エコキュートに入浴剤は使える?注意点と推奨品を解説

目次
エコキュートと入浴剤の基本情報
エコキュートは、省エネ性能に優れた給湯システムとして、近年ますます普及が進んでいます。しかし、エコキュートの配管は繊細なため、使用できる入浴剤に制限があることをご存じでしょうか?この基本情報を理解していないと、故障の原因になることもあります。
エコキュートは、ヒートポンプ技術を利用してお湯を沸かすため、従来のガス給湯器や電気温水器に比べて、配管の材質や構造が異なります。そのため、すべての入浴剤が使用できるわけではありません。入浴剤の種類によっては、配管の腐食や詰まりを引き起こし、故障の原因となる可能性があるため注意が必要です。
エコキュートで入浴剤を使う際の注意点
エコキュートで入浴剤を使用する際は、いくつかの注意点があります。まず、メーカーが推奨している入浴剤を使用することが基本です。多くのエコキュートメーカーは、使用できる入浴剤の種類を公開しています。メーカーのウェブサイトや取扱説明書を確認し、推奨されている入浴剤を使用するようにしましょう。
また、にごり湯タイプの入浴剤や発泡系の入浴剤は、配管に負担をかける可能性があるため、注意が必要です。特に、にごり湯タイプの入浴剤に含まれる成分は、配管内に沈殿しやすく、詰まりの原因となることがあります。発泡系の入浴剤は、気泡が配管内の圧力を変化させ、故障のリスクを高める可能性があります。これらの入浴剤を使用する場合は、メーカーの指示に従い、使用量や使用頻度を守ることが重要です。
メーカー推奨・非推奨の入浴剤
エコキュートの主要メーカーは、それぞれ推奨する入浴剤と非推奨の入浴剤を公表しています。以下に代表的なメーカーの情報をまとめます(2025年3月2日現在)。
- 三菱電機: バスクリン、きき湯(一部製品を除く)、バブ(一部製品を除く)などを推奨しています。
- パナソニック: バスクリン、きき湯(一部製品を除く)、バブ(一部製品を除く)などを推奨しています。
- ダイキン: バスクリン、きき湯(一部製品を除く)、バブ(一部製品を除く)などを推奨しています。
- コロナ: バスクリン、きき湯(一部製品を除く)などを推奨しています。
- 日立: バスクリン、きき湯クレイ重曹炭酸湯などを推奨。
各社、バスクリンやきき湯など、一部製品を除き利用可能としている場合が多く見受けられます。メーカーが推奨している入浴剤でも、にごり湯タイプや発泡タイプ、硫黄、酸、アルカリ、塩分を含む入浴剤は使用を控えるよう注意喚起していることもあります。詳細な情報は、必ず各メーカーのウェブサイトや取扱説明書で確認してください。
エコキュートで使える入浴剤の種類
エコキュートで使用できる入浴剤は、メーカーの推奨品以外にも、いくつかの種類があります。
無機塩類系入浴剤
無機塩類系の入浴剤は、硫酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウムなどを主成分とする入浴剤です。これらの成分は、水に溶けやすく、配管に付着しにくいため、エコキュートでも比較的安心して使用できます。ただし、製品によっては、着色料や香料が含まれている場合があるため、成分表示をよく確認することが大切です。
炭酸ガス系入浴剤
炭酸ガス系の入浴剤は、炭酸水素ナトリウムと有機酸を主成分とする入浴剤です。お湯に入れると炭酸ガスが発生し、血行促進効果が期待できます。炭酸ガス系の入浴剤は、比較的エコキュートでも使用しやすいとされていますが、製品によっては、配管に影響を与える可能性のある成分が含まれている場合があるため、注意が必要です。
バスソルト
バスソルトは、ミネラルを豊富に含む天然塩や、エプソムソルト(硫酸マグネシウム)などが代表的です。これらの成分は、水に溶けやすく、配管に付着しにくいため、エコキュートでも使用できる場合があります。ただし、製品によっては、着色料や香料が含まれている場合があるため、成分表示をよく確認しましょう。
スキンケア系入浴剤
保湿成分や肌荒れ防止成分などを配合したスキンケア系の入浴剤も、エコキュートで使用できる場合があります。ただし、製品によっては、とろみ成分や油分が多く含まれている場合があり、これらの成分は配管に付着しやすいため、注意が必要です。使用する際は、メーカーの推奨品であるか、成分表示をよく確認し、使用量や使用頻度を守ることが大切です。
エコキュートで使用できる入浴剤は、メーカーの推奨品を中心に、無機塩類系、炭酸ガス系、バスソルト、スキンケア系など、さまざまな種類があります。しかし、どのような種類の入浴剤であっても、使用する際は、必ずメーカーの指示に従い、成分表示を確認し、使用量や使用頻度を守ることが重要です。
エコキュートの入浴剤、にごり湯は使える?
にごり湯タイプの入浴剤は、温泉気分を味わえることから人気がありますが、エコキュートでの使用には注意が必要です。
にごり湯タイプの入浴剤には、無機塩類や酸化チタンなどの成分が含まれており、これらがお湯を白く濁らせます。これらの成分は、配管内に沈殿しやすく、時間の経過とともに蓄積されると、配管の詰まりや熱交換器の効率低下を引き起こす可能性があります。
にごり湯タイプのリスクと対策
にごり湯タイプの入浴剤を使用する場合は、以下のリスクと対策を理解しておくことが重要です。
リスク:
- 配管の詰まり: にごり成分が配管内に沈殿・蓄積し、お湯の流れが悪くなる。
- 熱交換器の効率低下: 熱交換器ににごり成分が付着し、熱効率が低下する。
- 循環ポンプの故障: 循環ポンプににごり成分が入り込み、故障の原因となる。
- センサーの誤作動: 湯量や温度を検知するセンサーが、にごり成分によって誤作動を起こす。
対策:
- メーカーの推奨品を確認する: エコキュートのメーカーが、にごり湯タイプの入浴剤の使用を許可しているか確認する。
- 使用頻度を減らす: 毎日使用するのではなく、週に1回程度にするなど、使用頻度を減らす。
- 使用量を守る: 入浴剤のパッケージに記載されている使用量を守り、入れすぎない。
- 使用後は追い焚きをしない: にごり成分が配管内に残るのを防ぐため、使用後は追い焚きをしない。
- 配管洗浄を行う: 定期的に、エコキュートの配管洗浄を行う。(専門業者に依頼)
にごり湯タイプの入浴剤は、エコキュートの配管に負担をかける可能性があるため、使用には注意が必要です。メーカーの指示に従い、使用頻度や使用量を守り、定期的な配管洗浄を行うことで、リスクを最小限に抑えることができます。
エコキュートの入浴剤、発泡タイプは使える?
発泡タイプの入浴剤は、炭酸ガスの泡が心地よく、リラックス効果も期待できますが、エコキュートでの使用には注意が必要です。
発泡タイプの入浴剤は、炭酸水素ナトリウムと有機酸(クエン酸、リンゴ酸など)が主成分で、これらがお湯に溶ける際に炭酸ガスを発生させます。この炭酸ガス自体は、エコキュートの配管に悪影響を与えることはありません。
発泡タイプのリスクと対策
発泡タイプの入浴剤を使用する際に注意すべき点は、炭酸ガス以外の成分です。
リスク:
- 着色料や香料: 一部の製品には、着色料や香料が含まれており、これらが配管に付着する可能性がある。
- 保湿成分: 保湿成分として、油分やとろみ成分が含まれている場合があり、これらが配管に付着する可能性がある。
- その他の添加物: 製品によっては、上記以外の添加物が含まれており、これらが配管に影響を与える可能性がある。
対策:
- メーカーの推奨品を確認する: エコキュートのメーカーが、発泡タイプの入浴剤の使用を許可しているか確認する。
- 成分表示を確認する: 着色料、香料、保湿成分、その他の添加物が含まれていないか、成分表示をよく確認する。
- 使用量を守る: 入浴剤のパッケージに記載されている使用量を守り、入れすぎない。
- 使用後はよくすすぐ: 入浴後は、浴槽や体をよくすすぎ、入浴剤の成分が残らないようにする。
- 配管洗浄を行う: 定期的に、エコキュートの配管洗浄を行う。(専門業者への依頼推奨)
発泡タイプの入浴剤は、炭酸ガス自体は問題ありませんが、その他の成分によっては、エコキュートの配管に影響を与える可能性があります。メーカーの指示に従い、成分表示を確認し、使用量や使用頻度を守り、定期的な配管洗浄を行うことで、リスクを最小限に抑えることができます。
まとめ
エコキュートは、省エネ性能に優れた給湯システムですが、入浴剤の使用には注意が必要です。メーカーが推奨する入浴剤を使用することが基本であり、にごり湯タイプや発泡タイプの入浴剤は、配管に負担をかける可能性があるため、使用には特に注意が必要です。
入浴剤を使用する際は、メーカーのウェブサイトや取扱説明書を確認し、推奨されている入浴剤を使用するようにしましょう。また、にごり湯タイプや発泡タイプの入浴剤を使用する場合は、使用頻度や使用量を守り、定期的な配管洗浄を行うことが重要です。
入浴剤を正しく選び、適切に使用することで、エコキュートを長く快適に使い続けることができます。
よくある質問(Q&A)
Q1: エコキュートで入浴剤を使うと、必ず故障しますか?
A1: いいえ、必ずしも故障するわけではありません。メーカーが推奨する入浴剤を正しく使用すれば、故障のリスクを最小限に抑えることができます。
Q2: メーカー推奨の入浴剤以外は、絶対に使ってはいけませんか?
A2: 絶対に使ってはいけないわけではありませんが、推奨されていません。メーカー推奨品以外の入浴剤を使用する場合は、自己責任となり、故障した場合の保証が受けられない可能性があります。
Q3: にごり湯タイプの入浴剤を、どうしても使いたい場合はどうすればいいですか?
A3: メーカーが許可しているか確認し、使用頻度を減らし、使用量を守り、使用後は追い焚きをせず、定期的に配管洗浄を行うことで、リスクを最小限に抑えることができます。
Q4: 発泡タイプの入浴剤は、エコキュートに全く問題ないのですか?
A4: 炭酸ガス自体は問題ありませんが、着色料、香料、保湿成分などの添加物が含まれている場合は、注意が必要です。成分表示をよく確認し、メーカーの指示に従って使用してください。
Q5: エコキュートの配管洗浄は、自分で行えますか?
A5: 配管洗浄は、専用の洗浄剤を使用したり、高圧洗浄機を使用したりする必要があるため、専門業者に依頼することをおすすめします。
この記事の監修者

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