など省エネに特化した機能が多く搭載されており、さらに多くの光熱費を節約可能です。
ポイント③:設備の「設置費用」が違う
電気給湯器の本体価格は「約15万〜30万円」程度が相場であり、「約20〜80万円」ほどが相場のエコキュートに比べて、少ない設置費用での交換が可能です。
一方で、交換工事にかかる費用はどちらも「約15〜30万円」程度のため、本体価格に大きな差がない限り、長期的なランニングコストが安いエコキュートを選択すべきでしょう。
給湯設備メーカーは電気給湯器よりエコキュートの開発に力を入れており、商品ラインナップも豊富なため、「高性能で高コスパな機種が見つけやすい」点も大きな違いです。
ポイント④:利用できる「補助金制度」が違う
国や地方自治体は省エネ性能に優れたエコキュートの導入を推奨しており、設置時に「補助金制度」を利用することで初期費用を大幅に節約することができます。
2024年に実施されている国の「給湯省エネ2024事業」の補助金額は「1台あたり8〜13万円」と高額であり、地方自治体の補助金制度との併用も可能です。
一方で、電気給湯器に対しての補助金制度は皆無に等しいため、補助金を使ってエコキュートを設置したほうが安く済むケースも増加しています。
電気給湯器とエコキュートの「それぞれのメリット・デメリット」を徹底比較!
購入する前に確認しておきたい、電気給湯器とエコキュートの「それぞれのメリット・デメリット」は以下のとおりです。
- 電気温水器のメリット…コンパクトで安価
- 電気温水器のデメリット…長期的なコスパに劣る
- エコキュートのメリット…圧倒的な省エネ性能
- エコキュートのデメリット…初期費用は高め
電気給湯器のメリット【コンパクトで安価】
電気給湯器の最大のメリットは、エコキュートに比べて本体価格が安く、より少ない初期費用で給湯設備を交換できることです。
貯湯タンクとヒートポンプユニットが分離しているエコキュートに対して、貯湯タンクと本体が一体化している電気給湯器は「設置スペースが小さい」点もメリットといえるでしょう。
一方で、近年エコキュートの価格は値下げ傾向にあり、補助金制度を利用できることも考えれば、電気給湯器がとにかく安いとは断言できない状況になっていることも事実です。
電気給湯器のデメリット【長期的なコスパに劣る】
電気給湯器の大きなデメリットは、エコキュートに比べて電気代が「約3〜4倍」と割高であり、長く使えば使うほどランニングコストに大きな差が生まれてしまうことです。
深夜のお得な電気で沸き上げすれば電気代の節約も可能ですが、電気給湯器の貯湯タンクはエコキュートに比べて保温性能が低いため、効率的とはいえません。
「入浴時はシャワーしか使わない」「洗い物もほとんど出ない」など、極端にお湯の使用量が少ない家庭を除けば、光熱費が高くなりがちな電気給湯器は不利といえるでしょう。
エコキュートのメリット【圧倒的な省エネ性能】
エコキュートを選ぶ最大のメリットは、電気給湯器に比べて電気代が「約3分の1〜4分の1」と圧倒的に安く、高騰が続く家庭の光熱費を大幅に節約できることです。
一般的な家庭であれば、エコキュートを選ぶことで「毎年5万円」以上の節約は充分可能なため、初期費用が多少割高でも、数年以内に費用を取り戻せます。
また、最新のエコキュートには「天気予報と連動した沸き上げ量の自動調節」や、「人感センサーによる保温時間の節約」など、優れた省エネ機能が数多く搭載されています。
エコキュートのデメリット【初期費用は高め】
エコキュートの気になるデメリットは、安価なモデルが多い電気給湯器と比較すると、初期費用が「約5〜50万円」ほど割高になってしまうことです。
一方で、2024年度に使える国と地方自治体の補助金制度を併用すれば「10万円」を超える交付を受けられるため、デメリットを大幅に解消できます。
シンプルな機能に絞ったエコキュートなら「20万円台」での購入も十分可能ですので、無理なく使える予算の範囲内で、エコキュートへの交換も視野に入れていきたいですね。
まとめ:エコキュートは電気給湯器より電気代が安い!迷ったらエコキュートがおすすめ
本記事でくわしく解説してきた「電気給湯器とエコキュートの違い」についての重要ポイントを、以下にもう一度まとめていきます。
- 電熱ヒーターでお湯を作る電気給湯器は、本体価格は割安だが電気代が高い点がネック
- ヒートポンプ技術を利用してお湯を作るエコキュートは、給湯効率・省エネ性能が高い
- エコキュートの電気代は電気給湯器の「3分の1〜4分の1」程度であり、多少高くても長期的に見てお得なケースが多い
- 国や地方自治体はエコキュートに補助金を交付しており、初期費用を大幅に節約できる
- 2つの設備で迷ったら、長期的なコスパや性能面に優れるエコキュートがおすすめ
省エネ性能や保温性能、機能面において電気給湯器より優れるエコキュートは、ガス給湯器などからの買い替え候補としてもっともおすすめな給湯設備です。
電気給湯器に比べて高めの初期費用が唯一のデメリットですが、国や自治体の補助金制度をフル活用することで、無理なく購入できる価格まで負担を軽減できます。
2024年に実施されているエコキュート補助金は締切間近ですが、来年度も継続する可能性は充分ありますので、今のうちから購入を検討してみてはいかがでしょうか?
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この記事の監修者
『お客様に寄り添うこと』をモットーに日々の業務に取り組んでおります。
太陽光発電の活用方法や蓄電池の導入などのご相談は年間2000件以上頂いており、真摯に問題解決に取り組んできました。
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